ブタの貯金箱はなぜブタの形をしているのか・・・そんな疑問を思ったことあなたはありますでしょうか。
そんなブタの貯金箱が大きく普及したきっかけは諸説ありますが有力な説はイギリスにあるようです。
ブタの貯金箱ががうまれた歴史を紐解くと昔、食器類は、ピッグ(Pygg)と呼ばれる土で作られており、当時の主婦達はこの土で出来た壷を貯金箱代わりに使っていました。
その後、19世紀のイギリスである陶芸職人がこのピッグとブタのPigをかけて、しゃれで作ったのがいまのブタの貯金箱のもとだといわれています。
ただし、それ以前にも各地でブタの形をした貯金箱と思しき塑像は掘り出されており、この説もあくまで有力な説のひとつとしてであり、確定的なものではありません。
ブタはその多産さや、食肉としての有益性、よく食べて丸々と太るという性質からの連想で、幸運や豊かさのシンボルとされており、そこから、お金がよく貯まるようにと、貯金箱の代表的なデザインになったのではないかという説もあるので、なぜブタなのか・・・それについては読み手にゆだねられています。
そんな歴史を紐解き、昔ながらの「PYGG」という赤い土でつくられた「貯金箱」と現在使用されている「ブタの貯金箱」、それらを融合し新しい「ブタの貯金箱」をデザインすることに成功したのは、佐藤オオキ氏率いる日本のデザインスタジオnendo。
いったいどんなブタの貯金箱がうまれるのか・・・
nendoによってデザインされたのは上に見られるブタの鼻の形をした「ブタの鼻の貯金箱」。昔ながらの壷のデザインを継承しつつ、それを現在のブタの貯金箱でもその特徴としてあげられる「ブタの鼻」を組み合わせ新たなデザインとして浮かび上がりました。
この「ブタの鼻の貯金箱」はてっぺんのブタの2つの鼻の穴からお金を貯金することが出来ます。
なんだか憎めない存在のブタの貯金箱。鼻だけにすることにより、より親近感が湧いてきます。
ブタの貯金箱の「なりたち」をそのままデザインコンセプトにし、お金を入れるための穴を「ブタの鼻の穴」のように配置。
素焼きの瓶とポットにすることで、「PYGG」と「PIG」の中間のような存在の貯金箱を作りあげたnendoのデザイン力には頭が下がる思いです。
素晴らしい。
▼参考:(外部サイト)
・pyggy-bank | nendo(http://www.nendo.jp/jp/works/pyggy-bank/?release)
・幸せを呼び込むマネー・カウンセリング: Vol.26 ブタの貯金箱の謎