間取りを検討する際は、リビングを中心に考えていく方は多いと思います。
その際に問題になるのが、1階リビングにするのか、それとも2階リビングにするのか間取りの配置の問題です。
実は、1階リビングがいいのか、それとも2階リビングにするのかは非常に難しい問題です。
なぜなら、どちらの間取りにも一長一短があり、2階リビングが良いか悪いかは、人によって変わってくるからです。
今回の記事では1階リビングとの比較をしながら、2階リビングのメリットやデメリット、2階リビングにする上での注意点、相性のいい間取り、2階リビングにする際合わせて検討したいプラン、2階リビングが適している土地などについてお話ししていきます。
ぜひ、あなたの家づくりの参考にしていただけたらと思います。
Contents
2階リビングとは
2階リビングとは、リビングを2階に持ってくるプラン(間取り)のことを言います。
1階にリビングを配置する、一般的なプランに対し、2階にリビングを持ってくるため「逆転プラン」と呼ばれることもあります。
2階にリビングを配置した2階リビング(逆転プラン)を採用することで、開放的で、明るく、風通しの良い空間にできる特徴があります。
2階リビングの特徴
まず1つ目の大きな特徴は、「開放感のある空間」にできることです。
2階リビングの間取りの配置では、1階リビングよりも、日照時間が長くなるほか、風通しの良いリビングにできます。
そして、2つ目の大きな特徴は「プライバシーを確保できる」点にあります。
特に、住宅密集地に見られますが、1階リビングの場合は、道路との距離がどうしても近いリビングの配置になることも多くあります。
道路や隣家との距離が近い場合、プライバシーの確保が難しくなりますが、2階リビングにすることで、建て込んだ住宅地であっても、外からの視線が届きにくい、プライバシー性の高い、快適な空間をつくることができます。
また、土地(ロケーション)によっては、2階にリビングを配置することで、2階リビングからの眺望が非常に良いプランを検討することもできます。
1階リビングの特徴
1階リビングの大きな特徴は、「庭との距離が近くなる」ところにあります。
1階リビングは、屋外空間や、庭との関係を重視する方にオススメのリビングの配置で、庭いじりが好きな方や、家庭菜園やガーデニングなど、庭での土いじりが好きな方に向いています。
また、玄関との距離が近く、地続きで屋外へも簡単に出られるため、屋内外の移動がしやすく、身体に負担がかからない、暮らしやすい家になります。
地面との距離が近いため、落ち着いたリビングにすることができ、安心できるという声を多く聞きます。
2階リビングを検討する際に見るべき視点
上記で、2階リビングの特徴と1階リビングの特徴を比較してお話ししましたが、2階リビングには、一長一短(メリットとデメリット)があり、2階リビングに向いているケースと、2階リビングに向いていないケースがあります。
つまり、2階リビングは「土地」や「周辺環境」、「ライフスタイル」や、お住いになる「家族構成」など、諸々の条件次第で、住み心地が大きく変わってくるので注意が必要な配置になります。
2階リビングを検討されている方は、まずは下記の視点を参考にして検討するといいと思います。
(2階リビングのメリットとデメリットの詳細については、次項からお話しします)
【2階リビングを検討するときに見るべき視点】
1:敷地条件や周辺環境
2:暮らし方やライフスタイル
3:家族構成や将来的な変化
それぞれの、詳しい内容は下記を参考にしてください。
1:敷地条件や周辺環境をしっかりと精査する
2階リビングを検討する際は、何よりも、「敷地条件」や「周辺環境」をしっかりと考慮し検討してください。
2階リビングが適しているかどうかは、「土地」に左右されます。
どのような土地が2階リビングに適しているかは、ケースバイケースなところがあり、ここで一概にお話しすることはできませんが、2階リビングは、「土地」や「周辺環境」によって、住み心地が大きく異なります。
2階リビングが住み心地の良いものになるのかどうかは、「周辺建物の状況」や、「家を建てる場所(ロケーション)」、「日照条件」などの「建物周辺環境」により随分と変わってきますので、設計士と相談の上、慎重に進めていってください。
2:暮らし方やライフスタイルを確認する
2階リビングにすると、プライバシーが確保された、開放感のあるリビングになります。
一方で、1階部分は暗くなってしまいがちになってしまったり、2階リビングに移動するために、階段の使用が必須になってしまったりと問題が生じることが多くあります。
例えば、買い物から帰ってきた際に、重たい荷物を抱えてキッチンまで運ぶのが面倒だというデメリットも生じてきます。
さらに、玄関までの距離が遠くなってしまいますので、来客の対応や、荷物の受け渡しなども面倒に感じることも多いようです。
リビングを2階に持ってくる場合は、そこで暮らす「家族の暮らし方」や、「ライフスタイル」に応じて相性が良いかどうかが、はっきりと別れますので、十分に検討を重ねる必要があります。
3:家族構成や将来的な変化
2階リビングは、メリットばかりに目がいきがちですが、実は歳を取った時に不安が残る間取りです。
例えば、家を建てた時は健康であっても、歳をとり足腰が弱くなった際に、階段を昇り降りするのは非常に大変なことです。
2階リビングは、家を建てる場所や、間取りによっては、居心地の良い空間になる一方で、建てた時には見えない、将来的な変化にも気を配る必要があります。
将来的な変化に応じて、歳をとったときに住み替えるのか、それともエレベーターを設置するなどしてリフォームで対応するのか、建てる前に検討する必要があります。
2階リビングを検討するときに大事な4つの問題
詳しくは後ほどお話ししますが、2階リビングには、魅力的なメリットもあれば、生活を負担に感じるデメリットもあり、一長一短といった部分が多いからです。
ここでは、2階リビングを検討するときに大事な4つの問題についてお話ししていきます。
1:日あたりの問題
日当たりの問題は、2階リビングの配置を検討するときに、非常に大事な視点となります。
2階リビングを検討する前に、建物がどれくらい、「周辺環境」の影響を受けるのかを十分に調査して間取りの配置(設計)を決めてください。
陽のあたり方や、日の入り方は、季節ごとに違い、夏と冬では随分と異なります。
ですから、年間を通して、どのように太陽光が家の中に降り注ぐのか、1階リビングと2階リビングにした場合の違いを必ずシュミレーションし、比較検討してください。
そのためには、計画予定地の「周辺環境」をしっかりと調査しなければなりません。
その上で、土地に対しての「建物の配置」を含め、夏場の日光を遮り、冬場には日光を部屋全体に行き渡らせるような、リビングの配置を検討してください。
2:水廻り設備を1階にするのか2階にするのか問題
リビングや、キッチンと同じ階に水廻りの設備があると、同時に家事をこなすことができ、家事動線がスムーズになるからです。
ただし、2階リビングにし、同じ階に水廻り設備を集中させた場合、2階リビングが狭くなってしまい2階リビングの開放感が失われてしまうデメリットも生じます。
2階にリビングを持ってきた場合、水回りの設備場所が問題となることが多いですが、それぞれの「暮らし方」をはじめ、「ライフスタイル」や「家族構成」、それに「好み」などによって、臨機応変に対応する必要があります。
3:夏場の暑さ対策として屋根断熱にする
2階リビングは冬場は、暖かい空気は上昇するので、快適で暖かいことが多いですが、夏場は暑くなりすぎてしまうという、デメリットが生じます。
通常は、天井で断熱する場合が多いですが、屋根で断熱を施す「屋根断熱」は2階リビングでは、必須となります。
4:勝手口として、サービスバルコニーをつくる
2階リビングにするときは、キッチンの横にサービスバルコニーを配置すると、キッチンの採光はもちろん、風通しが良くなります。
また、1階にリビングを配置するときは、勝手口などを設けることでキッチン回りの生ゴミを、まとめて、屋外に保管しておくことができますが、2階リビングの場合は、生ゴミの置き場所に困ってしまいます。
サービスバルコニーを設置すれば、生ゴミなどを、まとめて屋外に保管しておくこともできるので、利便性が高まり、使い勝手が良くなります。
2階リビングのメリット
ここからは、2階リビングにするメリットについてお話ししていきます。
2階リビングにするメリットは下記の通りです。
【2階リビングにするメリット】
1:開放感がうまれる
2:プライバシーを確保できる
3:周囲の生活音が気になりづらくなる
4:日当たりの良いリビングになる
5:天井の高さを自由に使える
6:リビングからの眺めが良くなる
7:耐震性が良くなる
すべてのケースに当てはまるわけではありませんが、2階リビングにする、一般的なメリットそれぞれの詳しい内容については、下記を参照してください。
2階リビングのメリット1:開放感がうまれる
2階リビングは、開放感のあるリビングになります。
法規などの制限を除けば、2階のリビングは天井高を高くしたり、大きな窓を配置したり、構造上、「柱」や「壁」を抜いた空間がつくりやすいので、開放感のある空間をつくりやすくなります。
1階リビングの場合は、隣家が気になり、カーテンを閉めっぱなしにしなければならないことが多いケースでも、2階リビングにすることで、カーテンを開けっぱなしにしても、隣家の視線が気にならないリビングをつくることもできます。
また、1階にリビングを配置したプランよりも、スゥ〜っと風が抜けるなど、風通しも良くなることが多く、冬場も暖かいリビングになります。
2階リビングのメリット2:プライバシーを確保できる
2階リビングは、1階リビングに比べて、プライバシー性が高められた間取りになりやすいメリットがあります。
例えば、住宅密集地などに建てる場合で、間取りの配置の関係上、どうしても道路側にリビングを置かなくてならないケースがあります。
その場合、1階リビングだと、プライバシーの確保が難しくなってしまいます。また、隣家との距離が近い場合でも、同様のことが言えます。
もちろん道路側リビングであっても、高い位置に窓を設置したり、低い位置に窓を設置するなどをしたり、窓の配置を工夫することで、周囲の視線を遮ることはできますが、やはりそれでも視線が気になるという方はいます。
こうしたケースだと、2階にリビングを配置する、2階リビングにすることで、プライバシーを確保しながら、開放的で明るいリビングにすることができます。
2階リビングのメリット3:周囲の生活音が気になりづらくなる
2階リビングにすることで、生活音が気にならなくなることは多くあります。
1階リビングの場合、土地によっては建物の周囲からの視線を感じやすく、周囲の生活音が気になりやすくなってしまうことがありますが、2階リビングにすることで、1階リビングほど、周囲の生活音が気にならなくなります。
2階リビングのメリット4:日当たりのよい、明るいリビングになる
2階リビングは、1階リビングよりも高い位置に部屋がくるため、採光をとりやすく、日当たりの良い、明るいリビングになります。
自然光が部屋の中に入る日照時間も長くなり、1階リビングよりも、長い時間、太陽の光が降り注ぐリビングになります。
また、住宅が建て込んでいる場所に家を建てる場合、1階リビングでは、ハイサイドライト(高窓)やローサイドライト(地窓)で、採光をとる工夫をしますが、2階リビングでは、天井に近い位置に窓を配置したり、天井から直接採光を取るトップライト(天井窓)を設けることもできます。
さらに、高い位置に窓を設けることで、空まで視線が抜け、より広さを感じられるので、開放感のあるリビングになります。
※太陽光の計画を立てるときは、必ず太陽光の「取得」と「遮断」をセットにして考えてください。
トップライトは、夏場には暑くなりすぎてしまうなど、注意が必要な窓になり、光を遮断したり調整する工夫が必要になりますが、設置場所を十分に検討し配置すれば、非常に明るくリビングになります。
窓の配置については「注文住宅の窓で失敗しないために抑えておきたい21種類の窓と配置のコツ」も合わせて参考にしてください。
2階リビングのメリット5:天井の高さを自由に使える
2階リビングにした場合、1階リビングよりも、天井の高さを自由に設定することができます。
もちろん、家を建てる場所によって、法規などにより制限はありますが、1階リビングよりも、リビングの天井を高くできたり、屋根の形状を活かして、勾配天井のリビングにすることもできます。
また、2階リビングは天井の高さを活かしてロフトを設置すると、使い勝手の良いロフトになります。
「ロフトは必要?家づくりでロフトを設置するメリットとデメリット」でも、お話ししましたがリビングとロフトは相性が非常に良いのです。
さらに、3階建てにする場合は、2階リビングを吹き抜けにするなど、天井の高さを活かした間取りを検討することができます。
2階リビングのメリット6:リビングからの眺めが良くなる
2階リビングにすると、視界を遮るものがなくなる場合が多く、1階に比べて眺望が良いリビングになります。
2階リビングからの眺めはもちろん、家を建てるロケーションにもよりますが、2階リビングでは高さがうまれるので、借景として遠くの景色を取り込めるメリットがあります。
遠くまで見渡せることから、1階リビングよりリビングに広がりを感じられることが多くあります。
また、2階リビングにすると、視線の抜けが良く、空の広がりも感じられるため、気持ちの良いリビングになるケースが多い傾向があります。
2階リビングのメリット7:耐震性が良くなる
2階リビングにすると、1階に「柱」や「壁」が多くなるケースが多く、構造的に家が強くなるメリットがあります。
2階リビングにした場合、主寝室や子供部屋、書斎などの「諸室」を、1階に設けることが多いですが、諸室を設けるためには、「柱」や「壁」が多く必要となるため、家の土台がしっかりとし、耐震性が高められ、構造的に非常に安定したつくりになります。
例えば、1階リビングの場合、リビングを広く取ろうと思っても、構造上の問題で、思うように広く取れないことがあります。
しかし、2階リビングの場合は、1階に諸室をつくり、「柱」や「壁」を階下に集中させ、土台をしっかりとすることで、構造的に強くなり、2階に広い空間を取ることが可能になります。
2階リビングのデメリット
続いて、2階リビングにするデメリットについてお話ししていきます。
今見たように、2階リビングにするメリットも、魅力的なものが多いですが、デメリットも深刻なものとなるケースがあるので、2階リビングを検討する際は、十分にデメリットも理解した上で、プラン作成を依頼する必要があります。
2階リビングにするデメリットは下記の通りです。
【2階リビングにするデメリット】
1:1階の部屋が暗くなる
2:階段の昇り降りが大変になる
3:玄関までの距離がうまれ時間がかかる
4:庭までの距離が生まれる
5:夏場は暑くなりやすい
6:防犯面に不安がある
7:家族間のコミュニケーションが希薄になりがち
2階リビングのメリットと同じように、すべてのケースで、あてはまるわけではありませんが、2階リビングにする、一般的なデメリットそれぞれについては、下記を参照してください。
2階リビングのデメリット1:1階の部屋が暗くなる
2階にリビングを持ってきた場合、2階リビングの陽当たりは良くなりますが、1階部分が暗くなるケースがほとんどです。
例えば、主寝室や書斎、子供部屋などを配置する1階部分が暗くなり、場所によっては、ジメジメとした諸室になってしまうことがあります。
2階リビングのデメリット2:階段の昇り降りが大変になる
2階リビングにすると、階段の昇り降りをする機会が増えるデメリットがうまれます。
例えば、2階にリビングを持ってきた場合、キッチンやダイニングも同じ階層の2階に配置するケースが多いですが、ゴミ出しをする時や、買い出しに出かけたときなど、毎回、重たい荷物を持って階段の昇り降りをしなければならなくなります。
実際、2階リビングにした方のお宅に伺い、2階リビングの使い勝手を聞くと、やはり、メリット面も際立つが、少々面倒なことが多いという意見を多く聞きます。
2階リビングのデメリット3:玄関までの距離がうまれ、面倒な場合が多い
2階リビングにすると、玄関まで距離がうまれるデメリットが生じます。
2階リビングでは、1階に玄関を設けるケースが多いですが、玄関までの距離が遠くなり、面倒なことが多くなります。
例えば、来客があった際や、宅配便を利用した際の動線を考えてみると、2階リビングから1階玄関まで行き、1階で荷物を受け取って、再度、2階に運ばなければならなくなります。
人によっては、こうした階段の昇り降りを負担と感じることも多いようですので、十分に検討する必要があります。
また、家を建てた直後は問題なくても、年をとり足腰が弱くなった時に、問題が生じることもありますので、長期的な視点で考える必要があります。
2階リビングのデメリット4:庭までの距離が生まれる
2階リビングにした方にお話を伺うと、庭へ出る機会が減ったという方がほとんどです。
あんなに楽しみにしていたガーデニングもほとんどしなくってしまったという方もおり、2階にリビングを配置することで、ライフスタイルの変化を生じさせることもあります。
つまり、2階にリビングを持ってきた場合、庭までの距離がうまれ、面倒になり、その結果、庭いじりをしなくなってしまったということです。
また、2階リビングにしたことで、土に触れる機会が少なくなったという声も多く聞きます。
もちろん、2階リビングであっても、リビング脇にデッキなどをつくり、簡易的なガーデンスペースをつくることはできます。
けれども、お住まいになっている方にお話を聞く限りでは、庭をいじる機会が減ってしまったという方は本当に多いです。
ですから2階リビングは、庭いじりが好きな方や、庭いじりを趣味としている方には、あまり向いていない間取りかもしれません。
2階リビングのデメリット5:夏場は暑くなりやすい
1階リビングよりも日当たりが良いことや、暖かい空気は上昇することが主な原因ですが、1階リビングよりも、夏場は暑いリビングになってしまう覚悟をする必要があります。
暑さを緩和するためにも、2階リビングでは、屋根断熱は必須となり、出来るだけ温度環境の変化を受けない仕様にしなければなりません。
2階リビングのデメリット6:防犯面に不安がある
例えば、ドアの鍵を閉め忘れたとしても、気がつかないことが多く、不審者が1階に侵入しても、気づきにくいデメリットがあります。
そのため、2階リビングにした場合、戸締りには十分注意する必要があります。
2階リビングにした場合、生活の中心が2階になりますので、防犯面には十分に注意する必要があります。
2階リビングのデメリット7:家族間のコミュニケーションが希薄になりがち
2階リビングにしたことで、家族と顔を合わせる機会が少なくなったという声も聞きます。
主に、子供とのコミュニケーションが少なくなることが多く、玄関からまっすぐに自分の部屋に直行してしまうので、いつ帰ってきたのかがわからないという声を多く聞きます。
2階リビングのプランを採用した方に話を聞く限りでは、家族と顔を合わせる機会を多くしたい方には向いていないかもしれません。
※もちろんプランを工夫することで、デメリットを抑えることもできます。
例えば2階に子供部屋を配置するなどです。その場合、リビングを通らないと子供部屋に行けないように工夫するとより効果的で、子供が外出したり帰ってきたりしたときなど、自然と顔を合わせられるようになります。
子供が大きくなって家を出て行った後は、夫婦の寝室としても使うことができるでしょうし、将来的なライフスタイルの変化にも対応することができます。
2階リビングと相性の良い間取りやプラン
続いて、2階リビングと相性の良い間取りやプランについてお話ししていきます。
2階リビングの特徴を抑えて、うまく利用することで、拡張性が生まれ、様々な間取りやプランを検討することができます。
【2階リビングと相性のいい間取りやプラン】
1:デッキテラス(バルコニー)をつくる
2:デッキテラス(バルコニー)下を駐車場にする
3:回遊式のプランを採用する
4:リビングにロフトをつくる
5:吹き抜けにする
6:勾配天井にする
詳細は下記を参考にしてください。
1:前面が奥行きのあるデッキテラス(バルコニー)をつくる
2階リビングを採用するときは、ある程度、奥行きを確保したデッキテラス(バルコニー)を設置すると、デッキテラス(バルコニー)を庭の代わりとして利用でき、デッキテラス(バルコニー)の活用の幅が広がります。
デッキテラス(バルコニー)をつくる時は、できるだけ段差のない地続きのテラスにすると、さらにいいと思います。
外まで、連続性を持たせられるので、実際以上の広がりを感じることができるからです。
また、建て込んだ住宅地で、視線が気になる場合は、奥行きのあるデッキテラス(バルコニー)に、視線を遮るためのハイウォールを設置すれば、明るさを損なわずに、周囲からの視線を遮ることができます。
2階リビング脇にデッキテラス(バルコニー)をつくるときは、「奥行きを確保すること」が重要なポイントです。
なぜなら、奥行きを確保することで、洗濯物を干したり、テーブルやソファー、椅子を置いたり、ガーデニングを楽しんだりと、デッキテラス(バルコニー)で「あそぶ」ことができるため、庭の代わりとして、おおいに活用できる機会が多くなります。
2:デッキテラス(バルコニー)の下に車庫をつくる
2階リビングのそばに、デッキテラス(バルコニー)をつくった場合、デッキテラス(バルコニー)の下を有効的に使うために駐車場にするといいでしょう。
デッキテラス(バルコニー)下を、駐車場にすると実用性のある空間として利用することができます。
3:回遊式のプランを採用する
回遊式のプランは、空間に「動き」と「広がり」を感じさせることができます。
2階リビングにする場合、できるだけ段差を抑えたデッキテラスと組み合わせて、回遊式のプランを採用すると、開放的で、より広がりのあるリビングになります。
4:リビングにロフト(屋根裏部屋)をつくる2階リビングにする
2階リビングは、ロフトとの相性が非常に良いです。
リビングにロフトをつくると、使い勝手がよくなるケースが多いことは、「ロフトは必要?家づくりでロフトを設置するメリットとデメリット」でもお話ししましたが、2階リビングでは、特に、天井高がとれるため、ロフトを設置すると、おさまりが良く、実用的なロフトになるケースがほとんどです。
2階リビングにロフトをつくることで、リビングに奥行きもうまれ、より開放感を感じられるケースもありますので、是非検討してみてください。
5:吹き抜けのある2階リビングにする
2階リビングは、天井高を自由に取ることができるので、吹き抜けとは、非常に相性が良い間取りです。
吹き抜けがリビング階段と相性がいいことは「吹き抜けの家にする12のメリットとデメリット」でもお話ししましたが、2階リビングで、吹き抜けを採用することで、視線が空に向くので、より視線の抜けを感じることができ、部屋を広く感じることができます。
2階リビングは、風通しもよく、吹き抜けのリビングにすれば、部屋が明るく、風通しの良い、開放的なリビングにすることができます。
6:勾配天井にする
2階リビングの場合、屋根の形がそのままの、勾配のついた「勾配天井」にすることができます。
「狭小地」や「住宅密集地」などでは特に、このプランは有効に働き、斜線制限があっても、天井高を高く取ることができます。
ただし、2階リビングの勾配天井は、対策をほど来ないと、夏場はかなり暑くなるため、屋根断熱することが必須になる点には注意が必要です。
2階リビングは狭小地や住宅密集地で特に有効な間取り(プラン)
土地(ロケーション)にもよりますので、一括りにはできませんが、特に、2階リビングのプランが有効に働くケースは、下記のようなケースが多いように思います。
1:都市部の住宅密集地であるケース
2:狭小地に家を建てる場合
1:都市部の住宅密集地
都市部などの住宅密集地では、1階にリビングをおくと、日当たりの悪い暗いリビングになってしまうことが多いですが、2階リビングにすると、このデメリットを避けられる傾向があります。
2:狭小地など
狭小地においては、一階をピロティ型の駐車場とし、2階にリビングを持ってきた方が、有効に働くケースが多いです。
3階建住宅の場合は、2階リビングに吹き抜けを採用し、開放的な空間にすることもできます。
2階リビングの注意点
続いて2階リビングの注意点についてお話しします。
2階リビングを検討する際は、下記の点をよく検討の上プランニングしてください。
【2階リビングの注意点】
1:歳をとった時のことを考えてつくる
2:1階の防犯面に注意する
3:2階水廻りの排水音に配慮する
4:1階の庭を綺麗にする工夫をする
それぞれの注意点の詳細は下記の通りです。
2階リビングの注意点1:歳をとったときに階段の昇り降りがきつくなる
歳とともに、階段の昇り降りがきつくなるからです。
2階リビングを検討する際に、一番に見るべき視点は、将来を見据えた計画だと思います。
将来足腰が弱った時はどうするのか、介護が必要になった際はどうするのか、車椅子での生活を余儀なくされた場合、どうするのかなど、あらかじめ計画に組み込んでおく必要があります。
昇り降りを楽にするために、階段の勾配を緩くすることや、U型の階段にすること、使いやすい手すりを設置すること、将来的にリフォームを行い、ホームエレベーターを設置できるようなプランをあらかじめ計画しておくこと、などが必要になります。
2階リビングの注意点2:1階の防犯面に注意が必要
2階リビングのデメリットとして、防犯面が不安であることをあげましたが、やはり、1階の防犯面に注意を払う必要があります。
例えば、庭に砂利を敷いて敷地内の音を拾ったり、庭を含めて防犯性の高いプランにすることや、ドアや窓のキーシステムを、施錠しやすいものにしたり、センサー付きの照明、防犯性の高いシャッター窓にすることなどがあげられます。
窓の位置を高くしてもいいでしょうし、面格子を設けることでも、防犯性を高めることはできます。
2階リビングの注意点3:排水音に考慮する必要がある
2階に水廻り設備をまとめた場合、プランによっては、排水音が1階の寝室スペースに集中することもあります。
そのため、2階に水廻り設備を配置する場合は、排水音に配慮した間取りを計画する必要があります。
水廻りが集中する階下には、寝室などの配置を避けるなどプランに工夫を施す必要があります。
2階リビングの注意点4:土地が広い場合は庭を綺麗に保つ計画が必要になる
2階リビングにした場合、庭との距離がうまれるため、庭が手付かずになるケースが多くあります。
雑草が多くなると、見た目にも悪いですし、手のかからない庭にすることや、草が生えないように、綺麗に保てるような工夫を施すことが必要になります。
2階リビングと特に相性のいい人
まとめると、2階リビングと相性の良い人や、2階リビングを検討したい人は下記の通りとなります。
1:リビングからの眺めや、リビングに明るさが欲しい方
2:リビングの天井の高さが欲しい方や、開放的なリビングにしたい方
3:プライバシー性の高いリビングにしたい方
4:都市部の住宅密集地や狭小地に家を建てるケース
5:将来的なライフスタイルの変化に対応できる方
2階リビングと特に相性の悪い人
逆に2階リビングと相性の悪い人や、2階リビングに向いていない人は下記の通りとなります。
1:庭でガーデニングなど土いじりがしたい方
2:土地が広すぎるケース
3:キッチンまで重い荷物を持っていくのが面倒な方
4:将来的にリフォームや住み替えが検討できない方
5:防犯面が気になる方
まとめ:リビングは1階かそれとも2階か
2階リビングを検討する際は、優先順位を明確にすることが大事です。
何を優先とするのかによって2階リビングにした方がいいのか、それとも1階リビングがいいのかは変わってきます。
どちらにリビングを配置しても一長一短があるからです。
1階リビングが適しているのか、それとも2階リビングが適しているのかは、本当にケースバイケースとしか言いようがありません。
土地によっても左右されますし、家族構成やライフスタイルによっても違います。
また将来的な変化に対応できるかどうかによっても2階リビングが適しているのかどうかは変わってきます。
ただし、工夫次第では快適に暮らすことも十分検討できますので、メリットやデメリットなどを十分に理解した上で、設計士に相談の上、決断されるのがいいと思います。
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