座ると、あたかも空中に浮いているようにみえる椅子が佐藤オオキ氏を代表とするnendoによってデザインされました。
背もたれと肘掛け部分しか存在しないかのような印象をもつこの椅子は、とてもユニークな椅子として機能しています。
実はこの椅子、透明なポリウレタンフィルムを使った椅子となっています。
ポリウレタンフィルムと言えば、一般的に伸縮性と復元性が高い素材として知られ、精密機器や衝撃に弱い製品の梱包資材として使用される素材です。
背もたれと2つのアームレストを覆うように貼られたポリウレタンフィルムにのるとハンモックのように身体を包み込むような、ふわふわとした浮遊感のある座り心地になるそうです。
見た目にも美しくデザイン製にもすぐれ、機能としても抜群。弾力性のあるポリウレタンフィルムだからこそなし得るわざと言えるでしょう。
底の部分は丸みを帯びた三角形となっているようです。優しい形状ですね。
実際に座り込むとこんな感じに。ポリウレタンフィルムがヒップの部分を優しく包み込むようにカバーしていることがわかります。また弾力性のある素材のため密着性も抜群。まるで雲の上にすわっているかのような気分を味わうことが出来ることでしょう。
「Transparent chair」を横から見るとこんな感じにみえます。よくみると背もたれの部分がほどよく斜めになっており、沈み込んで座っても固い背もたれの部分にあたりづらくなるように設計されています。
斜め後ろから見るとその弾力性と密着性が確認できます。
実用化するには、素材の耐久性などの問題があるでしょうが、それにかわるもので、しかもこの弾力を維持できるということでしたら、ひとつ部屋に置いて置きたくなるほど魅力的な一品です。
デザイン設計:nendo(http://www.nendo.jp)
▼参考:(外部サイト)
Sterile Plastic Seating – NENDO’s Pristine Transparent Chair Acts Like a Mini Hammock (GALLERY)