日本のデザインチームnendoが、イタリアの新進ブランド「FPM」のためにデザインしたスーツケースのご紹介です。
ボディには軽量かつ堅牢なポリカーボネイトを用いながら、フタの部分には柔軟なファブリックを使用しているハイブリッドなスーツケースとなっているようで、亀の甲羅のような形状から亀「kame」と呼ばれているそうです。
しかもフタの部分は、縦と横に開閉が可能な仕様となっておりスーツケースを立てた状態でも出し入れが可能。
くるくるとフタをまるめることもできるので通路や車の座席の上のような狭い場所でも全開することができます。
こちらがハイブリッドなスーツケース「kame」。シンプルな形状がとても美しいデザインとなっています。
上の写真のように横に空けることも出来ますし・・・
縦に空けることも出来ます。
そしてフタを丸めることも出来るので場所をとりません。丸めたフタはゴムバンドで固定でき、使わないときには荷物を固定するためのバンドとして機能するようです。
また、2つのメッシュポケット付きの中仕切りは内部の荷物量に応じて位置が変化するとのこと。
縦横に開くスーツケース・・・なんだか不思議。
通常のハードタイプのスーツケースだとフタ側にも荷物が収納されているため開閉時に重量を感じます。しかし「kame」では、フタを片側に寄せてフラットにしたことで快適に開け閉めができます。
こちらは丸めたフタを真上から見た状態のもの。
こちらは裏の部分。
車輪が一方向しか向いていないのが、たまに傷。
スーツケースから少し目を離したいときには、まるで自転車のように支柱や手すりなどにくくり付けることができます。
しっかりと、柱にスーツケースが括り付けられています。
ロック部分はケーブル式のものにすることで、指がしっかりと引っ掛けられる形状のジッパーにすることができるのだそう。
さらに、ロックの数字ダイヤルの「0」は「笑顔マーク」になっているようで、さり気ない遊び心が目立ちます。
こちらはメッシュポケット。
メッシュポケットは写真のように取り外しが可能。
色は全部で白、オレンジ、ブルー、グリーンの四色展開。全て機内に持ち込めるサイズの550mmサイズとなっています。
こうしみると本当に亀の甲らのよう。
繊細なデザインの中に機能性が詰め込まれた、とても良いデザインだと思います。
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▼参考:
kame | nendo(http://www.nendo.jp/jp/works/kame/?release)