チェコと言えば特産品であるガラス工芸品が有名です。その中でも緻密で繊細なカッティングの「ボヘミアングラス」は特に有名です。そんな、ボヘミアングラスの特徴である繊細な「切子」の技術と、筒状に吹いたガラスを切り、広げ平滑面を作る古来の板ガラスの製造方法を組み合わせることでつくりあげられたガラスの器のコレクションが今回紹介する「patchwork-glass」です。
デザイン事務所のnendoの作品ですが、公式ホームページ(http://www.nendo.jp/jp/works/patchwork-glass/?release)によると
伝統的なカット模様が施されたいくつかの器をひとつひとつ再加熱し、切り開いて、貼り合わせていった結果、ひとつの大きな器を作ることができた。
とのことで、また
それはまるで動物の革を剥ぐのにも似た所作であり、小さな布を縫い合わせていくことで大きな布地が生まれるパッチワークのようでもあった。
と記載されています。
そしてこちらがそのパッチワークグラスの完成品。
筒状にふいたガラスを組み合わせてつくっている為、非常にユニークな形をしています。
近くで見ると、どことなく、ちぐはぐのようでもありそれでいて均整がとれている不思議な作品となっています。
パッチワークグラスは、切り子の技術と、筒状のガラスをパッチワークのようにつなげる技術により、独特なデザインとして表現することに見事に成功している作品と言えます。
こんな形もパッチワークならでは。
どの作品もものすごく魅力的です。
一瞬、これはなんだろうと思わせるところがまたいいですね。
やはり佐藤オオキ氏率いるデザインスタジオnendoの作品にはずれはありません。
ペンダントライトの種類もあるようです。
緻密で繊細なチェコのガラス工芸品、ボヘミアングラス。デザインスタジオnendoの提案するパッチワークグラスは、その技術とうまくパッチワークの特性を組み合わせた素晴らしい作品として私たちに何かを訴えかけているのでしょうか。
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▼参考:(外部サイト)
patchwork-glass | nendo(http://www.nendo.jp/jp/works/patchwork-glass/?release)