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天井の高さを活かしてLDKをおしゃれな吹き抜けにする9つの間取りのコツ

今回の記事ではLDKをおしゃれな吹き抜けにするコツについてお伝えしていこうと思います。

LDKをおしゃれな吹き抜けにするにはコツがあって、例えばダイニングやキッチンの天井高をリビングよりも低くすると、リビングに開放感が生まれる上に、ダイニングやキッチンの天井高が下がり、食事をする場所が居心地の良い落ち着いた空間となります。

またLDKとひと続きの空間であっても天井の高さに変化を加えることで、緩やかに区分けされ場所に変化が生まれたりします。




Contents

天井の高さを生かしたLDKをおしゃれな吹き抜けにするにはコツがある

天井高を上げると空間に開放感が生まれますが、1階と2階部分の2層を吹き抜けにすると天井高が上がりすぎてしまい、逆に居心地が悪く感じられることがあります。

詳しくはこの後の「おしゃれな吹き抜けにする方法」で解説しますが、開放的になりすぎる場合は、屋根に勾配をつけたりスキップフロアを利用して、吹き抜け側の床面を持ち上げると、吹き抜けならではの開放感が失われずに空間に動きが生まれおしゃれな空間にすることができます。

天井の高さを活かしながら、おしゃれな吹き抜けにする方法

LDKをおしゃれな吹き抜けにする方法は下記の通りです。

【天井の高さを活かしながらおしゃれな吹き抜けLDKにするコツ】

1:リビングだけを吹き抜けにしてダイニングとキッチンの天井高を低くする
2:キッチンの天井高を下げて上部にルーフバルコニーをつくり吹き抜けとつなげる
3:吹き抜けのリビングに窓のある小屋裏収納(ロフト)をつくる
4:2階リビングにして勾配天井の吹き抜けをつくる
5:基礎の立ち上がりを利用してリビングとダイニングの床に段差をつけて吹き抜けをつくる
6:吹き抜けの天井高を抑えるためにスキップフロアを利用する
7:LDKに小さな吹き抜けを複数箇所に作る
8:建物中央部に吹き抜けと天窓を作りLDKに光を落とす
9:柱や梁を使って吹き抜けの空間をデザインする

詳しく解説していきます。

1:リビングだけを吹き抜けにしてダイニングとキッチンの天井高を低くする

LDKを吹き抜けにする場合は、全てを吹き抜けにしてしまうと開放感が出過ぎてしまい、かえって落ち着かない間取りになってしまいます。

また大きなホールのような部屋にLDKを詰め込んだような間取りになってしまうこともあり、空間が単調でお洒落には見えなくなってしまうこともあります。

もしもLDKを吹き抜けにするのであれば、ダイニングとキッチンの天井高をできるだけ低くして、リビングだけ天井高を上げる方法をとると一つづきの空間であっても、間取りに変化が生まれるので吹き抜けのリビングがよりおしゃれに見えるようになります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:ダイニングとキッチンの天井高は2100〜2300mm

LDKをひと続きの空間にして、2層分の高さの吹き抜けの間取りにする場合、リビングだけ天井高をあげて(2層にして)、ダイニングとキッチンの天井高は2100mm〜2300mm程度におさえてみてください。

ダイニングとキッチンの天井高が低いと食事をする時に居心地が良くなる効果がありますし、リビングとの天井高に変化をつけることで吹き抜けのリビングの天井高がより強調され、高さを感じることができるようになります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:天井高が高い方に高窓をつける

ダイニングとキッチンの天井高を下げた時、ダイニングやキッチンとリビングの天井高に段差が生まれます。

この段差を利用して天井が高い方にハイサイドライト(高窓)を設置してみてください。

うまい具合に設置すると、高いところから自然光がリビングに降り注ぎ、ダイニングとキッチンにも木漏れ日のような自然光を取り込むことができ、空間がよりおしゃれに見えるようになります。

2:キッチンの天井高を下げて上部にルーフバルコニーをつくり吹き抜けとつなげる

2階にリビングを持ってきた場合や平屋の場合は、LDKのうちキッチンとダイニングの天井高を下げて、その上にルーフバルコニー(屋上)を設置する間取りの取り方もお勧めです。

キッチンの天井高を下げたぶん、スペース的に余裕が生まれますので、その空きスペースを利用してルーフバルコニーにしてしまうのです。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:ルーフバルコニーからリビングに自然光を取り込む

キッチンの上部に設けたルーフバルコニーには窓を設けていただくと、窓がそのまま開口部になりハイサイドライトの役割をします。

ルーフバルコニーの開口部を利用して高窓にし、自然の光をLDKに取り込めるようにしていただくと吹き抜けの空間が明るくなり、ルーフバルコニーのデザインと相まって、よりおしゃれな吹き抜けにすることができます。

この時南側にルーフバルコニーを配置すると、より自然の柔らかい光がリビングにこぼれ落ちる部屋にできますので、方位も気にしてみてください。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:キッチンの天井高は2,100にリビングは4,000mm程度に

上記の方法では、2階にリビングを持ってきて吹き抜けの空間を作りますので、キッチンの天井高は2100mm程度におさえていただいて、吹き抜けのリビングは高さ4000mm程度におさえてみてください。

一つの空間でも、天井の高さに強弱をつけることでリビングの吹き抜けが強調されます。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント3:ルーフバルコニーへつながるリビング階段にはストリップ階段を使う

吹き抜けの空間をおしゃれにすっきりと見せるためには、ルーフバルコニーへつながるリビング階段をストリップ階段(スケルトン階段)にして、アイアンの手すりをつけるといいと思います。

ストリップ階段にすることで空間が華やかに彩られますので、おしゃれ感がプラスされます。

3:吹き抜けのリビングに窓のある小屋裏収納(ロフト)をつくる

吹き抜けとロフトは相性が良いのですが、ロフトの部分に窓をつけて自然光を取り込めるようにすると吹き抜けのリビングがよりおしゃれに見えるようになります。

この場合、自然光が取りづらい位置であってもロフトに窓を作ることで柔らかい光をリビングの奥の方まで取り込むことができるようになるメリットがあります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:吹き抜けの天井に傾斜をつけて光を反射させる

この間取りの取り方も、LDKを吹き抜けにしてダイニングとキッチンの天井高を下げ(2100~2300mm程度)リビングの天井高を上げる方法をとりますが、リビング側の吹き抜けの天井に少しだけ勾配をつけて、ロフトにある窓からの自然光を反射させるようにすると、天井高を下げたダイニングとキッチンにまで自然光が降り注ぐ空間になります。

天井に勾配をつけることで、天井の高さにも変化が加えられますので空間がおしゃれに見えるようになります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:リビングに風の通り道をつくる

建築基準法上ロフトの高さは1400mm以下に抑える必要がありますが、リビング側にロフトの窓からの風の通り道を作ってあげてください。

対面の高い位置と低い位置に窓を設けることで、ロフトの高いところから入った風、またはリビング側の低い所から入った風が、部屋を通りぬける気持ちの良い空間にすることができます。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント3:ロフトには落下防止の手すりをつける

ロフトには落下防止の手すりはつけてください。アイアンやスチールのフラットバーの手すりをつけるとおしゃれに見えます。

手すりをつけると腰壁程度の高さの間仕切りをつくるよりも風の抜けも良くなりますし、ロフトの窓から入った自然光を手すりの隙間から取り込むことができるようになります。

4:2階リビングにして勾配天井の吹き抜けをつくる

2階リビングにして勾配天井を利用した吹き抜けをつくるのも吹き抜けをおしゃれに見せる1つの方法です。

屋根の勾配を積極的に活用した吹き抜けの空間をつくれば、天井高が開口部にむけて絞られる形になります。

勾配天井で付けられた角度によって視線が自然と下に向くようになり、眺望も順光となり眼下の景色も美しく見えるようになります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:天井の勾配は6寸勾配以下にする

天井の勾配はあまり付けすぎると良くありません。

目安としては6寸勾配以下におさめることです。7寸以上の勾配天井にしてしまうと角度が急になり、落ち着かない空間になってしまう恐れがあります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:小屋裏収納と組み合わせる

勾配天井の吹き抜けを作る時、天井高がある方にロフトを作り、同じように窓をつけるとより空間に動きが生まれおしゃれに見えます。

小屋裏を利用してリビングの収納力も高めることができますしおすすめです。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント3:開口部の水平ラインを揃える

勾配天井の吹き抜けを作る際、開口部の水平ラインをきれいに揃えると、空間がより美しくまとまります。

特に窓のサッシの水平ラインは意識して揃えていただくと空間全体がすっきりとまとまり、おしゃれに見えるようになりますので参考にしてください。

5:基礎の立ち上がりを利用してリビングとダイニングの床に段差をつけて吹き抜けをつくる

1階の基礎の立ち上がりによって生まれる床下の空間を利用してリビングの段差を低くして吹き抜けを作る方法もあります。

この方法だと、基本となる天井高は変わりませんが、リビング側の床のレベルを下げた分、リビング側の天井に高さが生まれ、開放的に感じられるようになります。

リビング側の床を下げることでダイニングとの間に段差が生まれ、リビングの天井高が高くなっても、リビングの周りが囲われた感じになるため、幾分落ち着いた空間に仕上がります。

またリビングの床のレベルを下げた分リビングのソファーでくつろいだ時、視線が地面の位置に近くなるのでインフィニティプールにいるときのような効果が生まれ、庭が広がって見えるようになります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:開口部は横長につくる

窓などの開口部は、空間により広がりを持たせるために、横長にしてつくると、よりおしゃれな空間になります。

リビングとダイニングで一つづきで窓をつくると空間がゆったりおしゃれに見えますので、参考にしてみてください。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:基礎立ち上がりの高さはダイニングに大して465mm分下げる

基礎立ち上がりの高さは465mm分下げてください。

リビングとダイニングを結ぶ動線にはスキップフロアのような形で階段を設置していただくとよりスムーズにリビングとダイニングを行き来できるようになります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント:高さを工夫して床下スペースを有効活用する

基礎の天端を400mmにすると、1FLがGLより600mm高くなります。

給排水の配管の仕方にもよりますが、このように工夫することで、床下スペースを有効活用できるようになります。

またこのプランだとフラット35Sの基準も満たすことができます。

6:吹き抜けの天井高を抑えるためにスキップフロアを利用する

LDKをスキップフロアにしてリビングを上げ床にして吹き抜けの空間を作る方法もあります。

2層分の吹き抜けでは天井高が高すぎると感じる際に有効なプランで、スキップフロアでリビング、ダイニング、キッチンの高さに動きを加えて上げることで、吹き抜けの天井高をおさえつつ、おしゃれな雰囲気の間取りにすることができます。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:ダイニングとキッチンの天井高は2200mm程度に抑える

スキップフロアで2層分のLDK吹き抜けを作る場合は、まずダイニングとキッチンの天井高は2200mm程度におさえます。

その上で人の背丈少し上回る程度の上階との床のレベル差を作って下さい。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:リビングのソファーに座った時キッチンに立つ人と視線が合う位置にリビングを作る

スキップフロアでつながるリビングのソファーに座った時、キッチンに立つ人とちょうど視線の高さが合う位置にリビングの高さを持ってくると吹き抜けのリビングが心地の良いおしゃれな空間になります。

目安としては大体4段程度、高さで表せば680mm程度が目安の高さになります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント3:リビングの脇にテラスを作り視線の抜けを作る

リビングの脇にはテラスを設けて、ダイニングやキッチン側からはもちろん、リビングにいる時も視線の抜けが生まれるような間取りを意識して作ってみてください。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント4:リビングにはリビング階段をつくる

この時、スキップフロアでダイニングキッチンと続くリビングには、リビング階段を設置してみて下さい。

より空間に動きが生まれ、おしゃれに見せることができます。

7:LDKに小さな吹き抜けを複数箇所に作る

吹き抜けといっても、全体を吹き抜けにする方法以外にも間取りの取り方はあります。

例えば小さな吹き抜けをリビングの複数箇所に設置する方法がこれに当たります。

必ずしも吹き抜けが1つの空間で1つである必要はなく小さな吹き抜けを2か所以上に作って空間に動きをつける方法もあります。

1つの空間に吹き抜けを2か所以上作ることで色々な方向や角度から自然光が室内に入り込むようになり、おしゃれな吹き抜けのLDKとすることができます。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:魅せたいポイントに吹き抜けをつくる

複数箇所に吹き抜けを作る場合、例えばソファーの真上を吹き抜けにしたり、リビング階段の折り返し階段の一部を吹き抜けにするといったアクセントを効かせたような吹き抜けの取り方をすると、よりおしゃれな空間に見えるようになります。

また、様々な角度から光を取り込むことができるようになるのでLDKも明るくなります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:小さな吹き抜けは南側に作る

小さな吹き抜けを作る場合は採光が期待できる南側に作るといいと思います。

配置の仕方によっては、よく晴れた日には自然光のシャワーが降り注ぐような間取りにすることができます。

この時、吹き抜けじゃない部分は、高さを抑えて、吹き抜けの部分の高さを強調する方法もあります。

8:建物中央部に吹き抜けと天窓を作りLDKに光を落とす

また小さい吹き抜けを建物の中央部に作って天窓を設け、LDKに垂直に光を落としておしゃれな吹き抜けとする方法もあります。

この間取りの場合、壁面にそう形で光が伝って降りてくるようになるので光の陰影が生まれ、空間全体をおしゃれに見せることができるようになります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:天窓から入った光を壁面に反射させる

天窓(トップライト)から入った自然光は、必ず壁に落として反射させるようにして下さい。

光が反射することで間接的な柔らかい光となりLDKに落ちてくるよう計算してつくることが大きなポイントの一つです。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:バルコニーからの反射光を落としても良い

建物の中央部の吹き抜けの隣にバルコニーをつくり、天窓ではなく上階のバルコニーからの反射光をLDKに落とす方法もあります。

この時壁に当たった時自然光が反射しやすいように壁を白くするとより自然光が室内に広がっていくものとなります。

ただし壁の色を変えても問題ありません。ここは空間の作り方や好みによって変わってくるかと思いますので細かい部分は設計士と相談して下さい。

また、壁に凹凸をつければ、バルコニーから入った光の陰影が生まれるため、より空間全体をおしゃれにすることもできます。

9:柱や梁を使って吹き抜けの空間をデザインする

吹き抜けは、大きすぎたり、高すぎたりすると吹き抜けの開放感や広さが感じにくくなったりします。

そのような時は、柱や梁などの構造体や、さらには小屋裏のスペースを使って吹き抜けの大きさや広さを強調する方法もあります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント1:構造体の断面寸法を揃える

構造体の断面寸法が異なると遠近感が狂ってしまうため、柱や梁などの構造体を使って吹き抜けの広さを強調したい時は、必ず断面寸法を揃えるようにして下さい。

構造体の寸法や位置を調整することで印象を変えることができます。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント2:2階の頭上の梁のレベルを意図的に下げる

構造体を使って高さや広さを強調する時は2階の頭上の梁の高さを意図的に下げてみて下さい。

小屋裏収納を大きく見せる効果があり、吹き抜けがより強調される空間になります。

吹き抜けをおしゃれに見せるポイント3:天窓から自然光を取り入れる

また吹き抜けの高さや広さを強調するために、天窓をつくり自然光を取り入れるようにすると、より空間に広がりを感じられるようになります。

まとめ

今回の記事では天井高を活かしてLDKの吹き抜けをおしゃれに見せる9つの間取りのコツについてお伝えしてきました。

1:リビングだけを吹き抜けにしてダイニングとキッチンの天井高を低くする
2:キッチンの天井高を下げて上部にルーフバルコニーをつくり吹き抜けとつなげる
3:吹き抜けのリビングに窓のある小屋裏収納(ロフト)をつくる
4:2階リビングにして勾配天井の吹き抜けをつくる
5:基礎の立ち上がりを利用してリビングとダイニングの床に段差をつけて吹き抜けをつくる
6:吹き抜けの天井高を抑えるためにスキップフロアを利用する
7:LDKに小さな吹き抜けを複数箇所に作る
8:建物中央部に吹き抜けと天窓を作りLDKに光を落とす
9:柱や梁を使って吹き抜けの空間をデザインする

吹き抜けを取り入れるのであれば、ここで上げたどの間取りを採用していただいても非常におしゃれな吹き抜けにすることができると思います。

ぜひ、あなたの家づくりの方向性やライフスタイルに応じた吹き抜けを作る際の参考にして、いい家づくりをしていただけたらと思います。



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