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キューブ型住宅(箱型の家)の4つのメリットと5つのデメリット

街を歩いていて、キューブ型住宅(箱型の家)をよく見かけるけど、キューブ型住宅(箱型の家)にはどんなメリットがあってどんなデメリットがあるのだろう。

今回はそんなあなたの疑問に答えて行きます。

実は箱型の家はメリットもあれば、知らずにいると後悔をしてしまう大変なデメリットもあります。

今回はそんなキューブ型住宅(箱型の家)のメリットとデメリットを一気にまとめて解説して行きますので、スタイリッシュなキューブ型住宅(箱型の家)を検討されている方は、参考にしてください。



キューブ型住宅(箱型の家)って何?

立方体の家のことです。

立方体の家を「キューブ型住宅」と言ったり「箱型の家」と言ったりします。

洗練されていて、どことなくスタイリッシュで都会的な外観になるメリットあります。

キューブ型住宅(箱型の家)の形や種類

キューブ型住宅には立方体の家が一般的ですがいくつか種類があります。

下記の2つの形が代表的です。

【キューブ型住宅の家の種類は2つ】

1:立方体
2:長方形

また家の形も外観ではわかりませんが、建物の中央に中庭がある「ロの字型」のキューブ型住宅もあります。

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どの家も、直線的で極力無駄な装飾やデザインを削ぎ落とした外観になっているデザインがポイントで、窓が小さかったり、入り口がどこにあるのかわからなかったり、どことなくシンプルモダンな雰囲気が漂う佇まいをしていることが特徴です。

キューブ型住宅のメリット

ここからはキューブ型住宅の主なメリットについて解説して行きます。

キューブ型住宅のメリットは下記の4点です。

【キューブ型住宅のメリット】

1:洗練されてオシャレな外観になる
2:間取りに無駄がない
3:建築コストをおさえられる
4:性能が高い家を建てられる

1:洗練されてオシャレな外観になる

キューブ型住宅の最大のメリットと言ってもいいかもしれませんが、とても都会的で無駄がない、洗練されたシャープな佇まいの外観になります。

配色もトーンを落ち着かせた色合いを選ぶことが多く、直線的でおしゃれな外観にすることができます。

キューブ型の家は、住宅街にポツンと一軒建っているだけで、印象的なものとなりますし、並んで建てられても雰囲気のあるものとなります。

2:間取りに無駄がない

キューブ型の住宅ではスタイリッシュでオシャレな外観はもちろん、間取りも無駄がなく大変合理的なものとなります。

インテリアで使用する家具は直線的なデザインの空間に配置されることを想定していることが多く、ほとんど全ての家具に対応しているからです。

キューブ型住宅では、室内空間においても直線的なデザインのため、無駄なスペースが生まれづらいのです。

3:建築コストをおさえられる

建築コストは建物の形に大きく比例します。

建物の形は複雑になればなるほど、必要となる工事の種類や建材が必要となるためコストが高くなっていく傾向にあるのです。

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リンク先の記事でもお伝えしたように、二階建て住宅は総二階建てと呼ばれるようなシンプルな箱型住宅が最も価格をおさえることができる家の形ですが、キューブ型の住宅ではこれに則した家づくりができます。

つまりキューブ型住宅は建物の形が立方体とシンプルなため、建築コストをおさえて建てることができるのです。

4:性能が高い家を建てられる

家は、家の形がシンプルであるほどに構造的に強いものになりやすくなります。

例えば耐震性を考えた場合、家がシンプルな形であるほど地震の揺れに強い構造になって行きます。

キューブ型住宅では、この点をクリアしていますので、性能が高い家を建てやすくなるメリットがあるのです。

もちろん家の性能は施工時の工事の品質にも大きく左右されますから、きちんとした施工を伴った場合と言う条件がつきますが、施工もシンプルなものとなりやすいため総じて、品質の高い家になりやすくなるのです。

またキューブ型住宅では空間に無駄がない分気密性を高めることもできるところも大きなメリットの一つだと思います。

キューブ型住宅のデメリット

つづいてキューブ型住宅のデメリットについて触れて行きます。

キューブ型住宅の代表的なデメリットは下記の通りです。

【キューブ型住宅のデメリット】

1:軒や庇がなく室内の温度が上昇しやすい
2:屋根が持つ機能に期待できない
3:メンテナンスや点検のコストがかかる
4:雨漏れがしやすくなる
5:軒がなく外壁の劣化が進みやすい

1:軒や庇がなく室内の温度が上昇しやすい

キューブ型住宅には軒や庇がありません。

極めてシンプルな箱型の形になります。

軒や庇の役割は、雨風から建物を守ること、強い日差しから建物を守ることにありますが、モダンな佇まいのキューブ型住宅では軒や庇がないため夏場の強い日差しを遮ることができません。

かと言って軒や庇を出してしまうと、シンプルモダンな印象の強いキューブ型の住宅が洗練さを失い、野暮ったくなってしまいデザイン性を損なってしまいます。

キューブ型の住宅に限りませんが、デザインと機能性は基本的にトレードオフの関係にあるものと思ってください。

機能性を求めるほど、デザイン的に野暮ったくなっていく傾向がありますし、デザイン性を求めるほど、家の機能性には期待できなくなっていくものと考えてください。

2:屋根が持つ機能に期待できない

傾斜のついている屋根には「防水性」「断熱性」「通気性」の3つの役割と機能があります。

そして雨の多い日本では屋根の傾斜も重要な役割を果たします。

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キューブ型の住宅では、屋根の傾斜がほとんど無かったり陸屋根と呼ばれるようなフラットな形であったりしますので、これらの性能には期待できないと思ってください。

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またそれとは別に、屋根裏の空間があることで、夏場に上昇しがちな温度を下げる役割を果たしますが、キューブ型住宅ではこの屋根裏の空間が十分な広さで設けられていないことが多く温められた温度が逃げ場を失い、2階はとても暑くなる傾向にあります。

3:メンテナンスや点検のコストがかかる

キューブ型の住宅では、メンテナンスにもお金がかかります。

だから、多くのケースでは家を建てるためのコスト(初期費用)を抑えられたとしても、それを維持していくために必要となるコストは高くなる思ってください。

例えば、陸屋根のようなフラットな形の屋根は雨漏れ防止のために定期的な防水処理が必要になりますから、定期的なメンテナンスは必須になります。

>>>片流れ系の屋根6種のメリットやデメリットについての解説と屋根選びの注意点

またキューブ型の住宅では家に凹凸をつけずにシンプルな形になりますから、ベランダやバルコニーなどがなく、屋根の点検を行うには危険が伴います。

そのため屋根を点検するのにも業者に依頼する必要があり、ケースによっては外壁の点検やメンテナンスをするのに、足場を組む必要が出てくることもあります。

高所での作業となるとその分点検コストがかかりますから、それを維持していくのにお金がかかってしまうことになります。

4:雨漏れがしやすくなる

まずキューブ型の住宅では、雨風が直接壁に当たりますので外壁が傷みやすくなります。

家は軒や庇によって雨風を凌ぎますが、キューブ型の住宅では意匠性(デザイン性)を高めるために軒や庇を排除してしまっているため、この問題は避けて通ることはできません。

また陸屋根では屋根と建物のつなぎ目部分の隙間から内部に水が吹き込んでしまい躯体を腐らせてしまうこともあるので、きちんと内部に雨がシミこまないようにしっかりとした施工を施すことが必要となります。

特に台風などの暴風時には風によって壁に叩きつけられた雨が屋根のつなぎ目部分に侵入しやすくなるので注意が必要となります。

特に屋根の取り合い部分であったり「棟」「ケラバ」「軒先」は雨漏れがしやすい箇所にあたるので注意してください。

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日本の住環境では「雨漏れ」と「内部結露」、この2つが住宅の寿命を著しく短命にさせる原因となりますから、雨仕舞いはしっかりとしておく必要があり、定期的なメンテナンスをしながら、問題の早期発見をしないと家の寿命が短くなってしまいます。

また、キューブ型の家は陸屋根となることが多いですから屋根に溜まった水を排水するための排水溝などに葉っぱがつまってしまうこともあります。

うまく排水できなくなった場合、屋根の上で水の流れが滞り、水がその場所に溜まってしまいます。

最悪のケースですと水が溜まった部分から劣化が始まり、建物内部に雨が浸透し、建物をいため、家の寿命を著しく短くしてしまうこともあります。

5:軒がなく外壁の劣化が進みやすい

軒や庇には雨から建物を守る役割があります。

キューブ型の住宅では意匠性を高めるために軒や庇の出を無くしていますから外壁の劣化が進みやすく、総二階建て住宅のような一般的な形の住宅以上に外壁の劣化が進みやすいと思ってください。

日本の住環境では基本的に軒や庇は必須のものです。意匠性を高めるために排除すればいいわけではなく、日本の家で軒や庇を設けるにはきちんとした理由があるのです。

キューブ型の住宅にするなら合わせて検討したいデメリットの対処法

最後にキューブ型の住宅にするのであれば合わせて検討したいキューブ型の家のデメリットの対処法についても解説して行きたいと思います。

【キューブ型の住宅のデメリットを克服する方法】

1:外からはキューブ型に見えるけれども実際は片流れ屋根など屋根の形を考える
2:屋根の勾配をつけ防水加工を施す
3:夏の日差しをカットするため外断熱仕様にする
4:軒の出を出したり庇をつくる
5:点検のために屋根に登れる場所を用意する

1:外からはキューブ型に見えるけれども実際は片流れなど屋根の形を考える

外観は陸屋根に見えても実際は屋根の周りにぐるりと囲いがあるだけで、空から見ると片流れ屋根という隠れた片流れ屋根にすると言った方法もあります。

片流れ屋根は、陸屋根よりも屋根の勾配が生まれますから排水しやすくなるメリットがあります。

キューブ型の家で、陸屋根が心配であれば、屋根の周りに囲いをつけた片流れ屋根とし外観的なデザイン性を失わずに、機能性を高めるような工夫を施すと良いと思います。

2:屋根の勾配をつけ防水加工を施す

また屋根の勾配はある程度確保してください。

屋根の勾配を急にするほど新築時の価格が高くなったり、屋根の点検やメンテナンスがしづらい家になってしまいますが、4寸から6寸以内の勾配であればギリギリ屋根の上にのぼり点検やメンテナンスをすることができます。

7寸勾配以上になるとかなり急勾配に感じられるようになるので、屋根の上での作業は危険を伴うため点検やメンテナンスにもコストがかかるため、あまりお勧めしません。

合わせて屋根周りの部分には防水加工を施し雨への耐久性を高める工夫を施してください。

3:夏の日差しをカットするため外断熱仕様にする

キューブ型の住宅で夏の強い日差しから建物を守るためには外断熱を施すといいと思います。

建物をすっぽりと包み込むように外断熱をすれば、暑い夏場でも快適に過ごすことができるようになります。

4:軒の出を出したり庇をつくる

また外観的なデザイン性は損ないますが、キューブ型の住宅であっても、あえて軒の出を出したり庇をつくると長い目で見た場合コストのかからない家になります。

何度も言いますが、日本の住環境において、軒と庇は重要な役割を果たすものだと思ってください。

軒と庇をなくすと、デザイン性は高まりますが、建物の寿命は短くなると考えてください。

5:点検のために屋根に登れる場所を用意する

意外な盲点ですが、点検のために屋根に登れる場所は必ず確保するようにしてください。

意匠性を優先して、こうした家の機能性を蔑ろにしている住宅は意外と多いものですが、点検やメンテナンスのことを考えて家づくりをすることも大切だということを忘れないでください。

まとめ

今回の記事ではキューブ型住宅のメリットとデメリットについてお話ししてきました。

また、デメリットに対してはどのような対策をすればいいのかについてもあわせてお伝えしてきました。

家は建てて終わりではなく、家を建ててからも点検やメンテナンスを繰り返し長く付き合っていく必要があります。

キューブ型の住宅ではデザイン性を重視するあまりにメンテナンスや点検についてあまり考えられていない間取りになっていることもありますので、十分注意して家づくりをするようにしてください。



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