ベトナムの住宅事情は年々深刻になっており、それを回避する為のひとつの提案として地元の安い素材を用いてローコストで住宅を造る取り組みが行われました。
ベトナムでは過去十年間に渡り、急速に住宅地が発展してきておりますが、その多くの低所得者層の方は、１０平方メートル以下の家だということです。
このプロジェクトはそんな低所得者層の方々の為にも広い家を提供したいという思いからスタートしたそうです。
総建築費わずか４０００$！ベトナムにあるローコストハウス
こちらがその「Low Cost House」です。基本の構造は軽量スチールで、壁には現地の竹、さらに波形のポリカーボネートを重ねることによって作られています。
平屋建てのシンプルな構造となっています。建築費はなんと$4000以下、当時の日本円であらわすと約３６万円以下の建物でした。
さて、中はどうなっているのでしょうか。 早速お邪魔してみましょう。
建築費４０００$でできたローコストハウスの内部
建物の内部です。間仕切りなどは特になく、ワンルームのお部屋となっています。ただしカーテンなど部屋と部屋の間を区切ることが出来るようになっています。
シンプルだからこそ、住まう人のアイデアによって発想が無限に広がって行く住宅になっています。
ご覧頂けばわかるように、建物の内部ではなく、外側にキッチンやバスルームを設置することを前提としてつくられている為、内部にはキッチンやバスルームなどは設置されていません。
竹で出来た壁には沿うように、茶色いベンチが設置されています。必要のないときは上の写真のようにたたむことができます。
このベンチは、写真奥のようにパタンと、2段階開くことによって、ベッドにもなります。空間を広く使う為の面白いアイデアです。
２つともベッドにすると写真上のようになります。
ベッドにしたときのベンチです。カーテンなどで仕切ることによりプライベートな空間として快適に眠ることができそうです。
建設コストを押さえる為に住民の手による建設、生活コストをよりおさえるために、自然乾期システムや、貯水槽を用いた住宅となっています。
コンクリートを上の写真のように盛り上げれ、ちょっとした仕事部屋にもなります。
こちらは現在、会議をしている最中なのでしょうか。発想は無限に広がりますね。
室内から暖かいあかりが漏れだしています。
実は、現在はまだ試作モデルであり、試験的に提供されているということ。さらにコストを抑えたものとして提供する為にアイデアを出し合っている最中であるようです。
近い将来たくさんの方々の助けとなったら、これ以上嬉しいことはないですね。
▼建築設計：
Vo Trong Nghia
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▼参考：
建築費$4000 (約34万円) 以下の一軒家 in ベトナム | roomie（ルーミー）
Low Cost House by Vo Trong Nghia Architects
