ドイツ南西部の工業都市シュトゥットガルト(Stuttgart)に現地のデザインスタジオFurch Gestaltung + Produktionによってデザインされた虹色のカラーで包まれた素敵なワインショップがあります。
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虹色なカラーのラックが印象的なWeinhandlung Kreisの場所
ワインショップの場所は上の地図でご確認ください。
ワインショップWeinhandlung Kreisの店内
このワインショップの広さは70㎡。その中に12,000本ものワインがおかれているようです。
これらの虹色のワインケースはすべて正方形で形作られています。
虹色のケースの総数は1000個。そのケースのひとつひとつの中に25本のワインを置くことが出来るようになっています。
これらの正方形のスチールはすべてパウダーコーティングされ、オレンジ、赤、黄色はショップのフロント部分に使用され、青、緑色、灰色を組み合わせた色は階段下の地下のフロアで使用されています。
すべての棚をなくすことで貯蔵庫が店になったと建築家はいいます。この店で唯一、虹色に色付けされたスチールのワインケース以外にあるものは窓際にある、小さなテイスティングバーのみ。
貯蔵庫としてのワインセラーがそのままお店になってしまった形です。
クライアントは、新しいデザインのモダンで先進的なイメージを反映するワインショップをということでこの虹色のケースのデザインのワイン貯蔵庫が生まれたようです。
クライアントの要求の中で難しかったことは、12,000本ものワインを70㎡の広さに貯蔵し、さらにその中にテイスティングバーをつくらなくてはいけないことだったそうです。
クライアントの要求をうけた当初から、ワインセラーで伝統的な木製の棚や木の箱を使用した貯蔵方法ではクライアントの要求に応えることは不可能であったことは明らかでした。
重要な問題のひとつはそれぞれの棚におけるワインの位置決めでした。
ただその問題は、5×5の合計25本ものワインを貯蔵することの出来るワインケースにより解決されました。さらにそれだけではなく移動することが比較的容易にできることがこのワインケースのメリットとしてあげられるようです。
伝統的なワインの貯蔵方法ではなく、こうした美しいスチールを使ったワインの貯蔵方法によって新しいワインショップとしての機能と美学がうまれました。
多くのデパートなどでそうしているように、陳列の仕方や、商品のみせ方を変えることによってその商品の価値が変わることは明らかです。
また、ワインが浮いているかのようにみえるワインの陳列方法により視覚的な楽しみ方も出来るようになっています。
周囲の壁は黒い石灰石膏により覆われています。
またストレージの間からのぞくバックライトや樹脂で出来た床など、様々な工夫により奥行きを持たせることに成功しています。
窓際にある小さなテイスティングバーもとてもいい感じ。
お客様は窓際のテイスティングバーのベンチに座り、ちょっとした、スペインの地方の前菜とワインを楽しむことができるようになっています。
こうしてみると配色が実に巧妙であり、みているだけで気持ちがよくなってきます。
色とりどりのワインケースが、空間全体を盛り上げていることがよくわかります。
こちらはアップにした写真。
そしてこちらはこれから中に入れていく段階のもの。外でみるとただの単なるケースにしかみえないのですが、ワインセラーというきちんとした場所に置くことによって、空間全体と調和していることがわかりますね。
素晴らしい。
Weinhandlung Kreisのフロアマップ
そしてこちらがフロアマップです。上の図面が右側にテイスティングバーがある地上階のもの。左側には数多くのワインがセットされています。
そしてこちらが地下のもの。地下はすべてワインで敷き詰めてあります。こうした新しい試みは非常に胸おどりますね。
このワインショップをデザインした時の、クライアントが有名なソムリエだということも頷けます。
デザイン:FURCH | Gestaltung + Produktion
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▼参考:(外部サイト)
Weinhandlung Kreis wine shop interior by Furch Gestaltung + Production