まるで生き物のようにぬるぬるとあらゆるところに伸びていくベンチ。この不思議なベンチはアルゼンチン生まれのデザイナーPablo Reinosoによってデザインされました。
みればみるほど奇妙な光景。実は建物の中にぬるぬると忍び寄る木の枝のような物体はすべてベンチから伸びているものです。
非常にエレガントで美しい光景だと思いませんか?ひとは本来そこにないものが、あると感じた場合、驚く生き物。
それにしても、このベンチは非常に美しい。
実際にベンチから伸びている部分をアップすると上野写真のようになっています。スパゲッティのようにベンチからはみ出し、長く伸びていっています。
こちらは壁をつたっていっていき上に増殖を続けていくさまをあらわしたスパゲッティベンチ(SpaghettiBench)。奇妙にのびていく姿は圧巻です。
裏側の部分です。
非常に躍動感のあるベンチだと思いませんか。デザイナーのReinosoは加工されベンチになった木材にもう一度生きるチャンスを与え、このようなデザインを加えたのでしょうか。
いずれにせよ素晴らしいデザインのベンチであることには変わりありません。
ぬるぬると上へ上へと這い上がっていくベンチ。このベンチはデザイナー自身の思いを反映しているのでしょうか。
それとも私たちに何かを喚起させ、上へ上へとのびていく姿により私たちになにかを気づかせようとしてくれているのでしょうか。
底にあるデザインはひとつでも、ひとつの素晴らしいデザインはアートと同じでみるひとによって様々な感情を思い起こさせます。
Pablo Reinosoによってデザインされたこのベンチもそれと同じ役割を果たしていると思います。
以前、ONE PROJECTでもPablo Reinosoによってデザインされた竹の照明をご紹介しましたが、Pablo Reinosoはこういった躍動感溢れるデザインが特徴的なデザイナーですね。
まるで竹取物語のかぐや姫。Yamagiwa(ヤマギワ)の竹の形のおしゃれな照明「Bamboo Light System」 | ONE PROJECT
こういった発想はいったいどこから来るのでしょうか。不思議でなりません。
一種のアート作品とも言える躍動感溢れるベンチ「スパゲッティベンチ(SpaghettiBench)」。一度、是非、生でみてみたいものです。
公式デザインページ:SpaghettiBench
▼参考:
The Spaghetti Bench / Pablo Reinoso – eVolo | Architecture Magazine(http://www.evolo.us/the-spaghetti-bench-pablo-reinoso/)