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狭小住宅(通常よりも狭い家)を建てるなら取り入れたい間取りを広く見せる6つのテクニック

狭小住宅に厳密な定義はありませんが床面積が大体25坪(66m2)以下の住宅が狭小住宅と呼ばれます。

実は、床面積が狭くても様々な工夫によって、実際の床面積よりも広く感じさせる間取りにすることができます。

今回の記事では狭小住宅を広く見せるための間取りの工夫や間取りのテクニックについてお伝えしていこうと思います。



狭小住宅を広く見せる6つの間取りのテクニック

狭小住宅を実際の床面積よりも広く見せる間取りのテクニックは下記の通りです。

【狭小住宅を実際の床面積よりも広く見せる5つの間取り】

1:スキップフロアを活用する
2:吹き抜けで開放感を生み出す
3:リビング階段を活用する
4:フロアごとに生活圏を分ける
5:屋上の空間を活用する
6:地下室を活用する

大事なのはここであげた全ての間取りを取り入れるのではなく、それぞれの生活スタイルに合わせて適宜取り入れ、そこで暮らす家族のライフスタイルに合わて間取りを設計することです。

狭小住宅を広く見せる間取りのテクニック1:スキップフロアを活用する

狭小住宅を広く見せるまず一つ目の工夫は、スキップフロアを活用することです。

スキップフロアとは1つの階層の中でフロアの高さをずらして中階層をつくり、空間全体に動きをつける間取り(空間のとりかた)のことを言います。

壁をつくらずに高低差を活かして空間を分ける間取りと言ってもいいかと思います。

※スキップフロアはステップフロアと呼ばれることもありますし、小上がりと呼ばれることもあります。

スキップフロアの間取りは縦の空間を活かせる

実はこのスキップフロアは狭小住宅と相性がぴったりな間取りです。

一般的な広さの住宅(2階建ての住宅で35坪から40坪程度を想定。平米では115m2〜から132m2を想定)ならば、【横】の空間も生かすことができますが、狭小住宅の場合(およそ25坪以下を想定)は、狭い土地に家を建てるため、横の空間を生かすことができません。

そのため、縦の空間をいかに活用して広くみせるかが狭小住宅の設計では大切になります。

そして間取りを考えるときに縦の空間に動きを加えて段差をつくりスキップフロアとすることで、狭い空間を通常よりも広く見せることができるのです。

スキップフロアを使えば視線の抜けが良くなる

生活する上で、視線の抜けというのは割と重要で、例えば、同じ広さの空間でも、窓があって視線の抜けがあるのかないのかで同じ空間であっても感じる印象は大きく変わってきます。

狭小住宅のような狭い空間で家づくりをする場合、空間を広く感じさせるために、この視線の抜けをどうやってつくるのかが課題となります。

そこで、空間全体に動きをつけるスキップフロアで階層をずらしたり中二階と呼ばれる空間をつくることで、自然と視線の抜けが生まれ空間全体に遊びがうまれそして臨場感も生みだされます。

スキップフロアは家の価格が高くなる

一概には言えませんが、スキップフロアは限られた空間を有効的に使うことができる一方で、空間構成が複雑になるので家の価格は高くなる傾向にあります。

どうして家の価格が高くなるのかというと、家は形が複雑になればなるほど高くなるからです。

この辺りの原理については「家を安く建てる方法とコストダウンの7つの基本」や「家づくりで覚えておきたい家の形とお金のかかる家とかからない家の違い」にまとめてありますので参考にしてください。

またスキップフロアに慣れていない建築士や施工会社に依頼すると、思わぬトラブルをよんでしまうこともありますので注意が必要な間取りになることは書き添えておきます。

スキップフロアの注意点

スキップフロアの間取りを取り入れると空間構成が複雑になるので、間取りによっては、迷路のようになってしまうこともあります。

また通常の間取りでは「平面」で間取りを考えますが、スキップフロアでは間取りを「断面」で考える必要があり、設計には注意が必要となり、あまり経験がない建築士に依頼すると痛い目をみます。

段差が多いと家の中で転倒する危険性も増えますので、若いうちは大丈夫でも歳をとってから問題となる場面も増えてくるでしょう。

だからスキップフロアの経験が深い、実績のある設計士に依頼する必要があります。

その他スキップフロアの間取りの特徴については下記リンク先の記事にまとめてありますので、参考にしてください。

>>>スキップフロアの間取り27のメリットとデメリットと7つの活用実例

狭小住宅を広く見せる間取りのテクニック2:吹き抜けで開放感を生み出す

狭小住宅を広く見せる2つ目の工夫は、吹き抜けを活用することです。

これもスキップフロアの項目でお話ししたように視線の抜けを利用した方法です。

吹き抜けを利用して上下2つのフロアをつなげる

吹き抜けは下の階の天井をとって、上下階を一つの空間にして1つの空間として広がりを持たせる間取りのことを言います。

ただし吹き抜けの間取りは縦に開放的な空間をつくることを目的としますので、一般的に見られる住宅よりも天井が高いタイプの間取りが吹き抜けだと思ってください。

だから、ワンフロアの平屋でも一般的な住宅よりも天井が高ければ吹き抜けと呼びます。

吹き抜けの間取りは、縦の高さを活かしすことで開放感が生まれ、家の高い位置に窓を設けて採光することで部屋の中が明るくなるメリットがあります。

そして、狭小住宅ではこの吹き抜けをうまく利用すると、縦の空間に広がりが生まれ、同じ床面積でも広く見せることができるのです。

狭小住宅ならではの圧迫感を軽減できる

狭小住宅は同じ階層の床面積が一般的な住宅よりも狭くなり、それが空間全体に圧迫感を与えどうしても居心地の悪さを与えてしまいます。

狭い空間に長いこといると息が詰まってしまうのと同じことで、生活する上ではある程度の空間の広さが必要なのです。

これが吹き抜けを取り入れることで、空間に余裕が生まれゆったりと感じられるようになります。

これを感じる方法としては、例えば同じ床面積の段ボールを用意して、それぞれの高さを変えてみてください。

縦の空間が広くなっただけで、同じ床面積の空間でも広く感じられるはずです。狭小住宅ではこうした間取りの工夫をすることで同じ面積でも空間を広く見せることができるのです。

吹き抜けを利用することで風通しも良くなる

また狭小住宅は都市部などの住宅密集地に建てられることも多く、採光はもちろん風通しの問題を抱えることが多いのですが、吹き抜けの間取りを活用すれば、風通しをよくすることができます。

縦に広がりを持たせ間取りを工夫することで、風が家の中を通り抜けやすくなるのです。

スキップフロアと吹き抜けを組みあわせるとより良い

狭小住宅を広く見せるためには、スキップフロアと吹き抜けを組み合わせた間取りにするのも効果的です。

また吹き抜けと相性の良いリビング階段を使用して、デザイン性と利便性を高めた間取りにするのも良いアイデアだと思います(リビング階段については次の項目でお話しします)。

スキップフロアや吹き抜けは狭小住宅と相性がよく、リビング階段は吹き抜けと相性が良いので、こうした相性の良い間取りを組み合わせることで、狭い土地でも広く感じる家を建てることができます。

空調の効きが悪くなるので注意が必要

ただ、吹き抜けやスキップフロアを取り入れると、空間が広くなりますが、空間あたりの容積が大きくなるので空調の効きは悪くなります。

一般的な住宅であれば横に広く、縦に狭いので、空調の効きは問題ならないことも多いのですが、空間を縦に伸ばすことで、温められた空気は上昇し、寒い空気は下降する性質を持っていますから、空調の効きが悪いと感じる機会が増えると思います。

特に家全体にスキップフロアを取り入れると、壁がなくなり空間を広く感じることができますが、家全体が一つの空間となりますので家全体をあたためる必要があり、極端に空調の効きが悪くなるものだと思ってください。

ですからその辺りを十分考慮してこの2つの間取りは取り入れる必要があります。

吹き抜けについては下記リンク先にメリットやデメリットを解説しておきましたので本記事と合わせて読み進めていただくとより深く理解していただけると思います。

是非参考にしてください。

>>>吹き抜けの家にする13のメリットとデメリット

狭小住宅を広く見せる間取りのテクニック3:リビング階段を活用する

狭小住宅を広く見せる3つ目の工夫はリビング階段を活用することです。

吹き抜けにするなら是非リビング階段も検討してみてください。

吹き抜けとリビング階段を組み合わせると、部屋を広く見せることができる上に、空間を一気にお洒落な雰囲気にさせることができます。

リビング階段は空間を広く見せることができる

リビング階段のある家の10のメリットとデメリット」にも書いた通りですが、リビング階段の間取りは視線の抜けがよく、視覚効果によって部屋を広く見せることができます。

今あげたリビング階段の記事ではリビング階段がある間取りと、リビング階段にがない間取りの感覚的な部屋の広さの違いについて比較写真も掲載してありますので間取りを検討する際の参考にしてみてください。

家族が自然と顔を合わせる間取りになる

狭小住宅にリビング階段の間取りを取り入れると、リビングを通過しないと上下階に移動できなくなりますので、自然と家族が顔を合わせる機会が増えることも狭小住宅にリビング階段を取り入れる大きなメリットだと思います。

リビング階段の間取りのいいところと悪いところについては「リビング階段のある家の10のメリットとデメリット」にまとめてありますので、間取りを検討する際の参考にしてください。

狭小住宅を広く見せる間取りのテクニック4:フロアごとに生活圏を分ける

都市部に建てる狭小住宅は2階建てではなく3階建て住宅とすることが一般的です。

そこで生活圏をはっきりと分けることで1フロアあたりの壁をなくし、1フロアを限りなく広く使う方法もあります。

フロアごとに生活圏をハッキリと分ける

例えば、3階建ての狭小住宅の場合は、2階は家族が中心となるLDK、1階は夫婦の寝室と浴室、3階には子供部屋とテラスと言ったようにそれぞれの生活圏を分けた間取りにすることで、家族が気持ちよく過ごすことができる家づくりができます。

この時3階に子供部屋やテラスを置く理由としては、子供部屋に行くには必ず家族と顔を合わせることになったり、テラスで洗濯物を干す際に子供の様子を伺うことができるからです。

狭小住宅で生活フロアを明確に分ける場合、生活動線には注意する

ただ生活圏をはっきりと分ける場合、間取りには注意する必要があります。

例えば先ほどの例で言えば1階に浴室を置くことになりますから洗濯機をここに置いてしまうことも考えられます。

すると洗濯をした後、洗濯物を干すために1階から3階に階段を使って上がっていかなければならなくなりますから、毎日の家事でそれはものすごく大変になります。

ですから、可能でしたら、多少子供たちの部屋は狭くなったとしても、3階に洗濯室を別に構えたりと、洗濯動線を整えてあげる必要があります。

家事は毎日のことですから、家を建てた当初は問題なくても、時間が経過するごとに問題となることも多いのでしっかりと検討し、それぞれの間取りの役割を意識して設計していくことが大事です。

狭小住宅を広く見せる間取りのテクニック5:屋上の空間を活用する

狭小住宅を広く見せる5つ目の工夫は屋上の空間を活用することです。

木造住宅では屋上とすることはNGですが鉄骨住宅であれば、是非屋上は検討していただきたい間取りの一つです。

3階建ての屋上はプライベートな空間として利用できますし、空との距離も近く、近隣から屋上が見えないように程よい高さで目隠しなどをつくれば、おこもり感がありながら非常に開放的な空間に仕上がります。

もちろん屋上を設置すると定期的なメンテナンスが必要になったりとコスト面でのデメリットもありますが、狭小住宅の強みをぞん分に活かすのであれば屋上の活用は一度は検討してみたいところです。

狭小住宅では屋上を庭がわりに活用する

狭小住宅は都市部に建てられることが多いですから、庭が欲しくてもなかなか庭を作ることができません。

そこで屋上を庭がわりに活用する屋上を利用したプランを検討することで屋上を庭として利用するのです。

屋上の使い方としてはヘーベルハウスなんかは参考になるかと思います。

ヘーベルハウスは屋上の取り入れかたが非常に上手である印象を受けます。

>>>ヘーベルハウスの評判や口コミと、家づくりのプロから見た17の特徴とオススメできる人

屋上は動線をよくしないと使わなくなる

また狭小住宅だけではなく、屋上をつくる間取りの全般に言えますが、屋上は動線をよくしないと対して活用しない間取りになってしまいますので注意してください。

つまり屋上をつくってみたものの、面倒臭くてわざわざ屋上に上がることはないし、つくりっぱなしで対して活用しないといったことも起こりうりますので注意してください。

屋上設置のデメリットを理解することが大切

屋上を設置すると、夏場は特に家の中は暑くなります。

屋根には断熱効果もあるため屋根を取っ払って、屋上とするとう屋根の大きな役割である断熱性を期待することができなくなるからです。

屋上は夏場は暑く、冬場は寒い

また屋上は住宅CMなどで活用事例として素敵なイメージ映像が流れることも多いですが、実際利用してみるとその活用の期間は1年の中で非常に限られたものになります。

例えば夏は照り返す太陽で灼熱地獄となりますし、地域にもよりますが。冬場は寒くていられないものとなります。

そうしたことを考えると本当に気持ちよく屋上で過ごせる期間は1年の中で4月・5月・6月・10月・11月の5ヶ月が限度だと思います。

屋上は雨漏れ対策をしっかりとすることが大切

屋根には意味があり、それは水はけを良くするためであったり、断熱性能を高めることであったりします。

>>>家づくりで知らないと損する8種類の屋根の形とそれぞれの特徴

その屋根を取っ払って屋上空間とするわけですから、水捌けが悪いと家の内部まで水が浸透してしまい、ともすると建物全体が傷んでしまいます。

つまり、屋上をつくると建物の耐久性を著しく損なうことがあるので、第一に防水処理をすることが大事で、定期的にメンテナンスをし、家の中に水を入れない工夫と対策をしっかりと施すことが必要となります。

また、屋上に溜まった水を捌けるための仕組みも必要となり、水捌けが悪いと同じように家の耐久性を悪くしてしまいますので注意が必要です。

その他屋上については「屋上のある家ってどう?家づくりで屋上のある家のメリットとデメリット」にメリットとデメリットをわかりやすくまとめてありますので参考にしてください。

狭小住宅を広く見せる間取りのテクニック6:地下室を活用する

狭小住宅を広く見せる6つ目の工夫は地下室を活用する方法です。

建ぺい率や容積率の制限がかかっている地域でも地下室を利用すれば広い空間を確保することができます。

地下室は建物全体の1/3ならば容積率に参入しなくても良い

実は地下室は建築基準法では建物全体の1/3ならば容積率に参入しなくても良いことになっています。

例えば建物を3階建てにし、延べ床面積が100m2の場合、およそ30m2の地下室であれば問題なく導入できるということになります。

ですから建ぺい率や容積率の規制が厳しい土地であっても、こうした緩和ルールを利用することで、狭小住宅であっても広く見せることができるのです。

※地下室の容積率緩和についてはその地域の設計士に相談してください。

狭小住宅を便利にする間取りのテクニック:ビルトインガレージをつくる

これまで狭小住宅でも空間を広く見せる工夫についてお話ししてきましたが、最後に狭小住宅を便利にする間取りについてもお話ししていこうと思います。

狭小住宅は土地が狭い分、住宅設計にも様々な部分で土地の制約を受けますが、1階部分をビルトインガレージにすると非常に便利になることは覚えておくと良いと思います。

ビルトインガレージにすることで車の乗り降りが楽になる

狭小住宅でビルトインガレージにするメリットとしては、まず第一に雨に濡れずに車の乗り降りができるようになります。

都市部などの住宅密集地ではこれが意外と便利で、雨に濡れずに車の乗り降りができるだけで雨天時に特に非常に楽に感じると思います。

階下への物音を気にせず生活ができる

またリビングを2階にした場合、物音を気にせずに済むことも大きなポイントとなると思います。

物置やフリースペースとして活用できる

駐車スペース意外での活用方法も考えられ、作業場として使用したり、タイヤなどを保管しておく物置などとしても活用することができます。

フリースペースとして活用するのもいいでしょう。

自転車やバイクの盗難防止にもなる

シャッター付きのガレージにすれば自転車やバイクなどの盗難防止にもなります。

その他、ビルトインガレージについては下記リンク先の記事にメリットとデメリットをまとめて書いてありますので間取りを検討する際の参考にしてください。

>>>ビルトインガレージの家の11のメリットとデメリットと間取りの注意点

ビルトインガレージを作るのにかかる費用については下記リンク先の記事にまとめてありますので合わせて参考にしてください。

>>>ビルトインガレージはいくらかかる?費用相場を坪数や収容台数ごとに徹底解説

まとめ

今回は狭小住宅を広く見せる工夫についてお話ししてきました。

狭小住宅を広く見せる間取りには6つあり、それぞれの間取りを上手く取り入れることで実際の床面積よりも簡単に広く感じる間取りになることをお話ししました。

狭小住宅を広く見せる間取りは下記の5つです。

1:【スキップフロア】を活用する
2:【吹き抜け】で開放感を生み出す
3:【リビング階段】を活用する
4:フロアごとに【生活圏を分ける】
5:【屋上】の空間を活用する
6:【地下】空間を利用する

そして最後に、狭小住宅を便利にする間取りとしてビルトインガレージの魅力についてお話ししました。

今回の記事が狭小住宅を検討している方の参考になるものであれば非常に嬉しく思います。




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