私たちの普段の生活の中で言えば、主に携帯電話の画面に使われる覗き見防止用のフィルム。プライバシーを保護する為に携帯電話等の画面に使用する覗き見防止用フィルム(視界制御フィルム)は様々なものがあると言われると言われています。
例えば見る角度により透明、不透明になる視界制御フィルム。この視界制御フィルムの主な用途は携帯電話の画面はもちろん、商業施設の吹抜け部分の1階から、2階店舗を見上げると女性のスカートの中が見えてしまうという問題に対して効力を発揮します。
正面から見たときは透明に見えるのですが、斜めから見るとき、要するに一階から二階を見上げる斜めの状態の時は不透明になり女性のスカート覗き見防止として機能します。
今回紹介するペンダントランプは、「正面からみると半透明に、斜めに見ると透明に」なる覗き見防止用フィルムを用いてデザインされたもの。
上の写真がラフスケッチです。見る角度によって見え方が違う「正面からみると半透明に、斜めに見ると透明に」をあらわしています。
リング状に巻かれたフィルムの中心に光源であるライトが配置されており、「正面から見ると半透明」になる機能をもつ覗き見防止用フィルムを使用しているため、どこからみても中心の光源は上の写真のようにぼやけてみることが出来ます。
また、光がフィルムに対して常に直角に当るため、空間には半透明のランプシェードを透過したような柔らかい光が漏れる結果となったようです。
このペンダントランプ「 transparent lamp」はMilan Design Week(ミラノデザインウィーク)に出展されたもの。日本のデザインスタジオ、佐藤オオキ氏率いるnendoによってデザンされました。
こういった身近なものにプラスαを加え人々をあっと驚かせ「!」を促すデザインはnendo(ネンド)のデザインの根底にあるもの。
nendo(ネンド) のデザインにはいつもはっと驚かされるものがあり、それが時にはそのモノとしての本質としての機能をさらに高めるデザインに昇華されており、みていてとても刺激のあるデザインとななります。
こういったデザインはセンスであり、考えて出来るものではない・・・ということを考えると日本のデザインスタジオは天才的な集団だということが言えると思います。
今後も、どんどん人々をあっと驚かすデザインを生み出していって私たちに感動を与えてくれることでしょう。
▼参考:
transparent lamp | nendo(http://www.nendo.jp/jp/works/transparent-lamp/?release)