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モノがスッキリ片付く間取り!家づくりの収納計画の4つのポイント

収納の問題で頭を抱えている家は多いと思います。

基本的に生活をしているとモノは増え続ける傾向にありますから、家を建てる前にきちんと収納場所を確保しておく必要があります。

今回の記事ではものが溢れがちな家で、収納を工夫してスッキリ片付く家をつくるための4つのポイントについて触れていきます。



Contents

家のものがスッキリ片付く収納計画のポイント

これからお話しする収納計画のポイントは下記の4つです。

【ものがスッキリ片付く収納計画のポイント】

1:一般的なモノのサイズを把握する
2:暮らしに合わせて収納場所や場所を検討する
3:収納しやすいように工夫をする
4:見せる収納で暮らしを演出する

物がスッキリ片付く家づくりのポイント1:一般的なモノのサイズを把握する

まず家にある物のサイズを把握してください。

それぞれが置かれるモノにあった一般的なサイズを把握し、収納場所を確保していくことが収納計画の第一歩です。

リビングの物のサイズのポイント

リビングに置かれるものは本などの書籍をはじめ書類などA4サイズ程度のものが中心となるケースが多いです。

またテレビのサイズもスッキリ収まるように高さ、奥行きも含めサイズを把握して置いてください。

キッチンの物のサイズのポイント

キッチンに置かれるものは電子レンジ、炊飯器、食器類など様々とあります。

サイズはそれぞれ大きく異なることが多いですが、一般的なサイズを知っておき余裕を持ってスペースを確保しておくことがスッキリと片付いてみせるためには必要です。

例えば炊飯器のサイズはおよそ奥行き400mmが一般的です。

それに対してキッチンの背面カウンターは奥行きが450mm〜500mmが一般的なサイズとなりますが、カウンターの奥行きをもっと深くしておけば、カウンターを配膳台として利用することも検討できますしスペースにゆとりがうまれることでスッキリ片付いて見えるようになります。

家事を楽にするキッチン収納のポイント

収納するときのポイントは、重いものは下の方に収納し軽いものは上、使用頻度の高いものは取り出しやすい中央に配置することがポイントです。

引き出し式の収納を利用する

キッチンの収納力を高めてスッキリ見せるためには、引き出し式の収納がおすすめです。

引き出し式の収納は奥行きを目一杯活用できるからです。

重量のある鍋類などは一番下に収納すると良いでしょう。

吊り戸棚を利用する

吊り戸棚は奥のものが取り出しやすい引き下ろせるタイプを利用すると良いでしょう。

ただし、引き下ろせるタイプのものでない一般的な吊り戸棚は奥のものが取りにくいので奥行きを浅くして320〜350mm程度におさえておくと吊り戸棚の中のものが取り出しやすくなると思います。

タワー収納を利用する

天井までの高さがあるタワー収納はちょっとしたパントリー代わりとしても利用することができます。

棚板の感覚を細かく分けて、使用頻度の高いものは中央、重たいものは下部、軽いものは上などと分けて収納するとより使い勝手が良くなると思います。

ゴミ箱は背面カウンターの下に配置する

またキッチンの背面カウンターの下はデッドスペースとなりやすいので、背面カウンターの下を利用してゴミ箱を配置すると良いと思います。

メインとなるゴミ箱はシンクの近くに別に配置し、瓶や缶などに分類されたゴミ箱を配置すると良いと思います。

クローゼットの物のサイズのポイント

クローゼットは衣類が中心になります。

男性用、女性用の違いなど衣類のサイズも様々ですがクローゼットの最大の奥行きは肩幅を基準に考えるとスムーズだと思います。

男性ものなら奥行きは大体600mm、女性ものなら奥行きは500mm程度確保しておけば問題はありません。

理想的にはウォークイン型、もしくはウォークスルー型のクローゼットとするのが良いですが、無駄のないスペースとするのであれば、壁面タイプでも良いと思います。

クローゼットの奥行きは600mm、高さは1,700mm〜2,000mmを基準に考える

繰り返しになりますが、男性用衣類を収納する肩幅の目安は大体600mm程度です。女性用なら500mm程度だと思ってください。

高さは冬場のコート類の着丈が基準となりますから、それを基準にして考えます。

コート類の着丈は1,400mm程度(もしくはそれ以上)とみていただくと良いと思います。すると下部に余裕を残しておくとして大体1,700mm〜2,000mm程度あれば十分だという計算になります。

この時ハンガー類を吊すパイプハンガーは部分的に2段にしておくと収納力がよりアップしますが、雑多な印象になりやすいため、スッキリと見せたい場合は、通常の一段にしておくと良いと思います。

クローゼット上段はバッグ類を中心に収納する

クローゼットの上部はバッグを立ててしまえるようなスペースを確保して置いてください。

バッグ類を中心に考えるのであればクローゼット上部の棚の天井までの高さは500mm程度あれば十分だと思います。

この時、クローゼット上部のスペースを広めにとっておくと、掛け布団などのシーズンものもしまえるのでより活用の幅が広がると思います。

棚の高さは畳んだときのサイズを基準にする

クローゼット内の棚は衣類を畳んだときのサイズを基準にすると良いでしょう。

例えばシャツを畳んだときのサイズは高さ350mm程度、奥行きは400mm〜500mm程度あれば十分です。

余裕を持った広さにしておくと、サイズが変わった時も対応できますので、できれば余裕を残して棚を作っておくと良いと思います。

さらに月曜日から金曜日までの平日仕事に着ていくためのシャツを上から順に並べておくと、忙しい朝の時間に、今日はシャツをどれにしようか迷わず決められるのでおすすめです。余裕があるのであればそうしたことも考えて棚の高さを選ぶと良いと思います。

通路幅は一人が通れる広さを基準に考える

ウォークスルーまたはウォークイン型のクローゼットとする場合、通路幅は一般的な人、一人が通れる600mm程度を基準にして考えると良いでしょう。

クローゼット内をゆったりとした空間にしたい場合は最低600mmと考えて間取りをとると良いと思います。

物がスッキリ片付く家づくりのポイント2:暮らしに合わせて収納場所や場所を検討する

家の中の物をすっきりと片付ける家づくりの2つ目のポイントは収納場所や収納動線をしっかりと検討することです。

収納場所はもちろん、収納動線をしっかりと検討することで暮らしにあう収納にすることができます。

玄関前収納のポイント

例えば、玄関収納は靴を収納するためのシュークロークが一般的ですが、コート用のクローゼットが玄関近くにあると収納場所としても収納動線としても非常に便利なモノになります。

合わせて上着や帽子、出かける際に持つバッグ類などを収納できるスペースを確保しておくと、より便利になります。

出かける際に玄関前でサッとコートと取り出して外に羽織っていくことができますし、帰宅の際には、玄関前でコートを収納することができるため、日常的な動線が考えられた収納になると思います。

>>>注文住宅で圧迫感のない開放的な玄関収納を叶える7つの収納アイデア

複数動線にすると玄関前の混雑を回避できる

また玄関前にシュークロークを設け、シュークロークを広めにとり、シュークロークと玄関2カ所から出入りできるような複数動線の間取りにすると忙しい朝の時間帯の玄関前の混雑を回避できるのでおすすめです。

ダイニング収納のポイント

ダイニングにはキッチンカウンター内に通学用や通園用など子供用のものを収納できるスペースがあると、忙しい朝の時間帯に動線をまとめることができるのでおすすめです。

箸置きや小皿などの食卓で使うモノに関しては、キッチン背面カウンターに収納するのではなくダイニングカウンター近くの収納にまとめた方が、より使い勝手が良くなります。

洗面室の収納のポイント

より家事効率を良くしたり、時短を考えるのであればキッチンの近くに洗濯機を収納できるスペースを用意してください。

キッチンと洗濯機との距離が近いほど最短動線で複数の家事が行えるようになります。

家事効率をよくする一般的な動線は、水回りの間取りをまとめて一直線に配置する間取りですが、思い切ってキッチンのすぐ脇に洗濯機を配置するプランも検討すると良いと思います。

洗濯機が目立つのであれば、カーテンや引き戸を使って目隠しできるようにすれば部屋の中がいつでもスッキリとおさまります。

クローゼットとの距離は近い方がいい

また家事効率を考えるのであれば洗う、干す、畳む、しまうの距離はできるだけ近い方がいいです。

ですから最低でも衣類を収納するクローゼットはユーティリティースペース(家事室)から近い距離に配置しておくとより利便性が高まりますし、部屋の中がごちゃごちゃせずスッキリとまとめられると思います。

もちろんこの場合、ベストな選択肢は、洗濯室に洗濯乾燥、室内干しできる設備を備え付けることですが、そこまでしなくても間取り(空間のとり方)次第で、収納の動線を整理し利便性を高めることはできるので余裕があれば検討する程度に構えていただいて問題ないと思います。

物がスッキリ片付く家づくりのポイント3:収納しやすいように工夫をする

あらゆる面で収納しやすいように工夫をすることも家の中のモノをスッキリと見せるためには大事になります。

例えば通路や壁面、腰壁を上手に利用したり、リビングの壁際に沿ってベンチ下収納を作るなどの工夫です。

生活感のあるものを見せなくすることが家をスッキリと見せる最大のポイントで、生活感のあふれるものは見えないところにサッと隠して置けるような工夫をすることが大事です。

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使う場所の近くに収納場所をつくること

使う物の近くに収納場所をつくるということがいつでもスッキリと片付く収納をつくるためには大きなポイントとなるように思います。

例えばソファーの近くにはソファーにくつろぎながら使うテレビのリモコン類をまとめて隠して収納できるスペースを用意するなどの工夫をするといいでしょう。

また、テレビのリモコン類などは、リビングの壁際に沿ってベンチ下収納を作り、使ったらすぐに収納できるように、それぞれのものを使う場所の近く(すぐそば)に収納場所を作ればいつでもスッキリと片付けられるようになります。

壁面や引き戸を上手に活用する

特に色や形が違うものが散らかっていると、雑多な印象になります。

色でも物でもなんでもそうですが、インテリアは統一性がなくなると、途端にごちゃごちゃした空間に見えてしまうのです。

こうした色や形がバラバラのもの、もしくは統一されていないモノ類はできるだけ隠す工夫をしてください。

特に家電類は、色や形が統一されていないものが多いので、家電類が目につく場所にあるだけで一気に部屋が汚く見えてしまいます。

こうしたかさばるモノ類は、壁面に収納できるようにし、さらに引き戸を使うとサッと取り出したりしまえたりするので便利だと思います。

壁と一体化させたタワー収納をつくる

天井まで伸びるタワー収納は、壁と一体化させると圧迫感をさほど生み出しません。

棚の高さに合わせて収納できるように、棚を分けて収納すると収納しやすいタワー収納になると思います。

廊下や階段などの通路にも収納スペースをつくる

階段や廊下などの通路にも隠し収納スペースを作ってください。

どこにでもしまえるというのは非常に便利なものです。

ただ、この場合、どこに何をしまったのかわからなくなってしまう恐れがあるので、必ずその周りで使うものを収納するようにするなど、きちんと収納する場所のルールを作る必要があります。

例えばリビング階段の下のスペースは掃除用具に限る、階段横の収納スペースは本のみを収容するなど家族全員が共有できるルールを決めておくといいと思います。

ちょっとしたスペースも収納場所として確保する

収納しやすいように工夫をする最大のポイントは、使う場所の近くに、そのものを収納する場所を確保することです。

ですからトイレにはトイレットペーパーやタオルなどをまとめて収納できるようにしておくと便利です。

もしもスペースが足りないのであれば、壁を活かして収納場所にする工夫も検討してみてください。

ちょっとしたスペースでも意外と収納場所を確保することができ、利便性が高まると思います。

物がスッキリ片付く家づくりのポイント4:見せる収納で暮らしを演出する

最後、4つ目のポイントは見せる収納で暮らしを演出することです。

見せる収納のポイントは全体の統一感です。

質感、色彩、素材感などを空間全体でまとめることで雑多に思えるような小物も部屋を彩るインテリアに変わります。

スッキリと片付いて見せるには水平ラインを意識する

使いやすさと見た目の良さ、二つを併せ持った収納にするのであれば、質感、色彩、素材感を統一した上で、水平ラインを強調した収納になるように意識してみてください。

水平ラインを強調すると見た目にも奥行きが生まれ、さらにスッキリものが片付いて見えます。

飾り棚はより水平ラインを印象付ける

壁につくる飾り棚で水平ラインを強調し、建具などのラインとうまく調和させれば、空間全体が引き締まり、よりまとまった印象になります。

水平ラインを意識するときは飾り棚と取り付け建具の水平ラインを意識してデザインしていってください。

目線の高さに窓を配置する

また目線の高さに窓を配置すると、抜けが生まれ、空間全体が明るいものとなります。

色、素材、質感を揃える

空間をスッキリと見せるには色、素材、質感は必ず揃えてください。

この時、できるだけ色の数はおさえると統一感が生まれますし、合わせて素材や質感を調和させると、ある程度ものが溢れていても片付けが行き届いていない雑多な印象にならなくなります。

部屋をスッキリと見せるためには、色、素材、質感は必ず揃えてください。

壁を上手に活用する

スッキリと感じさせる収納をつくる上で壁の存在は欠かせません。

壁をどれだけ有効利用できるかで見せる収納としての印象は大きく変わるものと思ってください。

ただ、統一感が取れていれば大丈夫で、多少、雑多に思えるようなものでも、インテリアとして空間と調和するようになりますので、あまり難しく、細かく考えずにものを分類すれば問題ありません。

壁を上手に活用することで、そこに住む人がどんな人なのか、その家族の個性が生まれやすくなりますので、ぜひ、あなたなりに考え、壁の使い方を工夫してみてください。

まとめ

今回は、「モノがスッキリ片付く間取り!家づくりの収納計画の4つのポイント」と題し、収納がたっぷりできれいに片付く収納住宅のポイントについてお伝えしてきました。

詳しいことは本文に譲ることにしますが、家づくりで収納計画を行うにあたって下記の4つのポイントを意識して取り組んでみてください。

【ものがスッキリ片付く収納計画のポイント】

1:一般的なモノのサイズを把握する
2:暮らしに合わせて収納場所や場所を検討する
3:収納しやすいように工夫をする
4:見せる収納で暮らしを演出する

このうち「4:見せる収納で暮らしを演出する」は上級者の収納になりますが、それ以外は、取り入れていただくことが比較的簡単なように思います。

ぜひ、収納力たっぷりの収納住宅で、あなたの暮らしを素敵なものとしていただけたらと思います。



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