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東野圭吾のプラチナデータを読み終わったので、ネタバレしない程度に10分で感想を書いてみた。




どうも。東野圭吾作品が大好きな編集長のHIROです。

今年の9月頃に東野圭吾の作品「プラチナデータ」を買っていたのだけれども、なんだかんだ気が進まず読むことができずに放置。そして、なんとか読み切らなければと、重い腰を上げ、ここ2・3日ほど寝る前の時間を使って集中して読み,読了。

やっと読み切ったという形です。

来年(2013年3月)には嵐の二宮和也クンによる「プラチナデータ」の映画化も決まっているそうで、何かと話題になりそうなこの作品。

早速感想、レビューを書いていきたいと思います。

※ 東野圭吾作品は通常買ってから、1週間経たずに読み終わりますが「プラチナデータ」は2ヶ月近くかかってしまいました。それだけでも、この作品がボクにとってどんな作品だかは想像して頂けるかと思います。なお下記に書き記す記事にはネタバレは含まれません。

東野圭吾のプラチナデータはどのような作品か

プラチナデータ2

物語あらすじとプラチナデータ購入に至るまで

国民の遺伝子情報から犯人を特定するDNA捜査システム。その開発者が殺害された。神楽龍平はシステムを使って犯人を突き止めようとするが、コンピュータが示したのは何と彼の名前だった。革命的システムの裏に隠された陰謀とは?鍵を握るのは謎のプログラムと、もう一人の”彼”。果たして神楽は警察の包囲網をかわし、真相に辿り着けるのか。

そして、プラチナデータの帯にはこのように記されています。

「人を愛する気持ちも、DNAで決まるのか」「君がやろうとしていることは、人間の心の謎をとくということだ」

また裏帯の作者メッセージには以下のようなことが書かれています。

合理性を徹底的に重視した捜査手法を駆使する人物がいたとして、その手法によって彼が彼自身を犯人だと断定せざるをえない状況に陥ったらどうなるか。
今回の私の挑戦は、そんな難問を自分に課すことから始まりました。
ハードルをクリアしているかどうかは、読者のみなさんに判断して頂いただきたいと思います。ー東野圭吾ー

ものすごく興味をそそるあらすじ。国民の遺伝子情報から犯人を特定するDNA捜査システム。その開発者が殺され、殺人犯を割り出すが、その結果、コンピューターが示したのは犯人を突き止めようとしたその本人。物語に隠された謎のプログラムとは何なのか、もう一人の彼って誰?否が応でも期待が高まります。

とはいいつつ、もともと、ボクはこの作品を購入して読む気はありませんでした。ボクは通常本屋に行くと一冊しか本を購入しません。まとめて買っても読まずに積読状態になるのが嫌だからです。それに複数の本を同時に購入してしまうと、どうしても他の本も読みたくなり、ひとつひとつの作品に対する印象が薄れてしまい、結果、その作品にとっても失礼な気がするので、2冊以上は買わないようにしています。

その日も、ボクはプラチナデータ以外の本を買う予定だったので、まさかプラチナデータを買うことになるとは思いもしませんでした。ボクが購入を決意したのは、冒頭の部分を読んでからでした。とある殺人現場のシーンから「プラチナデータ」は始まるのですが、この書き出しがものすごく興味をそそる内容だったので、結果「プラチナデータ」を購入し腰を据えて、じっくりと読むことにしたのです。

東野圭吾のプラチナデータを読み終わったので10分程度でざっとかいつまんだ感想をかいてみた。

少し辛口になります。

まずはじめに本作の帯にある「人を愛する気持ちも、DNAで決まるのか」「君がやろうとしていることは、人間の心の謎をとくということだ」とありますが、これは完全なる釣りです。

作品と、全然関係ありません。この物語は「人を愛する気持ちは、DNAで決まるのか?」について、一言も言及されていません。むしろ、DNAの犯罪捜査システムとそれにまつわる管理者会を主点として描かれています。

もちろん「人を愛する」というシーンは、出てきますが、人を愛することはDNAで決まるのか?とかそういったこととは完全に無関係です。この点でもマイナス評価。

「プラチナデータ」の、そのタイトルに込められた意味は?真犯人は一体誰なのか?その点についてはこの作品「プラチナデータ」を読めば読むほど、物語の後半になるにつれて徐々に明らかになってきます。

そういった意味では、従来の東野圭吾作品同様、ハマる仕掛けになっており楽しめる作品に仕上がっていると思います。

この作品にはある女性が出てきますが、その女性は一体なにものなのか?ということは、ボクの場合は途中でわかってしまい、おそらく大どんでん返しとなるはずのそれが、ボクにとっては意味をなさないものでした(たぶん多くの読者も途中で気がついていると思われる)。

「真犯人」の存在については、最後までわからず「おまえだったのか」と思いましたが、それでもなんとも腑に落ちない終わり方。ラストシーンもなんだかぁと納得せず。ヘンなもやもや感が残りました。(結局解決されていない?)登場人物の会話も、ひとつひとつが歯がゆく、中身のない陳腐なものにきこえ興ざめ。東野圭吾の作品としては残念な結果となってしまいました。

ただ、さすが東野圭吾作品。ずいぶんと酷評しましたが本作「プラチナデータ」も多少のなかだるみがあるものの、読ませます。(中だるみの時点で何度も挫折しました)

東野圭吾の作品はあらゆるところに読ませる仕掛けがしており、読めば読む程謎が深まる仕掛けになっています。そして読者が期待するのは、何よりも最後の大どんでん返し。実は、それが作家東野圭吾の最大の魅力だったりします。

それにしても、近年の東野圭吾の作品は劣化が激しいです。随分前からネタは尽きたとは本人もいっておりますが、少し作家活動を休み、休息してから、また昔のような素晴らしい作品を書いてほしいと個人的には思っています。




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