二世帯住宅の間取りで失敗したとは良く聞く話です。
二世帯住宅は、価値観の違う2つの世帯が1つ屋根の下で同居する形になります。
そのため、お互いの生活を尊重した間取りにすることが大事で、間取りによって住み心地は大きく左右されます。
今回の記事では、前半部分では二世帯住宅での間取りの失敗例を交えながら、お互いが心地よく暮らしていくための二世帯住宅の間取りのあり方について、お伝えしていこうと思います。
二世帯住宅には3つの間取りがありますが、それぞれの間取りのメリット、デメリットについてもお話しして行きます。
そして後半部分では、二世帯住宅を建てるための費用の話や税金の話、補助金などのお金の話についてわかりやすくお伝えしていきます。
今、二世帯住宅を検討している方も、これから二世帯住宅を検討していこうとしている方にとっても、今一度、二世帯住宅を考えていくきっかけとなる記事になっていると思いますので、最後まで読んでいただき、参考にしていただけたら幸いです。
Contents
- 1 二世帯住宅でよくある間取りの問題による失敗例
- 2 二世帯住宅で失敗しないための「間取りの工夫」の仕方
- 3 二世帯住宅の3つの間取りのメリットとデメリット
- 4 1:共用型(同居型)の二世帯住宅とは
- 5 2:部分共用型(一部共用型)の二世帯住宅とは
- 6 3:完全分離型(連棟型)の二世帯住宅とは
- 7 完全分離型の二世帯住宅の間取りについて
- 8 横割り?縦割り?敷地内別棟?適切な二世帯住宅の間取りはどれか?
- 9 完全分離型の二世帯住宅にする注意点
- 10 実例カタログを参考にして二世帯住宅を検討する
- 11 二世帯住宅の登記について
- 12 二世帯住宅の登記にかかる費用
- 13 二世帯住宅の相場価格
- 14 実際に二世帯住宅の間取りを提案してもらい、どれくらいの費用がかかるのか検討する
- 15 二世帯住宅で使える補助金と条件について
- 16 二世帯住宅にかかる税金と相続税
- 17 二世帯住宅に建て替える場合の注意点
- 18 二世帯住宅に建て替える方が得なのか
- 19 まとめ:二世帯住宅で失敗しないために・・・
- 20 二世帯住宅のカタログを請求する
- 21 二世帯住宅にかかる概算見積もりをもらいプランの提案を受ける
二世帯住宅でよくある間取りの問題による失敗例
二世帯住宅では、住みはじめて、はじめてわかる間取りの失敗談をよく耳にします。
それもそのはずで、生活時間帯も、価値観も全く違う2つの世帯が同じ家に暮らすのですから、大なり小なり問題が起きるのは当然のことです。
お互いの世帯のことを十分に理解して二世帯住宅を建てることは稀でしょうから、離れて暮らしていたときは見えなかった部分や、全く気にならなかった部分が一つ屋根の下で共同生活を始めた途端に気になりだすのはある意味、当然と言えるでしょう。
二世帯住宅の間取りで失敗しないために
二世帯住宅の間取りで失敗しないためには、まずは、すでに二世帯住宅に住んでいる方が、どのような点に不満を感じ、どのような点で失敗をしたと感じるのか、住んでみてはじめてわかる問題をできるだけ事前に把握することが大きなポイントとなります。
要はすでに二世帯住宅で暮らしている方の不満点や、失敗談から学び、それをカバーできるような間取りを検討していくことで、お互いの世帯にとって、快適で暮らしやすい家にできる確率が高くなります。
ここでは、いくつかの二世帯住宅にして失敗したと思う間取りの例と、それを改善する方法を紹介していきますので、二世帯住宅での家づくりの参考にしてください。
玄関の間取りの失敗
玄関での失敗例でよく耳にするのは、玄関を共用にせずに別々にすべきだったという失敗談です。
自分たちの住む家なのに、外出する時に気を使わなければならないことや、家に帰る時間が遅くなるときに必要以上に気をつかわなければならず、不満を感じるという意見です。
なかでも、生活時間帯のズレなどからくる玄関の使い方や、共用の玄関は外出しにくいという意見は意外と多く耳にします。
さらに、玄関を共用すると下駄箱のスペースの問題や、靴を購入した時に「また買ったの?」などと意見を言われることもあるようで、そうした時に失敗したと感じるようです。
最悪なのは共用玄関の隣に親世帯の寝室などプライベートな空間があるケースです。
その場合、親世帯にとっても子世帯にとっても、非常に使いづらい玄関になってしまいます。
・二世帯住宅でありがちな玄関共用による失敗を解決する工夫
二世帯住宅での玄関の失敗を防ぐためには、玄関を別々に設けるのはもちろん、お互いの生活や行動にはなるべく干渉しないと言う事前ルールを取り決めておくことが必要となります。
リビングの間取りの失敗
二世帯住宅のリビングの失敗例でよく耳にするのは、リビングを共用せずに別々の世帯で設ければよかったと言う失敗談です。
二世帯住宅のリビングを共用にしてしまうと、予想していた以上に、リビングを好きな時に自由に使うことができず、それがやがてストレスとなるケースが多いようです。
例えば、生活時間帯のズレから、夜中のテレビを見るのに気を使うことや、夜の時間帯にリビングでテレビを見る際、大声で笑えないなど、リビングなのに自由に過ごすことができない不満はよく聞きます。
特にリビングが親世帯の寝室と近い場合は気を使うことが多くなるので、リビングの近くに親世帯のプライベートな空間を設ける間取りは避けたほうがいいでしょう。
また、リビングを共用してしまうと、友人を招いたり、別の場所に住む両親を、自宅に招待しづらくなるなどのデメリットが生じてきたり、「自宅」なのに他人の家に住んでいるみたいだ、などの意見も意外と多く耳にします。
さらに、週末の朝などに、パジャマを着たままの状態で、リビングでゆっくり過ごしたいときでも、お互いに気を使いゆっくりと過ごせないケースもあるので、二世帯住宅のリビングをつくる際は、どのように過ごしたいのかまで、あらかじめ検討しておく必要があります。
・二世帯住宅でありがちなリビングでの失敗を解決する工夫
手っ取り早い方法は、お互いの世帯で使えるリビングを設け、できるだけお互いの生活に干渉しないルールをつくっておくことです。
ただし、世帯間で決められたルールは破られることもあるため、あまり効果がない場合もあります。
ですから、そもそも論になってしまいますが、二世帯住宅は以上で見られるような不都合が生じやすい家であることを前提に家を建て、住むことを検討する必要があります。
またリビングに行く際、親世帯の居住スペースを通らないと、たどり着けない動線にあるリビングは絶対に避けるべきです。
リビングだけに言えたことではありませんが、二世帯住宅での共用スペースを、お互いの世帯の居住スペースを通らないと、たどり着けない動線や間取りは、使い勝手が悪くなるので注意してください。
キッチン・ダイニングの間取りの失敗
二世帯住宅ではキッチンのトラブルも多くなります。
キッチンは主婦にとって、個性が出やすい場所で、キッチンのレイアウト、収納方法などは、人により大きな違いがあります。
人それぞれで使いやすいキッチンの高さにも違いがあり、親世帯と子世帯で身長に差がある場合は、どちらかの世帯にキッチンの高さを合わせる必要が出てきたりと不都合が生じやすい場所でもあります。
共用のキッチンでは、お互いの世帯に気を使ってキッチンに洗い物を溜め込んでおくことなどもできず、出かける前には必ず食器を洗い、常にシンクを綺麗にしておかなければならないプレッシャーもうまれるようで、洗い物関係のストレスも生じてきます。
冷蔵庫の収納スペースの問題や、冷蔵庫の使い方にもお互いに気を使ったりと、設備を共用することによるストレスもうまれやすくなります。
特に収納関係は「出しっ放しでも気にならない派」と、生活感を出したくないので「なんでも収納する派」の価値観の違う2人が共用して使う場合、キッチンの使い方で揉めることがあります。
つまり、共用タイプの二世帯住宅のキッチンでは、自分のペースで作業をすることができない、好きにできないことからくる不満が多く発生します。
共用のダイニングについては、世帯間で食事の時間を合わせる必要があったり、夕食の時間に外出をする際も、断りを入れる必要があったりと、二世帯住宅では、自由がきかないストレスを感じることが多いようです。
・二世帯住宅でありがちなキッチン・ダイニングの失敗を解決する工夫
一番の方法は、世帯間で自由に使えるキッチンをつくることです。
メインのキッチンとは別に、子世帯で自由に使えるサブキッチンをつくるという方法もあります。
それが不可能な場合はキッチンを広くとり、キッチンの使用に関するルールをつくって、ルールを徹底することが大事になってきます。
また、二世帯住宅では、できるだけお互いの生活に干渉しないことが、気持ち良く暮らす上で必要になってきます。
ですから、普段は別々に食事をし、たまに一緒に食事をする機会を設けるなどの程よい距離感の方が、お互いの関係がうまくいくと思います。
トイレの間取りの失敗
二世帯住宅のトイレの間取りでの失敗例でよく聞く話は、世帯別、もしくは複数のトイレを設ければよかったという失敗談です。
トイレの問題は、単世帯であっても、朝などの忙しい時間帯にはストレスになることも多く、二世帯住宅であれば、なおさら問題が大きくなってきます。
またトイレは、親世帯と子世帯で使い方の違いなどで問題が起こりやすい場所でもあるので、十分に配慮した間取りを検討する必要もあります。
使い方の違いの例を挙げると男性の場合「座って小用する派」と「立ったまま小用する派」などです。親世帯は「立ったまま小用する派」が多いですが、子世帯だと「座って小用する派」も最近では多くなってきていますので、そうした些細な違いからトラブルになることもあります。
・二世帯住宅でありがちなトイレの失敗を解決する工夫
これも世帯間で自由に使える複数のトイレを用意すると良いと思います。
プライバシーの問題が生まれやすい共用スペースについては、専用の設備を用意することで、ある程度問題を緩和させることができます。
洗面所・脱衣所・浴室の間取りの失敗
二世帯住宅では、洗面所、脱衣所、浴室は非常にデリケートな空間となります。
そのなかでも、よく聞く失敗は脱衣所を設ければよかったという失敗談です。
単世帯では脱衣所を設けずに洗面所と共用し「洗面脱衣所」とするケースが多いですが、二世帯住宅の場合で脱衣所がないケースだと、誰かが入浴中は洗面所も使えなくなるため、不便が生じてきます。
また二世帯住宅では、お風呂の使い方に関しても、問題が生じてくることが多くなります。
例えば、子世帯はお風呂に入る前に体を洗ってから入るという習慣があったとしても、親世帯が体を洗わずに湯船に浸かる習慣だった場合、習慣の違いで不満を溜め込んでしまいます。
ケースによっては、親世帯が入浴した後に入る場合は、必ず全ての水を抜き、また浴槽にお湯をはることもあるようで、光熱費がかかりすぎると悩みを聞くこともあります。
また浴室が一つの場合、順番に浴室を使う形になりますが、人数が増えれば増えるほど、後がつかえてしまうため、時間を気にして入らなくてはならなくなります。
つまり、二世帯住宅で共用の浴室をつくった場合、好きなときに、好きなだけお風呂に浸かるということが難しくなってしまう場合もあります。
2世帯の入浴時間が、あまりにも違いすぎる場合も不都合が生じ、何度も追い炊きをすることになり、冬場は特に光熱費がかさんでしまうこともあります。
世代によってはお風呂にはった水は1日おき、もしくは2日おきなどで交換する場合もあるようで、そうした生活感覚のズレからストレスを感じることもあります。
・二世帯住宅でありがちな洗面所・脱衣所・浴室の失敗を解決する工夫
二世帯住宅を建てる場合で、お風呂を共用する場合は脱衣所は必須となります。
さらにお互いに気を使わずに洗面所・脱衣所・浴室を使うためには、やはりそれぞれの世帯で使える別々の設備を設置しておくと良いと思います。
浴室を2箇所に設置する余裕がない場合は、子世帯の方にシャワールームを設けると深夜でも気兼ねなく汗を流ことができ、コストもかからないのでお勧めです。
諸室の間取りの失敗
その他、寝室ではお互いの寝室が近すぎたという失敗も聞きます。
例えば上下階で同じ場所に寝室を設けてしまったケースです。
設計士によっては上下の空間を同じ間取りで勧めることもあるようですが、上下階を同じ部屋割りにしてしまうと、部屋によっては不都合が生じてくることも多くなります。
例えば、親世帯の寝室の上に、子世帯の寝室がある場合、下の階が気になりすぎて体が休まらない寝室になってしまいます。
また、親世帯の近くに洗濯スペースを設置してしまったことで、洗濯をする際に気を使うなどの失敗も耳にします。
さらに、先ほども少しだけお話ししましたが、共用スペースへの動線が、寝室など、お互いの世帯のプライベートな空間の前を通らなければならない動線にしてしまうと、通るたびに物音などに気を使う形になり、使い勝手の悪い間取りになってしまうので避けたほうがいいと言えます。
その他、二世帯住宅では物も増えるため、収納スペースも十分に検討する必要があり、収納計画で失敗をすると物が溢れてしまい、暮らしにくい家になってしまうこともあるので収納スペースも念入りに検討する必要があります。
二世帯住宅では、単世帯での家づくりをする時以上に、間取りを検討する必要があり生活パターンの違いを、よく検討して計画をしないと必ず失敗するので注意してください。
その他の二世帯住宅の間取りの失敗
さらに二世帯住宅では駐車スペースの問題もあります。
縦列駐車でないと車を停めることができない土地の場合、お互いが車で出入りする際に、毎回移動しなければならかったりと、面倒なことが多い家になってしまうことがあります。
また、家を建てる前に、掃除などの役割をはじめ、光熱費の割り方などもしっかりとルール決めをしておかないと、曖昧になり、お互いが遠慮することで気を使い過ぎてしまったり、ストレスを溜めてしまうこともあるので注意してください。
さらに共用型(同居型)の二世帯住宅の間取りや、一部共用型の二世帯住宅の間取りの場合は、先を見据えて、介護のことを考え、一階を親世帯、二階を子世帯にするケースが多くあります。
しかし、冬場は一階が寒くなりすぎてしまったり、夏場は二階が暑くなってしまったりするケースもあり、左右で分ける縦割りの間取りにすればよかったという話も聞きます。
二世帯住宅では、単世帯では気にならない、思わぬところに不都合が生じることが多いので、家が完成してからも定期的に話し合いの場をもうけ、たとえ面倒であっても、それぞれのケースに合わせた解決策を考えて行くことが二世帯住宅では必要になってきます。
二世帯住宅で失敗しないための「間取りの工夫」の仕方
二世帯住宅の失敗談で見たように、二世帯住宅では親世帯と子世帯の生活スタイルや習慣の違いから様々なトラブルが起きがちになります。
二世帯住宅で失敗しないためには、親世帯と子世帯が一定の理解を示し協力体制を築くことが最も大事ですが、ゾーニングを考えて、お互いの生活を心地よいものとする間取りの工夫も大事になってきます。
二世帯住宅の間取りを考える際は、必ず「お互いに譲れないもの」や「何を優先に考えていくべきか」を十分に話しあって進めてください。
特に、二世帯住宅で間取りを検討する際に、検討したい点は下記の点になります。
1:玄関の位置と数を工夫する
玄関を共用する場合、帰りが遅い時や、朝早く出かけなければならない時などに、お互いの世帯に気を使いながら外出するような形になってしまい、それが大きなストレスになることもあります。
この場合、玄関の位置と数を工夫し、お互いの世帯を気遣った住み心地の良い間取りにすることが大事です。
例えば、玄関を共用する場合、普段はメインの玄関口として一階の玄関を使用し、もう一箇所別の場所にサブ玄関として玄関をつくっておくと、使い分けることが出来るので便利になります。
2:生活スタイルを考えたゾーニング
二世帯住宅で失敗しないためには、それぞれの世帯の生活動線をはじめ、お互いの生活に配慮した間取りを検討し、適切な場所に適切な空間を配置する必要があります。
つまり、二世帯住宅ではお互いの生活習慣(食事、洗面、入浴など)をはじめ、生活スタイル(就寝、外出、来客、帰宅など)を十分に配慮して、用途別に空間を分けて考えていくことが大事です。
例えば、二階の水周り設備の真下の部屋に一階の寝室を置いた場合、お互いに気を使う間取りになってしまうので避けたほうがいいでしょう。
また二世帯住宅では「親世帯の間取り」「子世帯の間取り」「共有スペース」の3つの間取りを適切に配置する必要があります。
「親世帯」と「子世帯」のプライベートな空間を通らずに共有スペースに行き来できるような動線並びに間取りを検討し、お互いの生活に配慮することも、二世帯住宅の間取りを考える上で大事なポイントとなります。
二世帯住宅では、世帯間の境界線が曖昧になるため、許可なく相手側の領域に入り勝手に物の貸し借りをすることで関係が悪化するということもあります。
そうした事態を避けるためにも、自分の家でありながら、他人と家を共有しているという自覚が大事となります。
ただし、ゾーニングを考え、お互いの生活に配慮した間取りを検討することで、ある程度は防げることなので、設計士と話し合いの上、世帯間の領域をはっきりさせられる計画を立ててください。
3:お互いの生活を配慮した水周りの計画
二世帯住宅でトラブルが多い間取りの一つが、キッチンを含む水周り設備に関する問題です。
例えば、キッチンの使い勝手を考えた場合、身長の高さによって使いやすいワークトップ面での高さは違います。
一般的に使いやすいキッチンの高さは「身長」÷「2」+「5」cmの高さと言われており、身長が150センチメートルの場合は、80㎝の高さが使いやすいキッチンの高さになります。
ですが、身長が170センチメートルの場合は90㎝の高さが使いやすいキッチンの高さになるとされており10㎝の高さの違いが生まれます。
高齢者の方がキッチンを使うことを想定した場合は、ワークトップ面の高さを65㎝から75㎝に抑えることが多いですが、どちらの世帯の高さに合わせるのかは十分に検討する必要があると言えます。
もし合わせることが難しいのであれば、世帯ごとにキッチンを設置する方法を選ぶと良いと思います。
キッチンに限らず、サブで使える水周りの設備を用意しておくと、お互いの生活に気兼ねなく利用することができるようになります。
4:生活音が考えられた音の計画
二世帯住宅では音の問題にも十分配慮した間取りを計画することが必要です。
特に、生活リズムの違いによる音の問題は、知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでしまいますので、計画段階で防音材を入れるなど、なるべく生活音が聞こえないように配慮することが必要となります。
ドアを開け閉めする音をはじめ、帰宅時の物音、掃除機、洗濯機の音、日常を過ごす中で、様々な生活音が家の中に響き渡ります。
そうしたちょっとしたストレスが積み重なり、大きなストレスになることも考えられるため、音の問題に配慮した間取りや工夫を施しておく必要があります。
例えば、ドアの開け閉めの音の場合でいうと、「油圧式のドアクローザー」をつけるなどの工夫をするといいと思います。
ただし、二世帯住宅では、お互いの生活が密着しているわけですから、お互いの世帯でそれなりの気配は感じることとなります。
二世帯住宅での音の問題は、上下の空間はもちろん左右の空間にも気を配る必要があり、有効な間取りはそれぞれのケースによって違うので、設計士と十分に話し合った上で、検討していってください。
二世帯住宅の3つの間取りのメリットとデメリット
二世帯住宅には大きく分けると3つの間取りがあります。
1:共用型(同居型)
2:部分共用型(一部共用型)
3:完全分離型(連棟型)
下記にそれぞれの二世帯住宅にするメリットとデメリットについて書き記していきます。
1:共用型(同居型)の二世帯住宅とは
共用型(同居型)の二世帯住宅とは、寝室以外の設備を共用するタイプの間取りの二世帯住宅です。
プライベートな部屋を設けることもありますが、リビングをはじめキッチン、浴室、トイレ、洗面所などの住宅設備を二世帯で共用する間取りになります。
基本的に全ての設備を共用する形になるため、お互いが顔を合わせる時間が長くなる特徴があります。
メリットも多い反面、デメリットも多いのが共用型(同居型)の間取りの特徴です。
共用型(同居型)の二世帯住宅のメリット
共用型の間取りでは、家の設備を共用する部分が多いため、建築費用(コスト)を抑えて家を建てられるメリットがあります。
また、親・子・孫の三世代での大家族となることが多く、とても賑やかな家になる特徴があります。
さらに、お互いの世帯で助け合うことができるので、子供の面倒を見てもらいやすく、共働きで家にいる時間が少ない場合や、急な予定が入った場合でも、すぐに対応できるのが共用型のメリットです。
お互いの世帯の誰かが病気になった際も、面倒を見てもらえるなどのメリットもあります。
共用型(同居型)の二世帯住宅のデメリット
共用型の間取りでは、プライバシーを確保するのが非常に難しくなります。
さらに、近くに親戚や兄弟が住んでいる場合は、頻繁に遊びにくることが考えられるため、プライベートな時間を設けることも難しくなります。
それに加えて、お互いの世帯で、生活時間帯がずれることが多い場合、世帯間の生活リズムのズレによる音の問題がストレスとなることも多くなります。
トイレや浴室なども共用する形になるので、そもそも共用するのが嫌だという方や、お年頃の娘さんがいらっしゃる場合には、このタイプの二世帯住宅は敬遠されることもあります。
さらにお互いの世代の習慣の違いを含む、些細な「違い」が目につくようになるので、住みはじめは気にならなくても、住んでいるうちに、お互いの嫌な部分が目につくようになってしまうこともあります。
二世帯住宅で共用型(同居型)の間取りが特に有効なケースの一つの例
それぞれの家庭や事情により、ケースは様々ですが、例えば親世帯の介護が必要な場合や、単身の高齢者と共同生活をする場合には、共用型(同居型)は特に有効なケースだと思います。
以上のケースの場合は、プライベートな空間をきちんと確保しながらも、共有スペースを広く取り、お互いの世帯につながりを持たせると良いでしょう。
介護が必要になった場合も、きちんと目が届くような間取りにすることができるほか、お互いのプライバシーに配慮した間取りを検討することができます。
ただし介護は「介護疲れ」という言葉もあるように、同居して介護に当たると、よほどの覚悟がない限り、ストレスになることも多くなります。
一日中、付きっきりになる事もあったり、近い距離にいるとかえって気になりすぎてしまうというケースもあるので、十分に検討してから決める必要があります。
2:部分共用型(一部共用型)の二世帯住宅とは
部分共用型(一部共用型)の二世帯住宅とは、設備の一部を共用するタイプの間取りの二世帯住宅です。
玄関や水周り設備など、1棟の家の中で一部の設備を共用する間取りになりますが、玄関のみを共用にするのか、キッチンや浴室を共用するのか、リビングを共用するのかなど、どこまでの設備を共用するのかは、ケースによって違います。
部分共用型の間取りでは、内階段または外階段で入り口を分け、それぞれの世帯で1階と2階部分で住みわけをし、世帯ごとに間取りを考えていくケースがほとんどです。
両世帯が上下階で繋がることがほとんどなので、両世帯を気遣った間取りを考えることが必要となります。
なお、平屋を選ぶこともでき、平屋の場合は中間地点にリビングをおき、左右のスペースで住み分ける間取りを検討することもできますが、お互いの世帯の境界線が曖昧になるため注意が必要な間取りでもあります。
部分共用型(一部共用型)の二世帯住宅のメリット
部分共用型の間取りでは、二世帯住宅でありながら、それぞれの世帯が暮らすスペースが主に階層によって分けられているため、お互いの世帯で、ある程度プライバシーを確保できる間取りとなります。
どの程度の設備を分けるのかにもよりますが、一般的に完全分離型の間取りよりも、費用を安く抑えることができ、お互いの生活に配慮した間取りをつくることができます。
(二世帯住宅では、一般的に設備を共用するほど家の価格は安くなります)
部分共用型(一部共用型)の二世帯住宅のデメリット
部分共用型の間取りでは、どこまでの設備を共用するのか、十分に検討する必要があり、共用する設備によって、住みやすさに大きな違いがうまれやすい傾向があります。
例えば「玄関のみ」を共用にするケース、また「玄関を別々」にし階段や扉などで「内部の空間で繋がっている」ケースなど、様々な間取りを検討することができます。
ただし、設備を共用する場合は、費用面(光熱費)など曖昧になることも多く、世帯間で負担する割合をどのようにするのかはっきりさせないと、お互いに気を使いながら設備を使わなければならなくなり、それが大きなストレスになる場合もあります。
さらに、「親」世帯と「子」世帯の生活リズムの違いによる設備の使い方にも配慮する必要があり、間取りによっては、お互いの世帯の生活サイクルが乱される可能性が出てくるためゾーニングが非常に大事になってきます。
※部分共用型の二世帯住宅では、共用する設備の使い方による違いにも配慮する必要があります。例えば、玄関を共用にした場合を例にとると、ひとつ下駄箱に収納する靴の問題です。
二世帯で玄関を共用すると、靴の数が多く雑然とした状態になりやすいので、お互いが気持ちよく玄関を使用するための工夫や配慮が必要になります。
そのためにはお互いの世帯で十分に話し合い、ルール決めをすることが肝心となります・・・が、二世帯住宅では家族であるゆえにルールはすぐに破られることもあるので、お互いを気遣う気持ちが大事になります。
玄関収納については「注文住宅で圧迫感のない開放的な玄関収納を叶える7つの収納アイデア」も参考にしてください。
二世帯住宅で部分共用型(一部共用型)の間取りが特に有効なケースの一つの例
子世帯が30代〜40代の夫婦と親世帯が60代以上の元気な夫婦が一緒に暮らす場合、部分共用型の間取りは有効なケースが多いと思います。
部分共用型の場合は、設備の一部をお互いの世帯で共用する形になりますが、世帯間の相性をはじめ、生活リズムの違い、生活習慣の違い、生活スタイルの違いなどをしっかりと考慮して間取りを決めていく必要があります。
3:完全分離型(連棟型)の二世帯住宅とは
完全分離型(連棟型)の二世帯住宅とは、設備や生活スペースが完全に独立しているタイプの間取りの二世帯住宅です。
リビングをはじめ、キッチン、浴室、トイレなど生活の場を全て分離し、お互いの生活にできるだけ干渉しない形の二世帯住宅となります。
同じ屋根の下で、それぞれの世帯が別々の玄関から入り、それぞれの生活スペースを持ち、お互いが独立して暮らす形の二世帯住宅となります。
完全分離型(連棟型)の二世帯住宅のメリット
完全分離型(連棟型)の間取りは、二世帯住宅の中で最もプライバシーの確保ができる間取りです。
世帯ごとに居住スペースが分けられており、別々の生活スペースで暮らす形となるため、二世帯住宅の中では、最もお互いの生活にストレスなく生活できる家になります。
そのため、それぞれの生活スタイルやライフスタイルを確保しやすいのも、完全分離型の二世帯住宅のメリットと言えます。
完全分離型(連棟型)の二世帯住宅のデメリット
完全分離型の間取りでは、単純に設備にかかる費用が2倍になります。
間取りの取り方によっては、家を2軒建てるのと変わらないくらいの金額になることもあります。
さらに、完全分離型の二世帯住宅を建てるには、広い土地が必要なところにも注意したいところです。
たとえ、完全分離型であっても、ゾーニングを十分に検討し、間取りの取り方にも注意を払う必要があります。
例えば、一棟の建物内で、左右に独立型の居住空間を設ける場合、隣接する部分の間取りが、親世帯が寝室で、子世帯がリビングであった場合、お互いに気を使いながら生活しなくてはならない間取りになってしまいます。
隣接した部屋の音は漏れるからです。
さらに別々の世帯として暮らしていても、やはり近くに住んでいるとお互いの生活は気になるもので、部分共用型の間取りにするよりも、干渉する機会が多くなってしまうこともあります。
間取りには注意が必要になるほか、光熱費などの費用を両世帯で分担するのか、それとも、完全に別々のものとしてしまうのかなどの分担も大事になってきます。
二世帯住宅で完全分離型(連棟型)の間取りが特に有効なケースの一つの例
完全分離型の二世帯住宅は、例えば親が亡くなった際は、賃貸として運用していこうと思う際に有効なケースだと思います。
借り手がつくかどうかは別として、完全分離型の間取りでは、気にならないようであれば賃貸として貸し出すという選択肢もとれます。
ただし、間取りの変更は、建物の構造や設備の問題で、変更がきかない設計もあるので、賃貸として貸し出すことを検討している場合は、将来を見据えた間取りはもちろん、暮らし方も十分に検討した上で進めていく必要があります。
注意したい点は、繰り返しになりますが、二世帯住宅の間取りでは、借り手がつかないことも多く、田舎の場合は、都心以上に借り手がつかないことも十分考えられるので注意してください。
完全分離型の二世帯住宅の間取りについて
二世帯住宅では完全分離型の間取りという選択肢もありますが、完全分離型の二世帯住宅の間取りを、さらに細かく分類すると3種類あります。
1:横割り
2:縦割り
3:敷地内別棟
それぞれの間取りの詳しい内容と、メリット、デメリットは下記の通りです。
横割り?縦割り?敷地内別棟?適切な二世帯住宅の間取りはどれか?
完全分離型の二世帯住宅の間取りは3種類ありますが、間取りのタイプによってメリットやデメリットをはじめ、家を建てるために必要となる費用は大きく変わってきます。
主な要点をまとめると下記の通りとなります
1:「横割り」の間取り
完全分離型の二世帯住宅の間取りで「横割り」の間取りとは、階層(一階と二階)で、世帯ごとに住まいを分ける間取りです。
「横割り」の間取りでは、一般的に「親」世帯が一階に、「子」世帯が二階に居を構える形で二世帯住宅が建てられます。
「横割り」の二世帯住宅の場合、玄関口を2つ設け、子世帯の入り口は外階段によって出入りできるように設置するのが一般的です。
もちろん中には、両方の世帯の入り口を一階に設けるケースもあります。
例えば、子世帯の玄関の扉を開けると階段があり「内階段で繋がっているケース」が、これにあたります。
「横割り」の間取りでは、上下の空間を意識した間取りづくりが不可欠で、お互いの生活リズムを配慮して、リビング、寝室、浴室、トイレ、キッチンなどの設備を、配置して行く必要があります。
例えば、二階に住まう「子」世帯は、夜遅くに調理や入浴するケースが多く、設計次第では、排水の音をはじめ、音が気になり親世帯が十分な睡眠を取ることができない、などの問題が生じることがあります。
生活音はもちろんですが、横割りの間取りでは特に、水音の問題を配慮した設計が大事になってきます。
2:「縦割り(二戸一住宅)」の間取り
いわゆる「長屋」のような形で「一棟の建物」を「縦に切り取る」間取りが、縦割りの間取りです。
一棟の建物を「縦に割る」ため、それぞれの世帯で一階と二階を設けることができ、単世帯で暮らす住宅のように間取りを取り、暮らすことができます。
お互いの世帯の居住空間を、マンションのように内壁で完全に分離することで居住空間を分けるため、横割りの間取りよりも、排水音などの生活音をある程度抑えることができます。
また、「横割り」の間取りだと、建物によっては2階の生活音が1階に響いてしまうことがありますが、「縦割り」の間取りでは、そうした生活音のストレスを緩和することができます。
さらに、子世帯も1階に住めるので、親世帯だけではなく、子世帯も庭を持つことができます。
互いに行き来できる庭をつくることで、お互いの世帯に庭から遊びに行ける家にすることもできます。
ただし、このタイプの間取りは、親世帯の二階のスペースを無駄にしてしまいがちなので注意が必要です。
3:敷地内別棟
敷地内別棟の二世帯住宅とは、同じ「一棟の建物」に住むのではなく、同じ「敷地内」で別々に建物を設ける二世帯住宅の建て方です。
建築費を削減し、コストを抑えることはできなくなりますが、別々の建物に住むことで、適度な距離感がうまれ、お互いの世帯で住み分けをすることができます。
そのため、洗濯機、掃除機などの水周りの音をはじめ、生活音が気にならなくなるメリットがあります。
生活音がそれほど気にならなくなるため、お互いの両親や友達を家に招待することも、比較的自由に行うことができますし、相続をする際や、家を売却する場合など、土地を分けることもできるため円滑に進めることができます。
また、庭を分ける形にすれば、庭を共有してお互いの家に庭から行き来できるようなプランも検討することが可能です。
同じ敷地内に2つの世帯が住む2つの建物が建てられるため、親世帯とも緩やかにつながれ、例えば、お互いの世帯で、何かあった際はすぐに対応できるなどのメリットがあります。
デメリットは、やはり建築費が高額になるという部分です。
敷地内に親世帯と子世帯で別々の建物を建てる形になるため、建物の建築費は2棟分かかる形になり、最もコストがかかる二世帯住宅になります。
また、「横割り」や「縦割り」の二世帯住宅では、マンションなどのように建物が外気に触れる面が少なくなるので消費エネルギーを抑えられ光熱費を削減できる場合が多いですが、敷地内別棟の場合、建物が外気に触れる面が広くなるため、冷暖房効率が悪くなり、光熱費が高くなる傾向にあることも頭に入れておきたいことです。
完全分離型の二世帯住宅にする注意点
完全分離型の二世帯住宅は、親が亡くなった後の家をどうするのかまで、十分に検討しておく必要があります。
後に残るのは過剰な設備だけになってしまう可能性もあり、後先を考えずに選ぶのはやめておいたほうがいいでしょう。
また人が住まなくなり、人の気配がなくなると、害虫が建物に住み着き、建物の劣化が進むため注意が必要となります。
1:家の売却をすることを検討している場合の注意点
二世帯住宅は、特殊な家となるため、将来的に売却を考えている場合は注意が必要です。
二世帯住宅は、間取りが特殊だという理由をはじめ、諸々の理由から売却しにくい建物となります。
また、そもそも家を売るという選択肢を取れるのかということも、完全分離型の二世帯住宅を建てる前に十分検討しておく必要があると言えます。
2:家の貸し出しを検討している場合の注意点
二世帯住宅は、「1:家の売却」と同じ理由から、やはり貸し出しも難しい傾向にあります。
また、都心ならば、需要がある可能性がありますが、田舎の場合はほとんど需要がないと思ってもらって構いません。
二世帯住宅で、将来的に貸し出しを考えている場合は、立地も検討する必要があります。
3:場合によっては二世帯住宅にする意味がなくなる可能性がある
完全分離型の二世帯住宅の場合、間取りの取り方にもよりますが、ある程度お互いに干渉のない家を建てることができます。
ただし、あまりにも分離してしまうと、二世帯住宅にした意味がなくなってしまう恐れもあるので注意が必要です。
今一度、冷静になり、何のために二世帯住宅を建てるのかをハッキリとさせる必要があります。
4:介護が必要になった場合はどのようにケアをするのか
完全分離型の二世帯住宅では、お互いの家に行き来するのが面倒となるケースもあります。
親世帯の介護が必要になった場合、どのようにケアをするのかを十分に検討しておくことが、一つ必要になってきます。
実例カタログを参考にして二世帯住宅を検討する
二世帯住宅を検討する際、住宅会社から無料でもらえる実例カタログを参考にしながら考える方法もあります。
カタログには様々な事例や実例が掲載されているため、二世帯住宅の検討段階から、間取りなどの設計段階に至るまで、十分に参考にすることができます。
さらに、カタログには、それぞれのケースごとに、間取りの取り方で工夫した点や、気持ちよく暮らすためのアイデアなども、たくさん盛り込まれているため、参考にできる点は非常に多いと思います。
カタログは様々な設計士の知恵を借りる参考書としても使える
実例カタログに載っている家は、他の方が実際に設計士と一緒になって考えてつくられた、住宅会社を代表する建物です。
実例カタログを参考にすることで、失敗しがちな二世帯住宅の間取りを含め、気をつけるべき点など、家を建てる前にしっかりと把握できるので、家づくりの参考書として使用することもできます。
さらに、住宅会社の特徴や、傾向などを知ることもできます。
カタログを見ながら検討することで、二世帯住宅の依頼先を検討する際、好みにあった相性の良い依頼先を選ぶ手助けとなると思います。
家づくりは一体どんなものだろうとイメージをされている段階の方から、現在、真剣に家づくりを検討している方に至るまで、まずはカタログを請求して、様々な住宅の情報に触れることをお勧めします。
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二世帯住宅の登記について
二世帯住宅の登記の仕方は3つあります。
登記の仕方は、家庭の事情や建物の形(間取りの取り方)によって異なります。
1:単独登記
単独登記とは二世帯住宅を一戸の住宅とみなして、親か子の世帯どちらかの単独所有とする方法です。
ただし、親子で二世帯住宅を建てる場合で単独名義にした場合、家の購入金額の一部を負担したのにも関わらずケースによっては贈与税が発生する場合があるので注意が必要です。
さらに、親世帯の名義で登記した場合は、相続する際に相続税が発生します。親世帯の単独登記で、親世帯が亡くなった場合、遺産扱いとなり相続税が発生するので、相続のことで、もめないためにも親が亡くなった後のことまで十分に検討しておく必要があります。
以上の理由から、親子で資金を出した場合は次の「共有登記」もしくは「区分登記」を選択するのが一般的です。
2:共有登記
共有登記とは二世帯住宅を一戸の住宅とみなして、親と子が共有名義で登記する方法です。
共有登記の場合は登記費用は1件分で済み、出資者それぞれが住宅ローンの控除を受けられる形になります。
3:区分登記
区分登記とは、二世帯住宅を二戸の住宅として、それぞれが登記する方法です。
区分登記は、完全分離型の二世帯住宅の登記であることに限定されており、さらに内部空間で、それぞれの世帯の住宅に行き来できるように、鍵がかけられる扉で通路が仕切られていることなどの条件をクリアしなくてはなりません。
親と子で住宅ローン控除を受けることができる他、家を建てる時にかかる不動産取得税や固定資産税の軽減措置を、それぞれの住宅ごとに受けることができます。
二世帯住宅の登記にかかる費用
ケースによって金額は違いますが、二世帯住宅を一戸の住宅とみなした場合、登記費用はおよそ10万円からが目安となります。
またこの場合、登記費用は一件分で済むほか、親と子それぞれの世帯で住宅ローン控除を利用することができます。
二世帯住宅を二戸の住宅とした場合、ケースによって金額に違いはあるものの、登記費用は2件分かかるため、およそ20万円からが目安となります。
区分登記となるのでそれぞれの住宅で登記も2回行う必要があります。
二世帯住宅を検討する際、住宅ローンの組み方として親子リレー返済も検討されると思いますが、親子リレー返済は便利である反面、注意しなければならないことなどもあります。
親子リレー返済のメリットやデメリット、注意点など詳しい内容については「親子リレー返済の注意点と、夫婦で団信に入る時に検討したい2つの金融機関」を別途参考にして下さい。
その他、家づくりでかかる費用については「注文住宅にかかる総費用の内訳について、どこよりも詳しく教えます」を、家づくりでかかる税金の話については「家づくりで知ってトクする6種類の税金の話と住宅ローン控除の話」をご覧ください。
二世帯住宅の相場価格
二世帯住宅では、どのような間取りにするのかによって、家の価格が大きく変わってきますが、一般的な単世帯の住宅と比べて、およそ、1.2倍から1.5倍程度の費用を見積もっておけば安心だと思います。
ただし、完全分離型の二世帯住宅など、間取りの取り方によっては、戸建2軒分の費用がかかる事もあります。
二世帯住宅では間取りの取り方によって大きく価格の違いがうまれますが、およそ下記の順番で高くなって行く傾向があります。
【二世帯住宅の価格(安い順)】
・共用型(同居型)<<部分共用型(一部共用型)<<完全分離型(連棟型)
二世帯住宅の中でも、一番安いのは設備を共用する「共用型(同居型)」の間取りです。続いて施設の一部を共用する「部分共用型(一部共用型)」、親世帯と子世帯で独立した間取りの「完全分離型(連棟型)」の順番に建築費用は高くなっていきます。
なぜ同じ二世帯住宅であっても、金額の差が生じるのかというと、右に行くほど、単純に面積が広くなること、壁が多く必要となること、設備(トイレ・キッチン・浴室など)が多くなるなどの理由から建築費用が高くなります。
【家の本体価格の決まり方】
・家の本体価格=スケルトン状態の家+間仕切り壁の数+その他(設備・造作など)
ただし、家の形などを工夫することで費用を抑え家を安く建てることもできるので一概に高くなるとは言い難い面もあります。
実際に二世帯住宅の間取りを提案してもらい、どれくらいの費用がかかるのか検討する
二世帯住宅では特に、間取りの取り方によって価格が大きく変わってきます。
すでにお話ししたように、二世帯住宅には大きく分けると「共用型(同居型)の間取り」「部分共用型の間取り」「完全独立型の間取り」の3種類の間取りがあります。
このうち一番高く費用がかかるのが「完全独立型の間取り」ですが、間取りによっては敷地内に2棟建てるのと同じか、それ以上の金額がかかることもあります。
条件次第でも金額は大きく変わってくるため、実際に提案を受けないと比較することはできません。
下記のサービスを利用すると、無料で3分ほどで概算での見積もりをはじめ、希望や要望に応じて間取りの提案をしてもらうことできるので、二世帯住宅を検討されている方は一度プランの提案依頼を受けてみると良いと思います。
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無料での間取り作成はもちろん、どれくらいの費用がかかるのかがわかる見積もり作成依頼、その他、家づくりの細かなプランについても、相談に乗ってもらうこともできますので、家づくりを検討し始めたら一度利用して見るといいでしょう。
もちろん、全国に対応しており、どなたでも無料でご利用いただけます。
詳細はこちらの家づくりに関するページで確認いただけます。
二世帯住宅で使える補助金と条件について
二世帯住宅には、国土交通省が主導する「地域型住宅グリーン化事業」や「すまい給付金」など、一定の条件を満たすことで、国や自治体から補助金が降りる制度があります。
例えば、地域型住宅グリーン化事業は2世帯住宅を建てて、親・子・孫の3世代で同居することを条件に補助金を認めるという内容です。
1:地域型グリーン化事業とは
地域型グリーン化事業とは平成27年度(2015年)からスタートした国土交通省が主導する政策事業の一つで、二世帯住宅の補助金制度の一つです。
地域型グリーン化事業では、木造住宅の「生産体制の強化」と「環境負荷低減」を目的として、地域の木材関連事業者、流通事業者、建築士事務所、中小工務店等が連携して取り組む省エネルギー性能や耐久性等に優れた木造住宅・建築物の整備を支援する制度です。
補助金を受ける上での注意点
地域型グリーン化事業の補助金を受ける条件に「子育てを家族で支援できる複数の世帯が同居しやすい環境をつくる」内容が盛り込まれています。
そのため独立型の完全分離型の二世帯住宅では、この条件が満たされないため補助金を受けることができません。
地域型グリーン化事業の補助の対象となる住宅
地域型グリーン化事業で補助の対象となるのは「木造住宅」です。
木造住宅に限定されるほか、主要な構造部にはグループが定める「地域木材」を使用する必要があります。
また地域型グリーン化事業グループ内の中小住宅生産者が供給する「新築」住宅に限定されますが、「高度省エネ型のゼロ・エネルギーハウス」の場合は「改修」も「可」としています。
地域型グリーン化事業の補助対象となる木造住宅・建築物の種類と上限額
具体的に補助対象となる条件や、補助金額の上限金額は下記の通りになります。
【補助対象となる木造住宅・建築物の種類と上限額】
1:長寿命型(長期優良住宅:木造、新築):110万円/戸
2:高度省エネ型(認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅:木造、新築):110万円/戸
3:高度省エネ型(ゼロ・エネルギー住宅:木造、新築・改修):140万円/戸
4:優良建築物型(認定低炭素建築物等一定の良質な建築物(非住宅):木造、新築):1万円/㎡
さらに下記の条件を満たすことによって補助金額を加算することができます。
1:主要構造材(柱・梁・桁・土台)に地域材を過半利用する場合:上限20万円
2:キッチン、浴室、トイレ又は玄関のうちいずれか2つ以上を住宅内に複数箇所設置する場合:上限30万円
出典:報道発表資料:平成30年度地域型住宅グリーン化事業 グループ募集を開始~地域の中小工務店等が連携して取り組む良質な木造住宅等の整備を支援~ – 国土交通省
それぞれの詳しい条件の最新情報についてはリンク先をご覧ください。
2:すまい給付金とは
すまい給付金とは、消費税引き上げによる住宅取得者の負担を緩和するために設けられた制度です。
消費税率が8パーセント時は、収入額の目安が510万円以下の方を対象に最大で30万円の減税措置があり、消費税率が10パーセント時は、収入額の目安が775万円以下の方を対象に最大で50万円を給付する制度となっています。
なお、すまい給付金は、平成26年4月から平成33年12月まで実施される制度なので注意が必要です(平成は31年までとなりますが便宜上、平成を使用しています)。
すまい給付金の対象者
すまい給付金を受けるには収入の目安が一定以下であるほか、下記の条件を満たす必要があります。
1:住宅を取得し登記上の持分を保有するとともにその住宅に自分で居住する(自分が住む家であること)
2:収入が一定以下であること(消費税8パーセント時の目安510万円以下、消費税10パーセント時の目安775万円以下)
その他、「引き上げ後の消費税が適用」されることや、「床面積が50m2以上」であること、「第三者機関の検査を受けた住宅であること」などの条件があります。
また、新築住宅か中古再販住宅、住宅ローン利用の有無によっても要件が変わりますので注意が必要となります。
その他、詳しい内容については、国土交通省の「すまい給付金とは|すまい給付金」のページをご確認ください。
二世帯住宅にかかる税金と相続税
住宅取得と税金の問題は、切り離せない関係にあります。
通常、住宅を購入する際に親から資金援助を受けた場合は贈与税がかかり、また住宅を相続した場合でも相続税がかかります。
ただし二世帯住宅を建てることで、税制上有利になり税金対策となるケースもあります。
二世帯住宅の相続税について
家を相続した人が、亡くなった人(被相続人)と同居していた親族だった場合、相続税の特例として土地の評価額を8割減額するという制度があります。
この制度を「小規模宅地等の特例」と言いますが、例えば被相続人の自宅の敷地相続評価額が1億円だった場合、特例を使用すると2,000万円の評価で相続税を計算することができます。
ただし、この制度が適応されるのは同居していた事実が必要となるほか、住み続けることが条件として挙げられます。
上記の要件は最低限クリアする必要がありますが、さらに宅地の種類ごとに要件が異なるため、詳しいことは税理士に相談すると良いと思います。
参考までに小規模宅地等の特例に関する、国税庁のホームページのリンクも貼っておきますのでご参考ください。
「小規模宅地等の特例」についての国税庁のホームページはこちら:No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)|国税庁
贈与税について
贈与税とは個人の資産を無償で個人に贈与した場合、贈与された方にかかる税金のことです。
毎年1月1日から12月31日までの1年間に贈与する金額が110万円以下の場合贈与税はかかりませんが110万円以上の場合は110万円を引いた金額に対して通常の贈与税が適用されます。
・贈与税非課税の特例について
ただし親から子、孫の親族に対して住宅資金としてお金を贈与する場合に限り、贈与された年の合計所得金額が2,000万円以下まで贈与税がかからない非課税の特例があります。
ただし定められている8つの要件の全てを満たす受贈者が非課税の特例の対象となります。
1:直系卑属(贈与者は受贈者の直系尊属)であること
2:20歳以上であること
3:その年の合計所得金額が2,000万円以下であること
4:平成21年分から平成26年分までの贈与税の申告で「住宅取得等資金の非課税」の適用を受けたことがないこと
5:自己の配偶者、親族などの一定の特別の関係がある人から住宅用の家屋の取得をしたものではないこと
6:贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築等をすること
7:日本国内に住所を有していること
8:贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住すること又は同日後遅滞なくその家屋に居住することが確実であると見込まれること
参考までに贈与税非課税の特例に関する、国税庁のホームページのリンクも貼っておきますので詳しい内容は国税庁のホームページをご参照ください。
「贈与税非課税の特例」についての国税庁のホームページはこちら:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁
また、その他家づくりでかかる税金については「家づくりで知ってトクする6種類の税金の話と住宅ローン控除の話」も合わせてご参照ください。
二世帯住宅に建て替える場合の注意点
例えば、古くなった家を取り壊し、二世帯住宅に建て替える場合があります。
この時、二世帯住宅は土地の価格が高い都市部で建てる場合は、経済的なメリットを受けやすい傾向があります。
都市部の場合では、土地を購入するために数千万円の費用がかかるため、建て替えて二世帯住宅にする場合は、土地取得に対する費用をそのまま建物にあてたり浮かせることができます。
家を取り壊すための解体費用などを入れたとしても、安く済ませることが多い傾向にあります。
一方で、土地の安い、田舎に二世帯住宅を建て替える場合は土地を買って家を建てる場合と、金額に対して差が生じないこともあるのであまり経済的な恩恵を受けることができない傾向にあります。
二世帯住宅に建て替える方が得なのか
家づくりを進める上で、実際にプロに相談したいということも出てくると思います。
そんな時は注文住宅相談センターに、一度問い合わせてみるといいと思います。
利用自体は無料で出来、最終的に要望に応じてあなたに最適な住宅会社を紹介してくれます。
二世帯住宅に建て替えるのが得なのかどうかについては、相談センターに相談してみるといいと思います。
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まとめ:二世帯住宅で失敗しないために・・・
二世帯住宅では家づくりの段階はもちろん、家を建てて住んだ後にもトラブルはつきものです。
生活様式の違い、習慣の違い、考え方の違いなどを代表とする世代間のギャップはもちろん、細かい部分ではインテリアなどの好みの違いも大きく分かれてきます。
単世帯での注文住宅の家づくりでも意見をまとめるのが大変なのに、二世帯住宅となると家づくりの大変さは2倍以上になると言えるでしょう。
最終的には、どこまでお互いが歩み寄ることができるのかが二世帯住宅のポイントになると思います。
二世帯住宅ではルールなどを徹底しても、ストレスがゼロということはなかなか難しいと思いますが、ぜひ、今回お話しした二世帯住宅の失敗談などを参考にして、お互いの世帯にとって快適な家づくりを進めて行ってください。
二世帯住宅のカタログを請求する
大事なことなのでもう一度言います。
二世帯住宅を検討する時は、単世帯で注文住宅を建てる時以上に、様々な情報に触れてください。
そして腰を据え「本当に二世帯住宅を選ぶのか」「なんのために二世帯住宅にするのか」をしっかりと検討することをお勧めします。
実際に二世帯住宅を建てた人から話を聞くのもいいでしょうし、ネットの情報、住宅雑誌や住宅情報誌などに目を通すのもいいでしょう。
また、検討材料の一つとして住宅カタログを利用する方法もあります。
下記からカタログを請求していただければ、二世帯住宅に特化した住宅カタログを請求することができます。
デザインや外観、内装に至るまで好みに合わせて無料でカタログを請求できるので二世帯住宅を検討する際の参考にしていただけるはずです。
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住宅カタログには様々な家づくりのアイデアがたくさん掲載されています。建てたい家に似ている住宅を見つけることで、間取りプランの参考にすることができます。
つまりカタログ請求は、家づくりを検討されている方にとって利用必須と言えるでしょう。
ライフルホームズのカタログ請求サービスでは二世帯住宅をはじめ「ガレージハウス(ビルトインガレージ)にしたい」「趣味を兼ねた家づくりがしたい」「平屋住宅にしたい」「屋上が欲しい」「中庭のある家に住みたい」など、家づくりのこだわりで分類して住宅カタログを請求できます。
もちろん、予算・テーマ・住宅会社ごとに分けて、住宅カタログを請求することもできます。
カタログを請求することで、今ならもれなく「はじめての家づくりノート」が特典としてついてきますので、家づくりで参考にしていただける店は多いかと思います。
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二世帯住宅にかかる概算見積もりをもらいプランの提案を受ける
また、二世帯住宅では、間取りによって家づくりにかかる費用が大きく異なります。
正直、二世帯住宅が得意でない住宅会社に家づくりを依頼すると、とんでもない間取りを提案されることもあります。
実際に某住宅会社から提案された間取りを拝見したことがありますが、正直なところ、なんでこんな間取りになってしまったんだろうと感じる間取りになっていました。
酷い場合では、今回の失敗談に含まれる内容の間取りにしてしまっていることもあります。
そうした違いは「二世帯住宅を設計したことがない人だな・・・」「二世帯住宅をわかっていない人だな・・・」と、プロの目から見ればわかりますが、素人の方に見抜くのはなかなか難しいと思います。
二世帯住宅を建てる時は、間取りの失敗を防ぐ意味でも、特に慎重に進めていく必要があります。
二世帯住宅の家づくりでも必ず複数社に提案を受け相見積もりをもらう
まずは複数の住宅会社に依頼し、間取りや見積もり内容など様々な部分を比較して見てください。
複数社に間取りを依頼することでプランの違いが明確になるほか、それぞれの間取りを比較することでおかしな点に気が付きやすくなります。
面倒なことでも、下記のサービスを利用すれば、複数社に、同じ条件で、同時に見積もり依頼、間取り提案依頼などの依頼をかけることができます。
利用方法も簡単で、指示に従って進んでいただければ、早くて3分ほどで依頼をかけることができます。
もちろん細かい内容を伝えて、依頼をかけることもできますので、ケースに応じて要望を伝えていただくといいと思います。
たった3分ほど、ほんの一手間かけるだけで、二世帯住宅に特化したプランを複数社から提案してもらえるほか、指定した住宅会社から間取りプランを無料で作成してもらえます。
サービス自体は無料で利用できますので、二世帯住宅をお考えの方は是非一度依頼をかけ、間取りなどの提案を受けて見てください。
こうした、ほんの一手間が家づくりの失敗を防ぐこともありますので、二世帯住宅で失敗しないために、一度依頼をかけ提案を受けて見ることをお勧めします。
▼二世帯住宅で家づくりを検討し始めたら、まずは複数社から家づくりの提案を受けて見てください▼
二世帯住宅で家づくりを検討し始めた方はもちろん、間取りなどで悩んでいる場合は、一度同じ条件で複数社から間取り提案をしてもらうと思わぬ解決策を提案されることがあります。
ご紹介させていただくサービスでは、
・条件にあった住宅会社から二世帯住宅の間取りを提案してもらえ
・あなたオリジナルの二世帯住宅の計画書を無料で提案してもらえ
・複数の住宅会社からケースに応じた間取りを提案してもらえ
・全国どこでも、600社以上の注文住宅会社から選ぶことができる
つまり、二世帯住宅での家づくりをサポートしてくれるサービスとなっています。
また複数社から提案された内容を比較することで、プランの違いなどがわかり、提案力の差から住宅会社を選ぶこともできます。
詳細はタウンライフ二世帯住宅特集で確認いただけます。
※当サイトから申し込んでいただいた方には特別全員の方に「成功する家づくり7つの法則」をプレゼントしています。
家づくりの考え方から各間取りのポイントに至るまで、家づくりで失敗しないための法則がまとめられている冊子になるので間取りづくりの参考にしてください。
利用する際の注意点
ただし、利用する際は、下記の点に注意して利用するようにしてください。
1:依頼する住宅会社によりどの程度までの提案を行ってくれるのかは違う
2:住宅会社の中には住宅カタログしか送ってこない会社もある
3:全体から見れば少数だが、中には迷惑な営業をかけてくる住宅会社もある
4:対応が遅く、なかなか返事をくれない住宅会社もある
以上のような住宅会社もごく少数ですが中にはあるようです。
もちろんわざわざ紙面を割いて紹介するわけですから、サービスで紹介する会社は全て厳格な基準をクリアされた住宅会社ばかりで安心してご利用いただけます。
ただし、全体から見ればごく少数ですが対応がずさんな住宅会社も中にはあるようです。
前向きに捉えるのならば、サービスの内容に則っておらず、対応の仕方を含む、誠意を感じない住宅会社を切り捨てることができるサービスだと捉えることもできます。
家づくりは大きな金額が動きますから、少しでも安くいい家を作りたいと考えるのが普通でしょう。
複数社に同じ内容で、依頼をかけられるので、見積もりの違いなども比較できるのもサービスを利用するメリットだと思います。
色々意見はあるかと思いますが、対応を含めた会社による違いが、はっきりと現れ、しっかりと比較することができることは大きなメリットだと思いますので、家づくりではこうしたサービスを積極的に利用していくといいと思います。