琵琶湖を眺める場所にある成安造形大学では、毎年「空間デザインクラス」の授業のカリキュラムのひとつとして、「葦」を使ったオブジェ制作の授業があるそうで、その技術とアイデアを「オブジェに人が使える機能を持たす」をコンセプトに再構築し制作されたのがこの「葦BAR」だそうです。
その卒業生である、松本直也氏がデザインした滋賀県の琵琶湖に生える「葦」を使ったBar「葦BAR」。
上の写真が「葦BAR」なんだか流動的な建物として非常に面白い空間設計となっています。
「葦BAR」の製作期間はたったの二日間。1日限定オープンで、学生達の手により空間作りから、接客・販売までを自分達の手で考えつくり出すワークショップを実施したそうです。
数日で組み上げられ、設置場所を選ぶことなく無理なくその立地に仮設的に建てることが出来るこの空間設計。簡易的でありながら本格的な移動可能なスペースとして使用で来そうです。
夜になると部分的に明るくより一層、幻想的な空間に。
完全に外部と内部を遮断せずにゆるやかなつながりをもっているところがまた素敵な空間設計だと思います。
ひとつのテーブルを囲み様々な人々が入り交じり、仲間同士で談笑する。なんて素敵な空間なのでしょうか。
こちらは二回目の「葦BAR」。今回の「葦BAR」は制作空間に”システム”取り入れることにより、家型の(切り妻屋根)を思い浮かべる屋台としておでんを提供する空間を考えたそうです。
公式ホームページによると、そのつくり方は、最初に葦で作った6面のパネルを用意し、それを前後左右上部と組立てていきパネル同士を葦でジョイントしていくことで建てられたそう。単体ではすぐに倒れてしまうようですが。お互いを支え合うことで自律する空間が生まれたのだそう。
また公式ホームページによると、
システム化されながらアトランダムに構成された空間の中で、一方向(正面アプローチ)から屋台を見ると、私たちがいつも目にしている家型(切り妻屋根)のシルエットが垣間見えおでんと懐かしさが混ざり合い、秋の少し肌寒い季節の中利用者が暖かい気持ちになって屋台に足を運んでくれる様考えた。
のだそう。
不思議と近づいていきたくなる、空間に仕上がっています。
こんなところで青空授業や講演などをしても面白いかもしれませんね。使い方は無限にあるように思えます。
とってもオシャレな空間。近くにこんな空間があったら是非立ち寄ってみたいものです。制作風景は以下の動画でご覧頂く事が出来ます。
build yoshiBAR from kusunoki-works on Vimeo.
▼ONE PROJECT編集部 オススメ記事:
・世界中の住宅建築を知り尽くした住宅建築のプロによる、世界に一つだけのこだわりの家のつくりかたを探している方はこちらの記事を合わせてお読みください。
>>>理想の家づくりに向けて
・世界中の住宅建築のデザインをお探しの方は合わせてこちらをお読みください。
>>>世界の住宅建築
▼関連記事:
建物全体を布で覆われた光がこぼれるレストラン「canvas」 | ONE PROJECT
絶景を味わいながら鳥の巣の中で食事を味わうことが出来るレストラン、タイのSoneva Kiriにある「Treepod Dining」 | ONE PROJECT
全面ガラス張りの水中レストラン「Ithaa Undersea restaurant(イター・アンダーシー・レストラン)」 | ONE PROJECT
アリスインワンダーランド(不思議の国のアリス)の世界を忠実に再現したレストラン | ONE PROJECT
▼参考:
インフォメーション|松本直也デザイン Naoya Matsumoto design(http://naoyamatsumoto.com)