上海市の人通りの多い並木道に面してあるのが今回紹介する北京ポプラ4。
前回紹介した北京ポプラは「帯」でしたが、今回紹介する北京ポプラ4は「帯」ではなく、「木」をコンセプトにつくられています。その「木」を「分解」「転換」することにより、子供たちが喜ぶ児童書店をつくりだすことに成功しています。
1階部分は壁面いっぱいに本棚が広がっており厚みの異なる棚が不揃いに立体的に構成されています。丸くくり抜かれた丸太の棚、床下には生い茂る葉っぱがグラフィカルに表現されており、まるで木陰にでもいるかのような、木漏れ日の空間をつくり出しています。
また、天井には枝付きの丸太が等間隔で並べられており、通りからは丸太の年輪が顔をのぞかせているのが確認できるようです。
2階はイベントスペースとなっており、ざらざらの質感の木の皮に包まれたドームで構成されています。 内部はかまくらのような真っ白な空間となっており歪んだ円状の孔が天井を縁取っています。
以前ご紹介した北京ポプラと同じく、段差部分はステージや観客席として使用されカラフルな絨毯の上で寝転びながら本を読むことが出来ます。
上の写真がざらざらの質感の木の皮が貼付けられたドーム状のかまくら。手前に見えるのは・・・
そう。イベントスペースである、かまくらをぬけるとそこはオフィスになっており机にはスライスされた丸太が敷き詰められ、それは壁へと続いています。
最後に、上の写真はトイレ。 一転して前面鏡面ステンレス張りの仕上げとなっています。照明を仕込んだカラフルな円と共に自分自身も写し出され、それが延々と続いていくようにデザインされています。
この児童書店北京ポプラ4はSAKO Architects(http://www.sako.co.jp/main/jp/pj-pop4.html)によって設計されたものです。
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▼参考:
SAKO Architects | SAKO建築設計工社 | 上海ポプラ4(http://www.sako.co.jp/main/jp/pj-pop4.html)