>>>「家を安く建てる7つの基本」はこちら

新築で平屋を建てるにはいくらかかる?平屋の費用相場について徹底解説

平屋っていくらかかるのだろう?どれくらいの予算を見ておけばいいのだろう。

今回の記事では、そんな新築で平屋を建てようと検討している方のお金の面での疑問について答えていこうと思います。

一見すると、二階建て住宅よりも安く見える平屋。平屋を建てるには費用はどれくらいかかるのだろう。どれくらいの予算を見ておけばいいのだろう。

平屋を新築で建てる際の坪単価の相場についても合わせて触れていきますので、平屋を検討している方はこの記事を読んでいただいて、平屋の予算感の具体的なイメージをしっかりと掴んでください。

【いい家を安く建てるために知っておきたいこと】

注文住宅を予算内で建てるために、住宅会社に依頼する前に知っておいて欲しいことが3つあります。

依頼前に家の価格を抑えるための基本やコツを知っておくことで、いい家を安く建てることができるようになりますので参考にしてください。

1:家を安く建てるための基本とコツ

注文住宅を予算内で建てるにはコツがいります。それには家の価格の決まり方や、どのように対処すれば家の価格を抑えることができるのかを把握しておかなければなりません。

予算内でいい家を建てるための7つの基本は下記リンク先の記事をご覧ください。

>>>家を安く建てる方法とコストダウンの7つの基本

2:家の形と家の価格の大きな関係

家にはお金のかかる形の家と、お金がかからない形の家があります。

家の形は家の価格を大きく左右する要素の1つですので、家の形と家の価格の関係はしっかりと抑えておくべきです。

どのような家の形はお金がかかり、どのような形にすればお金がかからないのか、またそれぞれの家の形の特徴については下記リンク先の記事をご覧ください。

>>>家づくりで覚えておきたい家の形とお金のかかる家とかからない家の違い

3:無料でカタログを請求し理想の家を建てる方法

注文住宅は依頼先で決まります。だからこそ、依頼先は慎重に検討したいところですが、検討するにはまずはどんな家を建てたいのかを知らなくてはなりません。

無料で住宅会社から請求できる住宅カタログを請求して、理想の家を建てる方法については下記リンク先の記事を参考にしてください。

>>>無料で貰える住宅カタログを使いこなし賢く家を建てる6つのステップ




平屋の坪単価の相場はどれくらい?

平屋の坪単価の相場は50万円から100万円程度(木造住宅)

平屋を新築する際の坪単価の相場は、およそ50万円から100万円程度が一般的だと思ってください。

またここでお話しした坪単価に開きがあるのは住宅会社(ハウスメーカーなど)が手がけるブランドや、グレードなどにより大幅に費用が変わってくるためです。

平屋の建築コストの相場感について

例えば40坪の土地に木造で平屋を建てると下記のような予算感になります。

【例】40坪の木造平屋建てのケース

平屋の予算イメージ:2,000万円〜4,000万円

・50〜100万円(坪単価) × 40(坪数) = 2,000万円〜4,000万円

平屋で家づくりをするとなると、大体このような予算感になります。

なお、上記例は木造住宅の場合の例であり、別の記事でもお話ししたように鉄骨造では一割増し、鉄筋コンクリート造では2割増の予算イメージを組んでもらえればいいと思います。

【例:鉄骨造と鉄筋コンクリート造で平屋を建てる場合の予算イメージ】

40坪の平屋のケース

・鉄骨造の予算イメージ:2200万円〜4400万円
・鉄筋コンクリート造の予算イメージ:2400万円〜4800万円

建築コストととは別に土地取得費用は別にかかる

もちろん、これはあくまで平屋を建てるために必要な上物だけの価格(建物本体価格)ですので、平屋を建てるとなると、これとは別に土地取得費用が必要になります。

【注意点】住宅会社によっては坪単価に含まれる内訳が違う

また、住宅会社によっては平屋を建てるために必要となる全ての費用が坪単価として算入されていないこともあります。

つまり、これとは別に付帯工事費(建築費用の2割くらい)諸費用(建築費用の1割くらい)が必要になることもあり、そのような場合はここであげた坪単価よりも平屋の価格が高くなることもあります(住宅会社によって坪単価として含まれる費用は違う)。

【家づくりに必要な費用】

・建物本体価格(7割)+ 付帯工事費用(2割)+ 諸費用(1割)= 建物にかかるトータルコスト

(住宅会社によっては付帯工事費と諸費用が別扱いにして表示しているケースもある)

・総費用 + 土地取得費用 = 家づくり全体としてかかる費用

以上の理由から、都市部では土地取得費用が高額になり、都市部に平屋を建てると数千万円後半になることは普通にあります。

【間取り別】平屋を建てる際の建築費用相場

続いて、おおよその「広さ」と「間取り」別の平屋を建てる際に必要となる建築費用の相場について解説していきます。

平屋を建てるにあたってより具体的なイメージを掴んでいただけると思います。

【間取り別の平屋の予算イメージ(木造)】

1LDK(12〜20坪):600万円〜1,800万円
2LDK(20〜25坪):800万円〜2,200万円
3LDK(25坪):1,800万円〜2,300万円
4LDK(30坪):2,100万円〜3,000万円
5LDK(35坪):2,400万円〜3,500万円

なお

1LDK=1人暮らし
2LDK=2〜3人暮らし
3LDK=3〜4人暮らし
4LDK=4〜5人暮らし
5LDK=5人以上

とお考えください。

同じ間取りでも、価格に差があるのは住宅会社や建物のグレードによって価格に大きく違いが生まれるからです(これについては先ほどもお話しした通りです)。

特に1LDKと2LDKについてはローコストメーカーが対応していることもあり、平屋の最低価格が極端に低くなっています。

平屋の建築価格が高くなる大きな理由

別記事でも平屋は一般的な2階建て住宅よりもコストがかかる(=建築コストが高い)ことをお伝えしていますが、なぜ高くなるのか?

それは平屋を建てるために必要となる「広さ」や「家の形」にあります。

平屋は土地に依存する

平屋は一般的な2階建て住宅と比べて、土地の広さが必要になります。狭小地などの狭い土地に建てるのはまず不可能で(物理的には可能ですが、かなり狭く感じる家になります)ある程度の面積を要します。

一人暮らしの平屋でしたら2階建て住宅よりも価格を抑えて建てることができるケースもありますが、家族が住むための平屋となると平面での広さも必要になりますから、価格が高くなります。

平屋は土地の形によって家の形を変える必要がある

また平屋は土地の形に依存します。

土地の形は様々ですから真四角の綺麗な土地ばかりではなく、土地の形によっては平屋は家の形を複雑にする必要があります。

家づくりでは、家の形が複雑になると、それに応じて家の価格が高くなることが一般的ですから、そうした理由も重なり平屋の価格が高くなってしまうのです。

>>>家づくりで覚えておきたい家の形とお金のかかる家とかからない家の違い

二階建て住宅であれば縦の空間を生かす工夫がなされますが、平屋はワンフロアで地続きの空間となり平面での間取りの計画が必要となるため、土地によっては家の形を変える必要性が出てきてしまうのです。

平屋が2階建て住宅よりも高くなる3つの理由

ここからは平屋が2階建て住宅よりも高くなる理由について細かく見ていきたいと思います。

平屋が一般的な2階建て住宅よりも高くなるのは主に下記の3つの理由からです。

【平屋が2階建て住宅よりも高くなる理由】

1:建物の基礎に必要な工事費用が高くなる
2:外壁や屋根にかかる費用が高くなる
3:平屋は二階建て住宅よりも土地取得費用が高くなる

平屋が2階建て住宅よりも高くなる理由1:建物の基礎に必要な工事費用が高くなる

平屋を建てるには2階建て住宅よりも建物の基礎となる基礎工事部分の費用がかかります。

同じ床面積の場合、総2階建て住宅よりも2倍の広さの基礎工事が必要となるからです。

なぜなら総2階建て住宅の場合、建物の1階部分と2階部分を合わせた面積が延べ床面積になりますが、平屋の場合はワンフロアなので建物1階部分の面積がそのまま延床面積となるからです。

平屋と2階建て住宅の基礎工事費用の違いのイメージ

例えば延べ床面積100m2の建物を建てる際の平屋と2階建て住宅(総2階建て住宅)の基礎工事にかかる面積の違いについて見てみます。

【2階建て住宅のケース】

100m2(延べ床面積)÷ 2 =50m2(基礎工事に必要となる面積)

【平屋のケース】

100m2(基礎工事に必要となる面積)

上記の例では、2階建て住宅が建物基礎工事に必要な面積が50m2に対して、平屋ではそのまま100m2かかる計算になります。

建物の基礎工事は、決して安いものではありませんから、基礎工事にかかる面積が広ければ広いほど、家の価格は高くなるというわけです。

平屋が2階建て住宅よりも高くなる理由2:外壁や屋根にかかる費用が高くなる

また建物の床面積が広くなると、建物の基礎工事費用以外のコストもかかってきます。

だから平屋は一般的な2階建て住宅と比べて建築費用が高くなる傾向にあるのです。

その代表格は外壁と屋根です。

特に屋根についてはその違いが顕著に現れると言えましょう。床面積が広がるとその分屋根の面積も広くなるからです。

考え方としては「建物の基礎に必要な工事費用が高くなる」でお話ししたことと同じです。

だから、2階建て住宅と全く同じ広さ(床面積)の平屋を建てるとなると高くなるのです。

平屋が2階建て住宅よりも高くなる理由3:平屋は二階建て住宅よりも土地取得費用が高くなる

平屋を建てるには2階建て住宅よりも広い土地が必要になります。

理由として既にお話しした通りで、平屋はワンフロアの間取り(空間のとり方)になるため2階建て住宅と同じ床面積の家を建てるとなると、より広い土地が必要となるからです。

基本的に土地は広くなればなるほどそれに応じて価格も高くなります。

だから自ずと土地取得にかかる費用が高くなってしまい家を建てるのにかかる総費用(家づくりのコスト)が上がってしまうのです。

土地によっては家の形を変えなければならないことも

また、綺麗な形の土地を見つけるのは難しく、平屋は変形した土地に建てられることもあり、その場合家の形を工夫する必要が出てきます。

家の形はシンプルであればあるほど安くなり、複雑な形になればなるほど価格が高くなる傾向にありますから、そうした理由も拍車をかけ自ずと平屋の価格が高くなってしまうのです。

2階建て住宅であれば、縦の空間を活かして間取りを設計することができますが、平屋は基本ワンフロアでの間取りとなるため縦の空間をいかした家づくりが難しくなってしまうのです。

(「基本ワンフロア」と言ったのは平屋によっては、中2階のような間取り(空間のとり方)とすることもあるからです)

坪単価でみた場合、平屋の方が二階建て住宅よりも高く見えるからくり

最後に坪単価でみた場合、平屋の方が二階建て住宅よりも高く見えるカラクリについてお話ししていこうと思います。

坪単価のからくり:平屋は二階建て住宅よりも延べ床面積が大きい

平屋が2階建て住宅よりも高く見える理由は、延べ床面積が大きくなるからです。

これにより2階建て住宅の方が坪単価が安く見えるのです。

例えば40坪の土地を取得したとして、そこに一般的に多く見られる平屋と2階建て住宅を建てることを想定してそれぞれを計算し比較して見ます。

【40坪の土地に平屋を建てる場合】

平屋の坪数:28坪(92.4m2)
平屋の建築費用:2,000万円
坪単価:およそ71万円

【40坪の土地に2階建て住宅を建てる場合】

2階建て住宅の坪数:35坪(115.5m2)
2階建て住宅の建築費用:2,500万円
坪単価:およそ71万円

建ぺい率などの制限を受けますから、40坪の土地に家を建てる場合は、以上のような家を建てることになります(敷地全体を利用して目一杯の広さで建物を建てられるわけではありません)。

上記の例の場合、どちらも平屋と2階建て住宅の平均的な価格で比べていますが、同じ71万円という坪単価に対して平屋は28坪(92.4m2)の広さに対して、2階建て住宅は35坪(115.5m2)という坪単価になります。

つまり2階建て住宅はフロアを2つ設けることができるため、同じ坪単価でも、延べ床面積として見れば安くなり、平屋の方が坪数に対しての費用が高くなるのです。

だから平屋の方が2階建て住宅よりも家の価格が高く見えるのです。

まとめ

注文住宅で平屋は根強い人気があります。

一時期から平屋の住みやすさが注目され、急激に増えてきたような気配すらあります。

おそらく間取りを工夫したおしゃれな平屋が増えてきていることもあるからでしょう。

平屋は平面での移動が中心となり、間取りもコンパクトにまとめることができ、プラン次第では非常におしゃれな平屋とすることができます。

けれども、それに準じて費用もかかりますので、その辺りはコストと相談の上、平屋にするか2階建てにするのかを決めていくといいと思います。



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