ロードオブザリングに出てくるホビット族の住む家を盆栽にしてしまったイギリス人のアーティストがいます。
盆栽の特性をいかした、その見事な出来映えには目を見張るばかり。再現度が非常に高く、まるで本物のホビット族の家のような佇まいをしています。
そんなロードオブザリングに出てくるホビット族の住む家の盆栽をつくったアーティストの名前はChris Guise(クリス ギース)さんです。
工程の写真もたくさん公開されていますので是非、一度ご覧になってみてください。
こちらがそのロードオブザリングに出てきそうなホビット族の家・・・・の盆栽です。左右大きさの違う円が横に並んでいるところがジブリ作品の天空の城ラピュタに出てくる、ロボットのようです。
もちろんこれはロードオブザリングに出てくるホビット族の家なのですが。
雪景色になると、これはこれでおもむきがあります。
ホビット族の住む盆栽を斜め上からみてみました。その再現度の高さに驚きを隠すことができませんね。
こちらがホビット族の視点にたった時の入り口。
木で出来た門といい、建物のレンガといい、草木の様子までものすごく精巧につくり込まれていることがわかります。なんとほうきまで再現されています。
では、このホビット族の家がどのようにして出来上がったのか。その大まかな工程をご紹介いたします。
こちらはホビット族の家に連なっている木。盆栽ですから、もちろん盆栽用の木がベースになっています。
なんと、上の写真のように木をくり抜いています。木のそばにはおがくずが散乱しています。
こちらは完成系のもの。時間がたつとくり抜いた部分は黒く変色するようです。木の生命力を感じます。
次に、水はけ用のメッシュの穴をつくり、先ほどのくり抜いた木を土台の上に設置していきます。
続いてホビット族の家を設置する部分の裏側の部分を中心に土で塗固めていきます。間にある緑色の土台は、吸水性の高いスポンジ、オアシスフローラルフォームを使用しているようです。
こちらは正面のレンガ。メッシュ状のプラスチックの上にレンガをのせ固めているようです。
この金属部分は何に使うのかというと・・・。
正面のドアの取手に使います。細部まで手を抜くことなくつくり込んでいる姿が、プロとしての根性、そして職人技を感じさせます。
こちらは建物を取り囲む木で出来た柵です。
使っている木材はメランチ。それをアルミのワイヤーで上の写真のように括り付けているようです。
最後の仕上げにレンガの間にピンセットでコケを上の写真のように隙間なく 敷き詰めていきます。
そうして出来たのがこちらのホビット族の家。造形の深さがこの作品にあらわれています。
時間がたてばたつほど、変色し味わいが出てくるようです。素晴らしいとしか言いようがありません。
雪をまんべんなく降らしてみるとこんなふうに。雪だるまが非常に可愛らしいですね。
今や世界中に知れ渡っている、日本の盆栽の文化。盆栽というと古めかしく、お年寄りが余生を楽しむ為の趣味のようなイメージが先行していましたが、これからはひとつのアーティスティックな作品として若者達からも支持を得る時代が来ているのかもしれません。
▼参考:(外部サイト)
A Bonsai Baggins Hobbit Home [18 pics] «TwistedSifter