椅子は人が座る為につくられたものです。
しかしそんな単純な機能を持つ椅子でも、デザイナーの感性により人が座る為の椅子が持つ可能性は無限に広がります。
今回紹介するのは子供たちの為につくられたい椅子。日本人デザイナーの板坂諭氏が率いるデザイングループh220430(http://www.h220430.jp/index.html)によってデザインされたものです。
難しいことを言う前に、下記に彼らのこの作品に対する考え方を引用致します。
人は幼少期に沢山の事を吸収します。
豊かな感性を育むためには幼少期に優れたデザインに触れる必要があります。
しかし残念ながら幼児向け製品にそのようなデザインが用いられることは稀です。我々は未来を形成する子供たちにこそデザインが必要だと考えています。
EVA chairはそんな子供のための椅子です。
一枚の板を丸めてヒモで留めるだけでその平面形状からは想像しがたい形の椅子が生まれます。
また、容易に平面形状に戻す事ができるため、省スペースでの収納が可能です。
配送時にはエネルギーとコストをセーブする事ができます。
この椅子を形成する素材”EVA”は軽量で柔軟性に富み、耐久性に優れ、カラーバリエーションも豊富です。万が一、口に入っても安全であり、子供に適した素材と言えます。
またリサイクル性が高く、燃やしてもダイオキシンを発生しない、
環境に優しい素材という点でも将来を担う子供達に相応しい素材です。
子供達にはこのEVA chairで柔軟な発想や想像力を育み、豊かで楽しい人生を築いてほしいと願っています。
そして上の写真が、EVA Chair For Kidsです。子供の為の椅子ですから少し小さめ。でもかわいい。
上の写真のようにもともとは一枚の平板。
この平面の板に紐を括り付けることにより椅子として機能するデザインとなっている椅子。素晴らしい。
また彼らh220430(http://www.h220430.jp/index.html)のデザインに対する思いも非常に共感できる部分があるので以下に転載したいと思います。
優れたデザインは自発的に世界中へと広がり、
同時にそのものが持つメッセージも広範囲に伝播します。
それらは時にテキストやアートよりも強い影響力を持ち、
そのデザインに触れる者の間に意味のあるコミュニケーションを誘発します。
もちろんその効果は大きいものではありません。
しかし、それらの問題に対しては劇的な効果を求めるよりも、
わずかな効果の積み重ねに期待するしかないのが現状です。
我々はこの現状を踏まえ、社会が本当に必要としているものを
世に送り出すための最善策を模索します。
国境や言語の壁を乗り越えて、社会の良き代弁者としてデザインに取り組み、
メッセージを世界へ向けて発信してきたいと考えています。
カラーバリエーションも様々。お気に入りの椅子となってくれたら嬉しいですね。
デザイン:h220430(http://www.h220430.jp/index.html)
▼参考:(外部サイト)
EVA Chair for Kids by h220430 » CONTEMPORIST
EVA Chair for Kids by h220430 – Design Milk