5.15mと3.7mの幅員のふたつの道路に鋭角にはさまれた44.62㎡の小さな変形敷地に建てられたこの奇妙な形をした家。
この奇妙な家は、山下保博+田中洋一(http://www.tekuto.com/works/a106_reflection_of_mineral)により設計され、東京都の中野区にの住宅密集地に建てられた住宅です。
クライアントからの3つの要望は面白い住宅であること、最大ボリュームを確保すること、そして屋根つきの駐車場を確保することだったよう。
デザインのモチーフとして、地中に「鉱物」が埋もれているイメージを想定したようでそこから「チカニウマルコウブツ」と名付けられたようです。
ダイヤモンドのような形をした建築物の外観
公式ホームページによると、法的な斜線制限をクリアし、最大限の光を取り込ながら、最大限の住居スペースを確保するために、最大限のボリュームを様々な角度から削り取り、宝石のような多角形の建築になったとのこと。
ダイヤモンドのように形作られた、それぞれの面は、壁・床・天井・開口部として置き換えられ、構成されているとのこと。
建築面積は31.11㎡( 9.41坪)と決して広くはありませんが、それを感じさせない内部構造になっているのが大きな特徴です。
構造はRC造(耐震壁付ラーメン構造)で、地下1階と地上3階あります。
大きなひとつ窓が非常に印象的な建物。駐車スペースもきちんと確保されており、しっかりとクライアントの要望に応えられていることがわかります。
ダイヤモンドのような形をした建築物の内観
キッチンスペースもカドをうまく使った構造となっています。
右側には美しい色合いの階段が設置されています。
階段は建物を囲うようにぐるっと回っている様子。
建物裏側にも光を取り入れるための窓があり、外からの光をしっかりと取り入れてくれます。
ガラスを使うことで内部を広く見せてくれています。
建物の構造上、バスルームはちょっとだけ圧迫感がありますが、膨張色である白を基調としているため広く感じることができます。
こちらはトイレ。
こうして引いてみると、この建物だけがこの一角で非常に変わった建物だと言うことがわかります。
「チカニウマルコウブツ」は、クライアントの要望である、面白い住宅であること、最大ボリュームを確保すること、そして屋根つきの駐車場を確保することがしっかりと実現された建物となっています。
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▼参考:
チカニウマルコウブツ | アトリエ・天工人(テクト) 東京都渋谷区の建築設計事務所(http://www.tekuto.com/works/a106_reflection_of_mineral)