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驚きの制作過程。まるで土の中から発掘された鉱物。原始人の住処のような人工的洞窟住宅「Truffle(トリュフ)」。

土の中から発掘されたトリュフのようにつくられた、原始人が住んでいそうな住宅26




以前アメリカで最年長のティーンエイジャーという愛称で親しまれた、ディック・クラーク(Dick Clark)の持ち家だった豪華絢爛な石の家をご紹介しましたが、今回は同じ石の家でもその制作過程が、まるでトリュフのようなワンルームの石の家を紹介します。

石の家の記事:原始人が住んでいそうだけど内装は近代的!カリフォリニア州マリブにある丘の上の石の家。

石の家といっても、コンクリートで人工的につくられた石の家ではあるのですが、一旦埋めてから取り出すという、誰もが思いつかないような方法その石の家は建てられました。

そんなユニークな案を具現化したのは設計事務所Ensamble Studio。洞窟のような石の家の制作過程から、海をのぞむことが出来る、素敵なワンルームの内部の写真まで余すところなく公開します。

人工的洞窟住宅「Truffle(トリュフ)」が建てられた場所


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この建築物、洞窟のような石の家「The Truffle(トリュフ)」が建てられたのはSpain Laxe(スペインのラクセ)です。スペイン北部の沿岸の町に2010年に建てられました。

人工的洞窟住宅「Truffle(トリュフ)」ができるまで

※以下からの画像はクリックすると大きくなります。

土の中から発掘されたトリュフのようにつくられた、原始人が住んでいそうな住宅

上の写真がまるで洞窟のような石の家の制作過程です。

はじめに計画された段階では、土を掘り、その中に干し草を敷き詰めることで居住空間をつくり出し、その周りをコンクリートで囲い、最後に動物に干し草を食べてもらうことによって完成させるという方策をとったみたいです。

土の中から発掘されたトリュフのようにつくられた、原始人が住んでいそうな住宅2

まず部屋の間取りにあわせ部分に干し草をしきます。 この干し草を敷き詰めた部分が実際の居住空間となる為、配置の仕方によって部屋の間取りが左右されてしまう大事な作業です。

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干し草を何層か敷き詰めたら、その周りを土で覆い、そこにコンクリートを流し込んでいきます。

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干し草のまわりにある程度コンクリートを流し込んだら、さらに、間取りに合わせ干し草を積み上げていきます。その作業の度に周りにある土の塀も高さを上げていきます。

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工程を繰り返し、繰り返し、すすめていきます。地道な作業です。

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干し草を積み上げる作業と、周りにコンクリートを流し込む作業、それに土の塀の高さをあげる作業を繰り返し交互に行い、建物をつくっていきます。

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干し草を積み上げ、居住空間を確保できたら、後は目的の高さまでコンクリートを流し込みます。

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後はコンクリートが固まるまでじっと待つだけです。

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コンクリートが固まり次第、まるでトリュフを採掘しているように周りの土を除去する作業をすすめていきます。

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次に、形を整えるため、上の図のような道具でコンクリートを裁断していきます。

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コンクリートを切断する作業は、大事な作業行程のうちのひとつです。

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切断の瞬間です。

切断によって内部に詰められていた干し草があらわになっています。

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切断されたコンクリートと、切断された断面が確認できます。

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建物の中から、干し草を出していきます。どうやらこの時に、干し草を子牛のPaulinaが食べていたようです。

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周りについた土は丁寧に水圧の高い水で流していき、体裁を整えていきます。

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写真のように窓を取り付ければ完成です。大きな鉱物のような石の家「The Truffle(トリュフ)」が完成しました。

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石の家の先には綺麗な海が広がっています。

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石の家の入り口の部分です。中にはうっすらとベッドがあるのが確認できます。

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海をのぞむことの出来る、石の家の大きな窓のすぐそばに、ベッドが配置されているようです。窓が大きいため、日の入り具合がとても良さそうですね。

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それでは早速石の家にお邪魔してみましょうか。

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内部の写真です。なんと、ベッドとソファー、さらに奥には簡単なシャワールームまで兼ね備えています。間接照明の灯りがとても良いですね。

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窓が大きいため、外の光を余すところなく取り込むことができます。またシャワールームの上は吹き抜けとなっており、外の光が注ぎ込みます。

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コンクリート打ちっぱなしでもあるのでゴツゴツとしていますが、その岩肌がとても印象的な部屋に仕上がっています。

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ソファーから眺めたときの石の家です。窓の外からは、海をのぞむことができます。前方にあるシャワールームもかなりおしゃれなつくりとなっているようです。まるで洞窟の中の滝にうたれているみたいですね。

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なんと、この石の家のワンルームには暖炉も備え付けられているようです。本当に洞窟の中に原始人が住んでいそうな雰囲気ですね。

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暖かい暖炉の光、それに日の沈む夕景。1日の中でもっとも癒される瞬間です。

建設時の様子は動画で見ることができます。

人工的洞窟住宅「Truffle(トリュフ)」はEnsamble Studioによって建設されました。

その他のプロジェクトは下記のリンク先の公式ページからご覧いただけます。

設計事務所:Ensamble Studio(外部リンク)

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