ランプは点灯時と消灯時に違った表情をあらわす器具ですが、布を使うとさらに複雑な表情をあらわします。布特有の編み込まれた透明感により消灯時は布製のオブジェのような佇まいでインテリアに溶け込み、点灯時は複雑な陰影を生み出す照明器具として機能するデザイン。それが佐藤オオキ氏率いるデザインスタジオnendoがデザインした照明器具「nuno」。
nunoは、樹脂成型されたランプシェードの表面に布を重ねながら接着してつくられたそうです。布を何層も折り重ねることでつくられており、薄いそうでは1層から、さらに最も厚い層では24層となっているようです。24層重なることで最大「24階調」の陰影を使った表現が可能となったとのこと。
そして完成された布製のシェードランプ。樹脂成型されたランプシェードの表面に布を貼付けているためその独特な柔らかさが非常に印象的なランプとして私たちに、その存在感を訴えかけてきます。
ランプを付けると層重ねされたことによる陰影がはっきりと浮かび上がります。単純な陰影ではなく計算し尽くされた不思議な陰影ですね。
このランプはペンダントタイプが6種類、テーブルタイプが2種類、それとフロアタイプが2種類用意されているようです。
まるで影絵を思わせる複雑な表情をあらわすことに成功しています。
近くで見るとその洗練された美しさが際立ちます。
ランプを付けるとまた違った味わいへと変化するので、明るい昼と、喰らい夜、時間帯に合わせてその変化を楽しむことができます。
近くで見れば見るほど、計算し尽くされたきめ細やかなグラデーション。素晴らしいの一言しかいいようがありません。
電気をつけるとこんなに違った表情をあらわします。
こちらは実際にペラペラと布をはっている様子。 一枚一枚の布を重ね合わせることで独特な表情を生み出すランプ。
もしこんな素敵なランプが家にあったら、ぼーっとみとれてしまいそうです。
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▼参考:(外部サイト)
nuno | nendo(http://www.nendo.jp/jp/works/nuno/?release)
Nuno by Nendo for Vibia » CONTEMPORIST