安土桃山時代の頃、山林伐採の許可状を持った「木地師」たちが中温泉の上流約20kmの真砂という集落に移住したことからはじまったと言われる山中漆器。
今回紹介するのは株式会社大島太郎商店の手がける、世にも珍しい「たまごかけごはん」専用のお椀「御玉椀 」。
この世にも珍しいこのお椀は、山中温泉で4代続く山中漆器の老舗「漆工房 大島(株式会社 大島東太郎商店)」の4代目大島太郎氏とデザイナーである高橋 誠二氏のコラボレーションによりうまれました。
上の写真がそのたまご掛けご飯専用のお椀「御玉椀 」です。木彫りのたまごのデザインも非常にユニークです。
この重なったお椀にはそれぞれ用途があり、上から「ごはん椀」、「上蓋、小鉢」、「木製玉子」となっています。もちろん木製の玉子はおまけのようなもの。
「木製の玉子」がすっぽりはまる部分には、本物の玉子を入れることが出来ます。旅館等、ちょっと非日常の場でこういったお椀で提供されたら印象に残ること間違いなしだと思います。
お椀は上部と下部から成り立っており真ん中からまっぷたつに割ることでそれぞれを道具として使うことができます。
木製の玉子をのせた状態の写真。もちろん本物の玉子をのせることができます。正確な木挽きの為、上下のお椀は隙間なくピタッとはまります。
山中漆器の技術があってこそ、このお椀はうまれたと言っても過言ではありません。木地本来の素材を活かした拭き漆を採用しているため、自然そのままのぬくもりを感じ取ることが出来ます。
良いつやを出しています。口元は薄く、堅牢につくられているとのこと。また国産木・天然漆を使用しています。
すっぽりと手になじみそうなデザイン。
高級感が溢れるお椀です。下のお椀にはご飯を入れ、蓋の内側で卵を溶き、 中蓋はご飯の湯気をうけるだけでなく、殻入れにもなっているそう。
オリジナルボックスで届けてくれるため贈り物等にいいかもしれませんね。
実はこの「たまごかけごはん」専用のお椀「御玉椀 」にはサイズ違いのお椀があります。こちらはLLタイプのもの。
LLタイプのものには「ご飯椀」「うち蓋・小皿」「上蓋・小鉢」「木製玉子」と豪華四点セットとなっています。
基本的な用途は同じなので、Mサイズの「たまごかけごはん」専用のお椀「御玉椀 」と同じように木製玉子を外して本物の玉子も入れることが出来ます。
どうやら中にうち蓋は収納できるようです。
ぴたっとハマった姿は圧巻。
こちらも口元は薄く、堅牢です。
箱は色違いで用意されているようです。
サイズ感はやはり大きめ。大人の男性にはいいかもしれませんね。