泥や砂埃で汚れた車をキャンパスに見立て、絵を描き、素晴らしいアート作品としてしまった「Dirty Car Art」。
この汚れた車に描かれたアート作品郡をみていると、汚れたものやゴミを、そのまま汚いものとして切り捨てているのはボクたちの創造力が足りないだけだからと思わざるをえない。
誰かが言っていたように、この世に溢れる全てのものは、意味のあるものであり、ゴミをゴミとしてしか利用できないのは人間の怠惰なのではないか。
そんなことを感じさせる作品だ。
この作品を手がけたのはScott Wade氏。主に車のリアウインドウを使ってDirty Car Artの作品を残している。
どんなに汚れた車もScott Wade氏によれば素敵なアートに早変わりする。彼のとって、汚れた車はどんなものも自由に描き出すことが出来るキャンパスに映っているのだろう。
写真は誰もが知る20世紀の天才学者アインシュタイン。泥のキャンパスをけずることで描かれた絵とは思えないほどつくり込まれている。
影のつけかたなど泥の特性を見事にいかし、リアルに表現していることがわかる。
泥のため、時間が経つに連れてどんどんと形が崩れていってしまう。その刹那さもこの作品「Dirty Car Art」の大きな魅力のひとつなのかもしれない。
どの作品も本当に見事としか言いようがないほどつくりこまれていることがわかる。
ちょっとした汚れでも、こんな風に描くことが出来る。
サンタクロースの髭の描き方が非常にうまい。朝起きて、自宅の車にこんなメッセージが刻み込まれていたら、朝から微笑んでしまうかもしれない。
泥に絵を描くというのは、通常のキャンパスに絵を描くのとは全くと言って違うと思っていいだろう。
なぜなら、一度削られたら最後、塗りつぶすことが許されない。一発勝負のキャンパスだからだ。
ひとつひとつの作品が愛情を込められ、非常につくり込まれている。 雨風によって消えてしまうのがもったいないと思えるくらいだ。
車のリアウインドウに車を描く不思議。
側面のウインドウを利用することによって、アインシュタインのあの瞬間を描き出している。
本来決してこんな顔をすることがないアインシュタインが報道陣の前で舌を出したこの瞬間の写真は、有名な写真だ。
波を描くとまた雰囲気が大きく変わる。
Scott Wade氏のこれからの活躍に期待。
出来ることなら車に限らず、いろんなをDirtyなものをキャンパスに見立てアート作品としてつくり出していってもらいたい。
Scott Wadeホームページ(http://www.dirtycarart.com)
▼参考:(外部サイト)
Unusual Dirty Car Art by Scott Wade | Bored Panda