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【2023年版】注文住宅の都道府県ごとの平均坪単価と坪単価の3つの注意点ついて

注文住宅を検討する際、目安として坪単価を参考にする方も多いと思います。

そこで、今回の記事では、注文住宅の都道府県ごとの平均坪単価と、坪単価を見る上での注意点などについてお話ししていこうと思います。

地域ごとの坪単価はもちろん【木造】【鉄骨】【RC造】など構造種別の坪単価についても、まとめておきましのたので、検討している家の構造(工法)の違いによる都道府県別の坪単価の違いについても参考にしていただくことができると思います。

随時更新をかけ、最新の坪単価を載せるように努めておりますので、注文住宅を検討する際の判断材料としてください。




Contents

坪単価とは

坪単価は、床面積1坪(約3.3m2)あたりにかかる建築費のことで、「建物本体工事費」を「床面積」の坪数で割った値のことを言います。

【坪単価の計算方法】

【式】建物本体工事費 ÷  床面積(坪) = 坪単価
【例】2000万円  ÷  40坪    = 50万円

坪単価は、建物価格の目安(参考価格)として用いられます。

注文住宅の地域別坪単価の違いについて

まずは、日本国内における、注文住宅の地域別坪単価の違いについて見ていきます。

注文住宅の地域別坪単価を、日本地図に落とし込んだ図を下記に作成しましたので、より直感的に、建設予定地の坪単価を調べていただくことができるかと思います。

ただし、ここでの坪単価はあくまで平均値に過ぎず、予算計画の判断材料にしか過ぎない点には注意してください。

(坪単価を参考にする際の、坪単価の注意点などについては都道府県別の坪単価の違いについてお伝えした後に説明します。)

なお、下記の図は、都道府県別工事費単価(居住専用):国道交通省「建築着工統計(2017年度)」や「注文住宅の建設単価:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」(2017年度)」をもとに、図や表にまとめたものになります。

 

注文住宅の地域別、建設単価(坪単価)

日本地図上の「白い数字」が、坪単価を表しています。

なお、都道府県上の「黒い数字」は下記の「都道府県」のナンバーと連動しております。

下記の表と合わせて参考にしていただくと、よりわかりやすいかと思いますので参考にしてください。

注文住宅の都道府県別建設単価の違い

表を見ても分かる通り、日本国内では東京都の建設坪単価が最も高く、1坪あたり102.6万円、最も坪単価が安い都道府県は、青森県の72.9万円となっています。

なお、全国平均では坪単価は、およそ86.5万円になっています。

【2021年版】注文住宅の都道府県ごとの構造別、一平方メートルあたりの建設単価

続いて、木造、鉄骨造、RC造などに構造別を分け、都道府県ごとに一平方メートル(1m2)あたりにかかる「建設単価」の違いについて見ていきます。

下記の表は、国道交通省の「建築着工統計(2017年度)」や、住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2017年度)」の、注文住宅の建設単価をもとに作成された図表です。

構造別に注文住宅の都道府県ごとの、一平方メートル(1m2)あたりにかかる費用を平均化した数値をまとめたものとなります。

(単位:万円/㎡)
都道府県 木造 鉄骨造 RC造 全体 注文住宅の建設単価
全国 18.0 25.6 26.6 19.1 26.2
北海道 18.0 24.2 34.1 18.4 23.7
青森県 16.5 24.6 25.0 16.8 22.1
岩手県 18.1 24.1 0.0 18.4 23.9
宮城県 18.0 24.2 27.8 18.8 24.5
秋田県 16.9 24.6 25.5 17.3 23.1
山形県 17.3 24.6 21.5 17.8 23.0
福島県 18.6 25.5 27.0 19.4 25.8
茨城県 17.4 23.7 22.1 18.3 25.5
栃木県 17.6 23.6 22.2 18.3 24.6
群馬県 17.9 24.1 14.8 18.7 24.4
埼玉県 17.7 26.5 30.9 19.0 27.3
千葉県 18.5 26.1 34.2 19.7 26.8
東京都 18.9 30.7 40.2 21.5 31.1
神奈川県 19.5 29.2 32.6 21.3 28.8
新潟県 17.9 23.9 16.4 18.2 23.8
富山県 18.1 25.0 16.8 18.3 22.6
石川県 18.0 23.6 28.9 18.3 24.1
福井県 17.2 24.9 20.6 17.6 24.5
山梨県 18.1 23.8 25.0 18.9 24.1
長野県 19.1 23.7 44.8 19.7 26.0
岐阜県 18.4 25.6 26.6 19.5 25.9
静岡県 18.6 25.3 24.2 20.0 26.3
愛知県 19.1 25.6 29.3 20.9 27.0
三重県 18.9 25.1 21.4 19.8 25.6
滋賀県 16.7 26.1 34.4 18.1 27.1
京都府 17.5 25.7 28.8 18.6 26.1
大阪府 17.1 24.9 31.8 18.6 27.4
兵庫県 17.3 25.6 39.2 18.8 26.7
奈良県 17.2 23.8 22.7 18.3 25.9
和歌山県 16.7 24.7 26.1 17.8 26.5
鳥取県 17.9 22.5 19.1 18.1 26.4
島根県 18.3 23.4 46.5 18.5 27.5
岡山県 19.1 24.2 24.4 19.9 26.4
広島県 18.2 25.5 21.1 19.3 25.8
山口県 17.7 25.2 22.7 18.8 27.6
徳島県 16.4 21.6 31.0 17.0 25.3
香川県 18.0 22.2 30.8 18.4 25.4
愛媛県 16.7 23.3 24.7 17.3 24.7
高知県 17.8 23.7 34.7 18.4 25.4
福岡県 17.5 24.1 26.2 18.4 25.5
佐賀県 17.4 23.5 15.7 18.1 24.9
長崎県 16.7 23.3 22.7 17.4 24.7
熊本県 16.8 23.3 21.6 17.5 24.8
大分県 16.5 25.4 21.0 17.6 24.9
宮崎県 15.5 23.3 32.2 16.1 24.5
鹿児島県 16.9 22.8 24.2 17.3 24.4
沖縄県 20.5 23.5 21.8 21.4 26.8

 

表の「全体」は、構造の種別に「SRC造」、「コンクリートブロック造」、「その他」を含む値で算出したものになります。

【木造住宅】の都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価

まずは木造住宅の都道府県別の建設単価(m2)の違いについて見ていきます。

都道府県別にみた場合の木造住宅の建設単価の違いは下記の通りです。

図:【木造住宅】の都道府県別一平方メートル(m2)の建設単価
表:【木造住宅】の都道府県別一平方メートル(m2)の建設単価

構造別に建設単価の違いについて、見ていくと、木造住宅の場合、全国平均で1m2あたり18.0万円、最も木造住宅の建設単価が高い都道府県は、沖縄県の20.5万円となっています。

木造住宅で見た場合は、宮崎県が1m2あたり15.5万円と、最も低い建設単価となっていることがわかります。

【鉄骨住宅】の都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価

つづいて、鉄骨住宅の都道府県別の建設単価(m2)について見ていきます。

都道府県別に見た、鉄骨住宅の建設単価の違いは下記の通りです。

図:【鉄骨住宅】の都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価
表:【鉄骨住宅】の都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価

鉄骨造の場合の建設単価は全国で25.6万円と、木造の18.0万円と比較すると建設単価が高いことがわかります。

都道府県ごとに見た場合、最も鉄骨造の建設単価が高いのは、東京都の30.7万円、最も安いもので徳島県の21.6万円となっており、すべての都道府県において、木造住宅よりも高い数値となっていることがわかります。

【RC造】の都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価

さらにRC造の都道府県別の建設単価(m2)の違いについて見ていきます。

都道府県別に見た、RC造の建設単価の違いは下記の通りです。

図:【RC造】の都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価
表:【RC造】の都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価

RC造の都道府県ごとの建設単価の違いははっきりとわかれています。

全国平均で見てみると建設単価は26.6万円と鉄骨造と大差ないように見えますが、最も建設単価が高い地域は島根県の46.5万円、最も建設単価が低い地域は群馬県の14.8万円と、地域によって建設単価に大きな差があることがわかります。

【注文住宅全体】の都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価

続いて注文住宅全体の都道府県別の建設単価(m2)の違いについて見ていきます。

図:都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価
表:都道府県別、一平方メートル(m2)の建設単価

注文住宅全体の建設単価を見た場合、全国平均で26.2万円、最も建設単価が高い地域は、東京都の31.1万円、最も建設単価が安い地域は、青森県の22.1万円となっています。

注文住宅の都道府県ごとの構造別、地域別、坪単価の違い

続いて坪単価で表示した場合の都道府県別の建設単価について見ていきます。

坪単価に数値を修正し、注文住宅の都道府県ごとの構造別、地域別に坪単価を表示すると下記の通りとなります。

下記の表の坪単価は、先ほどの1平方メートルの建設単価に「3.3」をかけることで算出しています。

(単位:万円/㎡)
都道府県 木造 鉄骨造 RC造 全体 注文住宅の建設単価
全国 59.4 84.5 87.8 63.0 86.5
北海道 59.4 79.9 112.5 60.7 78.2
青森県 54.5 81.2 82.5 55.4 72.9
岩手県 59.7 79.5 0.0 60.7 78.9
宮城県 59.4 79.9 91.7 62.0 80.9
秋田県 55.8 81.2 84.2 57.1 76.2
山形県 57.1 81.2 71.0 58.7 75.9
福島県 61.4 84.2 89.1 64.0 85.1
茨城県 57.4 78.2 72.9 60.4 84.2
栃木県 58.1 77.9 73.3 60.4 81.2
群馬県 59.1 79.5 48.8 61.7 80.5
埼玉県 58.4 87.5 102.0 62.7 90.1
千葉県 61.1 86.1 112.9 65.0 88.4
東京都 62.4 101.3 132.7 71.0 102.6
神奈川県 64.4 96.4 107.6 70.3 95.0
新潟県 59.1 78.9 54.1 60.1 78.5
富山県 59.7 82.5 55.4 60.4 74.6
石川県 59.4 77.9 95.4 60.4 79.5
福井県 56.8 82.2 68.0 58.1 80.9
山梨県 59.7 78.5 82.5 62.4 79.5
長野県 63.0 78.2 147.8 65.0 85.8
岐阜県 60.7 84.5 87.8 64.4 85.5
静岡県 61.4 83.5 79.9 66.0 86.8
愛知県 63.0 84.5 96.7 69.0 89.1
三重県 62.4 82.8 70.6 65.3 84.5
滋賀県 55.1 86.1 113.5 59.7 89.4
京都府 57.8 84.8 95.0 61.4 86.1
大阪府 56.4 82.2 104.9 61.4 90.4
兵庫県 57.1 84.5 129.4 62.0 88.1
奈良県 56.8 78.5 74.9 60.4 85.5
和歌山県 55.1 81.5 86.1 58.7 87.5
鳥取県 59.1 74.3 63.0 59.7 87.1
島根県 60.4 77.2 153.5 61.1 90.8
岡山県 63.0 79.9 80.5 65.7 87.1
広島県 60.1 84.2 69.6 63.7 85.1
山口県 58.4 83.2 74.9 62.0 91.1
徳島県 54.1 71.3 102.3 56.1 83.5
香川県 59.4 73.3 101.6 60.7 83.8
愛媛県 55.1 76.9 81.5 57.1 81.5
高知県 58.7 78.2 114.5 60.7 83.8
福岡県 57.8 79.5 86.5 60.7 84.2
佐賀県 57.4 77.6 51.8 59.7 82.2
長崎県 55.1 76.9 74.9 57.4 81.5
熊本県 55.4 76.9 71.3 57.8 81.8
大分県 54.5 83.8 69.3 58.1 82.2
宮崎県 51.2 76.9 106.3 53.1 80.9
鹿児島県 55.8 75.2 79.9 57.1 80.5
沖縄県 67.7 77.6 71.9 70.6 88.4

 

【木造住宅】の都道府県別、坪単価

木造住宅の都道府県別の坪単価の違いは下記の通りです。

図:【木造住宅】の都道府県別、坪単価
表:【木造住宅】の都道府県別、坪単価

【鉄骨住宅】の都道府県別、坪単価

鉄骨住宅の都道府県別の坪単価の違いは下記の通りです。

図:【鉄骨住宅】の都道府県別、坪単価
表:【鉄骨住宅】の都道府県別、坪単価

【RC造】の都道府県別、坪単価

RC造の都道府県別の坪単価の違いは下記の通りです。

図:【RC造】の都道府県別、坪単価
表:【RC造】の都道府県別、坪単価

【注文住宅全体】の都道府県別、1坪あたりの建設単価

最後に、注文住宅全体の都道府県別1坪あたりの建設単価の違いについて見ていきます。

図:【注文住宅全体】の都道府県別、1坪あたりの建設単価
表:都道府県別、1坪あたりの建設単価

坪単価の落とし穴と坪単価を参考にする際の注意点

坪単価は、家の「仕様」や「性能」の違いを「目安となる価格(単価)」で、比較できるのが大きなメリットですが、実は、全く同じ「仕様」であっても算出される坪単価が、異なる場合があります。

冒頭でお話ししたように、坪単価は「建物本体工事費」を「床面積」で割ることで算出されますが、この時「坪単価」を算出するために使う「床面積」には、2種類あるからです。

【2種類の床面積】

1:延べ床面積
2:施工床面積

坪単価を求める際の「床面積」として使われているのは「延べ床面積」?「施工床面積」?

「建物本体工事費」を「延べ床面積」で割るのか、それとも「施工床面積」で割るのか、どちらで計算するのかによって、同じ仕様であっても、算出される坪単価が違ってきます。

一般的には「延べ床面積」で割ることがルールとなっていますが、実は、どちらで割るのか法的な縛りはないため、より面積の大きい「施工面積」で割ることで、坪単価を安く見せかけることもできます。

▼ ケース1:建物本体価格 ÷ 「延べ床面積」 = 坪単価

例1:1800(万円) ÷  30(延べ床面積) = 60万円(坪)

▼ ケース2:建物本体価格 ÷ 「施工床面積」 = 坪単価

例2:1800(万円) ÷  40(施工床面積) = 45万円(坪)

※「施工床面積」は、工事をした面積のため、「延べ床面積」よりも数値が大きくなります。

家を建てる地域や、家を建てる時期によっても坪単価は変わる

また、その他にも、「家を建てる場所」や、「家を建てる時期」などによっても坪単価は変わりますし、「建物本体工事費用」に「含めるもの」と「含めないもの」によっても、坪単価の算出額は大きく異なってきます。

つまり、坪単価は条件次第で簡単に変わり、言われているほど、あまり、あてにならない目安価格になりますので注意してください。

坪単価は注文住宅で必要となる総費用で計算されない

また、坪単価を算出するときに使うのは、一般的に、家づくり全体にかかる「総費用」ではなく「建物本体工事費用」で算出されます(下記の「図:家づくりのコストの仕組み」を参照)。

「建物本体工事費用」は、家づくり全体のコストから見れば、およそ8割程度の金額で、家づくりの「総費用」とは、異なる点に注意してください。

一般的な坪単価には、注文住宅の「総費用」の残り2割を占める「別途工事費用(付帯工事費用)」や、「諸費用」は含まれていませんので、金額の参考の仕方には注意が必要となります。

図:家づくりのコストの仕組み

坪単価を見るときの3つの注意点

今まで話した内容と、重複する部分もありますが、坪単価を目安に家づくりの費用を検討する場合は、特に下記の3つの点に注意する必要があります。

【坪単価を見るときの3つの注意点】

1:「建物本体工事費」に含まれている費用は何か
2:「床面積」は「延べ床面積」か「施工床面積」か
3:「坪単価の違いをうむ3つの原因」の影響はどれくらいあるか

それぞれについて、下記で解説していきます。

1:坪単価を見るときは、「建物本体工事費用」に何が含まれているのかを確認する。

坪単価は「建物本体工事費用」に含まれる項目によって左右されます。

実は、坪単価を算出する際の「建物本体工事費用」に、どこからどこまでの項目を含めるのかは統一されていません。

そのため「建物本体工事費」に、どのようなものが含まれているのかによって、算出される坪単価が大きく変わってきます。

例えば、「造作家具」の数、「エアコン」や「照明」のグレード、「床暖房」も含まれているのかなど、「建物本体工事費用」として何が含まれているのかによって、求められる坪単価が変わってきます。

ですから、坪単価を見るときは、「建物本体工事費用」に、何が含まれているのかを必ず確認する必要があります。

もちろん「建物本体工事費用」に含まれるものが少ないほど、坪単価は安くなります。

2:坪単価を見るときは、「床面積」の違いを確認する

先ほどお話ししたように、床面積の算出方法は、「延べ床面積」と「施工床面積」の2通りあります。

・「延べ床面積」とは

「延べ床面積」には、ロフトやベランダ、玄関ポーチ、デッキなどは含まれません。

・「施工床面積」とは

「施工床面積」とは、「工事をした部分の面積」を床面積として計上しますので、ロフトやベランダ、玄関ポーチ、デッキなどが含まれた面積となります。

・・・

繰り返しになりますが、坪単価を計算する際に用いられる「床面積」は、2種類の床面積のうち、どちらの「床面積」で計算しなければならないのか法律で決められているわけではありません。

そのため、坪単価を求める際の計算式にどちらの「床面積」を使うのかによって、算出される坪単価は大きく違ってきます。

「建物本体工事費用」に対して、割る値である「床面積」の値が大きくなるほど、求められる数字(坪単価)は低くなりますから、同じ仕様の建物でも安く見せかけることができます。

・坪単価の計算方法

床面積の違いで見た場合、坪単価の計算方法は大別すると2つあります。

1:建物本体価格 ÷ 「延べ床面積」 = 坪単価
2:建物本体価格 ÷ 「施工床面積」 = 坪単価

当然のように、このうち「施工床面積」で割ったほうが、坪単価が安くなります(施工床面積には、ロフトやベランダ、玄関ポーチ、デッキなどの面積を含まれるため)。

※坪単価を安く見せかける方法については「注文住宅の家づくりで坪単価があてにならない5つの理由と3つの注意点」に詳しく書かれておりますので、参考にしてください。

3:坪単価を見るときは、「坪単価」を左右するものを確認する

さらにややこしいことに、坪単価は、施工者をはじめ、建物本体工事費用に含まれるもの、さらに建物の仕様が同じであっても、価格に違いが出ることがあります。

なぜ、同じ依頼先で、建物本体工事費用に含まれるものも同じ、さらに同じ仕様なのに坪単価に違いが出てしまうのでしょうか。

坪単価の違いをうむ3つの原因は下記の通りです。

【坪単価の違いをうむ3つの原因】

1:床面積の大きさ
2:階の面積配分
3:建物の形

上記3つの原因の詳しい内容については下記で説明します。

▼坪単価の違いをうむ原因1:床面積の大きさ

同じ本体価格の家でも、建物の大きさが小さくなるほど、坪単価は高くなります。

つまり、小さい家になるほど、坪単価は、高くなる傾向にあります。

例えば、同じ依頼先で、同じ仕様、建物本体工事費1800万円の家でも、40坪で建てるのか30坪で建てるのかによって坪単価は変わってきます。

・1800(万円) ÷  40(坪) = 45万円(坪)
・1800(万円) ÷  30(坪) = 60万円(坪) 

つまり、同じ値段の家でも、小さい家の方が坪単価は高くなります。

※浴室やキッチンの数、グレードは家が小さいからといって安くなるわけではないことも、原因しています。

▼坪単価の違いをうむ原因2:階の面積配分

また、同じ「床面積」であっても、1階と2階の面積配分によって、坪単価は変わってきます。

2階建ての建物で、A住宅とB住宅が同じ床面積であっても、1階部分に占める面積が高い家ほど、坪単価が高くなる傾向にあります。

基礎や屋根にかかるコストが大きくなるほど、坪単価は高くなるからです。

例えば、2階の床に比べて、1階の床は建物を支えるための「基礎」が必要となるため、2階の床をつくる費用に比べて手間や材料費がかかり、単価が大きくなります。

▼坪単価の違いをうむ原因3:建物の形

実は、坪単価は「建物の形」によっても左右されます。

凹凸の多い家の場合、「外壁」や「屋根」の面積が増えるため、坪単価は高くなります。

つまり、同じ面積の家であっても、建物の形に凹凸があるほど、算出される坪単価は高くなります。

また、「外壁」や「屋根」に特殊な工事が必要となったり、建物の形によっても必要となる工事が変わってくるため工事の種類によってもコストが変動し、坪単価に違いがうまれます。

坪単価は建てる場所によっても違う

また、一言で坪単価といっても、それぞれが家を建てる場所(地域)によっても、金額に大きな違いがあります。

ですから、全く同じ仕様の家でも、注文住宅を建てる地域によって金額に大きな差が生まれることがあります。

地域による坪単価の違いについては、「注文住宅の地域別坪単価の違いについて」で、見た通り、違いがはっきりと分かれています。

注文住宅での家づくりにかかる、一般的な「本体工事費以外」の費用

最後に、注文住宅にかかる「建物本体工事費」以外の費用についても見ていきます。

これらの費用は注文住宅を建てるのに必要な費用ですが、一般的に坪単価を算出するときには、計算に入れていない費用となります。

つまり、実際の建物は「坪単価」に「本体工事費以外の費用(別途工事費 + 諸費用)」を足した費用が必要となります。

図:別途工事費用の概要
家づくりにかかる諸費用

下記で、本体工事費以外の費用(別途工事費 + 諸費用)の要点だけ説明していきますので参考にしてください。

【2021年版】都道府県別、注文住宅の建築費用の相場と注文住宅での家づくりにかかる費用とは」でも、家づくりにかかる費用について詳しくお話ししていますので、参考にしていただくことができると思います。

本体以外の建築工事費

・1:外構工事費

フェンスや門扉、カーポートなどの外構や植栽工事などにかかる費用。

・2:建物解体、伐採費

既存建物の解体、または植栽伐採にかかる費用。

・3:建物確認申請手数料

計画が建築基準法に適合しているのか、審査してもらうための費用。

・4:引き込み工事

上下水道引き込み工事、負担金、CATV、インターネット引き込みのための費用。

・5:敷地測量費

敷地の測量を行う際にかかる費用。

・6:地盤調査費

地盤の状態を調査するためにかかる費用。

・7:地盤改良工事費

軟弱地盤など、建物を建てるためには、地盤改良が必要になった際、地盤の強度を高めるために行う費用。

・8:設計・管理料

設計事務所(建築家)に依頼した際、設計や管理を依頼するための費用。

税金・ローン

・1:印紙税

契約書を作成する際に課される税金。

・2:登録免許税

土地の取得や、新築建物の表示登記、保存登記、抵当権設定などに課される税金。

・3:不動産取得税

不動産(土地、建物)を取得した際に課される税金で、固定資産税の評価額によって異なる税金。

・4:登記手数料

登記を司法書士に依頼した際にかかる費用。

・5:融資(事務)手数料

住宅ローン融資を受ける際に金融機関に支払う必要のある費用。

・6:団体信用生命保険

住宅ローンの借入者に対する生命保険(借入主が死亡した際、ローンの残金を保険会社が支払う)。

・7:火災保険料

住宅ローン融資を受けるのに必須となる、住宅火災保険料。

・8:固定資産税

土地、建物などの固定資産に課される市町村税。

・9:都市計画税

都市計画区域の市街化区域内にある土地、建物に課される市町村税。

その他

・1:引越し費用

引越しの際にかかる運送費や、仮住まいの家賃、トランクルーム貸借料。

・2:式典費用

地鎮祭、上棟式、ご祝儀、初穂料などにかかる費用。

・3:家具、備品費用

カーテン、ブラインド、家具などにかかる費用。

・4:その他

近隣挨拶をはじめ、新築祝いなど、その他にかかる費用。

まとめ:都道府県別、構造別、注文住宅の坪単価

今回の記事では、日本全国の坪単価の違いについてお話ししてきました。

注文住宅を検討する際、必ず「坪単価はいくら?」という話になりますが、坪単価の意味や、坪単価の中身をしっかり確認せずに検討していると、家を建てる際に、実際の金額とのギャップに愕然とすることになります。

文中では、坪単価の落とし穴というように表現しましたが、「坪単価」をしっかりと理解して、それぞれの家を正確に比較することが失敗しない家づくりをするためには大事です。

ぜひ、今回の内容を参考にしていただき、より理想とする家を建ててください。

理想の家づくりのはじめの一歩、まずはLIFULL HOME’Sでカタログ請求!

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【家づくりを失敗しないための住宅会社の選び方】

家づくりは依頼する住宅会社次第で成功するかそれとも失敗に終わるのかが大きく分かれてきます。

それでは、家づくりを失敗しないための住宅会社選びのポイントはどこにあるのでしょうか?

下記の記事では、3つのポイントに絞り失敗しない住宅会社の選び方をご紹介しています。

>>>(家づくりを失敗しないための)住宅会社選びのポイントを知りたい方はこちら 

たった3分の手間で注文住宅の費用が数百万円変わる場合があります

実際に体験した方にお伺いしたのですが、一括見積もりサイトに登録するだけで、数百万円のコストを下げられる可能性があります。

実際に渡された見積書を見せてもらいましたが、わかってはいましたが、会社によってここまで費用に差が出てきてしまうものなのかと、一括見積もりサイトの意味をあらためて実感しました。

ちなみに私が、ネットで相談を受けた人は最大で600万円ほど安く家を建てることが出来ました(条件としてはほぼ、同じです)。面白いですね。

もちろん、あなたがどのような条件によって、家を建てたいのかによって費用は大きく変わってきますが、条件にあった施工会社を見つける為にも、必ず登録しておくべきだと思います。

一括見積もりサイトは以下のサイトがオススメです。

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