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注文住宅のコンセントの位置で失敗しないコツと8つのポイント

注文住宅のコンセントの配置の仕方にはコツがあります。

一戸建ての注文住宅では、コンセントで失敗される方が多いようですが、きちんとポイントを抑えてコンセントを配置していけば、失敗することはほとんどありません。

コンセントで失敗しないためには、まず失敗する理由を知り、それを活かすことです。

今回の記事では、なぜ多くの方がコンセントで失敗するのか、コンセントで失敗する理由と、失敗しようのないコンセントの配置のコツ、それに、コンセント配置の8つのポイントについてお伝えしていきます。

注文住宅のコンセントの配置で失敗しないための方法論を詰め込みましたので、この記事を読んで頂ければ、コンセントの配置で失敗することのない、家づくりを進めていただけると思います。

ぜひ、期待して最後まで読み進め、あなたの家づくりに活かしてください。




Contents

なぜ、注文住宅ではコンセントで失敗するのか

意外に思うかもしれませんが、コンセントは多くの人が家づくりで失敗しやすい項目の一つです。

実際、配置を失敗した様々な方の話を聞いていると、コンセントの配置を深く考えずに、ほとんど設計士任せにしてしまっているケースが多く見受けられます。

設計士から提案されたプランの通りにコンセントの配線計画をして見たものの、実際に生活してみると「コンセントの数が全然足りなかった・・・」という話は良くあることです。

なぜ設計士任せにするとコンセントで失敗するのか

なぜ、設計士任せにしてしまうと、コンセントで失敗するのかというと、設計士がつくるプランと、実際にそこで生活する方の暮らし方には、必ず違いがうまれるからです。

また、家具の配置はもちろん、どのように部屋を使うのかは、実際に暮らして見ないとわからないことも多く、さらに家具や家電の買い替えなどにより、コンセントが必要な場所が変わってきたり、当初、想定していたよりも家電の数が増えてしまい、必要なコンセントの数が増えてしまうことにも理由があります。

コンセントの配置で一番大事なのは、しっかりと未来のことを考えた上で、あなたの生活に合わせてコンセントの数や位置を決めることです。

建て終わってからのコンセントの増設は難しいこともある

もちろん、建て終わってからコンセントを増設することもできますが、設置場所によっては増設が難しく、費用が数万円以上かかることもあります。

ですから、あらかじめコンセントで失敗することのないように、失敗のない場所にコンセントを設けておくことが大事です

コンセントを増設したい場所によっては、家を建て終わってからだと、そもそもコンセントを増設することが不可能なこともありますので、家づくりの計画段階でいかに失敗しない位置にするのかが最も大事なことです。

必ずあなたの生活に合わせてコンセントを配置する

また、人によっては、家具でコンセントが隠れてしまったり、使いづらい場所にコンセントを持ってきてしまうこともあります。

私はそんな話を聞くたびに非常に残念に思います。コンセントの配置で失敗される方のほとんどの方がきちんとした手順でコンセントを設置すれば失敗することのないものばかりだからです。

何度も言いますが、正しい手順で進めて頂ければ、コンセントの失敗は限りなく防ぐことができます

コンセントの配置で失敗しない方法とありがちな失敗例

では、具体的にはどのような点で、コンセントで失敗したと感じることが多いのでしょうか。

コンセントで失敗しない配置のコツをお伝えする前に、コンセントで後悔される方が、どのような部分で失敗したと感じているのかを、まず見て行きたいと思います。

よくありがちなコンセントの失敗例は次の通りです。

【ありがちなコンセントの4つの失敗例】

1:コンセントの数が足りない
2:使いづらい場所にコンセントがある
3:コンセントの位置(種類)がおかしい
4:コンセントが使いづらい高さにある

ここからは、まずは「コンセントでありがちな4つの失敗例」についてお話しした上で、コンセントで失敗しないためのコンセントの配置の方法についてお伝えして行きます。

1:コンセントの数が足りないことによる失敗

一戸建ての注文住宅のコンセントで、最も多く聞く失敗が「コンセントの数が足りない」と言う失敗です。

配線計画の図面では、コンセントの数は十分だと思っていたのに、実際に住んでみるとコンセントの数が足りなくなってしまい「もっとコンセントの数を増やしておけばよかった・・・」と言う失敗です。

コンセントの数が足りないと、タコ足配線でコンセントの数を増やすことになってしまったり、延長コードでコンセントが必要な位置までコードを引っ張ってくる必要があり、使い勝手も悪くなってしまいます。

また、見栄えも悪くなり延長コードで足を絡めてしまい転倒してしまうリスクも上がります。

部屋のタイプや家具の配置の仕方によって、コンセントが必要な数や場所は変わりますが、最低でも2畳あたり一箇所以上の2口コンセントを設置すると良いと思います。

それに加え、将来、機械が増えても困ることのないように、コンセントはあらかじめ余裕を持って多めに設置しておくと、失敗が少なくなります。

工事が始まる前の注文住宅であれば、2口コンセントであれば設置するのにも、それほどお金はかからず、一箇所増設するごとに3,000円前後コストが上がるだけで増設可能です(※コンセントの種類などによって価格は違います)。

2:コンセントの配置ミスによる失敗

次に、多いのが「使いたい場所にコンセントがない・・・」と言う、コンセントの配置ミスによる失敗です。

例えば、掃除機を使うときには、コードレスのタイプではない限り、電源コンセントからコードを伸ばす必要があります。

この時、コンセントの場所が悪いとコードが家具に絡まってしまったり、掃除したい場所までコードが伸びず、何度も電源コンセントを抜き差しする必要がある不便なコンセントになってしまいます。

扇風機やストーブなどの生活家電を使う場合も、電源コンセントにつなぎコードを伸ばして使う形になりますが、コンセントの場所が悪いと、使いたい場所までの距離が遠くなってしまい、コードが伸びることで足を引っ掛けやすくなったりするなど、生活の中で不具合が生じてきます。

もちろん、後からでも、コンセントを増設することはできますが、既にお話ししたように、工事がはじまってから変更を加えたり、家が完成してから、後で増設すると、1箇所設置するのに必要な金額が跳ね上がり、余計なコストがかかってしまいます。

無駄な出費を避けるためにも、あらかじめ、失敗のないコンセントを計画し、失敗しない場所にコンセントを配置する必要があります。

3:コンセントの種類による失敗

コンセントには、コンセントの口数をはじめ、床に備え付けるポップアップ式のコンセントなど、様々なタイプのコンセントがあります。

コンセントの種類はたくさんあるからこそ、コンセントの種類を間違えてしまったことによる失敗も意外と多く聞きます。

例えば、食卓でホットプレートを使う際に失敗したと感じやすい1つのケースについてお話しして行きましょう。

ダイニングテーブルの上でホットプレートを使う場合、電源コンセントが必要となりますが、部屋の壁から電源を持ってくると、コードが通路を横切るように伸びてしまい、通行する際に足を引っ掛けやすくなってしまうことがあります。

これを防ぐ方法として、床から、電源を取るタイプのポップアップ式の電源コンセントを設置し、テーブル下から電源を持ってくる方法がまず1つ考えられます。

また2つ目の方法としては、キッチンの腰壁にダイニングテーブルの高さと合わせた、コンセントを設置しておくと通路を横切る時にも、足にコードを絡めることなく移動することができます。

以上の例に見られるように、場所や用途ごとに合わせてコンセントを選べば、本来必要となる家電以外の家電を使用した時でも、通路を塞ぐことなく、床下やキッチン腰壁に設置した電源コンセントから電源を取れるので、安心して電源をとることができるようになります。

4:コンセントの高さミスによる失敗

使用する器具によって、コンセントの使いやすい高さは違います。

例えば、エアコンは180cmから200cm程度の高さで、コンセントを設置するのが一般的ですが、洗濯機の場合は105cmから110cmの高さが洗濯機の電源コンセントの、適切な高さだと言われています(ドラム式を除く)。

一方で、勉強机や書斎机は70cmから90cmの高さがコンセントの位置で使いやすい高さと言われていたり、それぞれの部屋や用途に応じて、コンセントの高さを微妙にかえる必要が出てきます。

コンセントで絶対に失敗しない!コンセント配置の8つのポイント

では、コンセントの配置を決めていく上での最大のポイントはなんなのでしょう。

コンセントで失敗しない最大のポイントは、実際の生活を想定してコンセントの「数」「位置」「種類」「高さ」を決めていくことです。

また、コンセントの配置で失敗しないためには、必ず下記の8つの項目を順番にクリアしてください。

下記の項目を順にクリアすることで、コンセントの失敗を防げる確率が高くなります。

(面倒かもしれませんが、下記のことをしないでコンセントの計画を適当に済ませてしまうとコンセントで失敗する確率が高くなります)

【コンセントの配置・配線計画の8つのポイント】

1:今使っている家電製品のリストアップ
2:季節ごとに必要な家電を整理する
3:それぞれの部屋で必要なモノを整理する
4:間取り図に家具を配置してみる
5:各場所に家具を配置してみる
6:掃除など生活に必要な家電の使用を想定してみる
7:その他、バランスよくコンセントを配置する
8:未来の変化を考える

コンセントを配置する際のプラスαのポイント

・コンセント数の最大のポイントは、ギリギリではなく必ず余裕を持って多めに計画しておくこと。余裕を持って配置しておくことで、将来必要になった時に対応できる。

・実際の生活を想定すること。各部屋で実際に生活している姿を想像する。想像することで、使いやすいコンセントの場所や位置をはじめ、各部屋に必要な必要なコンセントの数がわかってくる。

ステップ1:今使っている家電製品のリストアップ

コンセントの位置や、数で失敗しないためにも、まずは、今使っている電化製品をリストアップしてください。

またリストアップする際は、必ずそれぞれの部屋ごとに使用している家電製品をリストアップしてください。

例えば、一般的な家庭のリビングでは、エアコン、扇風機、空気清浄機、除湿機、加湿器、電気ストーブ、コタツ、テレビ、オーディオ機器、掃除機、アイロンなどの使用が想定されます。

この作業をキッチン、ダイニングをはじめ洗面所、脱衣所、子供部屋、和室、廊下、階段など全ての場所でおこなって行きます。

もちろん、住み始めた後に、どんな家電が必要になるのかも十分に検討する必要がありますが、まずは今使っている電化製品をリストアップすることで、最低限必要なコンセントの数がわかるようになります。

※最近はお掃除ロボットなど、必要となるコンセントの数は増えており、今後も増えることを想定して必ず余裕を持ったコンセントの数、配置にしてください。

ステップ2:季節ごとに必要な家電を整理する

コンセントの位置や数で失敗しないためにも、季節ごとに最大で、どの程度コンセント数が必要なのかを知る必要があります。

ですから、次にしたいのは、先ほど、各部屋ごとにリストアップした電化製品を、今度は季節ごとに使用する家電に分類して行きます。

例えば、先ほどのリビングの例をあげると、夏場に必要な電化製品はエアコン、扇風機、除湿機、テレビ、オーディオ機器、掃除機、アイロンとなります。

冬場に必要な電化製品は、エアコン、空気清浄機、加湿器、コタツ、電気ストーブ、テレビ、オーディオ機器、掃除機、アイロンとなることでしょう。

このケースだと、扇風機や除湿機は夏場専用、コタツや加湿器、空気清浄機、電気ストーブは冬場専用となり、季節ごとに必要なコンセントの数に違いが生まれていることがわかります

それぞれの家庭によるライフスタイルの違いや、家を建てる場所により使用される家電製品には違いが生まれるため、面倒かもしれませんが必ず、それぞれのケースに応じてこの作業を行ってください。

ステップ3:それぞれの部屋で必要なモノを整理する

コンセントで失敗しないためにも、次にしたいのが、間取りを確認して、誰が、どんな生活を、その部屋でおくるのかを明確にしてください。

ここでは電化製品だけではなく、それぞれの部屋ごとに必要となる家具なども、リストアップしていきます。

例えば子供部屋のケースでお話しします。

一般的な家庭のケースで、子供部屋に必要な電化製品にはどんなものがあるのかというと、エアコン、テレビ、空気清浄機、加湿器、除湿機、ゲーム機、デスクライト、電気カーペット、電気毛布、パソコン、スマートフォンなどを挙げることができます。

また、子供部屋全体で考えた場合、必要となる家具はベッド、机、収納スペースが最低限必要になります。

これを、リビング、キッチン、寝室、廊下などの全ての部屋でおこなってください。

必要となる家電の大きさや家具の大きさも同時に書き込んで行ってリストアップしてください。

面倒な作業ですが、この作業を怠ると正確なコンセントの配線計画を立てることはできません。

ステップ4:間取り図に家具を配置してみる

各部屋で必要な家電、それに必要な家具などを一通り把握したら、次に平面図(間取り図)に家具を配置していきます。

この時、できるだけ正確な位置に家具を配置してください。

なぜ平面の間取り図に家具を配置してみるのかというと、理由は2つあります。

まず1つ目の理由はコンセントを家具で隠れない位置に配置するためです。コンセントが家具で隠れてしまうと、家具が邪魔で使えないコンセントができてしまうからです。

続いて2つ目の理由は、コンセントの位置は、平面ではなく立体的に捉える必要が出てくるからです。実際の生活は平面ではなく立体的な空間で行われます。

平面では大まかに必要となるコンセントの位置は特定できるものの、実際の生活を想像することはできません。

あらかじめ使用される家具を配置し、立体的に捉えることが必要で、立体的に捉えることで、それぞれのケースに応じて、使いやすい位置にコンセントを配置できるようになります

例えば、主寝室のケースだと、ベッドや収納棚、テレビなどをきちんとした寸法をもとに、正確な位置に配置します。

この時、枕元で携帯電話やスマートフォンを置き充電をしながら使うことが想定される場合は、枕元にコンセントを配置することが計画されるはずです。

家具などで隠れることのない高さや位置、適切な場所に、適切な数のコンセントを配置する必要があります。

ステップ5:各場所に家電を配置してみる

家具を配置できたら、次に平面図(間取り図)に、それぞれの部屋で使うことが予想される家電を配置していきます。

例えば寝室の場合は、エアコン、テレビ、空気清浄機、除湿機、加湿器、電気毛布、布団乾燥機、扇風機、読書灯、スマートフォンなどの使用が予想されます。

部屋のどの場所に、どんな電化製品をおくのかを、あらかじめ決めておくことで、コンセントの数や位置をある程度絞り込むことができます。

このとき季節ごとに使う扇風機やストーブ、また移動して使うことの多い掃除機などの動線も意識して家電を配置して行ってください。

コンセントの場所の偏りを防いだり、欲しい場所に欲しい分のコンセントを用意することができるようになります。

ステップ6:掃除など生活に必要な家電の使用を想定してみる

次に生活動線を考えた家電の使用を想定してみます。

今までの順番で進めていただければ、部屋のどの位置にどのような家具が設置され、どのような場所にコンセントが必要となっているのかが、ある程度明確になってきていると思います。

そこで、次にしたいのは、頻繁に利用する機会の多い移動して使う掃除機を使用することを考えたコンセントの配置です。

掃除を考えたコンセントの配置にしないと、例えば椅子にコードが絡まったり、掃除したい場所まで掃除ができず、何度もコンセントを挿し直すことになってしまうケースもあります。

また、扉をあけてすぐの場所にコンセントがある場合、掃除機を利用しているときは開け閉めが面倒なコンセントになってしまいます。

ステップ7:その他バランスよくコンセントを配置する

また満遍なくコンセントを配置することも大事なポイントです。

色ペンなどを使い、再度、満遍なくコンセントが均等に配置されているかを確認してください。

例えば、部屋の一角にコンセントが集中してしまったり、部屋の隅だけにコンセントが集中してしまうと、家具でコンセントが隠れてしまったり、使えないコンセントになってしまうこともあるので、注意してコンセントの位置をバラけさせて行きます。

また、設置したコンセントの対角線上に新たなコンセントを配置するなどをし、どの場所にいてもコンセントが使いやすいように、バランスよくコンセントを配置して行ってください。

実際に使用している状況をイメージして、図面を立体的に捉え「ここにコンセントがあると便利だな・・・」と常に考えて慎重にコンセントの配置を計画して行くと失敗する確率が少なくなります。

また屋外に電源コンセントを設置する場合は、車の掃除をする際にも使うことが予想されるため、様々な場面で使いやすい場所に、電源コンセントを設置する必要があるので注意してください。

ステップ8:未来の変化を考える

最後に未来の変化を考えて、多めにコンセントを配置しておくと良いでしょう。

遠い将来のことを考えると、コンセントレスになる可能性もありますが、家電の数は増えることが予想されるため、コンセントの数は多めに設置しておくと良いと思います。

タコ足配線などで付け足すこともできますが、見た目が非常に野暮ったくなってしまいますので計画段階でコンセントの数や位置を固めておくことが重要です。

コンセントの配置の中でも特に注意したい間取り

ここからはコンセントの配置を検討するにあたって、特に注意したいコンセントの配置場所についてお伝えして行きます。

意外と盲点となる場所は下記の5つの場所なので、下記の5つの場所では特に注意してコンセントを配置するようにしてください。

コンセントの配置で特に注意したい場所1:キッチン

まず、コンセントの配置で一番注意したいのはキッチンです。

キッチンで使う電化製品は意外に多く、コンセントの数も予想よりも多く必要となるケースが多いです。

例えば、冷蔵庫、炊飯器、オーブントースター、電子レンジの他にも、食器洗乾燥機、スマートフォンやタブレット端末などを充電するための電源コンセントなどがあると便利でしょう。

また、ジューサーやフードプロセッサー、コーヒーメーカーなどが使用されることもあり、ざっと挙げただけでも、これだけの数の電化製品を使うことが想定されます。

もちろん全てを同時に使うわけではないでしょうから、その時々に応じた電源をとってくればいいのですが、今後、キッチンで使用する電化製品が増えることも予想されるので、ある程度多めに確保しておく方が無難だと言えます。

コンセントの配置で特に注意したい場所2:テレビ周り

次に注意したいのはテレビ周りのコンセントです。

テレビ周りも意外に必要となるコンセントは多く、また今後も多くなることが予想される場所です。

例えば、テレビ、レコーダー、HDD、テレビゲーム機、音響関係(音楽を楽しむための周辺機器)などの使用が想定されます。

テレビ周りの周辺機器はずっと線を繋いでおく場合も多く、数が足りなくなりがちなので、特に多めにコンセントの口数を確保しておく必要があります。

また壁掛けテレビの場合は、見た目をスッキリさせるためにも、テレビを掛ける位置にも注意して、コンセントを用意しておく必要があります。

コンセントの配置で特に注意したい場所3:収納関係

また、ウォークインクローゼットや、玄関横のシューズクロークにもコンセントがあると非常に便利になります。

例えば、湿気がこもりがちなクローゼットに除湿機を使って、除湿をする際や、掃除をする際などにはコンセントがあれば差し込んで使えますし、コードレスの掃除機であれば、収納しながら、そのまま充電させることもできます。

コンセントの配置で特に注意したい場所4:インターネット周り(パソコン周辺)

インターネット周りやパソコンデスク周辺も特に注意してください。

インターネット周辺では「電源コンセント」の他に、高速で安定したインターネットを楽しむためのLANケーブルを差し込む「情報コンセント」を設置する必要があります。

例えば「電源コンセント」ではモデムを繋いだり、無線LANを飛ばすためのWi-Fiルーターを設置する必要があります。

「情報コンセント」を設置すれば、無線で飛ばすことなく直接ケーブル経由でデータのやり取りが行えるので高速で快適にインターネットを楽しむことができます。

インターネット周りや、パソコン周りは、電子機器を利用する機会が多く、同時に複数のコンセントから電源を取ることが必要になり、コンセントの口数がより必要になってきます。

コンセントの配置で特に注意したい場所5:屋外のコンセント

コンセントが必要なのは室内だけでありません。

屋外にも屋外コンセントという専用のコンセントは必要になってきます。

例えば今後、自宅に電気自動車を購入する予定のあるケースでは、自宅で電気自動車の充電をする際にも、専用の電源コンセントは必要になります。

また、庭の芝を刈る際に使用する芝刈り機を使用する時にも、コンセントは必要になりますし、車を掃除する時や家の周りを掃除する時に使用する、高圧洗浄機などにもコンセントは必要になります。

屋外のコンセントは、照明器具を使う際にも使用しますし、屋上やバルコニー、デッキ使用時などにも、いざという時に電源コンセントがあると便利です。

屋外のコンセントは意外と見落としがちなので、特に注意して決めるようにしてください。

ただ屋外の電源コンセントは、場所と高さに十分に注意して設置するようにしてください。

場所によってはエアコンの室外機とかぶってしまい使いづらくなってしまうこともありますので、十分に検討を重ねるようにしてください。

失敗しやすいコンセント配置の失敗談

続いて、コンセントで失敗しやすい「位置」や「数」その他「注意点」について話していきます。

コンセントの位置や数を検討する際に「位置」や「数」を注意することでコンセントの失敗を防ぐことのできる確率は高くなります。

1:コンセントが家具に隠れた

コンセントでありがちな失敗は、コンセントが家具によって隠れてしまうケースです。

これは特に部屋の角ばかりにコンセントを配置した場合に多く、コンセントの配置を失敗しないためには、部屋の角ばかりに配置するのではなく、ある程度バラして配置することが大事になります。

意識しないと見落としてしまいがちなので、ある程度ばらけさせることを意識してコンセントを配置してください。

2:キッチン周辺のコンセントが少ない

出典:パナソニック

「コンセントの配置の中でも特に注意したい間取り」でもお伝えしましたが、キッチンでは意外と多くの電化製品を使います。

使いたい時に、コンセントがないというのは非常にストレスになります。

もちろん、タコ足配線や延長コードで他から電源を持ってくることもできますが、キッチンの見た目の清潔さを保つのが非常に難しくなります。

キッチンの使いやすさ、それに清潔感を考える上では、頻繁に使用する家電製品を、コンセントに繋ぎっぱなしでも使用できるように、キッチン周りのコンセントは、あらかじめ多めに設置しておくと良いでしょう。

3:コンセントの配置を任せきりにしてしまった

例えば設計士任せにしてしまったり、標準仕様のままコンセントの配置を決めてしまった場合に、これらの問題が表面化されます。

設計士が提案するプランは、あくまでオーソドックスなプランであることが多く、実際にはそこから、手を加えることで、はじめてあなたにとって使いやすいコンセントとなります。

例え相手が優秀な設計士であっても、設計士任せにせずに、必ずあなたの生活をきちんとイメージして、あなたの生活に合わせた位置にコンセントを配置するようにしてください。

4:部屋によってコンセントの数が足りない

「コンセントで失敗しない配置のポイント」でもお伝えしましたが、それぞれの部屋で使う電化製品のリストアップを怠ると、コンセントの数が足りなくなって後悔してしまうこともあります。

また、標準仕様のままコンセントの計画を進めてもほとんどの場合、コンセントの数が足らなくなってしまいます。

必要な場所に、必要な分だけコンセントがあり、さらに余裕を持ったコンセントの数にすることがコンセントで失敗しないためには大事な視点となります。

5:ロフトにコンセントが必要だった

電源コンセントはロフトには必要ないと、考えている方も中にはいらっしゃいますが、ロフトにもコンセントは必要です。

ロフトのコンセントは掃除や、換気をする時に必要となるので、ロフトにコンセントがないと不便が生じることも多いので注意してください。

コンセントの数について(コンセントの数)

必要なコンセントの数については部屋ごとに違ってきますが、一般的な考えに則って2畳のスペースで2口コンセント1個を目安としていただければ、ある程度、使い勝手の良いコンセントになると思います。

ただし、キッチンなど電源が集中しがちな場所には2畳で1個というマニュアルにはとらわれ過ぎず、ケースバイケースで対応し、柔軟にコンセントの数は増やしたほうがいいでしょう。

また、コンセントを部屋の対角線上に配置することも、失敗しないコンセントにするためには大事なことです。

ただし、ここでお話ししたコンセントの数は、あくまで一般論に過ぎません。

何よりも大事なことは、あなたの生活に合わせた、あなたの家族の生活を想定したコンセントの配置を考えることです。

コンセントを決めるときは、そこで生活をするという視点を忘れずにコンセントの位置や数を決めて行ってください。

コンセントの口数が少ない失敗

また、コンセントで意外と多い失敗が、コンセントの口数が少なかったという失敗です。

適切な場所(位置)にコンセントを配置したからといって、コンセントが十分だとは限りません。

通常は2口コンセントを配置することが多いですが、家電製品は増加傾向にありコンセントの口数は、多めにとっておく必要があります。

特にテレビ周り、キッチン周り、パソコン周辺を含むインターネット周りは、通常の2口コンセントでは足りなくなることも多いので、コンセントの口数を4口に増やすなど口数を多めにしておく必要があります。

コンセントの失敗を防ぐためには、適切な箇所にコンセントを配置したからといって安心してしまうのではなく、必要な口数にも注意してください。

コンセント増設にかかる費用

コンセントの増設にかかる費用は、コンセントの種類や設置箇所によって違いがあるものの、概ね下記の通りとなるので目安として参考にしてください。

コンセントの種類(メーカー)や、どの住宅会社に依頼するのか、また施工会社によっても価格は変わりますので、あくまで目安として参考にしてください。

コンセントの増設にかかる費用の目安

・エアコン専用コンセント:15,000円前後
・LANコンセント:15,000円前後
・防水アース付きコンセント(洗濯機):8,000円前後
・テレビ用のコンセント:7,000円前後
・3口コンセント:4,000円前後

建物の本体価格から見れば、「家を建てる前」の「コンセント増設にかかる費用」はそこまで高くありません。

くどいようですが、コンセントの数が足りないと、生活が不便になるので、余裕を持ったコンセントの数を配置してください。

コンセントに関しては、多すぎるのではないかと感じるくらいが、ちょうどいい按配(あんばい)だと思います。

ちなみに家が完成してからコンセントを増設する場合、あらかじめ組まれた配線を壁の外に通す露出配線でも一箇所につき最低5,000円前後の費用が発生します。

配線を壁の中に通したり、配線が遠い位置にある場合、または壁に穴を開ける内容の場合は、工事内容によってかなりの金額差が生まれます。

一戸建て住宅のコンセントの種類は4つ(コンセントの種類)

その他、一戸建て住宅のコンセントの種類についても少しだけ触れておきます。

一戸建ての注文住宅のコンセントで主に使用するコンセントは、下記の4つのコンセントになります。

1:電源コンセント

一般的な家電などの電源を取るときに使用されるコンセントが電源コンセントです。

一般的に「コンセント」と言うときは、電源コンセントのことを指します。

2:情報コンセント(LANコンセント)

情報コンセントとはインターネットを利用するときに使用する接続口のことを言います。

別名をLANコンセントともいいます。

現在は、ルーター経由のWiFiで、家の中に電波を飛ばしてインターネットを使用する機会が多くなっていますが、有線に比べると速度や安定性が劣ってしまいます。

そのため、大容量のデータのやりとりを安定的に行いたい場合は、インターネットを高速で使用したい部屋に情報コンセントを設置する必要があります。

3:テレビコンセント

テレビコンセントとは、テレビを視聴するときに使用するコンセントのことです。

テレビの電波を受信するための専用のコンセントとなるので、テレビをどこに置くのかをあらかじめ決めた上で、設置する必要があります。

4:マルチメディアコンセント

マルチメディアコンセントとは、パソコン、テレビ、電話などの接続が一つでまかなえるタイプのコンセントです。

マルチメディアコンセントを一つ設ければ、室内にいくつもの種類のコンセントを設ける必要がなく、一つのコンセントで接続をまかなえるようになります。

その他のコンセント

その他、ガスを供給するために使うガスコンセントなどがあります。

ガスコンセントは、ガス器具にガスを供給するときに使うコンセントで、キッチンに設置されます。

「電源コンセント」の種類(コンセントの種類)

注文住宅ではコンセントの配置はもちろん、電源コンセントの種類まで選ぶ必要があります。

ここでは注文住宅で使われる、代表的なコンセントの種類とオススメの用途について見て行きます。

1:ポップアップコンセント(フロアコンセント)

ポップアップコンセントとは、床下に設置する電源コンセントのことです。

ポップアップコンセントは、コンセントを使用しない時は床下にしまっておくことができ、使いたい時にだけ使うことができるコンセントです。

コンセントを使用しない時は床面が平らになるので、つまづくことなく安全に使用することができます。

ポップアップコンセントは、主にダイニングテーブルの下に電源コンセントが欲しいときや、広い部屋などで壁までの距離が遠い場合に利用します。

2:抜け止め式ダブルコンセント

抜けどめ式のコンセントとは、誤って抜いてしまうことがないように、電源が抜けたら困る製品に使用するコンセントのことを言います。

抜けどめ式のコンセントは、プラグを回さないとコンセントから抜けることがないのでパソコンやAV機器など何かの表紙に抜けたら困る電化製品を使用する際にオススメのコンセントです。

3:防水コンセント

防水コンセントとは、屋外で使用する時に使用されるコンセントで、名前の通りに防水タイプのコンセントのことを言います。

防水コンセントは、屋外での使用に適しているタイプのコンセントです。

4:マグネット式コンセント

マグネット式のコンセントとは、コードに足が引っかかった時に、コードがすぐに抜けるようになっており、転倒によるリスクを減らすことができるなど、安全性が保たれているタイプのコンセントのことを言います。

5:アース付きコンセント

アース付きコンセントとは、漏電や電磁波のリスクを回避するための、コンセントのことを言い、アース線を接続することで静電気を除去できるようになっているコンセントです。

一般的に洗濯機や、エアコン、電子レンジなどのコンセントに使用されます。

電源コンセントの電圧の違い(100Vか200Vか)

続いて電源コンセントの電圧の違いについて見て行きます。

日本で一般的な家庭のコンセントは100Vです。

数字が大きくなるほど電圧は高くなり、電圧が高くなるほど電気を流す力も強くなり、大型の機械を動かすことができます。

ただ、電圧が高ければいいというわけではなく、用途や使用する機械ごとにコンセントを選ぶ必要があります。

100V電源

100V電源は一般的な家庭でもっとも多く使われる種類のコンセントです。

日本で使用される家電製品の多くは100V対応のものとなっているので、ほとんどは100V電源で賄うことができます。

200V電源

200V電源は使用時の電圧が高い特殊な機器に使用されます。

物によって違いはありますが、例えば、IHクッキングヒーター、エアコン、衣類乾燥機、食器洗浄機、電子レンジなど200Vに対応しているものが多くあります。

キッチン周辺には200Vに対応できる専用のコンセントを配置して置くと良いでしょう。

使いやすいコンセントの高さ(コンセントの高さ)

出典:パナソニック

次に使いやすいコンセントの高さについて見て行きます。

コンセントには、それぞれの用途や目的によって使いやすい高さがあります。

ここからはコンセントが使いやすい高さにするポイントについて、お話しして行きます。

一般的なコンセントの高さ

まず一般的な家庭のコンセントの高さについてお話しします。

一般的に使用されるコンセントの高さは次の通りとなります。

【一般的な住宅のコンセントの高さ】

・エアコンのコンセントの高さ:180cmから200㎝
・洗濯機のコンセントの高さ:105㎝から110㎝
・机に設置するコンセントの高さ:70㎝から90㎝
・掃除機のコンセントの高さ:30cmから40㎝
・その他一般的な部屋のコンセントの高さ:25㎝

あくまで一般的に設定されることの多いコンセントの高さになりますので、本当に使い勝手の良いコンセントの高さは、使用する人や各家庭の事情などに合わせて調整していく必要があります。

冷蔵庫

冷蔵庫のコンセントは買い換えるときや、引越しなどの時にしか、抜き差しする機会がなく、隙間に埃が積もることで起きるトラッキング現象が心配になります。

そのため、床面に近い位置での設置はあまり好ましくなく、ある程度高い位置に設置する必要があります。

冷蔵庫の高さにもよりますが、一般的な家庭の冷蔵庫を使用する場合は170㎝から180㎝程度の高さの範囲内で調整するのが良いと思います。

エアコン

エアコンのコンセントの高さの決め方は、主に2通りあります。

まず1つ目の方法は床面から180㎝〜200㎝離して専用のコンセントを設ける方法です。

一般的な家庭の天井の高さは、床面から240㎝前後の高さに設定されることが多く、天井から50㎝程度離して設置する方法もこの方法に含まれます。

この場合はエアコンのコンセントが見える形になります。

次に2つ目の方法はエアコンの上に設置してコンセントを目立たなくする方法です。

コンセントが隠れて目立たなくなるのでデザイン性が高くなりますが、エアコンの大きさなどを事前によく検討する必要があります。

洗濯機

洗濯機のコンセントは、洗濯機より高い位置に設置することが望ましい高さと言えます。

理由は冷蔵庫と同じで、頻繁に抜き差しするものではないため、埃などがたまりることによりトラッキング現象が起こりやすくなるからです。

理想的な高さは、洗濯機の種類により検討する必要がありますが、一般的には100cmから110cmの範囲内で検討すると良いと思います。

ドラム式の洗濯機にする家庭なども増えてきてはいますが、買い替えた時のことを考えて必ず余裕のある高さに設置するようにしてください。

階段・廊下

廊下や階段に設置するコンセントは、主に掃除機を利用する際に使用されるコンセントとなります。

もちろん、その他、電飾などの飾り付けで使用することも考えられますが、使い勝手を考えた場合は、一般的な諸室のコンセント(床面から25㎝)よりも、少し高めに設置すると良いと思います。

一般的に、無理なくかがめる高さとしては40㎝前後ですが、立ったまま抜き差ししたい場合はもっと高めに設定する必要があります。

この辺りは、各家庭や使いやすさによって調整していくことが必要になります。

その他:高齢者に配慮する

その他、高齢者に配慮する場合、コンセントの高さは通常よりも高めに設置する必要があります。

例えば通常25㎝の高さにコンセントを設置する場合、それよりも高く40㎝から45㎝ほどの高さに設定すると良いと思います。

※高齢者に配慮する場合は、コンセントの高さは高く設定しますが、スイッチの高さはコンセントの高さとは逆に低く設定する必要があります。詳しい内容については「知らずにいると失敗する!スイッチの配線計画の5つのポイントと4つの注意点」に書かせていただいておりますので参考にしてください。

コンセントの配置の5つのチェックポイント

最後にコンセントの最終確認として5つのチェックポイントについて触れて行きます。

コンセントの配置計画の最終確認用としてお使いください。

1:必要な家具を配置して位置の確認をしてみたか?

特に、コンセントが家具の後ろや、扉の影になっていないのかは入念にチェックしてください。

また必要な箇所に必要なだけきちんとコンセントが配置されているか今一度、入念に確認してください。

季節ものの家電を設置する場合、きちんと電源を取ることができるのかも、この時に同時に確認してください。

2:インターネット関係やテレビ周りのコンセントの数は十分か?

インターネットやテレビ周りはコンセントが多く必要になります。

また電源コンセントだけではなく、専用のコンセントも必要になるので、どの部屋の、どの場所にコンセントを配置するのかを入念に計画する必要があります。

インターネットやテレビ周りのコンセントは、様々な条件を十分に考慮した上でコンセントの数と位置を決めていくこと大事です。

3:コンセントは家の中に均等に配置されているか

理想としては、家の中に均等にコンセントが配置されている状態です。

意識せずにコンセントを配置してしまうと、1箇所にコンセントが集中することが多くなってしまいます。

延長コードやタコ足配線をできるだけ使わずに使用できるように配置されているのかを、再度確認してください。

特に廊下などのコンセントの配置は、掃除機の使いさすさを意識することも大事になります。

4:コンセントの高さに問題はないか?

コンセントの配置は平面図で決めて行きますが、必ず立体的に捉えるようにしてください。

高さを意識せずに闇雲にコンセントを配置すると、家具でコンセントが隠れてしまったり、使い勝手が悪くなったりしてしまいます。

5:コンセントの口数は問題ないか?

コンセントの配置だけではなく、口数も十分検討してください。

便利な位置に配置したものの、口数が足りなかったとはよくある話です。

テレビ周り、デスク周り、インターネット周りは特に口数には注意して、設置するようにしてください。

生活の仕方によっても便利な数や、必要なコンセントの数は変わってきますので、ライフスタイルの面からも位置や数を検討することを忘れずにしてください。

まとめ:コンセントの位置で失敗しないコツとポイント

コンセントの位置や数は、生活をする上で非常に大事なポイントとなります。

多くの家電が必要となっている昨今、コンセントの位置や数次第で、暮らしやすさが大きく左右されると言っても過言ではありません。

コンセントの配置で失敗しないためには、実際の生活に合わせた配置計画が必要となりますので、家具を配置し、生活動線をきちんと確保して、家族の生活に合わせて決めていくことが大きなポイントです。

たかがコンセントと思いがちですが、コンセントの配置で失敗している方も多くいらっしゃいますので、意識しすぎるくらいで決めていくのがちょうどいい按配になるとおもいます。



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