色彩がかなり合うことで非常に美しい色合いを奏でるキャビネットがあります。
それが今回紹介するガラスのキャビネット「layers」。手前と中、奥にそれぞれ複数層の吊り扉があるため、ガラス越し3種類の色のガラスが重なり非常に美しい色合いを奏でています。
こちらはスケッチ。
カラーガラスの吊り扉は1枚ずつ色合いが微妙に異なる仕様にデザインされています。また、カラーガラスは左右に移動できるため、扉の重なり具合によって様々な色彩が生まれるというわけ。
このキャビネットはグラスイタリアのためにデザインされたものですが。カラーガラスは、グラスイタリアが得意とする技術のひとつだそうで、2枚の板ガラスでカラーフィルムを挟み、加熱して製造するのだそう。
この技術を使い数枚のカラーフィルムを重ねて用いることで、幅広い色彩が表現できる一方、フィルムを重ねる順番によって色合いが異なるのだそう。さらに加熱によっても色調が変わるため、この美しい色彩にたどり着くまでは十分な試行錯誤が必要であったのだとか。
そう考えてみると確かに、絶妙な色彩バランスによって成り立っているかのように見えます。
カラーガラスをどの位置に移動しても美しい色彩はかわりません。
こちらはアップした様子。微妙に色合いの異なるカラーガラスが重ねられていることがよくわかりますね。
色合いが涼しげでとってもクール。
この作品は佐藤オオキ氏のnendoによるもの。
なんだか不思議な重奏感漂うガラスのキャビネットですね。
▼参考:
layers | nendo(http://www.nendo.jp/jp/works/glas-italia-2015/layers/?release)