この作品「Agricultural Mountain」は2012年8月13日から9月30日の間にポルトガル北の街ギマランイス (Guimarães)に展示されました。
「agricultural mountain」が展示された場所はどこ?
「agricultural mountain」が展示されたのは上記の場所のようです。
詳しい場所についてはグーグルマップをご覧ください。
「agricultural mountain」はなんのために展示された?
通常、文化的活動は主に都市部の出来事であり、田舎の地方の人々は文化産業の外にあります。この農業モニュメントは、都市部の文化現象が、農業分野へもたらすことを狙っています。
IUT Group( (Nuno Miguel Lima Cruz, Bruno Martins Afonso Gomes, António da Silva Lopes))によって設計されたこのわら俵で出来た人工の建築物Agricultural Mountainは、大きなわら俵(2,80×0,90×0,80m 重量1個当り300kg) を合計288個使い、15層に積み上げられることで出来ています。
この建造物の、その高さはなんと12.70メートルにも及ぶそうです。薄い金属構造のまわりにわら俵を敷き詰め建立しています。
わら俵がジグラット構造に積み上げられていっている姿がとても印象的だとおもいませんか。
材料の優れた圧縮資質により鉛直荷重(重力)に対して安定しており、また水平荷重(風や地震)に対しても四角い構造のわら俵を使用することによりモルタルや他の補強材を使用しなくても、完全にロックされており安全が保証されているようです。
アップでみると、そのわらの密度に目を見張るばかり。
建物内部の様子です。わら俵の固まりで出来た層が非常に美しい模様をつくり出しています。
建物内部から上を見上げると青い空が。内部は吹き抜けとなっているようですね。
なんでも、素材を研究する為にスペインとポルトガルの農場を訪れたのだとか。イベリアの農場ではわら俵で出来た山が普通にみることができたようで、それに改良を加え今回のピラミッド型の建造物が出来たそう。
訪れた農家では、わら俵を9層重ねることが一般的だったそうで、一般的に積み上げられていた9層のものを、独自に形を整える処理を加え最終的に15層に落ち着いたそうです。
積み上げられている様子です。
ここで使われたわらは展示が終了した後、地元の厩舎に再利用されたようです。
遠くからみると、小さなピラミッドのようにもみえます。
見取り図です。
細長いわら俵をどのように積み上げているのかがわかります。
こちらは断面図。図を見る限り約4メートルの位置に内部への入り口があるようですね。
個人的に、非常に興味深い建築物のひとつです。
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▼参考:(外部サイト)
agricultural mountain by group IUT
Agricultural Mountain of straw bales by Grupo IUT
agriCultural Mountain Winning Proposal / Group IUT | ArchDaily