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滋賀県にある幅2,7m、全長約27mの木村浩一建築研究所が設計した細長い家「プロムナードになる家」




プロムナードとはフランス語で「散歩道」という意味をさします。

間口4m、奥行き35mという限られたスペースを利用してつくられた建物が木村浩一建築研究所が設計した「プロムナードになる家」です。

建物自体の幅は間口約2,7m、全長約27mと細長く、一般的には狭小住宅になるのでしょうが、その奥行きを利用することで細長い小道「プロムナード(散歩道)」が建物の内部に用意されており、全くと言っていい程その狭さを感じさせないつくりとなっています。

細長い家「プロムナードになる家」の外観

プロムナードになる家001

建物の正面から見るとその奥行き、また幅の狭さに驚きを隠すことができません。しかしながら、正面から見た時のその独特な建物の質感がみるものを圧倒します。

プロムナードになる家002

建物内部の細長い通路は、奥に進むごとに次々と新しいスペースが展開するゆるやかな仕組みになっています。

プロムナードになる家003

その異様な細長さはとても印象的で、目にすーっと飛び込んできます。

プロムナードになる家004

となりに並んでいる建物とくらべてみても、如何に「プロムナードになる家」が細長い建物であるかがわかります。

プロムナードになる家005

建物内部からの灯りが窓の奥から漏れています。建物とは対照的に暖かい暖色系の灯りとなっています。

プロムナードになる家006

「プロムナードになる家」を遠くからみた写真です。

プロムナードになる家007

細長い家という以外に言葉がみつからないほど、独特な地形を利用し徹底したつくりとなっています。

プロムナードになる家008

では建物の内部はどうなっているのでしょうか。

細長い家「プロムナードになる家」の内観」

プロムナードになる家009

こちらが玄関から外を見た時の写真です。何か神秘的な洞窟にでも潜り込んだかのようにさえ感じます。

冷たい建物なのに、何故か暖かさを感じる。不思議な空間ですね。

プロムナードになる家010

そして、こちらが正面玄関。玄関先の足下から溢れ出る自然光もまた印象的な建物です。

あえて足下に隙間をつくることで狭小住宅ならではの、圧迫感を感じさせない工夫が施されているようです。

プロムナードになる家012

建物に入ると細長い一本道が奥まで続いています。この細長い小道は、ダイニング・リビング、書斎スペースまで続いているようです。

プロムナードになる家011

左側にはコンクリートの階段がみえます。また細長い小道のはじめはゆるやかな坂となっているようです。

プロムナードになる家013

小道の緩やかな坂を降りると、足下を照らす光が出迎えてくれます。

プロムナードになる家014

ちなみにどれくらいの幅かというと小さな子供が手を伸ばせば両手を壁につけることができるくらいの幅。

しかし、その幅の狭さを感じさせないのは設計者のセンスによるものでしょう。

プロムナードになる家015

こちらがキッチンスペース。真っ白い壁にすることにより圧迫感を感じにくく、また細部に至って様々な工夫を感じさせるつくりとなっています。

プロムナードになる家016

キッチンの横にはダイニングスペースがあります。ちなみに上の写真の左上が先ほどの建物の入り口部分となります。

プロムナードになる家017

玄関を背にして立った時のダイニングスペースです。建物全体に統一してシックな色合いがとても映えます。

プロムナードになる家018

あらゆるところに足下から光を取り入れる仕掛けが用意されています。

プロムナードになる家019

驚くべきことに、この建物二階もあります。右側の階段をのぼり、さらにタラップ(はしご)を昇っていくと二階へとつながっています。

プロムナードになる家020

空間全体の色彩統一感が心地よい印象を与えてくれます。

プロムナードになる家022

奥に見える緑色の壁も、色彩効果を狙っており良いアクセントとなっています。建物全体を強く印象づける色合いです。

緑色の壁は建物の両端で使用され建物の全長を印象づける視覚的効果も備わっています。

プロムナードになる家023

奥まで来ました。建物奥から玄関先を眺めてみました。ゆるやかに心地よい空間としてここの空間が繋がっている建物です。

プロムナードになる家024

右にタラップが見えますね。あそこから二階へ昇ることが出来ます。

プロムナードになる家025

こちらは入り口部分の階段を昇った時の写真。

プロムナードになる家026

洗面所です。緑色の床とモダンな色合いの白。どれも印象的。

プロムナードになる家027

二階のスペースもやっぱり細長いようです。

プロムナードになる家028

薄いカーテンで仕切られたその先にはちょっとした休憩スペースがよういされているようです。

プロムナードになる家029

どうやら、三輪車が走るには充分なスペースがあるようですね。

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薄いカーテンを透過した光が木漏れ日のよう。まさに散歩道という名前にふさわしいのではないでしょうか。

プロムナードになる家031   プロムナードになる家032

光の演出も見事ですね。

プロムナードになる家033

こちらは二階の全体が緑に統一されたお部屋。

プロムナードになる家034

あらゆるところから外からの自然光を取り入れる工夫が施されており、それによって狭さを感じることなく快適に過ごすことができます。

また色使いにも非常に凝っており、その独特なセンスによって空間全体の印象をガラッとかえることに成功しています。

狭小住宅も工夫次第でここまで広い空間に感じさせることが出来る良い例となるのではないでしょうか。

それにしても素晴らしいですね。

 

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▼参考:(外部サイト)

form/ kouichi kimura architects: slender promenade house

WORKS ::: プロムナードになる家 ::: Promenade House ::: FORM / Kouichi Kimura Architects ::: フォルム・木村浩一建築研究所




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