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ハウスメーカーに注文住宅を依頼する前に知っておきたい特徴と5つのポイント

注文住宅での家づくりが成功するか、それとも失敗するのかは、実は、すでに依頼先選びの段階から、決まっています。

注文住宅の依頼先には「1:ハウスメーカー」、「2:工務店」、「3:設計事務所(建築家)」が挙げられますが、依頼前に、それぞれの依頼先の特徴や、家づくりの流れ、依頼先として選ぶときの注意点、ポイントなどをしっかりと把握しておくことが大事です。

今回は、ハウスメーカーで家を建てる際に抑えておきたいポイントや、家づくりの特徴などについて、ハウスメーカーで家づくりをする際に役に立つお話をしていきます。

ハウスメーカーで家を建てる場合、無料でもらえるカタログが充実しているので、様々なカタログを参考にして家づくりを進めることができる特徴があります。

無料でカタログを請求して家づくりを進めていく方法については下記の記事を参考にしてください。

>>>無料で貰える住宅カタログを使いこなし賢く家を建てる6つのステップ




Contents

ハウスメーカーとは

ハウスメーカーとは、一般的には、全国規模の広範囲で展開している、住宅会社のことを言います。

世界的に見ても日本のような「ハウスメーカー」として営業している会社組織は非常に稀で、実は、日本と、海外の一部の国のみにしか見られない、特殊な形です。

これは、海外で「ハウスメーカー【house maker】」と言っても言葉が通じないことにも表れています。

また、勘違いされている方が多いのですが、ハウスメーカーは、住宅を「商品」として販売しているだけで、家を建てているわけではありません。

ハウスメーカーはあくまで、住宅を製造し販売する「メーカー(製造業者)」としての立ち位置で、実際に家を建てているのは、下請けの工務店です。

この辺りを十分に認識し、理解しておく必要があります。

つまり、ハウスメーカーはそれぞれの「住宅」で「テーマ」や「コンセプト」を掲げ、各社で企画を立案し、販売しているメーカーにすぎません。

ハウスメーカーは、それぞれ独自に開発されたテクノロジーを用いて「デザインプラン」が整えられた家を「住宅商品」として販売しているメーカーである・・・・と言う点をしっかりと認識した上で依頼する必要があります。

ここの解釈を間違えると、ハウスメーカーで家づくりをする「意味」や「方向性」が変わってきますので、しっかりと捉えておいてください。

図:ハウスメーカーの発注の仕組み

ハウスメーカーが建てる注文住宅の特徴

ハウスメーカーの最大の特徴は「総合力」にあります。

ハウスメーカーでは、家を建てる前の検討段階から、家を建てた後のアフターサポートに至るまで、家づくり全般にわたって体制が整えられたサービスを提供しており、家づくりに関して十分なサポートを受けることができます。

つまり、「家づくり」を仕組み化した「総合力」こそがハウスメーカーに依頼する最大の魅力となります。

家づくり全般にわたるサポート体制

繰り返しになりますが、ハウスメーカーに依頼する最大の特徴は、家づくり全体を通しての充実したサポート体制にあります。

例えば、ハウスメーカーでは、家を建てるための、土地探しから始まり、素人にはわかりづらい資金計画、家を建てた後のアフターサービスに至るまで、非常に安定したサービスを受けることができます。

また、家づくり全体を通してのサービス体制が合理的で、無駄がなく、効率よく家づくりを進められる特徴があります。

設計の自由度はあまりない

ハウスメーカーは、できるだけ部材を工場で生産し、住宅商品として規格化することで、徹底的に無駄を省き、住宅を大量に生産できる体制を整えています。

一方で、無駄を省くために規格化を図っているので、注文住宅ではありますが、実はプランに制限が多く、全てを自由に設計できるわけではありません。

この辺りの、プランの制限については「木造住宅」か、「鉄骨住宅」かによっても違います。

「木造住宅」の場合は、ある程度プランに融通が効くケースが多いですが、「鉄骨住宅」の場合はプランが制限されることがほとんどですので、依頼前に把握しておく必要があります。

家の形と建築費用の関係については下記の記事を参考にしてください。

>>>家づくりで覚えておきたい家の形とお金のかかる家とかからない家の違い

短い工期で家を建てられる

ハウスメーカーに依頼すると、それぞれのメーカーが指定する標準プランをもとにして、プランが作成されていきます。

そのため、非常に短期間で家の間取りなどの主要部を設計できる特徴があります。

加えて、いずれのハウスメーカーも、家を建てるための主要部材を工場で生産しており、家づくりの効率化が図られています。

そのため、現場での工事が早く、プランの作成から始まり工事全体を通して、およそ6ヶ月程度の短い工期で家を建てられるのも、ハウスメーカーの大きな特徴と言えると思います。

一方で、規格から外れた注文をした場合は、割高になることがあるので注意が必要です。

また、敷地の大きさ、形、その他諸々の条件によっては、希望した仕様の家が建てられないこともありますので確認しておかなければなりません。

家を安く建てるための基本については下記の記事を参考にしてください。

>>>家を安く建てる方法とコストダウンの7つの基本

家を建ててからも万全なサポート体制

さらに、24時間体制でサポート体制が設けられているハウスメーカーも多く、住みはじめてから、家に何らかの問題が起こったケースでも、サポートセンターに連絡をすれば、すぐに対応してくれる体制も整っています。

ただし、対応の早さはハウスメーカーにより違いがあります。

また、大手ハウスメーカーは経営基盤が盤石なため、しばしば、ハウスメーカーでの家づくりは「安心と保証買うこと」だと表現されることもあります。

つまり、よっぽどのことがない限り、倒産のリスクがないため、家を建ててからも安心して、アフターサポートを受けることができます。

ハウスメーカーは工程によって担当が変わる

ハウスメーカーでの家づくりは、ほとんどの場合、分業体制を築いています。

つまり、最初の窓口は営業マンとなりますが、次に設計士に引き継がれ、インテリアコーディネーター、工事担当者、アフター部門といった流れで、それぞれの工程で担当者が変わっていく特徴があります。

図:工程ごとに担当が変わるハウスメーカー

1:ハウスメーカーで注文住宅を依頼する前に知っておきたい注意点

大事なことなので繰り返しになりますが、一般的なハウスメーカーは、自由設計の注文住宅ではありますが、全てを思い通りに、自由に設計できるわけではありません。

木造住宅か、鉄骨住宅か工法や構造の違いによって設計の自由度は異なりますが、基本的には、制限された中で、家づくりを進めていく形になります。

※ただし、中にはオーダーメイドの家づくりを売りにしているハウスメーカーもあります。

間取り、デザイン、仕様の制約が多いハウスメーカーでの家づくり

一般的なハウスメーカーでは、数十種類のデザインプランの中から、まずは注文住宅の「デザインコンセプト」を選び、「デザインコンセプト内」の、決められた仕様の中で、家づくりが進められていきます。

つまり、ハウスメーカーでは、「家のコンセプト」ごとに仕様が決められ、その範囲内で箱(家)の中身(内装)などを選択して、建主が思うような「理想の家」に形を整えていく方法で進められていきます。

ハウスメーカーは、工場で部材を生産することで、家づくりの合理化を図っているため、間取りをはじめ、家の仕様、デザインなどに様々な制約があり、基本的には、決められた選択肢の中から製品を選ぶ形で進めていきます。

・例えば家づくりをハンバーガーに例えてみる

たとえば、ハンバーガーに例えるとわかりやすいと思います。

まずコンセプトである「○○バーガー」を選ぶことで標準仕様が決まります。

続いて、「○○バーガー」のコンセプトを崩さないように、バンズ(挟むパン)の種類を選び、パティ(肉)の種類を選び、チーズは何にするのか、ソースは何をかけるのかなど選択し、最終的にそれぞれの好みに応じた「○○バーガー」ができるようなイメージです。

チェーン展開している大手ハンバーガーの場合は、具材をセントラルキッチンでつくり、各店舗に具材を供給し、店舗のスタッフがマニュアルに沿って、最終的に「○○バーガー」という形にしていきます。

・・・ちょっと、例えが、強引すぎたかもしれません(笑)

ここで、何が言いたいのかというと、「自由設計」「注文住宅」と聞くと、制限なく好きなようにプランを変更できるようなイメージがありますが、実際は、想像しているよりもプランに制約が多いので注意が必要だということです。

もちろん好みに応じて、規格外のオーダーをすることもできますが、規格外のオーダーをした場合は、割高になることがほとんどですので依頼前に確認しておくと良いと思います。

工程ごとに担当が変わるため情報伝達ミスが起こりやすい

また、一般的なハウスメーカーでの家づくりでは、工程ごとに担当者が変わっていきます。

それぞれの担当者は、通常複数の顧客を常に掛け持ちで担当していますから、情報伝達が曖昧になることもあります。

基本的には、家が完成するまで、営業マンが窓口となりますが、話が通っていないケースが発生することもあり、誰が責任者か曖昧になることも多いため、依頼主がしっかりと、現在の責任者は誰なのかを確認しながら進めていく必要があります。

また、人的ミスをなくすためにも、自己防衛策としてメモなどをとり、次回打ち合わせ時に、変更箇所がきちんと反映されているのかなど確認する必要もあります。

打ち合わせが終了した際に、議事録を送る方もいますが、注意してもしすぎることはないので、それくらいの姿勢で家づくりにのぞむことが大事だと思います。

実際に家を建てるのはハウスメーカーではなく下請けの工務店

ハウスメーカーに依頼した場合で最も注意したいのは、実は、ハウスメーカーは家を建てていないという点です。

はじめの項目でも少しお話ししましたが、実際に工事を請け負い、家を建てているのは下請けの工務店、または、子会社として「施工部隊」を持っている場合は、子会社などの「施工部隊」です。

ちなみに、下請けの工務店に依頼して建てる場合は、「地元の工務店」や「その他の協力会社」となることがほとんどです。

ハウスメーカーの現場の体制

ハウスメーカーの現場の体制には「下請け一括発注型」と「直施工型」の2種類に分けることができます。

完成する家に大きく影響を与えることもあるため、依頼先のハウスメーカーの現場の体制がどうなっているのかは非常に大事な視点となります。

【ハウスメーカーの2つの現場体制】

1:下請け一括発注型
2:直施工型

まずは注意点として・・・ここで言いたいのは、どちらが優れた体制かどうかではなく、ハウスメーカーの2つの現場の体制を理解しておくことが必要だということです。

「下請け一括発注型」の場合は、「工事管理」や「品質管理」は、全て下請け任せになってしまう現場も少なくありません。

そのため現場の状況を把握していないハウスメーカー側の現場担当者も多く、非常に注意が必要な現場の体制になります。

「下請け一括発注型」の場合は、元請けのハウスメーカーは「顧客管理」や「資材発注」、それに近隣対策などが、主な業務内容になります。

続いて、「直施工型」の場合は、「工事管理」や「品質管理」はもちろんのこと、自社で職人を管理するため、現場担当者は非常に忙しくなります。

ハウスメーカーの現場担当者は、常に現場を掛け持ちをしている場合がほとんどですから、一つの現場で何かトラブルが起こると付きっきりになり、他の現場に影響を及ぼすこともあります。

図:2つの現場体制

なぜ同じハウスメーカーに依頼しても家の品質や評価が大きく分かれるのか

家は、どんなに素晴らしい設計をしても、工事次第で建物の品質は大きく変わってきます。

つまり、工事を請け負う工務店の技術力(または現場の姿勢)によって同じ設計の、同じ家であっても完成した家の品質に大きな違いが生まれることもあるので、注意が必要です。

ハウスメーカー側の工事を統括する立場にある現場監督は、通常1人で複数(10棟近く)の住宅を管理しているため、現場に目が行き届かないことがほとんです。

そのため現場のチェック体制が甘くなることが多く、プロの目から見ると、現場のチェック体制に疑問を持つことが多々あります。

ですから、きちんとハウスメーカー側がチェックする体制を築いているのかを、依頼主がチェックする必要があります。

ひどいケースでは、全く現場に顔を出さない(もしくは出せない)現場監督もいますから、注意が必要です。

不安であれば、ホームインスペクターなどの第三者の機関を利用し、きちんと工事が進められているのかを、必ずチェックしてもらうようにしてください。

決算期の引渡しには注意が必要

ハウスメーカーに依頼する場合は、決算期の引渡しには注意が必要です。

ハウスメーカーの担当者の中には、具体的なプランが決まっていないにも関わらず、決算期だからといって「キャンペーン」を利用し契約を迫ってくることがあります。

ハウスメーカーでは、「キャンペーン」を毎月のように行なっていますが、特に決算期の「キャンペーン」は、金額的にはお得となるケースがあります。

ですが、決算期の引渡しは同時に注意が必要です。

なぜなら、駆け込みでたくさんの受注が重なり、十分な職人を確保できないまま工事が進められてしまうことがあるからです。

決算期の引渡しは、工期をはじめ、工事に無理が生じることもあり、その場合、段取りを無視して、無理なスケジュールで家づくりをしてしまうこともあります。

そうしてできた家は、見た目は変わらなくても、見えない部分で家の品質が悪くなってしまうこともあるので注意する必要があります。

なぜハウスメーカーの家づくりは、決算期に集中するのか

ハウスメーカー側の事情を申し上げると、建物完成後に住宅ローンが実行されるため、建物が完成しないと売り上げが立たないという事情があります。

つまり、建物完成後に住宅ローンがおり、建主は残金を支払うことで建物が引渡されます。

ハウスメーカー側からすれば、この時になってようやく売り上げが立つということになります。

多くのハウスメーカーでは3月、または9月に決算を迎えますから、自ずとその時期は、工事が集中することになり、ひどい場合は、人手が足りないなどの理由から、現場の職人の段取りを無視して日雇いでの労働者が現場に入ります。

そのような場合、現場が混乱してしまうので、いい家づくりは期待できなくなってしまうのです。

2:ハウスメーカーの2つの経営体制と依頼する前に知っておきたいポイント

実は、ハウスメーカーの経営体制には「2つの経営体制」があります。それが、「直販直施工方式」と「代理店方式」です。

【ハウスメーカーの2つの経営体制】

1:直販直施工方式
2:代理店方式

この2つの経営体制により何が違ってくるのかというと、「契約する相手」と「住宅の保証」が違ってきます。

また、「契約する相手」と「住宅の保証」が異なることから、下記のような違いが生まれることとなります(図:直販直施工方式と代理店方式の違いを参照)。

図:直販施工方式と代理店方式の違い

依頼先のハウスメーカーが「直販直施工方式」の経営体制の場合

依頼先のハウスメーカーの経営体制が「直販直施工方式」の場合、「家づくりのすべての工程」において、「ハウスメーカーが管理する形」で打ち合わせが進められていきます。

つまり、依頼先のハウスメーカーが「直販直施工方式」の経営体制の場合は、「契約する相手」は依頼先のハウスメーカーとなり「住宅の保証」も、もちろん依頼先のハウスメーカーとなります。

ただし、ハウスメーカーによっては設計だけ外部に依頼するケースがあったり、工事をハウスメーカーの出資する「子会社」で担当することもあれば、「外部の工務店」が請け負うケースなどもあり、様々です。

依頼先のハウスメーカーが「代理店方式」の経営体制の場合

依頼先のハウスメーカーの経営体制が「代理店方式」の場合、「ハウスメーカーの看板を借りているだけ」で、あくまで「代理店との間」で打ち合わせが進められていきます。

つまり、依頼先のハウスメーカーが「代理店方式」の経営体制の場合、「契約する相手」は依頼先の代理店となり、「住宅の保証」も、もちろん依頼先の代理店となります。

依頼先が「代理店方式」の経営体制の場合、看板貸しをしているハウスメーカー本部は、代理店に家づくりのノウハウと資材を供給し、代理店主導のもとで家づくりが進められていき、ハウスメーカー本部の担当者は一切家づくりに関与することはありません。

契約後の責任はすべて代理店、家を建てた後のアフター対応も、「本部」ではなく「代理店対応」となります。

代理店次第によって、スキルのばらつきがあり、思うように対応してもらえなかったり、契約相手である代理店が、もしも倒産してしまった場合、満足のいくアフターが受けられなくなることもあるので、代理店選びには、注意が必要となります。

3:ハウスメーカーで家づくりをする際の最大のポイントは担当となる営業マン

ハウスメーカーに依頼する場合、最大のポイントは担当となる営業マン選びです。

家づくりが成功するのか失敗するのかが決まるくらい、ハウスメーカーでの家づくりは、担当する営業マンに左右されます。

これは、もう言い切ってもいいくらいです。

担当となる営業マンの力量と相性によって、ハウスメーカーでの家づくりは左右されるので、誰が担当となるのかは非常に大事です。

ですから、担当選びは、くれぐれも慎重になってください。

なお、一度決まった担当は、原則、担当変更ができませんので注意してください。

ハウスメーカーに依頼する前に知っておきたい、優秀な営業マンの選び方

ハウスメーカーでは、住宅展示場に建てられたモデルハウスなどに足を運ぶと、一通り案内された後に、必ずアンケート用紙を書かされます。

最近では玄関から入りモデルハウスを、案内される前に1階リビングでアンケートの記入を促されることもあるようです。

実は、このアンケート用紙に連絡先を書いた時点で、あなたの担当は決まります。

誰に決まるのかというと、モデルハウスを案内した営業マンがあなたの担当となります。

モデルハウスを回ってみて、何か頼りなく感じたり、相性が合わなかったり、質問をしても、思ったような答えが返ってこなかったり、話が噛み合わなかったりした場合は、依頼先を決めたとしても絶対にアンケート用紙に記入はしないでください。

どんなに家が気に入ったとしても、日を改めてまた来訪するか、他の展示場に足を運ぶか、知り合いに優秀な営業マンがいるようでしたら、紹介をしてもらうことをお勧めします。

ちなみに、私の知り合いに優秀なハウスメーカーの営業マンがいますが、彼によるとモデルハウスに常駐していることはないそうです。

特に、一般的にモデルハウスの来訪者の多い、土日祝日は必ずといっていいほど、顧客との打ち合わせが入っているため、支店やモデルハウスにいる時間が取れないことがほとんどだそうです。

では、どうやって新規の顧客を捕まえてくるのかと聞いたところ、やはり建てた方の紹介がメインだといっていました。

ハウスメーカーに勤める優秀な営業マンの見分け方

では、優秀な営業マンを見分ける方法はあるのでしょうか?

なかなか難しい判断ではありますが、見分ける方法はあります。

私の知り合いの営業マンがまさにそうですが、優秀な営業マンは、まず第一に「契約を焦らない」ということです。

例えば、彼は、プランの確認は慎重しすぎるくらいに行います。

また、十分に時間をかけ、何度も打ち合わせを重ね、内容について不明点が残らないように、漏れなく説明をし、必ず十分にお互いが納得してから契約をするといいます。

彼は、もうこれ以上、話すことはないというくらいまで、打ち合わせの段階で話を詰めるようです。

契約までに1人の顧客にかける時間は、最低でも2〜3ヶ月程度だといいます。

彼は、時間をかけずに契約をした場合、後から必ずトラブルとなることを知っているからこそ、ハウスメーカーの営業マンでありながら、ここまで時間をかけるのだと思います。

4:ハウスメーカーで注文住宅を検討する際の、5つの情報源と情報収集のポイント

ハウスメーカーで、注文住宅を検討する際、基本的には5つの情報源から情報を得る形になります。

1:住宅関連書籍
2:モデルハウス
3:インターネット
4:友人・知人の口コミ
5:カタログ

それぞれの情報源からの情報収集のポイントは下記の通りです。

1:「住宅関連書籍」で情報収集をする

住宅関連書籍は、主に3つの方向性で書かれていることがほとんどです。

1:自社の営業ツールとして「経営者が書いた本
2:ハウスメーカーを数社比較しまとめられた「比較本
3:住宅の宣伝をメインとする「タイアップ本

住宅関連書籍は大きく分類すると、以上の3つの方向性で書かれている書籍が挙げられますが、その特徴は、どれも新規顧客獲得のための「自社の営業ツール」として出版されているところにあります。

・「住宅関連書籍」を利用した情報収集のポイント

住宅関連書籍を利用して情報収集する上で、大事な視点は「宣伝本」であることを念頭に置いて読むことです。

書籍の内容によっては「事実」であったとしても「真実」でないことが含まれている場合があるので、それぞれの書籍に書かれている内容を鵜呑みにしすぎない姿勢が大切です。

たとえば、住宅関連書籍で、情報収集する際は、「商品情報」、「間取り図や床面積などの基礎データを含めた施工事例」、「技術力」などを見て、依頼先を決めるなど、家づくりの参考にするといいと思います。

2:「モデルハウス」で情報収集をする

ハウスメーカーの情報を収集する方法の一つとして、住宅展示場のモデルハウスに直接足を運び話を聞く方法もあります。

国土交通省の住宅局の「住宅市場動向調査 報告書」によると、注文住宅を検討している場合、住宅展示場で情報収集をしたという方はおよそ50%程度であるという統計も出ています。

情報収集の方法 出典:平成29年度 住宅市場動向調査 報告書

住宅展示場などのモデルハウスで、情報収集をする場合、直接営業担当者と話し、気になっている部分などの細かい点を質問できる特徴があったりと、安心感が生まれるのだと思います。

ただし、アンケートに記入した時点で、担当者が決まるため、相性が良くない相手の場合、アンケートへの記入はしないよう、注意することがポイントとなります。

・「モデルハウス」を利用した情報収集のポイント

モデルハウスでは、実際の使い勝手を体感しながら情報を集めることができます。

特に、担当となるかもしれない営業マンの人柄や姿勢、対応などはしっかりチェックしてください。

ただし、営業マンも訓練されていますので、そのままの印象で受け取るのは大変危険なことです。何度か足を運んで、担当としっかりと話してから、アンケートに記入することをお勧めします。

・標準仕様は必ず確認する

また、モデルハウスで情報収集をする場合は、どこまでが標準仕様であるのかはしっかりと確認してください。

モデルハウスでは、全体的にグレードの高い住宅設備機器が使用されていたり、広くゆったりとしたつくりになっていますので注意することが大事です。

住宅展示場のモデルハウスは、土地を除く建物の部分だけで、およそ6,000万円から8,000万円の予算で建てられている家がほとんどですので、実際に建てる家とは予算も、床面積も大きく異なります。

ですから、実際の予算で建てられる家は、どの程度の家なのかは直接担当者に聞くようにしてください。

・内装や設備機器はグレードの高いものが使われていることを意識する

モデルハウスでは、ソファーなどのインテリアも、プロのインテリアコーディネーターによって内装デザインに合わせて設置されています。

自社の商品に魅力を感じ、契約してもらうことが目的ですから、どこか生活感がなく、実際に住む家とは異なる点にも十分注意してください。

3:「インターネット」を利用して情報収集をする

インターネット上にあふれている、家づくりの口コミサイトやブログなどを参考にする方法もあります。

ただ、インターネットの情報は、あくまで個人の見解であることが多く、正確ではない情報もたくさん存在していることには注意してください。

インターネットで情報収集をする場合、私から見ても信頼性に欠ける内容が多いため、注意しながら情報収集をすることが大事です。

特に体験談などの個人が書いたものは不正確な内容が多いです。時にはそういった方が、さも専門家のように家づくりを指南していることもあるので注意してください。

・「インターネット」を利用した情報収集のポイント

個人ブログなど、個人が書いたホームページは、読んでいて面白いものも多いですが、そうしたブログや、口コミサイトには誤った情報も多数掲載されていますので、鵜呑みにしすぎないことが大事です。

また、ハウスメーカーのホームページには会社情報をはじめ、住宅に使われているテクノロジー、住宅商品ラインナップ、住宅性能など様々な情報を閲覧できるのでしっかりとチェックしてください。

また、現場見学会、内覧会、各種セミナー情報なども掲載されているので興味があるハウスメーカーのイベントにも足を運ぶと言いと思います。

無料でもらえる住宅カタログを利用して家づくりを進めていく方法については、下記の記事を参考にして頂くとスムーズに進めていただけると思いますので参考にして下さい。

>>>無料で貰える住宅カタログを使いこなし賢く家を建てる6つのステップ

4:「友人・知人の口コミ」で情報を集める

実際に家を建てた人の口コミも非常に参考になる点は多いと思います。

しかし、家を建てた人の口コミを参考にする場合は、その相手が本当に信頼していい相手であるのかはしっかりと判断する必要があります。

例えば、メーカー主催の住宅見学会などで話を聞く場合は、メーカーにとって不利な情報は話さないことがほとんどで、当たり障りない内容に限られる場合もあるので、注意してください。

・「友人・知人の口コミ」を参考にする上での情報収集のポイント

友人・知人の口コミは、相手によって情報の信頼性が変わってきます。

あなたと関係の深い相手でしたら、ざっくばらんに本当のことを教えてくれますが、相手によっては情報の信憑性が低い場合もあるので注意しましょう。

実際に特定のハウスメーカーで建てた方でしたら、担当の営業マンはどうだったか、はじめの予算と実際に建てた時の金額の差異はどれくらいだったかなど、腹を割った話ができると思います。

友人・知人からの口コミは、ハウスメーカーで家づくりをする上で参考になる点が多いはずですので、疑問に思ったことはなんでも聞いてみることが大事です。

5:「カタログ」で情報収集をする

メーカーからもらえる住宅カタログには4種類あります。

1:総合カタログ
2:実例カタログ
3:商品カタログ
4:技術カタログ

カタログで情報収集する場合、はじめて聞く言葉がたくさん出てくるかと思いますが、言葉に惑わされないようにすることが大事です。

例えば、どこの住宅会社も独自の工法をうたっていたり、見慣れない言葉が使われた工法が出てきますが、基本となる工法は、木造軸組(在来工法)、2×4(または2×6)、木質パネル、鉄骨軸組、鉄筋コンクリート、ユニット工法がベースとなっています。

つまり、基本となる工法を、それぞれの住宅会社で、アレンジして、名称を「ハイパー○○工法」、「○○モノコック工法」などといっているだけにすぎませんので注意して読み解くことが大事です。

・「カタログ」を利用した情報収集のポイント

ハウスメーカーで無料でもらえるカタログには、インターネットに掲載されている情報よりも、わかりやすく、図解入りで体系的に紹介されています。

「総合カタログ」では、会社概要を知ることができますし、「実例カタログ」では、実際に建てられた家を参考にすることができます。

また「商品カタログ」では、それぞれのハウスメーカーが手がける住宅商品の特徴がまとめられていますし、「技術カタログ」には、住宅に使われている技術がわかりやすくまとめられています。

「商品の詳細情報」をはじめ、「標準仕様の内容」、「本体工事費」などの情報も掲載されているので、金額面をはじめそうした情報はしっかりとチェックしてください。

ただし、カタログに掲載されているのは、モデルハウスの写真ということもあり、標準仕様ではどれくらいの家が建てられるのかわかりにくいケースがあります。

標準仕様の家がどのような家になるのかは必ずチェックし把握しておく必要があります

※より詳しい内容については「絶対に失敗しない家づくりを計画する10のコツ」も合わせて参考にしてください。

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5:ハウスメーカーでの家づくりの流れ

ハウスメーカーで注文住宅を建てる場合、下記のようなスケジュールで進んでいきます。

各工程におけるポイントなども、かいつまんで載せておきましたので参考にしてください。

まとめ:ハウスメーカーでの家づくりのポイント

最後にハウスメーカーでの家づくりのポイントをまとめましたので参考にして下さい。

図:ハウスメーカーの特徴

デザインやプランの特徴

ハウスメーカーで注文住宅を建てる場合、デザインやプランは数十種類の中から選択して選んでいく方式で家づくりが進められます。

家に使われる、部材をはじめ、仕様などは規格化されているため、想像しているよりもプランに制約が多いのもハウスメーカーの特徴です。

工事の管理や施工管理の特徴

ハウスメーカーで注文住宅を建てる特徴の一つは、家を建てるまでの工期が短いことです。

ハウスメーカーにもよりますが、家のほとんどを工場生産する企業もあり、全体的に現場での工事が少なく、比較的短期間で家を建てることができます。

家づくりにかかる費用の特徴

大手ハウスメーカーに依頼した場合は、一般的に高額な商品となります。

また規格内であればコストを抑えることができますが、規格から外れると割高になることがほとんどですので注意してください。

家を安く建てるためにはコツがあります。

家を安く建てるためのコツについては下記の記事にまとめてありますので参考にしてください。

>>>家を安く建てる方法とコストダウンの7つの基本

>>>家づくりで覚えておきたい家の形とお金のかかる家とかからない家の違い

アフターサービス

ハウスメーカーの最大の強みは総合力です。

家を建てる前から、家を建てた後に至るまで、サポート体制やアフター体制が充実しています。

大手ハウスメーカーに至っては24時間、家に関する相談窓口を用意していることがほとんどですし、アフターサービス体制が非常に充実しているハウスメーカーが多い印象があります。

以上、参考点をまとめておきましたので、ハウスメーカーで家づくりを検討されている方は参考にしていただけると幸いです。

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【家づくりを失敗しないための住宅会社の選び方】

家づくりは依頼する住宅会社次第で成功するかそれとも失敗に終わるのかが大きく分かれてきます。

それでは、家づくりを失敗しないための住宅会社選びのポイントはどこにあるのでしょうか?

下記の記事では、3つのポイントに絞り失敗しない住宅会社の選び方をご紹介しています。

>>>(家づくりを失敗しないための)住宅会社選びのポイントを知りたい方はこちら 




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