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新築の注文住宅で知らないと損する15種の無垢フローリングの特徴とメリット、デメリット

新築の注文住宅で、無垢フローリングを使用したいと考えている方は多いと思います。

ただし、私の個人的見解としては、新築の注文住宅、もしくはリフォームなどで、無垢フローリングに憧れを抱くものの、無垢フローリングを、きちんと理解して選ばれる方は少ないように思います。

無垢材についてのきちんとした説明を受け、それをしっかりと理解して、適材適所に配置するのならまだしも、多くの場合は、各無垢材の性質と特徴をきちんと理解せず、デザイン性だけで選ぶものですから、いざフローリングとして採用したものの、「こんなはずじゃなかった・・・」と、失敗する方がどうしても出てきてしまいます。

そして非常に残念なのは、そうした負の部分だけがクローズアップされる事で、やっぱり無垢材は使わない方がいい・・・と敬遠される方が少なからずいらっしゃるということです。

前回の記事でもお話しましたが、無垢フローリングは、うまく空間に取り入れれば、住宅情報誌に載っているようなおしゃれな雰囲気の空間をつくる事が可能ですし、各無垢材の特徴を理解し、適材適所に配置すれば、利便性はもちろん、年数が経つほどに味のある床にする事が出来ます。

ただし、一方で、先ほどお話したように、無垢材を使用した無垢フローリングは、個性が強いところがあるので、使い方を間違えるとものすごく不便な空間になってしまうのも、確かに現実としてあります。

では、無垢フローリングには、どんな特徴があり、どんなことに注意しなければならないのでしょうか。早い話、それを理解すれば失敗をする事なく無垢フローリングの恩恵に預かることが出来ます。

今回お話する無垢フローリングの記事について、具体的な事を少しだけお話すると、凹みやすく傷付きやすい無垢フローリングとは、いったいどんな無垢材を使った無垢フローリングのことを言うのか、また、無垢材特有の肌触りの違いはどこから生まれるのか、張り方や並べ方による部屋の印象の違いはなんなのかなどなどになります。

ひとことで無垢フローリングと言っても、フローリングとして無垢材を採用し付き合っていくためには、理解しなければならないことはたくさんあります。

新築の注文住宅で家を建てるダンドリについては、「新築の注文住宅で憧れのマイホームを建てる時の3つのステップ」をご覧下さい。

また、家を安く建てる為の、コストダウンの基本については「家を安く建てる方法とコストダウンの7つの基本」を参考にしてください。

この記事では、そんな知らずに無垢フローリングを床材にしてしまった事で、後で後悔しない為に、無垢フローリングの失敗しない選び方について、細かくお話していこうと思います。

無垢フローリングに使われる、代表的な無垢材から、それぞれの無垢材の特徴、無垢材の選び方、無垢材の価格の違い、無垢フローリングの幅による空間の見え方の違い、無垢フローリングの手入れの仕方、無垢フローリングとの付き合い方に至るまで、無垢フローリングを注文住宅で取り入れる時に疑問に思う事、全てを網羅した記事にしましたので、無垢フローリングに悩まれたら、この記事に書かれている事を参考に選んで頂ければと思います。

※無垢フローリングは、個性豊かな天然の木材を使用するため、「自然素材である」ということを理解する事が何よりも大事です。




無垢フローリング(無垢材)の選び方

無垢フローリングといっても、何を基準に選んでいいのかわからない方がほとんどだと思います。

結論から言えば、好みの問題になりますが、ここでは、新築の注文住宅で無垢フローリングを選ぶ際の参考の手引きとなるよう、無垢材の選び方について話していきます。

注文住宅での無垢フローリングの選び方は、生活のしやすさを左右し、無垢フローリングを選ぶ上で最も基本となる「1:針葉樹か広葉樹か」からはじまり、無垢フローリングの耐久性を左右する「2:天然乾燥か人工乾燥か」による違い、さらに部屋の表情を決める木材の美しさやデザインを選ぶ「3:柾目か板目か」、「4:節ありか、節なしか」、日常の掃除のしやすさや部屋の印象を決める「5:白系か茶系か」、最後に、メンテナンス性の違いを含む「6:塗装品か無塗装品か」に分かれます。

※あわせて「新築の注文住宅で失敗しない無垢フローリングの選び方と16の特徴」内の「無垢フローリングの選び方」を読んで頂くとより、理解を深めて頂くことが出来るかと思います。

1:針葉樹か広葉樹か

木材には大きくざっくりと分けると「針葉樹」と「広葉樹」があります。

針葉樹には、スギやキリ、ヒノキやパイン(マツ)などがあり、広葉樹にはオーク、チーク、ウォールナット(クルミ)、ヤマザクラ、メープル(カエデ)、タモ(アッシュ)などがあります。

一般的な針葉樹の無垢材をフローリングに使うと、暖かく快適に過ごすことが出来ますが、一方でキズや凹みがつきやすい等のデメリットがあります。

一方で、一般的な広葉樹の無垢材をフローリングに使うと、キズや凹みがつきにくい一方で、冬場などの寒い時期に素足で歩くには、少々冷たすぎるというデメリットが生じてきます。

ここでは簡単でわかりやすいメリットとデメリットを出しましたが、このように無垢フローリングは針葉樹か広葉樹かをはじめ、どういった種類の木材を使うのかによって機能性はおろか、木の性質が変わってくるため、住んだ後の暮らしやすさをはじめ、メンテナンス性(無垢フローリングとの付き合い方)なども大きく変わってきます。

針葉樹と広葉樹の違い

ひと言で木材、または無垢材と言っても特徴や性質はそれぞれに違い、多種多様な木材が存在します。

木材のわかりやすい特徴としては、重さであらわす「重い」や「軽い」、硬さであらわす「硬い」や「柔らかい」、さらに耐久性であらわす「強い」や「弱い」、さらに見た目であらわす「美しい」や「汚い」などがあります。

これらの違いは、それぞれの木の細胞や組織の在り方によって決まっています。そして、リビングやキッチン、書斎、廊下や子供部屋などの場所に適した無垢材を選ぶ為には、それらひとつひとつの木材の特徴や性質、つまりは適合性をしっかりと理解する必要があります。

針葉樹の特徴

針葉樹の木材としての一番の特徴は、軽くて柔らかい所にあります。

そのため、一般的にフローリングとして使用するとキズがつきやすく凹みやすい特徴を持っていますが、肌触りが優しく、木の暖かみを肌で直接感じられるほか、特有の柔らかい木の香りによって気持ちをやわらげてくれます。

また、針葉樹の木材を無垢フローリングとして使うと、柔らかすぎず、けれども程よく柔らかく、歩行の際の衝撃を敷かれた無垢フローリングが吸収してくれるため、足が疲れにくいことなどが大きなメリットのひとつとしてあります。

針葉樹は細胞が単純な構造をしており、柔らかく優しい肌触りになると言われています。

針葉樹は木の生長も早く、上へ上へと高くまっすぐに伸びていきます。木材として使えるようになるには40年から60年ほどと言われており、木材としては短期間で使えるようになる為、価格も広葉樹と比べると安くなります。

針葉樹とひと言で言っても様々な種類がありますが、針葉樹の構造的特徴として、大半の針葉樹における90%以上の部分は「仮道管」という水や栄養分を「根」から「幹」を通して「葉」に送る通路でしめられています。細胞の構成も広葉樹に比べると非常に単純で、非常にわかりやすく整った構造をしています(仮道管が木を支える役割も担っています)。

木材として製材する過程で乾燥させますが、このとき針葉樹の木材では、空隙(くうげき)という細胞間の隙間が空気の層となるため、触った際にそれがクッションとして機能することで、やわらかく、また空気の層には、熱を溜め込む性質があるので冬場でも表面が暖かく感じると言われています(空気の層が断熱効果をうむため)。

針葉樹の樹種は540種程度と言われています。

広葉樹の特徴

広葉樹の木材としての一番の特徴は、重くて硬いところにあります。

そのため、フローリングとして使用すると木材の表面にキズがつきにくく、凹みにくい特徴を持っていますが、冬場などの寒い時期には、複合フローリングのように表面が冷たく感じられます。

ですが、広葉樹の木材は、一般的には針葉樹よりも耐久性にすぐれ、色やツヤが美しく高級感があります。

広葉樹の木材をフローリングとして使うと、広葉樹特有の独特の美しい木目により高級感を醸し出し、広い面積に使うと部屋が締まり、美しくなることが大きなメリットです。

広葉樹は細胞が複雑な構造をしており、細胞間が密であるため、硬く冷たい肌触りになると言われています。

広葉樹は生長が遅く、葉が広く大きいのが特徴で、葉に多くの光をあてる為に横へ横へと広がっていきます(針葉樹は縦にまっすぐ伸びていきますが、広葉樹は枝葉が分かれ横に広がり伸びていきます)。木材として使えるようになるには、150年から200年ほどの期間が必要と言われており、長い間の成長を待つ必要がある為、希少性が高く、価格も針葉樹と比べると高くなります。

広葉樹の組織構造は非常に複雑で、細胞の種類が多く、ひとつひとつの機能も分業していたり、専門化して働いています。例えば、広葉樹は、針葉樹と違い水分の通り道は主に「導管」が補っており、木を支える為の組織は「木部繊維」が担っているほか、養分を溜め込む為の貯蔵機能は「柔組織」によって補われています。

広葉樹も針葉樹と同じように、木材として製材する過程で乾燥させますが、広葉樹の木材は細胞間が非常に密な為硬く、針葉樹と比べ空気の層をあまりもたないので、冷たい肌触りになると言われています。

広葉樹の樹種は20万種と言われており、性質や特徴も多様で、例えばバルサに見られるように、重くて硬くない広葉樹の一般的特徴にあてはまらない樹種もあります。(バルサは軽く柔らかい、発泡スチロールのような特徴を持っている木材で、ハサミで切ることが出来ます)

※広葉樹は針葉樹に比べて非常に多様な性質を持っています。ちなみに世界一重くて硬い木はハマビシ科のリグナムバイタと言われています。

2:天然乾燥(自然乾燥)か人工乾燥か

天然の無垢材を使った無垢フローリングといえども、「天然乾燥(自然乾燥)」による無垢フローリングか、「人工乾燥」による無垢フローリングなのかによって、長い目で見た場合違いが生まれます。

「天然乾燥」は屋外で自然の状態で乾燥させたり、途中まで加工した木材を屋内で徐々に乾燥させる方法です。対して「人工乾燥」は乾燥室内で、機械装置により強制乾燥を促します。

「天然乾燥」で、一般的な構造材の含水率15%程度まで乾燥させるためには、木材を乾燥させる場所の環境や木材の種類によって違いは生じますが、一般的には短いもので半年から、長くなると数年かかるとと言われています(その他、柱や梁や床など木材が建物の中で使われる用途などで乾燥にかかる時間の違いはあります)

※木材の含水率とは木材の中の水分量のことです。

無垢フローリングは乾燥方法の違いで、経年変化に違いが出てきます。どちらがよいのかということはここでは一概に言うことが出来ませんが、充分に乾燥していることが大事です。

※木材製品の品質は、もちろん木材自体の性質が一番の基本となりますが、建材としてみた場合、木材の乾燥の度合いが重要な要素となります。
※さらに細かく言えば、高気密、高断熱の家で無垢材を使うと、さらに木材の乾燥がすすむので木材が収縮します。それにより寸法に狂いが生じることがあります。

天然乾燥(自然乾燥)の方法

天然乾燥の木材は「天乾(てんかん)材」と呼ばれたり「AD(Air Dry)材」と呼ばれます。

天然乾燥の方法の基本は「桟積み(さんづみ)」と呼ばれ、木材と桟(さん)を交互に積み上げていく方法です。

木材をしっかりと乾燥させる為には、風の通り道をしっかりと作ってあげることが大事となるので整然と積み上げていくことが重要になるほか、桟(さん)の種類を木材の大きさによって変えることが大事です。

例えば、桟の位置がずれてしまった場合、荷重により木材が曲がってしまったり、風が通りにくくなり、木材の乾燥を妨げてしまいます。

天然乾燥は、多くの場合は屋外で乾燥させますが、太陽と風が良く通る場所に「桟積み」することが非常に大事となります。なぜなら太陽熱と風が通ることにより、乾燥が促されるからです。

天然乾燥の場合は、この状態で半年から数年ほど放置し充分に乾燥させます。

※木材乾燥の考え方は会社によって違うようで、天然乾燥でも屋内で行なう会社もあれば、屋外で行なう会社もあります。また屋外で行なう場合、雨水に濡らした方が綺麗に仕上がるとする会社もあれば、雨水に濡らさない方法をとる会社もあったりとまちまちです。どの方法が一番木材の乾燥に適しているのかは難しいところで、一概には言えません。

人工乾燥の方法

人工乾燥の木材は「人乾(じんかん)材」と呼ばれたり「KD(Kiln Dry)材」と呼ばれます。

人工乾燥の代表的な方法には蒸気式、除湿式、高周波式などがあります。

それぞれの人工乾燥の特徴を簡単に記すと、蒸気式では「熱風」により木材を乾燥させる方法をとります。一般的には2週間ほど時間をかけて熱風により乾燥を促進させます(木材により乾燥にかかる期間は異なります)。

蒸気式には、高温で乾燥させるタイプ(高温式と呼ばれます)もありますが、高温式は、乾燥が早い一方で、操作が難しく不具合が生じやすくなるデメリットがあります。高温で乾燥させる高温式は、庫内の温度を100度から130度にあげ、意図的に木材の細胞を破裂させることで水分を抜く仕組みです。

除湿式では、その名の通り「除湿」により乾燥させる方法をとります。なかには、庫内の温度を人工的にあげ乾燥させる低温除湿式乾燥という方法もあり、この方法では、温度によって木材から蒸発することでたまった湿気を、除湿機により除湿し、乾燥効率を上げることで乾燥を促進させます。

除湿式では、一般的な木材では、乾燥までに半月から1ヶ月程度の期間を要しますが、木材乾燥における操作が比較的簡単で、乾燥における失敗が少ないのが大きなメリットです(木材の種類や細かい方法によって期間はかわります)。

高周波式の人工乾燥機

高周波式は簡単に言うと、「電子レンジのような仕組み」で乾燥させる方法で、急速乾燥が出来る他、桟積みが不用であったり、他の方法では困難な木材でも乾燥できるメリットがあります。高い乾燥効果がある一方で、木材の内部に割れが生じたり、色が変わってしまうなどのデメリットもあります。

天然乾燥と人工乾燥による具体的な違い

「天然乾燥」と「人工乾燥」では、次のような違いが生まれると言われています。

※一概にどちらの乾燥方法がいいとは言えず、木の性質や、用途に応じて乾燥の方法を使い分けていくことが大事となります。例えば、スギ材の場合は人工乾燥だと、割れや変色(渋みが表面にたまり濃赤色になります)が激しくあらわれます。よってスギ材に関して言えば、天然乾燥に向いていると言えます。

天然乾燥と人工乾燥による違い1:寸法安定性の違い

「天然乾燥」では、一般的には調湿の際の寸法の増減が大きく寸法安定性が低いと言われています。対して「人工乾燥」では寸法安定性が高いと言われています。※この違いは平衡含水率によるものだと言われています。

また「人工乾燥」では、天然乾燥で発生する損傷や、仕上がり状態をある程度コントロールすることが出来ます。そのため予め予想される含水率まで乾燥させて、木材を安定させることも出来ます。(ただし、高気密、高断熱の家では乾燥がすすむことで収縮が起こりやすくなります)

※平衡含水率について
平衡含水率とは最終的に含水率が安定する状態を指し、木材の平衡含水率は12%程度だと言われています。
平衡含水率に落ち着くと、木材は乾燥や収縮を起こさなくなります。平衡含水率に達するまでの期間は様々ですが平均して、生材の状態からおよそ8年程度かかるとされています。
最初の1年間が最も変化が激しい期間ですが、人工乾燥の場合、方法によっては2年分に相当する含水率の低下が望めます。
しかし、そうした品質の安定化が望める一方で、人工による乾燥は木の樹液が急激に抜けることにより、色つやが少なくなります。
また人工乾燥の場合は、それと合わせて、耐久性も落ちると言われています。木材の大きさによっては人工乾燥では、しっかりと乾燥させることが出来ないものもあり、天然乾燥させる方が良いものもあります。

天然乾燥と人工乾燥による違い2:香りの違い

「天然乾燥」による木材と、人工乾燥による木材は香りが違います。

「天然乾燥」させた木材は自然の香りが残りますが、「人工乾燥」させた木材は、天然乾燥させた木材よりも香りを損なってしまいます。

天然乾燥と人工乾燥による違い3:コストの違い

木材を「天然乾燥」させる為には長期間を要しますが、「人工乾燥」させたものは短期間で大量に乾燥材を作ることができます(「天然乾燥」は建材として使用できる含水率まで乾燥させるまでに長期間要します)。

また、木材を乾燥させる過程で、「天然乾燥」の場合は、質の低い丸太や欠点の多い丸太などは、その素材の欠点がそのまま出たり、乾燥中にカビや腐朽菌におかされてしまうことで、製品化において多くの無駄が出てしまいます。

一方で「人工乾燥」の場合は含水率を設定したり、使用場所に適した製品を作ることができるほか、乾燥の際の損傷を防げるため短期間で大量に木材を作ることが出来ます。

※ただし高い含水率の木材や、乾燥が難しい材では「人工乾燥」よりも、「天然乾燥」の方が乾燥で生じやすい欠点が少なくなります。

木材の乾燥が不十分だと、どのような不具合が生じるのか?

木材の乾燥が不十分だと、具体的にはどのような不具合が生じるのかについて、ここではお話していこうと思います。

乾燥が不十分な無垢フローリングの不具合1:割れや狂いが生じたり、フローリングの繋ぎ目に段差が起こる可能性がある

木材は伸縮を繰り返します。先に述べたように、木材は平衡含水率に達しないと安定しません。特に木材は含水率が28%を下回ってきたところから収縮しはじめ、水分が抜けた分だけ、寸法が小さくなります。

ですから、木材の乾燥が不十分のまま無垢フローリングとして使用すると、寸法の不具合により狂いが生じる可能性が高くなります。

また、余談ですが、一流の大工職人は、木表木裏をみて製材し、歪みを計算に入れた上で組み、歪むことで自然と強固な木組みになるようにする技を持っており、それが大工本来の技であるとされています。つまり木の性質を熟知し、予め木の歪みなどの動きに合わせて建材を組みます。

※木材の平衡含水率は日本だと15%に設定されています(日本全国各地の値を平均して数値を算出しています)。また、一般的には平衡含水率に達するまでの期間は生材の状態から8年ほどかかると言われています。
※木材の繊維飽和点(含水率28%)は樹種に関わらずほぼ同じで、密度が高い木材ほど乾燥には時間がかかります。木材は繊維飽和点以下になった時にだけ寸法による不具合が生じます(乾燥による収縮(小さくなる)と、湿度による膨潤(大きくなる))。

乾燥が不十分な無垢フローリングの不具合2:強度や性能が悪くなる

木材は含水率が28%以下になると強度性能が向上すると言われています。ですから、充分に乾燥をさせていない木材を使った場合、木材が収縮することで予め計算されていた強度を保てなくなってしまう可能性が高くなります。

乾燥が不十分な無垢フローリングの不具合3:たわみが生じることがある

無垢フローリングとして使用する場合、充分に乾燥していない木材を使うと、時間と共に木材に「たわみ」が生じてくる可能性が高くなります。また、そうした「たわみ」は修正がきかないことも多いので注意が必要です。

乾燥が不十分な無垢フローリングの不具合4:塗装性や加工性が悪くなる

木材の含水率が高い状態で塗装してしまうと、浸透タイプ、造膜タイプに限らず、塗料が薄くなることで性能を発揮できなくなったり、ひどい場合では色むらなどを起こす可能性が高くなります。

乾燥が不十分な無垢フローリングの不具合5:断熱性や保温性が悪くなる

木材は充分に乾燥させることで、細胞の間に隙間が生まれ、断熱性や保温性を高めます。木材を充分に乾燥させないで使用すると、それら木材の機能性を損なってしまう可能性が高くなります。

乾燥が不十分な無垢フローリングの不具合6:調湿性能が充分に働かない

木材は充分に乾燥させていないと、湿気を吸収し、乾燥した時に吐き出す調湿性が発揮できません。

3:柾目(まさめ)か板目(いため)か

無垢フローリングは柾目(まさめ)か板目(いため)かによって違います。柾目か板目かどちらを選ぶかによって無垢フローリングの何が変わるのかというと、わかりやすい違いで言えば、要するに木目による雰囲気の違いで、この違いは木材の製材の仕方(加工の方法)によって変わってきます。

厳密に言えば、素材の性質や特徴、扱い方も変わってきますが、わかりやすい違いと言えば、やはり雰囲気の違いです。

※無垢材の面白いところは、例え同じ一本の木でも、同じ木目の柄は2つとして存在しないところにあります。

柾目とは

柾目とは、木目がほぼ平行に並んでいる部分の木目のことを言います。一般的に柾目は、樹齢が増すほどに模様が生まれ、整然としていながらも、どっしりと落ちついた雰囲気のある無垢材になります。

柾目は年輪に対して平行にカットすることでとる事ができますが、製材の関係で、幅広の柾目の木目を取るには高齢樹から取る必要があります(板目と比べ、ひとつの木材(丸太)から柾目をとれる採れる部分は少ないため)。

柾目の木の性質は木目がほぼ均等に並んでいる為、伸縮がしにくく、反りづらく割れなどからくる、狂いがでにくい特徴があります。

※柾目の見た目は、木目が一本の線となりスッと通った美しい木目があらわれますが、整いすぎているため人によっては木っぽくないと思われる方もいます。また、柾目は一般的に手に入りづらい木材ですが、素材により入手しやすさは違い、タモやナラなどは比較的手に入りやすいこともあります。ただしブナ科の木材であるナラの無垢材では、虎斑(とらふ)と呼ばれる模様が出ることが多いです。

板目とは

板目とは、木目が平行に並ばずに山形に入ったり、波形に入ったり。不規則な形をした木目のことをいいます。なかにはタケノコのような形で上へ上へとまっすぐに伸びていくような柄が合ったりと、一本の木の中から実に表情豊かな木目を取ることが出来ます。

板目は年輪に対して水平方向にカットすることでとることができるので、幅が広い板が必要な時に重宝され、最も一般的な木目にななります。

板目の木の性質は柾目と比べると、伸縮しやすく反りがおこりやすいですが、素材の表面から滲み出る木の表情を楽しむことが出来ます。

※樹種はもちろん、製材の仕方や乾燥の仕方により伸縮による反りの出方は変わりますが、ある程度狂いをコントロールすることは出来ます。木材はこの当たりが難しいところです。

柾目と板目の製材の仕方の違い

柾目と板目は木の挽き方によって違いが生まれます。木の節の出方によって製材の方法は違いますが、おおよそ参考図のような挽き方によって木目はうまれます。

板目と柾目のとり方の参考図

参考図を見てもらえばわかるかと思いますが、柾目は、板目と違い、どうしてもとれる部分が限られてきます。そのため大きな幅のある木材を製材するには高齢の大径木(太い木)から取る必要があります。

以上のような違いもあり、板目よりも柾目の方が貴重であるため、高級であるとされています。

※細かく言えば、木の節の出方などは樹種により差があり、さらに出やすい「木目」と出にくい「杢目」があります。木目(年輪)と杢目(模様)の違いについてはのちほどお話します。

柾目の無垢フローリングの特徴

柾目の木目を無垢フローリングに使うと、非常にスッキリとした見ためになります。そのため、綺麗な印象の部屋となり、整然とした雰囲気の部屋にすることができます。

ただし、木目が綺麗なため、ちょっとしたキズや汚れなどが目立ちやすくなります。

柾目の無垢フローリングの機能的特徴としては、収縮や反りなどが少なく寸法に狂いが生じづらいので、そのような意味では扱いやすくはあります。

柾目は貴重なため、価格は板目よりも非常に高く高価な無垢材になります。

板目の無垢フローリングの特徴

板目の木目を無垢フローリングに使うと、木目が綺麗な柄になり木の雰囲気を味わうことが出来ます。ふたつとして同じ木目(柄)は存在せず、板目の無垢フローリングを使うと無造作に入る木目特有の力強い雰囲気を利用した部屋づくりが可能です。

板目の木目は、柾目と比べるとキズや汚れなどが目立ちづらい傾向にありますが、一概には言えず樹種や色によるので全ての木材であてはまるわけではありません。

板目の木材の機能的特徴としては、収縮や反りが多く、寸法に狂いが生じやすいので、そのような意味では扱いづらい木材ではあります。

価格は柾目よりも安くなります。

4:節ありか、節なしか

無垢フローリングには、節があるものと、節がないものがあります。節とは元々は枝の部分だった時の名残です。

節があると、それが模様となり、木材としての表情を楽しめる一方で、床がうるさく感じることがあります。また人によっては節が「目」に見えることもあるようで、それが怖がられ、敬遠される理由のひとつとなっています。

ただしそれらも捉え方次第で、節があると、「木」らしさが強調されるので、無垢材らしいという方もいます。

一方で節がないと、床がスッと通るように整然として、フローリングの表情が綺麗で高級感がでますが、逆に汚れや埃が目立ちやすくなります。ただし節なしの方が貴重であるため、節ありと比べると価格は非常に高くなります。

ですので、これもそれぞれの長期的な生活環境に合わせて、好みで選ぶしかありません。

※節の部分は、暗褐色で組織の密度が高いため、硬く加工が難しい部分です。また、節やその周辺部分には樹脂分が多く、樹液(ヤニ)が出やすくなっています。

なぜ節ができるのか

木の幹は太くなる時に、中心部分が広がって大きくなるのではなく、樹皮の近くの表面に近い「辺材(へんざい)」または「白太(しらた)」と呼ばれる部分が太ることで大きくなっていきます。

木は構造上、成長の過程で年輪を付けて育つ為、幹の外に出ている枝の部分が成長と共に、幹に巻き込まれていきます。この巻き込まれた枝の部分が「節」です。

節のない木材を作る為には、枝を人工的に切る作業である「枝打ち」が必要になります。つまり、成長の段階で定期的に枝を切り落とすことで、節のない木材をつくることができます。木の枝の数や木の枝の位置は、木が誕生した時点で決まっていると言われており、一度枝を切り落とすと、そこから切り落とした枝が、もう一度生えてくることはありません。

ちなみに「枝打ち」には、節のない(無節)の木材を生産する意外にも、枝葉の量を調整することで木の成長を調整し、太陽光を調整することで木の根元の下草の成長を促す役目もあります。

節の種類:生節(いきぶし)と死節(しにぶし)と抜節(ぬきぶし)

節には、生節(いきぶし)、死節(しにぶし)、抜節(ぬきぶし)があります。

生節(いきぶし)とは元の枝が生きている時に、幹の中に取り込まれた、木と一体化している節のことで、一般的に良く見られる節です。死節(しにぶし)とは木の枝が枯れた状態の時に幹に取り込まれたもので、節が枯れたようになっており隙間が出来た状態の節のことを言い、抜節(ぬきぶし)とは、その名の通り、穴があいた節のことをいいます。

5:薄い白色系か濃い茶色系か、それとも自然なナチュラル色か

フローリングの色を、白色系にするのか、それとも茶色系にするのかで見た目はもちろん、あまり意識しないところですが、実は住みはじめてからの利便性も大きく変わります。

では、それぞれにどのような特徴があり、どのような違いがあるのか、それをみていきます。

※これらの特徴は細かい点を除けば、無垢フローリング以外でも、一般的なフローリング(複合フローリング)でも適用されます。

白色系の薄い色の無垢フローリングの特徴

例えば白系統の無垢フローリングの特徴としては、床が主張しすぎない点が最大のメリットで、インテリアによって、つくりたい部屋の雰囲気に合わせて、色を足していくことが出来るのが大きな特徴です。

また白色系の無垢フローリングにすることで、部屋が広く見えたり、光が反射するので、家の中が明るく見える効果があります。さらに埃などが目立ちづらいことも特徴としてあげられます。

ただし、白色系統の無垢フローリングは、埃が目立ちづらい一方で、濃い色の汚れが特に目立ちます。具体的な例をあげると髪の毛です。髪の毛などの濃い色のゴミや汚れは、白色系の無垢フローリングでは非常に目立ちます。

ですので、部屋の汚れが気になる方や、掃除が苦手な方は白色の無垢フローリングを採用してしまうと、どんなに綺麗にしてもすぐに濃い色の汚れが目立ち始めるため、かえってストレスになるかもしれません。

それは白系のフローリングの宿命のようなもので、色を足していくことが出来る一方で、そう言ったデメリットもあることを良く理解しておいた方が良いかもしれません。

※白に近いほど、濃い汚れは目立ちます。また、あまり白くしてしまうと部屋全体の印象がぼやっとしてしまいます。

茶色系の濃い色の無垢フローリングの特徴

茶色系統の濃い色の無垢フローリングの特徴としては、床に視線を集めることが出来るので、部屋全体としての統一性が生まれことが大きな特徴です。

また、濃いめの無垢フローリングにすることで、部屋の印象が引き締まって見え、落ち着いた雰囲気の空間にする効果があるほか、天井や壁などの縦方向の空間を広く明るく感じさせることができます。さらにキズや汚れが目立ちづらく、髪の毛などの濃い色のゴミやほこりは目立ちづらいということも特徴のひとつとしてあげられます。

ただし、茶色系統の濃い色のフローリングは、白色系統の無垢フローリングとは対極の特徴があり、埃などの薄い色の汚れや、明るい色の汚れが強調されるため、埃が非常に目立ちます。

掃除をこまめに行なわないと日常生活で、すぐに埃はたまってしまうので、白色系統の無垢フローリングと同じように、逆にストレスがたまってしまう場面も増えてしまう可能性があります。

また、濃い色のフローリングを使うと、高級感が生まれますが、インテリアなども統一性のあるものにしないと、空間全体が安っぽい雰囲気になってしまう可能性もあるので注意が必要です。

※黒に近いほど、薄い色の汚れは目立ちます。またあまり濃くしすぎると、黒は光を吸収するため、部屋の印象が暗くなってしまいます。

自然なナチュラル色の無垢フローリングの特徴

ナチュラル色は無垢フローリングの中で一番良く見られる色合いで、色としてのバランスが非常に良く、部屋全体が柔らかく優しい表情になります。

またナチュラル色のフローリングにすることで部屋全体がバランスよく調和して見えるので、自然なテイストの部屋にすることが出来ます。さらに自然な色合いのナチュラル色の無垢フローリングは、汚れがほとんど目立ちません。

ただし自然な色に近づけば近づくほど、素材感が強く表情としてあらわれるので、色の使い方を間違えると、調和しすぎてしまい、賃貸アパートのようなどこにでもある安っぽい印象の部屋が出来てしまうこともあるので、注意が必要です。

一般的に自然な色合いの無垢フローリングは、価格によって雰囲気が変わりやすいので、価格が高いほど高級感が自然と生まれます。

※ただし、樹種により価格は変動しますので一概には言えないところもあります。

6:塗装品か無塗装品か

無垢フローリングは、表面を塗装せずに、そのままの状態、文字通り無垢の状態で使うものと、予め汚れにくいように塗装が施されているフローリングがあります。

表面を塗装せずにそのままの状態で使うと、無垢材特有の風合いや肌触り、香りなどを楽しむことが出来ますが、代わりに、シミや汚れに弱くなってしまいます。

無垢フローリングの塗装品

一方で、表面に塗装されたものはシミや、汚れ、キズなどに強くなりますが、代わりに、無垢材特有の風合いや肌触り、香りなどを損なってしまいます。

どちらかを選ぶのかは、極論すれば好みの問題になるかと思いますが、それぞれメリットとデメリットがあるので慎重に選ぶ必要があります(ちなみに、私は素材感を活かした方が良い派です)。

その他、無垢フローリングの塗装については「新築の注文住宅で失敗しない無垢フローリングの選び方と16の特徴」内の「無垢材のフローリングにおける塗装について」を参考にしてください。塗装の2つのタイプ(浸透タイプと造膜タイプ)とそれぞれのメリット、デメリットなども合わせて解説しています。

無垢フローリングの魅力と現実

つづいて、無垢フローリングを採用する魅力について話していきます。

無垢フローリングに憧れるものの、具体的にどのような魅力と使ってみての現実があるのか漠然としている方は、この項目を読むことで何かスッキリとするものがあるかもしれません。

1:見た目にも美しく、暖かい肌触り

・無垢フローリングの視覚的な美しさ

無垢フローリングの最大の魅力はやはり、視覚的に美しい空間に仕上げられる点にあると思います。

さらに肌触りも優しく、馴染みやすく、素足で踏んだ時の踏み心地の良さや歩行感は、他の部材では代えがたいものがあります。

スギ材の断面

無垢フローリングの独特の木目は年輪によるものですが、日本の四季のある環境では時期によって性質の違った年輪が出来ると言われています(木は1年中、同じように成長を続けているわけではありません)。

年輪は、季節ごとにできる年輪の性質や色が違い、成長がはじまる春から夏にかけては柔らかく軽く、淡い色をした早材(そうざい)と呼ばれる部分が成長し、ゆっくりとスピードを緩め、秋になると重く硬い、濃い色をした晩材(ばんざい)と呼ばれる部分が成長し、冬になると成長がほとんど止まります。

ケヤキ材の断面

無垢材を使用した無垢フローリングでは、そうして出来た年輪を製材することで、独特の模様が生まれますが、カットの仕方により、板目や柾目などの模様を出すことが出来ます。

柾目は年輪に対して平行にカットしたもので、幅をとることが難しいですが、整然とした印象の雰囲気に仕上げることが出来る他、収縮や反りが少ないため寸法安定性に優れた木材です。ただし、木材を選ぶ必要があり、希少価値が高いのでそれに伴い価格は高くなります。

板目は年輪に対して水平方向にカットしたもので、幅を取る事ができ、山形や波形など曲線を描き、柔らかくも躍動的な動きのある雰囲気に仕上げることが出来ますが、収縮や反りが起こりやすく寸法安定性に劣っています。木特有の自然な雰囲気を好む方に人気があり、柾目よりも価格を抑えることが出来るのも魅力のひとつです。

・無垢フローリングの暖かさ

無垢材は室温が22度を下回ると体感に差が生まれます。熱浸透率とは、物が他の物と接触している時に熱を奪い取る力のことを指しますが、無垢材はこの熱浸透率が低いため、素肌で触っても暖かく心地よく感じます。

【熱浸透率を求める式】

k :熱伝導率(W m-1K-1)
ρ:密度(kg m-3)
C :比熱容量(J kg-1K-1)

(※熱浸透率は熱伝導率(熱の伝わりやすさ)と密度≒比重(体積当たりの重量)それに比熱(熱を貯められる容量)によって決まります)

無垢材の熱浸透率は同じ木材でも、樹種によって大きく異なり、広葉樹よりも針葉樹の方が比重が軽いため低いとされています。ただし比重が軽いと柔らかい素材である為、衝撃に弱く、キズや凹みもつきやすくなります。

また無垢材は、程よく衝撃を吸収してくれるため、足に受ける衝撃が少ないことも魅力です(硬い場合はそのまま衝撃を跳ね返すため足に負担がかかります。また無垢材によっても硬さは違います)。

2:自然な調湿作用がある

木材はよく「生きている」や「呼吸している」と例えられます。もちろん無垢材になった木は、本当に生きているわけでもなく、呼吸をしているわけでもありませんが、乾燥した時には溜め込んだ水分を吐き出し、湿気の多い時には、水分を溜め込む調湿性と呼ばれる、まるで呼吸をしているかのように自然に行なわれる性質があるので「木は呼吸している」と例えられます。

木は製材され無垢材となってからもこれらの呼吸を続け、自然に私たちの居住環境を整えてくれる作用があります。

もちろん、木材にも吸って吐く量には限界があります。また水を吸うと膨張し大きくなったり、乾燥し水を吐き出すと収縮して小さくなるなどすると、寸法などに不具合が生じることがあります。

木が伸び縮みする方向や大きさも均等ではなく、横方向に起こりやすいなど一定ではありません(縦方向にはほとんど伸び縮みしません)。

これらの天然の木材による機能は湿気の多い夏場はもちろん、乾燥しがちな冬場にも私たちの体を守ってくれる作用があります。例えば天然の木材は、インフルエンザなどの湿度50%以下になると活動するウイルスにも効果的だと言われる研究データもあります。

ただし、膨張と収縮によって生じたフローリングの隙間に埃やダニの死骸などがたまると、健康リスクが高くなるので注意が必要でもあります。

3:音が必要以上に響かない

無垢フローリングを含む無垢材は、音を吸収する吸音性を持っています。そのため室内に響き渡る生活音を緩和する作用があり、居心地のよい空間を作ることが可能です。

コンクリートや硬い性質の内装材を使うと、音を緩和することなくそのまま反射してしまい、残響音が響き渡りますが、無垢材を使用した場合、高温から低温まで、広く柔らかい音に整えてくれます。

※木材は多孔質構造で無数の穴が空いている為、吸音性を持っていると言われています。

4:無垢材は育てることが出来る

一般的なフローリングである、複合フローリングは、完成時が一番美しく、そこから劣化していく一方ですが、無垢フローリングは、施工してから、生活をする事で育てていくフローリングと言われています。

また無垢フローリングの魅力のひとつは、持ち主の個性がそのままあらわれる素材の特徴にあり、面倒でも、しっかりとメンテナンスをすれば、それに応えるように美しく育っていきますが、メンテナンスを怠ると、汚くなってしまったり、使用環境によっては著しく劣化してしまうこともあります。

ただ、面倒でもデニムや革素材のように育てていくことが出来る、それが自然素材の魅力です。

※こうした経年変化の仕方は樹種によって著しく違いますので、それぞれの家庭の使用環境により選ぶようにしなければなりません。。

5:木目や杢目がそれぞれ違い、同じ「もくめ(模様や柄)」は2つとしてない

全く同じ模様を描く無垢材は世界中どこを探しても二つとして存在しないと言われており、ひとつひとつの木々が描く、木目や杢目は言葉では表現できないほどの美しさを輝きはなっています。

無垢フローリングのメリット(全般)

ここからは、まず無垢フローリングを採用するメリットについて簡単にお話していきます。より詳しい内容に関しては「新築の注文住宅で失敗しない無垢フローリングの選び方と16の特徴」の「無垢フローリングのメリット」をご覧下さい。

無垢フローリングのメリット1:肌触りが良く肌に優しい

特に針葉樹の無垢フローリングは、程よい「やわらかさ」と「あたたかみ」があるため、肌触りが非常に優しいのが大きなメリットです(もちろん広葉樹の無垢フローリングでも天然の木材ならではの暖かみを味わって頂けます)。

特に仰向けになり、寝転がると肌に伝わる感触を直感的に、直接味わって頂くことが出来ます。

無垢フローリングのメリット2:熱伝導率が低いため断熱性に優れ暖く快適(断熱性)

無垢フローリングは熱を伝えづらい性質があります。もちろん樹種(密度の違いなど)により熱の伝わり方は違いますが、天然の断熱性に優れた素材で、1年中快適に過ごすことができます。

さらに、無垢材を使用した無垢フローリングは、鉄のように触っていて熱を奪われることがないので気持ちよく過ごすことができます。

※熱伝導率は密度の高い木材ほど高くなり、密度の低い木材ほど低くなります。つまり、密度の高い広葉樹は熱伝導率が高いため熱を伝えやすく、密度の低い針葉樹は熱を伝えにくい傾向にあります。

無垢フローリングのメリット3:天然の調湿性により、じめじめしない

無垢フローリングは天然木ならではの調湿性があります。湿気が多い時には湿気を吸い込み、乾燥してくると溜め込んだ水分を吐き出します。

※もちろん吸放湿には限界がありますので、想定以上の湿気や乾燥の場合は、うまく調整することができません。

無垢フローリングのメリット4:使う人それぞれが違う、ゆっくりと変化する経年変化を楽しめる

無垢フローリングの魅力のひとつに経年変化があります。集成材によりつくられた複合フローリングは、劣化していく一方ですが、無垢材は使用された環境や場所により風合いがうまれ、つやがついたり、傷がついたり、色に深みが出てきます。

※無垢フローリングの、経年変化のスピードは樹種により違います。

無垢フローリングのメリット5:天然木ならではの優しい自然の香りがする

無垢フローリングの魅力は、木材特有の自然の香りにもあると思います。ヒノキなどの無垢材をフローリングに使っている家は、玄関の扉を開けただけで自然の香りに包まれるほどです。

無垢フローリングのメリット6:無垢フローリングは人の体に優しい

無垢フローリングは新建材に見られるような、シックハウス症候群を誘発する成分を含んでいません。そのため、人の体に優しく人の体に配慮した住環境を作って頂くことが可能になります。

無垢フローリングのメリット7:心理的に心地よい快適性がある

無垢フローリングを使うと不思議な快適性がうまれます。新建材ではあじわうことのできないほっこりと落ち着いた、居心地の良い住環境をつくって頂くことが可能となります。

※無垢材特有の不規則な木目(1/fゆらぎとも呼ばれています)により、心理状態を落ち着かせる働きがあると言われています。

無垢フローリングのメリット8:無垢フローリングは目に優しい

無垢フローリングには、紫外線を吸収してくれる作用があります。そのため無垢フローリングを使用していると目に疲れが出づらいと言われています。

また人間の目は規則的な線をみていると疲れやすい性質を持っていますが、無垢材は一般的に不規則な並びの為、目が疲れにくいとも言われています。

無垢フローリングのデメリット(全般)

つづいて、無垢フローリングを採用する上でのデメリットについて簡単にお話していきますが、無垢フローリングのメリットと同様、より詳しい内容に関しては「新築の注文住宅で失敗しない無垢フローリングの選び方と16の特徴」の「無垢フローリングのデメリット」をご覧下さい。

無垢フローリングのデメリット1:傷やシミや凹みなどがつきやすい

良く言われているように、無垢フローリングはキズやシミ、凹みなどが非常につきやすい素材です。もちろんキズやシミがつきにくいように塗膜をはるなどして保護することも可能ですが、多くの場合は風合いや質感を失ってしまうこともあるので注意が必要です。

天然の風合いを残したい場合は、無垢材をそのままフローリングとして使うことになりますが、コーティングされていない分キズなどを防ぐことは出来ません。また樹種によっては腐朽菌の被害にあいやすく腐りやすいものもありますので、使用する環境や場所によって適宜対応するなどの措置が必要です。

無垢フローリングのデメリット2:汚れがつきやすく、色が沈着する

無垢フローリングは汚れにも非常に弱いです。食べこぼしやなどでも床が汚れますし、水をこぼしたことに気がつかず放置しておくと、水シミが残る場合もあります。

※表面だけに付いているシミや汚れの場合はヤスリなどで削れば、汚れをとることが出来ることもありますが、使用環境や樹種によっては逆に目立ってしまうこともあるので注意が必要です。無垢フローリングについたキズや汚れの取り方については、この後につづく項目「無垢フローリングの凹みやキズの直し方」を参考にしてください。

無垢フローリングのデメリット3:手間や時間がかかるためコストがかかる

無垢フローリングは工事に手間がかかるほか、メンテナンスにもコストがかかります。

無垢フローリングのデメリット4:場所によって経年変化の仕方が違う(窓際の床は特に日焼けする(経年による変色が起こる))

無垢フローリングの魅力のひとつは、自然素材特有の経年変化にありますが、場所によっては不自然に変化してしまう場合があります。

特に日当りの良い、窓際付近は日焼けにより変化してしまうこともあったり、カーペットなどを長期間敷いていると、カーペットを敷いている部分だけが色が濃く残ってしまったりします。

※ただし日焼けをするということは、木材は紫外線を多く吸収しているということでもあり、それにより私たちの目に優しい光を届けてくれているという解釈することもでき、一概にデメリットであると言えない面があります。
また窓際などの日光が当たる部分は、深い色に変色するのではなく、白く退色した様に薄くなることがありますが、その場合は、ガラスによって紫外線がある程度カットされたことによる、投下可視光が原因の光劣化「光漂泊」だと言われています。

無垢フローリングのデメリット5:天然製品のため、材質(品質)が一定ではない

無垢フローリングに使われる、無垢材は天然木であるため、品質が一定ではありません。もちろんできるだけ一定に保つように乾燥処理などを施していますが、天然であるがゆえに、同じもの(木目や杢目などの柄を含む)は二つとして存在しません。

品質が一定でなく、どうしてもバラツキがでる理由としては、生育地や土地の状態、手入れの仕方、また、それぞれの木の樹齢によって強度に影響を及ぼすものが違うためなどがあげられます。

また使用環境の違いによる無垢材の割れや反りなどの生じ方も、一定ではありません。

無垢フローリングは工業製品とは違い、天然の自然素材であるということをよく理解して選択しなければなりません。

※無垢材は、同じ産地のものであっても、基本的には品質が一定ではありません。以上などの理由から、個々の木材によってバラツキが生まれます。また木材の強度については、密度や年輪幅をはじめ、節、水分量など使用される環境によって様々で、一般的に広く言われている、産地や樹齢などの理由だけで、強度や耐久性は計ることは出来ないと言われています。

無垢フローリングのデメリット6:木材が安定するまで時間がかかり、温度や湿度の変化で反りや曲がりが生じたり割れ、ねじれなどが起こる可能性がある

無垢フローリングは木材が安定する「平衡含水率」に達するまでに8年ほどかかると言われています。特に変化が顕著なのは最初の1年、または2年ほどと言われており、その時期は、温度や湿度の変化により乾燥と収縮が繰り返されます。

無垢フローリングのデメリット7:環境の変化により隙間ができるので気密性に不安なところがある

無垢フローリングは乾燥と収縮を繰り返すので、数年経つとフローリングに意図しない隙間が生じてくることがあります。木材によって隙間の生じ方は様々ですが、部分的に隙間が目立ってしまうこともあります。

※もちろん、木材それ自体が原因ではなく、工事の仕方など、職人の腕によっても、左右されます。

無垢フローリングのデメリット8:基本的に水拭きはNG

無垢フローリングは基本的には水拭きはNGです。ただし、使用する無垢材によっては、多少の水拭きなら可能な場合もあるので、それぞれの無垢材(樹種)の性質を理解した上で、対処することが必要です。

無垢フローリングを採用する上での注意点

無垢材を使った無垢フローリングは材質の関係で、ほとんどの場合、日常生活で傷がつきます。ですから、住みはじめた途端(初日)に、傷がつくのは何ら不思議なことではありません。

なぜならそれが「自然」だからです。

ですから、無垢フローリングにはキズはつきもの、と割り切って付き合っていくことが非常に大事になります。

無垢フローリングはキズなどを含め、素材のもつ雰囲気や天然の調湿性などの機能性を味わう素材だということを前提に採用する必要があります。

無垢フローリングの一枚ものとユニタイプについて

無垢フローリングには一枚もののタイプ(OPC=ワンピース)とユニタイプ(UNIタイプ)とよばれる縦継ぎのものがあります。

一枚もの(OPC)は、言葉そのままで、幅が同じ一枚の長板を床に張り付けていくタイプで繋ぎ目のない木材となります。

一方でユニタイプとは、幅が同じ複数枚の長板を縦に継ぎ足していくことで一枚板のようにする方法をとりますので繋ぎ目が生まれる木材となります。

施工性の高さなどの理由から、一般的にはユニタイプが広く使用されています。

また、一枚ものはソリッドタイプと呼ばれることもあります。一枚ものの無垢フローリングである「一枚ものフローリング」を取ることは非常に難しく(丸太の厳選から製材、乾燥、養生など)樹種似よる違いなど、木材により様々ですが、その分価格は高くなります。

どちらにするのかは完全に好みになり、樹種やそれぞれの木材の個性によるので、一概には言えませんが、一般的に一枚ものは、施工後に不具合が生じる可能性が高く、施工に手間がかかります。

一方でユニタイプは木材を縦に継ぎ足して施工するため、施工後に不具合が生じにくく、施工が比較的容易であるというメリットがあります。

※FJLとは
FJLとはフィンガージョイントの略で幅を取る為に幅を繋いだもののことを言います。ユニは長さの方向だけに繋ぎますが、FJLは幅を広くする為に、幅方向にも繋いでいきます。つまり縦方向と横方向、双方に継ぎ足していったものがFJLです。

無垢フローリングの素材の種類

木材は非常に複雑です。一般的な名称で知られる木材は、ひとつの木材に対して、幾つもの呼び方があったり、産地や性質によって名前が変わったりします。(通称名、学名、英名、港湾名、商業名、日本名など、同じ樹種を指していても名称が変わります)

ですから、木材の名称の基準となる学名で呼んだ方が都合がいいのですが、学名は一般的でないため、さらにややこしくなってしまいます。

そうした理由もあり、ここでは一般的に知られる名称で、それぞれの特徴がわかりやすいように、代表的なフローリングに使用される木材についてお話していきたいと思います。

※これからお話するそれぞれの無垢材の特徴は一般的なものです。厳密に言えば、木材は同じ樹種であったとしても、育つ場所、環境、気候、土壌によって表情に大きな違いが生まれます。例えば寒い地方で生育した樹木は一般的には密度が高く年輪も細かくなるといわれています。

広葉樹の代表的な無垢フローリングの種類と特徴

広葉樹は硬く傷付きにくい性質を持っている一方で、針葉樹に比べると肌触りが冷たく感じます。広葉樹のフローリングはどちらかというと複合フローリングに似た冷たさがあります。

熱の伝わりやすさは密度が高いほど大きくなるので、密度が高い広葉樹の無垢材は熱が伝わやすく、冬場などは特に冷たく感じられます。

また硬い木材ほど、伸び縮みに対する変化は大きくなります。

加えて、広葉樹の無垢材は、針葉樹のスギやヒノキのようにまっすぐ伸びないので一枚もののフローリング板(OPC)をつくるのは非常に難しい傾向があります。

※日本で一般的に使われる広葉樹のフローリングは、ほとんどが海外が産地で輸入に頼っています。また、一般的に広葉樹は木材として安定的に供給できないため生産量や価格に幅があります。広葉樹の木材が安定的に製産できない背景としては、成長が遅いため、針葉樹よりも期間を要する理由もありますし、製材時のロスが針葉樹に比べると多いという理由もあります。

無垢フローリングの種類1:オーク(ナラ)

オークは一般的に良く知られる木材のひとつです。おおらかで、どことなくゆったりとした木目は、堂々とした雰囲気をもっており、また材は硬く耐久性も高いので利便性にも優れています。

オーク材は、特に産地により名称が変わり、さらに生育条件により、色、肌目、特徴、特性も変わってきます。例えば、主に北米産のオークはホワイトオークと呼ばれますが、ホワイトオークの中にも様々な樹種があります。(ややこしくなるのでこれ以上は語りませんが、北米産、欧州産のコナラ属のオークは約400種あると言われています)

また、もともとの産地がロシアなど欧州が産地のホワイトオークをヨーロピアンオークと呼びます(ただし市場に流通しているもののほとんどが中国産かロシア産ですので、本来のものを選ぶ場合は、適切に管理された森から出された木材であることを照明する森林認証材を選ぶなど注意が必要です。中国産であっても、品質管理が徹底されていれば特に問題は生じません)。

※森林認証制度とは、森林認証を受けた森林から産出された木材のことをさしますが詳しくは「森林の見える木材ガイド|森林認証制度」をご覧下さい。

国産のオークはナラと呼ばれたり、ミズナラと呼ばれたりしますが国産のナラは価格が高くなります。(扱う人や業者によって様々です)

オーク材の特徴

オーク材はどっしりと構えて落ち着いた、おおらかな木目をしているのが特徴です。ホテルなどでも使用されており、足もとから堂々とした印象を部屋に持たせたい時に最適な無垢材です。

オーク材は重硬感があり、傷がつきにくいほか、耐久性にすぐれ、美しい木目があるほか、経年変化により表情が変化し、時間が経つごとに味わいが増していく木材です。

オーク材はゆったりとした雰囲気のスペースと相性が良く、書斎や寝室等の無垢フローリングとして使うと効果的に配置できます。また無垢フローリングとしての張り上がりも良いのがオークの特徴です。

ヨーロッパではオークは「森の王様」とも呼ばれているほど、オーク材は古来より、家具やフローリングの材料として使用されてきたり、船の材料として使われてきました。

またオークは、柾目部分を使いウイスキーの樽やワインの樽として使用されていることでも有名な木材です(ただし、樽用の木材になるまで100年以上の月日を要します)。

オーク材は価格帯が幅広く安いものもあれば高いものもありますが、その分、特徴や性質が大きく異なります。

オーク材の注意点としては、オークの板目(いため)面は特にデリケートで、乾燥や湿気による反りや曲がりなどの収縮が激しくなるところにあります。特に一枚板の場合は、個性や癖が出やすくなるので、しっかりと乾燥させていてもオーク材の収縮や割れにより寸法に変化が生じてしまう場合があります(寸法を安定させる為には、木取りをうまく起こすことも必要になります)。

オーク材で、美しい木目を得る為には、木取りをうまくし、板目(いため)の乾燥をしっかりとこなすことが必要になります。柾目(まさめ)をとることのできない中くらいのオーク材は、必ず板目(いため)で取ることになりますが、樹芯に近くなるほど収縮による割れや反りが顕著になる傾向があります。

※オーク材は製造工程によって品質に大きく差が出るのが特徴です。

オーク材の種類1:ミズナラ(ジャパニーズオーク)

ミズナラ(水楢)は、ブナ科コナラ属の落葉広葉樹で、主に北海道から本州、四国、九州に生育している日本のナラです。特に北海道でとれるミズナラは世界的に有名です。

ミズナラ(水楢)は、伐採時に大量の水を噴出するため「水楢」と名付けられたと言われており、特に北海道産のミズナラ(水楢)は良質とされ「ジャパニーズオーク」として輸出が盛んに行なわれてきたといいます。

特に戦前は、製材されたミズナラ(水楢)が最高級のオーク材として欧米に輸出されていたようです。

ですが現在は、建築材料や無垢フローリングのナラはほとんどが輸入材に頼っており、日本のナラは使われていません。※現在は原木不足から北海道産のミズナラの出荷量は減っています。

ホワイトオークと比較すると年輪がハッキリしており木目は端正で、放射組織の帯状の虎斑(とらふ)と呼ばれる杢目が現れると光の波のようにみえ、木材の上で非常に美しく映えます。

ミズナラ(水楢)の色調は、辺材は灰白色で、心材は暗灰褐色をしています。

また、ミズナラ(水楢)は重硬で乾燥が難しく、割れやすい性質を持っています。

オーク材の種類2:ホワイトオーク

ホワイトオークは、北米が産地でヨーロピアンオーク以外の、一般的なオークを総称して用いている木材です。ホワイトオークは主に北米産からの約10種類のオークの総称です(余計に混乱させてしまうので、ここでは省きますが、なかには「チェリーオーク」という名前に見られるように、名前だけだと判別がつきづらい名称のホワイトオークもあります)。

ホワイトークは木目が美しく、また耐久性にすぐれ、まっすぐに伸びるので扱いやすいことから、窓枠やドアなど、フローリング以外でも様々な用途で使われています。

ホワイトオークの辺材の色は淡い黄白色をしており、心材は淡い黄褐色をしています。また、ホワイトオークは、柾目面に虎斑(とらふ・シルバーグレイン)が現れやすいのが特徴です。

木材の材質は重硬で非常に強く、乾燥に時間を要し、レッドオークと比べると木材に狂いが出やすく、木材を加工するのは非常に難しい性質があります。

ホワイトオークの木肌は国産のミズナラ(水楢)よりも木目が粗い表情をしており、白い色合いが特徴で、耐久性はあるものの、キクイムシの虫害にあいやすい特徴があります。

また、オーク材はワインの樽にも使用されると書きましたが、ワインの樽に使用されているのは、このホワイトオークでレッドオークは樽には適していません。ホワイトオークが樽に適している理由としては、木材には導管というストローのような組織が発達しており、そこから水分が漏れやすくなっているのですが、ホワイトオークの場合は、導管に「チロース」という成分が充填される事で液漏れしにくい特徴をもっているからです。

また、ホワイトオークは香味成分がタンニンを含んでおり、ウイスキーの香りの元はホワイトオークの香りだとも言われています。

ヨーロピアンオーク(欧州オーク)

ヨーロピアンオークは、ブナ科の広葉樹で、主にヨーロパ全域に生育しており、同じ種類の木が東アジアの一部でも生育しています。(ヨーロピアンオークはホワイトオークの一種とも言われる事があります)。

ヨーロピアンオークは、強度が高く耐久性や耐水性も高いですが、虫の害を受けやすく、耐衝撃性はほんのわずかですが劣ります。ヨーロピアンオークは、硬さもあり加工性も高く、スチーム曲げにも適していて昔の戦艦の材料としても使われていた木材と言われています。

また、ヨーロピアンオークは表面も美しく、高級家具としても利用されています。

ヨーロピアンオークの色合いは、辺材は淡い黄褐色をしており、中心に近い心材部分も黄褐色という色合いの境界線がはっきりしていない特徴があります。

ただしヨーロピアンオークの欠点として、乾燥に時間がかかる事や、乾燥の際に割れなどの狂いが生じる事も多く、さらに、鉄を腐蝕させる性質を持っているため、鉄の釘やネジを使う事が出来ません。湿気が多いところに使うと、鉄製の釘と共に、その周辺が変色してしまう恐れがあります。

またヨーロピアンオークは、他の天然木材よりも木目によっては欠けが生じやすい時もあります。

オーク材の種類3:レッドオーク

レッドオークは、ブナ科コナラ属の広葉樹で、主な産地がアメリカ中東部の木材です。レッドオークの辺材は淡い黄褐色で、心材は桃色がかった紅褐色をしています。レッドオークは、立体感のある赤い木目とも表現されます。

また、レッドオークはホワイトオークと同じように柾目面の杢目に虎斑(とらふ・シルバーグレイン)が現れやすい特徴を持っています。

木肌は粗いですが、適度に硬く、スチーム曲げも可能で加工性に優れています。ただし、レッドオークの床は汚れやすく、ホワイトオークよりも耐久性がありません。

ホワイトオークの項でも書き記しましたが、レッドオークはホワイトオークと違い樽材には適しません。

※オークは樫(かし)の木か?
オークは樫(かし)の木であると説明される方がいますが、オークは樫(かし)の木ではありません。雰囲気は似ていますが、楢(なら)の木です。厳密に言えば楢(なら)と樫(かし)では、用途や重さも違います。
少し専門的な説明になりますが、確かに樫(かし)と楢(なら)は同じブナ科コナラ属の広葉樹です。ですが樫(かし)の木は、基本的には落葉しない常緑種の放射孔材であり、楢(なら)は落葉樹の環孔材です。
また、こうした混乱が起きた背景としては、欧州や北米では常緑種や落葉樹で樹種をわける習慣がなく、輸入された時に、欧州や北米で落葉性のコナラ属の木材の総称として「オーク」という名前がつけられたからとされています。

オークフローリングを使用した部屋の事例

上の写真ではホワイトオークを使用しています。非常に優しい雰囲気の空間に仕上がっています。

2:ビーチ(ブナ)

ビーチは、ブナ科ブナ属の広葉樹のことを言いますが、国産のものをブナと呼び、外国産のものをビーチと呼びます。

外国産のビーチは、アメリカンビーチや、ヨーロピアンビーチなどと呼ばれ、フローリングとして使用できますが、国産のブナは日本名では木では無と書いて「橅(ぶな)」と呼ぶなど、木材としては、腐りやすく狂いが生じやすいなど、扱いが難しいため、建材はおろかフローリングとして使用される事はありません。

ブナの産地は、北海道南部から本州、四国、九州の山の奥地で、ビーチの産地は、アメリカンビーチは北米東部全域、ヨーロピアンビーチはヨーロッパ中西部、イギリスとなっています。

ただし国産のブナは、乾燥と取扱いを適切に行なえば建材としてではなく、曲木加工に対応しているので木材として使う事は出来ます。

国産のブナは心材がなく全て辺材の木という特徴をもっており、一般的に心材と呼ばれる部分は偽心材(ぎしんざい:本来の意味あいで「心材化」していませんが、何らかの原因で心材と同じような着色をしている部分のことです)と呼ばれるもので形成されます。

国産のブナの辺材部分は淡い黄白色から淡い紅色(赤身がかった白褐色)をしており、偽心材の部分は褐色または紅褐色の色調をしています。※木材の一般的な知識として心材は腐りにくいですが、辺材は腐りやすいなどの特徴があります。

ブナ材は、色味は白いですが広葉樹の中では硬い部類に位置します。

ビーチ材の種類1:アメリカンビーチ

アメリカンビーチは、アメリカ東部全域が産地のブナ科ブナ属の広葉樹です。

アメリカンビーチ材は、細胞が密で木肌が、きめ細かいのが特徴で、性質も重硬で衝撃にも強く、粘りもある為、加工性が良いのが主な特徴です。また表面も美しく仕上がります。

辺材は紅白色で、心材は淡い紅褐色という、ヨーロピアンビーチと比べると色味が濃く、色むらが生じるのが特徴です。

また、乾燥が早い一方で、狂いを起こしやすい事も特徴のひとつです。

ビーチ材の種類2:ヨーロピアンビーチ

ヨーロピアンビーチは、ヨーロッパ各地(ヨーロッパ中西部、イギリスなど)が産地のブナ科の広葉樹です。

ヨーロピアンビーチも、重硬で肌目もきめ細かく、仕上がりが美しいのが特徴です。粘りもあるため、曲げ木加工も比較的容易に行なう事が出来ます。

辺心材の差はあまりなく、淡い桃色を帯びた乳白色の色調で、アメリカンビーチや国産のブナと比べると、上品な表情をもっています。また、放射組織状の小さな斑点が木肌に現れるのが特徴です。

ビーチフローリングを使用した部屋の事例

上の写真は国産のブナをフローリングに使用したリビングです。優しく暖かい雰囲気の中に強さを感じる表情の部屋になっています。

3:メープル(カエデ)

メープル(カエデ)材は散孔材のため導管が細く、木目が曖昧で、きめが細かいため、肌触りはすべすべしており、木の密度があり、硬いうえに重く傷がつきにくいのが特徴です。

その性質的特徴から、ボーリング場の床やボーリングのピンにも使われています。

カエデは、英名を「メープル」と言います。そのため、カエデ材をメープルと同じものだという人がいますが、木材としてのカエデの場合違うものを言います。

カエデには200種類以上の仲間がいると言われており、国産のカエデをカエデ、または産地が北海道のイタヤカエデといい、北米(アメリカやカナダ)から輸入しているカエデ(サトウカエデ)をメープルとして、厳密に言うとわけて使われています。

カエデ、メープル材の違いと特徴

カエデ材の方が少し赤い色をしており、メープル材は若干白く薄い黄色っぽい優しい色味をしています(ただしメープルは日にあたると、経年変化により色が濃くなり黄色みが増してきます)。

また、カエデ材の方がきめが細かく、メープル材の方が少し粗い表情をしています。日本では、国産のカエデが入手しづらいため、似たような性質や木目のカエデをそろえることが難しいため、ロットが組みにくく、入手しやすくロットが組みやすい、性質も一定なメープル材の方が多く出回っています。

フローリングとしての特徴は、メープルをはじめカエデ類は、強固で摩耗しにくく優れた材質を持っています。

イタヤカエデについて

カエデ類は一般的に大径木になることはありませんが、イタヤカエデは比較的大径木になる樹種です。また、杢目も美しく独特で、高級家具の装飾家具材料として使われています。イタヤカエデは別名をペインテッドメープルとも呼ばれています。

イタヤカエデの色調は、辺材と心材の差はあまり見られず、全体的に少しだけ赤みを帯びた白色をしています。雰囲気で言うと、自然な肌色に近い色味です。

イタヤカエデは、木質が重硬でありつつも表面が滑らかで、それでいて肌触りが心地良く、フローリング材として使用した場合、非常に気持ちのよい床にすることが可能です。

表面の表情も他のフローリング材と比べて美しく整っており、光のあたる方向で様々な表情をみせます。バーズアイと呼ばれる貴重な杢目が現れることもあります。

イタヤカエデは、適度な硬さと、弾力性や粘りを持っており、フローリングに最適な素材であるほか、美しい木目から柱、ピアノなどの楽器材、ボーリングのピンにまで使用されるなど、用途に限らず万能性を兼ね備えた木材です。

メープル材について

メープル材全体としては、一般的に音の振動を伝える木材としても有名で、そのため装飾としてだけではなく、機能性にも注目され楽器にも使われています。

無垢フローリングとしての表情は、色は赤身もあるものの、ほのかにピンクで基本的には白くあっさりと大人しい雰囲気ですが、木材が主張することなく、木材そのものとして自然と優しく訴えかけてくるような、非常に美しい表情をしています(もちろん、同じ樹種でもそれぞれの産地や生育環境によって一括りに出来ませんので、それぞれの木材によって印象は違います)。

無垢フローリングとしての機能も充分で、耐衝撃性にすぐれ、なかなか削れないことから摩耗性も高く、耐久性も高いのがメープル材の特徴です。

メープル材として代表的なものには、欧州楓(ヨーロピアンメープル)と呼ばれる板屋楓(イタヤカエデ)よりも白い木材や、樹種としては硬くて粘りもあり反発力の強いハードメープルなどがあります。

欧州楓(ヨーロピアンメープル)について

欧州楓(ヨーロピアンメープル)の色味は、白っぽい黄色から薄紅褐色の色合いをしています。赤身(赤い部分)と、白太(白い部分)の違いもはっきりしていないため濃淡が少ないため、表情も大人しく、どちらかというと清楚な表情をしています。

そんな清楚な表情の板面に、時に美しい縮み杢がみられることもあります。(木目と杢目の違いは後ほどの「木目と杢目の違い」の項を参照してください)

また肌触りは非常に滑らかなところも、欧州楓(ヨーロピアンメープル)の特徴です。

欧州楓(ヨーロピアンメープル)を、無垢フローリングとして使用すると部屋全体が優しい雰囲気になり、部屋を明るい雰囲気に変えてくれます。

ただし、欧州楓(ヨーロピアンメープル)は、同じ原木から製材しても天然木であるがゆえの色の違いが出やすいところにあります。

欧州楓(ヨーロピアンメープル)は、もともとが優しい表情なだけに、ちょっとした色違いも浮かび上がって見えてしまうことがあり、それがフローリングとして使用した時にムラとして不自然に現れてしまうこともあります。

ただ、節を避けて板取りできる場合もあり、その場合はしっとりとした清楚な表情をのぞかせることもあります。

また、欧州楓(ヨーロピアンメープル)は、日焼けのしやすい素材で、黄白色から飴色に近づいていきます。

メープルフローリングを使用した部屋の事例

上の写真はメープルを使用したフローリングです。暖かく素朴な風合いの中に、どこか落ち着きを感じる表情を見せています。

4:チーク

チークは、クマツヅラ科の樹種で、濃い茶褐色から金褐色の色合いをしています。チークの木目は上品に輝いており、塗装せずとも、まるでオイルを塗り込んだかのような、しっとりとした肌触りがあります。

(チーク材は、まるでロウソクをこすりつけた後のような、ねっとりともいえない、何とも言いがたい、しっとりとした肌触りがします)

チーク材は、耐久性や耐朽性が高く、木製タールを含んでおり、腐れや鉄の錆を防ぎ、塩害、湿気、酸に耐える他、摩耗しにくく、海中で木材に穴を帰るフナムシにも耐えるなどの特徴をもっているため、船舶用材としても重宝されたようです。

チークは、生育の際、雨が多いと木材の質が劣るため、雨期と乾期がはっきりとわかれた熱帯アジアの季節風林を中心に分布しています。

チーク材の特徴

一般的な木材は、水分との関係があまり良くありませんが、チーク材は水に強く、硬いのが特徴です。チーク材は船の甲板にも使用されるほど耐水性が高い木材で、海中で木材に穴をあける虫にも強いとされています。

また、チークは茶褐色で上品な木目を持ちながらも、強靭な木材で耐久性が高く、寸法精度の狂いも少ないという特徴を合わせもっており、世界三大銘木として良く知られている木材です。(世界三大銘木とはチーク、マホガニー、ウォールナットです)

チーク材は、少し濃い茶褐色から金褐色というダーク系の木目に、まるでオイル塗装をしているかのような板面の輝きと、しっとり湿ったような、ねっとり感があり独特な風合いと肌触りを持っています。

チーク材は「ねっとり」と表現するように、木材により違いはあるものの、一般的なチーク材は油を多く含んでおり、表面を撫でるとロウソクの表面を撫でているかのような独特な感触があります。

ダーク系の木目の高級材であるチークは、インドネシアで植林されていますが、安定的に供給されるチークの多くは心材が薄い茶色から赤茶褐色をしており、そのような色の心材と、白色の辺材に黒っぽいシマが混じっています。

つまり、安定的に供給されるチーク材は、少し明るい色合いをしています。チークは生育環境や土壌に影響されやすく、育った環境によって色味が変わると言われています。(余談ですが、ダーク系のチークは色味が薄いところを着色してあることもあるそうです)

チークの色合いは、油気があるつやつやとした光沢をしており、使い込むほどに経年変化により深い飴色に変色し深みが出てきます。

また、チークの大きな特徴は無垢材の中でも、伸縮の差が少なく寸法が安定している点にあります。多くの無垢材の欠点は、寸法安定性が低いところにありますから、そう言った意味でもチーク材はフローリングとして使用するのにも大変優れている木材と言えます。

チーク材は、石灰質を含む為にサンディング仕上げ(表面を滑らかにする仕上げ)には向いていないとされていますが、可能です。

チークフローリングを使用した部屋の事例

フローリングに、ミャンマーチークを使用した部屋です。ダーク系の色味をしており、高級感を醸し出しながらも、あまり構えすぎない印象の部屋になっています。

5:クルミ(胡桃)

広葉樹の無垢フローリングの中で、比較的柔らかく、暖かく、また見た目の表情も豊かで、杢目も優しい素材がクルミ(胡桃)の無垢フローリングです。※クルミ材は中には硬いものもありますが、基本的には柔らかい部類です。

クルミ材は、産地によって名称が変わります。日本やロシア、中国が産地のクルミから採れた無垢材をクルミ材と呼ぶのに対し、北米産のクルミはウォールナットと呼ばれます。

クルミは正式名称を鬼胡桃(おにぐるみ)と言いますが、色調は明るいながらも主張しすぎず、淡い灰褐色で柔らかく暖かみがあり、控え目で優しい風合いをしています。

クルミは紫外線の影響を受けやすく、経年変化により少しずつ飴色になったり、使い込むごとにツヤが増していくのもクルミの特徴です。

※同じクルミ科でもクルミ材はウォールナット材よりも明るい風合いを持っています。

クルミ材は粘りがあり、適度な強度があるので加工性がよく、施工後の狂いが少ないのが特徴です。肌触りも良く、木材特有の暖かさを感じることも出来ます。

クルミフローリングは一般的に、広葉樹の中では柔らかく弾力性があるので、歩行性がよく疲れづらいのが特徴ですが、柔らかい素材特有の傷のつきやすさは否めません。

ただし、水分を吸うと毛羽立ちがしやすいので、それらに対する理解と注意が必要です。

※ちなみに、食用のクルミはテウチクルミやシナノクルミとよばれる樹種のクルミで、建材に使われているクルミとは違います。

ウォールナット

クルミは産地により名称が異なり、木材としての性質も異なります。北米産のクルミはウォールナットと呼ばれ、ブラックウォールナット、アメリカンウォールナットなどとよばれ流通しています。

ブラックウォールナットについて

ブラックウォールナットは、主に北米から産出される木材で、天然でありながら上品で落ち着いた深い色合いと、優しい木目が非常に良く調和し、人気が高い樹種のひとつです。

ただし、ブラックウォールナット材は、若干の色むらやシマが出たり、グラデーションが出る場合があります。

ブラックウォールナットという名称から想像がつくように、黒みがかったクルミです。他のクルミ類は灰褐色をしていますが、ブラックウォールナットの場合は、薄茶色から焦げ茶色くらいの色味をしています。

ブラックウォールナットは、加工性も良く、施工後の寸法の狂いも少なく、銃床に使われるほど衝撃にも強いという特徴を合わせもった大変優れた木材です。

ブラックウォールナットはモダンな雰囲気からアジアンリゾート風まで幅広いスタイルと相性が良く、程よく高級感もあり、人気の高い無垢フローリングのひとつです。

また、広葉樹の中では手触りも程よく柔らかく暖かく、機能性もさることながら、木目も上品で美しく、フローリングとして使用しても、暗い色合いのわりには重たくなりすぎず、程よい加減が冴える木材です(クルミ材と比べるとウォールナット材は、少し硬い性質を持っています)。

日本でブラックウォールナットときくと、色の濃いものだけを使用していますが、ブラックウォールナットは、樹齢が低いと白太が多く入っており、心材に近い茶褐色の部分が取りにくい特徴があります。

ブラックウォールナットは、木の樹皮に近い部分である辺材の部分は、色味が薄く、どちらかというとナチュラルな色合いをしています(産地である北米では色が濃い部分と薄い部分、どちらの色合いのウォールナット材も使います)。

※木の周辺部分である辺材部分は、水分や養分を運ぶ役割を果たしていますが、外側に新しく成長した部分が増えてくるとより、芯側に近い部分の辺材は、水分や養分を運ぶ事をやめ、心材に取り込まれその際に成分が変色して濃くなっていきます。
※ブラックウォールナットやブラックチェリーは、紫外線による影響を受けやすく、日焼けによる経年変化の激しい樹種です。また、日焼けの仕方も一般的な濃い色になるタイプではなく、色が浅く薄くなっていきます。早くて一週間ほどでも変化は現れはじめます。

ウォールナットフローリングを使用した部屋の事例

フローリングにクルミを使用した部屋の例です。明るい色調でありながらも、明るすぎない優しい風合いが印象的な部屋に仕上がっています。

6:バーチ(カバ)

バーチとは樺(カバ)のことでカバノキ科の樹種で、樹種によってはサクラに材質が似ています。材質がサクラと似ていることから、量を確保できないサクラの代わりにバーチ材が使われることが多く、価格もサクラよりは安くなります。

バーチの色合いは、淡い紅白色をしており、本物のサクラよりもサクラらしく感じると言われたりもします。そのためバーチ(カバ)材のことをサクラと思う方も数多くいるようです。

バーチ(カバ)は、比較的寒い地方にしか育たず日本では北海道が主な生産地となっています。特に赤身の濃い真樺(マカバ)とよばれるバーチ材は、あまり流通していないことから、希少価値が高くなっています。

また、白樺(シラカバ)のことを樺桜(カバザクラ)といい、家具屋さんのなかには樺とサクラを混同する方もいますが、カバはサクラとは違う樹種です。

バーチは、バラ科のサクラよりも価格が安く、イメージ的にサクラよりもサクラらしく、比較的手に入りやすい木材であることから、サクラの代替品として比較的動きがある木材です。

バーチの特徴

バーチ材は材質が重硬で均質、肌目は詰まっており上品な風合いがあります。また、加工性が良く、平らな面を長く保っていられることから、フローリングだけでなく、広くは家具の無垢材や化粧板として活用されています。

製材してからの反りや狂いも比較的少なく、材質自体にねばりがあるため、加工製品に多く利用されています。

バーチの木目は、ゆったりとおおらかな表情を持っており、サクラにはない白い材面を見る事ができ、また表面はすべすべしており、飽きがきづらい印象を持っています。

バーチは、縮み杢が現れることで、見る方向によってゆらゆらと揺れる表情をもつものもあり、非常に美しい何とも言えない表情を持つことがあります(本当に綺麗です)。

また、バーチはすべすべの表面が何とも肌触りが良く、表面の感触を楽しむことが出来ます。

バーチ材は、どのような空間でも馴染みやすく、バーチを無垢フローリングとして利用すると、優しい表情を空間全体に生み出すことが可能で、シンプルな仕上がりの中に何か奥ゆかしさを感じる表情の空間にすることが可能です。

バーチ材は比較的手に入りやすいですが、幅広でさらに無塗装となると途端に手に入りづらくなります。

もちろん、無垢フローリングに使われる木材全般に言えることですが、幅広で無塗装の無垢フローリングは、施工後の狂いが生じやすいため、一般にはあまり流通していません。幅広で無塗装のものは幅90ミリが一般的です。

バーチフローリングを使用した部屋の事例

フローリングにバーチを使用した部屋です。優しく自然な風合いで、空間にしっかり馴染んでいる事がよくわかります。

7:ブラックチェリー

ブラックチェリーは、バラ科の木材で、色調は日本のヤマザクラよりもほんのりとピンクがかっています。

オーク(ナラ)材のように、ハッキリとわかる木目はありませんが、ヤマザクラのように黒い筋がほとんど見られないことが特徴で、暖かく優しい木目とほんのりと桃色の色合いが美しい木材です。

ブラックチェリーの産地は、北米から中部大西洋岸で流通も比較的安定しています。

ブラックチェリーは、チェリーという名前から見てもわかる通り、サクラの仲間ですがウワミズザクラの仲間となります。

ブラックチェリーの特徴

ブラックチェリーは全体的に優しい風合いと色合いで、辺材部分は灰色がかった肌色で、中心に近い心材はほんのりとピンクがかっています。

ただ、それも最初のうちだけで、次第に経年劣化(主に日焼け)により、落ちついた肌色に近づいていきます。

チェリー材は、経年変化による変色が激しく、最終的にはツヤのある焦げ茶色に近づいていきます。そうした変化を楽しむことが出来るのが、チェリー材の特徴とも言えます。

ブラックチェリー材は、先ほど紹介したバーチ材と木材の性質や見た目が非常に似ており、バーチよりもピンク色をしています。

ブラックチェリーは、似たような種類である、ヤマザクラよりも水の抜けが早いため、ヤマザクラよりも乾燥しやすい特徴を持っています。

ブラックチェリーは、オークのように木目がハッキリとはしていませんが、節などが存在感を持っていて、優しいコントラストのなかに落ち着いた躍動感を感じるような木材となっています。

また、ブラックチェリーは散孔材であるため、すべるようになめらかで光沢のある木肌をしています。

ブラックチェリーは個性(材木の表情)として、通称ガムポケットと呼ばれる樹脂の跡が現れることもあったり、葉節(はぶし)といった点状にみえる細かい節が入ります。

リップルマークと呼ばれる杢目が入ると、非常に美しい表情を魅せてくれるのも、ブラックチェリー材の大きな特徴です。

材質は肌目が細かく美しく、加工もしやすいと言われています。

ブラックチェリーフローリングを使用した部屋の事例

ブラックチェリーをフローリングに使用した部屋です。全体的に優しく、黄の素材感を活かした印象の部屋に仕上がっています。

8:ヤマザクラ(サクラ)

サクラはバラ科の木材で、建築材料として流通しているサクラは「山桜(ヤマザクラ)」または「真桜(マザクラ)」と呼ばれます。

ヤマザクラは蓄積が少なく、ほとんど市場に流通していない自生種で、出逢えることは稀ですが非常に優良で貴重な木材です。

サクラとしての花は、一般的に知られているソメイヨシノのような薄紅色ではなく、どちらかというと白っぽい花を出します(ヤマザクラはソメイヨシノに比べると花が遅く咲きます。またヤマザクラは、花が咲くのと葉が出る時期が極端に短いため、花だけの期間はほとんどありません)。

また、ヤマザクラの樹皮からは桜皮(おうひ)とよばれる生薬がとれ、喉の薬となるといわれています。

ヤマザクラの特徴

ヤマザクラの木目は主張しすぎず、少し暗い色合いを含んだ部分があるものの、木肌はきめ細かく、耐久性もあり、水に強いなどの性質を持っています。

ヤマザクラは、米国産のチェリー材と比較すると肌目が少し粗い雰囲気があります。ただしヤマザクラは散孔材であるため、どちらかというと滑らかで光沢のある木肌をしています。

ヤマザクラは、木材としての材質は硬いですが物凄く硬いわけではなく、粘りがあるので加工もしやすく、表面が綺麗に仕上がり、磨くと艶が出ます。木材としての色調は、辺材部分(樹皮に近い部分)は淡い黄褐色で、中心に近い心材は褐色の色合いをしています。

また、桜特有の緑褐色の縞模様があらわれたり、茶色い筋が入ったりしているのが、サクラ材の色調の特徴です。

ヤマザクラの色調を、わかりやすい色であらわすと、最初のうちはオレンジのような色合いと言ったら近いのでしょうが、ブラックチェリー材と同じように、経年変化により段々と色が濃くなっていきます。

ただし、単純に色が濃くなると言っても違いはあり、ヤマザクラの方が赤と茶色が混じり合ったような色合いをしており、どちらかというと落ち着いた色合いになっていきます。

寸法安定性もあり、反りや狂いが少ないのもヤマザクラの大きな特徴です。

ただし乾燥に少々難があり、反りが大きく出る場合が合るので、ある程度それを踏まえた上で、厚みに余裕を持って製材することが必要となります。ヤマザクラは、人工乾燥させるとさらに狂いが生じやすく、多くの場合、天然乾燥がとられます。

無垢フローリングに使われるサクラは、一般的にはヤマザクラをさすことが多いです。ただし木質的に似ている樺(バーチ)なども一般に「サクラ材」として市場に流通しており、それらのサクラ材と区別する意味でもヤマザクラのことを「本桜」と呼んだりします。

また、輸入材の中にはバーチ(カバ)のフローリングに着色され「●●桜」のような名前がつけられ流通することもあるので注意が必要です(繰り返しますが、ヤマザクラは本当に市場に出回っておらず非常に貴重な木材です)。

※一般的に良く知られている、サクランボは明治時代に輸入されたセイヨウミザクラのことをさします。

ヤマザクラフローリングを使用した部屋の事例

ヤマザクラをフローリングに使用した部屋です。ところどころに混じった茶色が空間全体に動きを与えながらも落ち着いた印象の空間に仕上げています。

9:タモ(アッシュ)

タモはモクセイ科の樹木で、重硬で、タモ材の主な供給源はロシアです。

一般的にはタモといいますが、英名ではアッシュとよばれ、その名前を表すかのように、タモは灰色がかかったグレーの色合いをしています。

タモは、導管という組織が木口から見た時に年輪状に規則的に並んでいる環孔材です。

環孔材は成長が遅いと、導管の空洞部分が占める割合が木材の中で大きくなり穴だらけになりますが、タモもそれと同じような特徴を持っています。つまり、成長が遅いと木の密度が薄くなり比重が軽くなります(強度が弱くなります)。

ちなみにタモの比重は平均が0.55と言われていますので重硬の部類に入ります(あくまで平均です)。

タモ材は硬く、粘り(反発力)があり、耐久性や耐衝撃性や衝撃吸収力に強いのが大きな特徴です。

また、タモ材の特徴としては、その粘り(反発力)などの、材質的特徴から野球のバットやビリヤードのキューをはじめ、ラケットやホッケーのスティックなどにも使用されており、用途としては、住宅のフローリング以外でも多岐にわたります(テーブルの天板にも使用されています)。

また、タモは独特な美しい杢目が現れることがあり、茶箪笥をはじめ、高級車の内装パネルと言った用途にも使用されています。

※どちらかというとオークが洋風に対して、タモは和風と表現することもあります。

タモは針葉樹のように縦に広がるのではなく、横に広がる特徴を持つ広葉樹としては貴重な、長さがとれる木材で昔から非常に重宝されてきたようです。

タモ材は、日本で使用されている広葉樹も無垢材の中では比較的安く、供給量も安定しています。

ただし、タモは場合により狂いが生じやすい木材でもあります。

アオダモ

アオダモは、一般的に言われる辺材の白身である部分と、心材の赤い色の部分の境界線があまりはっきりせず、色調は全体的に黄白色を帯びています。

アオダモは、重硬で強靭で、ねばりがあり、木肌はきめ細かく、年輪がハッキリと現れ、木目も綺麗なのが特徴です。

アオダモは、野球のバットでも使用されており、そうしたことからも、硬質でねばりのある木材であることをうかがい知る事が出来ます。

アオダモは、樹皮を水に入れると青くなることから「アオ」い「タモ」と呼ばれるようで、アオダモの青い汁は染料としても使用されたことがあると言われています。

ホワイトアッシュ

北米産のタモ材を、ホワイトアッシュといいます。

同じ環孔材ということもあり似ていますが、タモに限らず樹木は育った地域や環境などによって材質が変わるので、一般的なタモと比べると、ホワイトアッシュの性質や外観は異なります。

ホワイトアッシュという名前がつけられていますが、タモがグレーに近い色合いに対して、ホワイトアッシュは、薄いグレーの色味を帯びています。名前からして、白い木材を想像される方も少なくないのですが、白というわけではありません。

一般的なタモやオークは、主張が強い木目をしていますが、ホワイトアッシュの落ち着いた控えめな色合いは主張しすぎない色調をしています。

ただし天然のもののため、丸太の性質、木取りの仕方によってタモに近い、濃い色合いが出ることもあったり、辺材(白太と呼ばれる樹皮に近い)の部分に黒い筋や、木目が複雑に絡み合っている部分を見ることが出来ます。

天然物の宿命ですが、色が濃かったり薄かったり、筋が絡んでいたり、表情は多岐にわたります。

オーク材のように、曲げることもできるため、カヌーにも使用されていると言いますが、木材の密度をあらわす比重は、ホワイトアッシュは特に幅があり、製材された木材によって強度がかなり低い場合もあるので、注意が必要な木材でもあります。

ホワイトアッシュは、一般的なタモと比べると辺材の強度は劣り、強度が強いと言われる赤身部分の心材も耐久性が低い特徴があります。木目は大きいですが、色むらがあり、黒い筋が合ったりと様々です。

タモフローリングを使用した部屋の事例

ヨーロピアンアッシュをフローリングに使用した部屋です。少し灰色がかった色が空間全体を締め、しまった印象の部屋に仕上がっています。

10:クリ(チェスナット)

クリはブナ科クリ属の広葉樹で、英名をチェスナットと言います。

クリは環孔材であるため、タモなどのようにはっきりとした木目が特徴ですが、タモよりも少し柔らかい表情をしています。クリ材の色調は灰褐色で、クルミなどと比べると重厚感がある木材です。

栗は、木目が非常に美しいところから、装飾用の木材として和風建築に用いられてきた樹種です。

例えばクリ材は、現在では世界遺産になっている岐阜県白川郷や、富山県五箇山の合掌造りの土台や柱をはじめ、台所など、主要部のほとんどにクリ材が使われています。

クリ材は鉄道の枕木にも使用されるほど耐久性があり、強い木材でもあります。

クリの特徴

クリは乾燥させるのが非常に難しい木材のひとつですが、充分に乾燥させると、粘りがあり、重硬で強く、狂いも少ない良質の木材として珍重されてきました。

クリ材は、現在は流通量が減っており、蓄積が少ないため貴重な木材となっています。

特にクリの大径木になると非常に貴重となり、現在では入手困難な木材のひとつとなってしまっています(クリは高価です)。

クリの木は、タンニンを多く含んでおり耐水性に優れ、耐久性があるほか腐敗も少なく、また虫に対しての耐性もあり、虫の被害に対して特別な処理を行なう必要がない為、通常の木だと腐食しがちな家の土台部分にも使われてきました。

クリ材の色調は、オークと似ているところがあり、心材は褐色、辺材は灰褐色と地味ですが、木目がハッキリと出ており、穏やかで優しくおおらかな表情をしており、飽きのこない木材でもあります。

経年変化により、味わい深く濃い色に変色(栗色から黒褐色)していき、次第に落ち着いた風合いになっていくのもクリ材の大きな特徴です。

また木肌も、触り心地がいいのがクリの特徴です。

※クリは耐久性が高いのが特徴の木材ですが、クリ材の辺材(白太)の部分は耐久性には劣ります。

クリフローリングを使用した部屋の事例

クリのフローリングを使用した部屋です。木目がハッキリとしており、空間全体に動きを与えながらも優しくおおらかな表情をしています。

11:ローズウッド

ローズウッドとは、バラの香りがする木材の総称のことを言います。ですから、ローズウッドという単体の樹木があるわけではありません。ローズウッドは、産地や樹種によって色の違いはもちろん、それぞれの木目に大きな違いがあるのが大きな特徴です。

ローズウッドは名前の通り、心材が薔薇のような香りがすることが有名な木材で、それだけでなく、とても硬質な木材という性質も合わせもっており、非常に価値の高い木材のひとつです(バラの香りがするのは、製材の時のみです)。

ローズウッドの色調は、辺材は灰白色ですが、心材は暗赤紫褐色の色味を帯びており、心材と辺材の境界がハッキリとしています。

ローズウッドの産地は、ブラジル近辺であることが多く、世界には8科20属35種のローズウッドが存在します。

ただし、現在はそのすべてが入手可能な木材というわけではなく、商取引が厳しく制限されています。

各部材の主な特徴と名称、産地は下記の通りです。

※ローズウッドの項目を書くにあたり「本物の無垢木材 ~茨木市戸田材木店・セルバの木の虫ブログ~」の記事を参考にさせて頂きました。

ブラジリアンローズ(英名:Brajirian rosewood 学名:Dalbergia nigra)

ブラジリアンローズは、産地がブラジルのローズウッドです。一般的にローズウッドと言えばブラジリアンローズと言われています。

ただし、ブラジリアンローズは、ワシントン条約で絶滅危惧種だと指定されている為、国外への移出が禁止されており、手にいれることは非常に難しい木材のひとつです。

インドローズ(英名:Indian rosewood 学名:Dalbergia latiforia)

インドローズは、産地がインドのローズウッドです。ブラジリアンローズの次に優良なローズウッドとされており、色調は濃い赤紫で木肌がきめ細かい材質で、仕上がりがとても美しくなるのが大きな特徴です。

また、インドローズは「インドローズ紫檀」としても流通しています。

ソノクリン(英名:Sonokeling 学名:Dalbergia latiforia Roxb)

ソノクリンは、産地がインドネシアのローズウッドです。ソノクリンは、インドローズの種をインドネシアに運び植林したもののことをさすそうです。

ソノクリンは、色合いのばらつきが大きく、濃いものから薄いものまであり、雨量が多い地域で育つため、少し荒っぽい表情をしています。

本紫檀(英名:Blackwood of bombay 学名:Dalbergia cochinchinensis)

本紫檀(ほんしたん)は、産地がタイやラオスのローズウッドです。ラオスなどでも採れるようですが、主にタイ産のものが、本家の紫檀と言われており、他のローズウッドよりも赤身が強いのが特徴です(インディアンローズウッドと呼ばれることもあるそうです)。木目が細かいものは現在では手に入りづらく希少価値が高いと言われています。

本紫檀は、上品ですが木肌は粗く、緻密で加工しやすい特徴がある他、仕上がり面が輝く事により独特の光沢がうまれます。さらに板材を加工する際はバラのような香りが漂うそうです(製材後はニオイません)。

手違い紫檀(英名:ching-chan 学名:Dalbergia oriveri)

手違い紫檀は、産地がタイやミャンマーのローズウッドです。木目が美しく、本紫檀と雰囲気が似ており、色合いも本紫檀よりは少し明るい色をしています。さらに、経年変化による変色も大きいのが手違い紫檀の特徴です

キングウッド(英名:Violet wood 学名:Dalbergia cearensis)

キングウッドは、産地がブラジルのローズウッドです。色調は黒っぽく上品で落ち着いた色合いをしており、英国の高級家具にも多数使用されていたと言われています。

ただし小径木が多いのが幅が広いものには向かないことが難点となります。

ホンジュラスローズ(英名:Honduras rosewood 学名:Dalbergia stevensonii)

ホンジュラスローズは、ブラジルやホンジュラスが産地のローズウッドです。色調は赤色というよりは紫色の縞があり桃色がかっていることがあります。

ココボロ(英名:Cocobola 学名:Dalbergia retusa)

ココボロは、産地がメキシコからパナマ、中央アメリカ太平洋岸でとれるローズウッドを言います。ココボロは、別名をグラナディロともいい、色合いから象嵌(ぞうがん)に使用されるそうです。

シッソー(英名:Sissoo 学名:Dalbergia sissoo)

シッソーは、産地がインドのローズウッドです。脂分が多く接着性が悪いようですが、その分光沢があり、加工の粉で皮膚炎を起こす恐れがあるため、取扱いには注意が必要だそうです。

色調はローズウッドには似ていませんが、ローズウッドの仲間であるとされているそうです。

入手可能なローズウッドは以上です。

中には、私自身扱った事のないローズウッドも含まれていますので、もしかしたら、フローリングとして、使用できないものも含まれていると思いますが、あえて載せさせて頂きました。

ローズウッドに限りませんが、木材をフローリング材として使用したい場合は、木材のことをよくわかっている方に相談した方がいいと思います。それほどに木材は奥が深く、扱いも難しい素材です。

※単に紫檀材という表記がされている場合は、産地はどこか、何紫檀か?に着目しないと本質からズレた紫檀(別の木材)を手にすることになりますので注意が必要です。

ローズウッドフローリングを使用した部屋の事例

ローズウッドの中でも紫檀を使用した無垢フローリングです。ローズウッドの赤と黒が空間全体に映え、独特な雰囲気の空間に仕上がっています。

こちらも紫檀ですが、ローズウッドの風合いは目をひき付けるものがあります。

12:キリ(桐)

キリの無垢フローリングは、非常に暖かく肌触りも気持ちがいいものです。特に寒い冬場に実感が感じられ、硬質な木材の場合は特に、足もとから冷たくなるため寒く感じますが、キリのように柔らかい木材は、足もとから逃げていく熱を最小限に抑える為、暖かく感じることが出来ます。

キリは、少しくすんだ白い色目をしていますが、美しい木目をもっており、随(ずい)と呼ばれる木材の中心部分が空洞であることが大きな特徴です。

身近なものかどうかはわかりませんが、一般的に、よく履物の下駄に使われているのはキリです。キリ材は、軽いため足の負担を軽くし、歩行の際の疲労を軽減するほか、滑りにくく足に良く馴染むことから、下駄の材料として最適だとされてきました。

キリはその軽さの為、加工しやすい木材ですが、強度はあまり強くありません。

また、キリは、灰汁(あく)が非常に強いため、製材の際に灰汁抜きを怠ると、年月が経つほどに黒っぽく灰褐色に変色していってしまいます。

キリ材の特徴

キリの無垢フローリングの、足触りと暖かさは日本一であるとされています。ヒノキやスギも暖かく感じることが出来ますが、キリは特に暖かく感じることが出来ます。

一般的に木材の暖かさの理由は、天然の無垢材は熱浸透率が低く、人の手足から熱を奪いにくいことによります。コンクリートや、鉄などに触れると冷たく感じるのは、急激に熱を奪い取り続けるからです。

また、キリ特有のさらっとした足触りと、感触の暖かさの理由は軽さにもあります。

キリは、日本で最も軽い木で木材の重さをあらわす「比重」という単位にあらわすと、平均値が0.3と、かなり軽い部類に入ります。(比重が1.0で水に沈みます。ちなみに世界で一番軽い木はバルサと言われています)

その分、空気の入る細胞を多く持っているため、断熱性があり、空気の層により、暖まった空気を貯めておくことが出来るので保温効果もあります。だから暖かく感じることが出来ます。

キリは、さらっとした足触りだと話しましたが、先に話したカエデ(メープル)のように、滑るような柔らかさではなく、チークのように適度に肌につくようなしっとりとした質感でもなく、キリは程よく柔らかさかを兼ね備えたクッションのような、さらっとした肌触りがします。

柔らかいため、歩行の際に硬さによる足の衝撃を吸収してくれるので、足の負担を軽減してくれます。

ただし、柔らかいため、当然のようにフローリングのキズや凹みなどがつきやすくなります(個人的見解ですが、キリ材を、室内の暖房があまり届かないうえに、よく素足で通ることが予想される、廊下や洗面所のフローリングとして使用すると、より一層効果的だと考えています)。

キリ材は、銀白の色目をしており、木目は緩やかで美しく、程よく柔らかいため傷がつきやすいですが、その分暖かみを感じることが出来る木材です(ただし、一定期間日光に当てるなどによる「灰汁抜き」が、しっかりとされていることが前提です)。

キリ材は、辺材と心材の色の差があまりない他、吸湿しないため含水率があまり変化せず、そのため木材があまり伸縮しないので、割れや反りなどの狂いが少なく、腐ることがあまりありません。磨くとツヤ(光沢)を出すのもキリ材の大きな特徴です。

ただし、キリの無垢フローリングは湿度や紫外線により大きく変色していきます。また、灰汁により茶色から濃茶褐色に変色していきます。さらに、施行中の養生材によって、空気に触れている部分と、空気に触れていない部分で、変色の仕方が違うので養生材や養生方法に気をつける必要があります。

キリは軽く柔らかいほか、湿度に強く収縮膨張率が日本の木材の中では最小で、耐寒性もよく、耐火性があり燃えにくく、断熱性にも優れている特徴を持っています。

キリは、木材の組織の中の柔組織が全体の40%ほどを占めており、湿気を防ぎ、割れや隙間ができにくく、燃えた際も表面が炭化することによって、燃え広がるのを防ぐと言われています。

湿気が木材を通過することも少ないため、古くは大切なものなどは桐箱に仕舞うという習慣がありました。

キリは、その軽さや水が木材を通過することが少ないという性質があり、水に浮くという性質があるため、大事なものは桐箱の中に入れ、流されても中身は無事なように、保管していたという話もあります。

木材は伸縮することで狂いが生じますが、狂いにくいということは、言葉を変えれば寸法安定性があるということなので、非常に使いやすい木材ということになります(ブナ科の半分ほどの狂いにくさだと言われています)。

現在は、国産のキリは数少なく、中国からが50%、台湾からが20%、他米国、パラグアイ、アルゼンチン、ブラジルなどとなっており、木材としての質も国産よりも米国産の方が良質であるとされています(米国のキリは、日本のキリを植えたものであるとされています)。

キリフローリングを使用した部屋の事例

桐(キリ)をフローリングに使用した部屋です。緩やかで美しく天然木ならではの風合いを活かした部屋の仕上がりになっています。

針葉樹の代表的な無垢フローリングの種類と特徴

針葉樹は柔らかく優しい質感であるのが特徴ですが、その柔らかさゆえにフローリングが傷がつきやすい欠点を持っています。暖かさは畳の暖かさに近いものがあります。

熱の伝わりやすさは密度が高いほど大きくなるので、密度が低い針葉樹の無垢材は、熱が伝わりにくく、比較的いつでも暖かく感じることが出来ます。

木材の伸び縮みは、密度に関係するので、密度の低い木材ほどそうした変化は少なくなります。

13:スギ

スギ材は、日本で最も一般的に用いられる樹種です。スギ材は柔らかいため、傷がつきやすい反面、足への当たりが優しく肌触りが非常に良く快適性の高い床材です。

ただしやわらかいために、キズや凹みがつきやすいため、ハードな環境には向いていません。

加工もしやすく、床以外にも様々な用途で使用されています。

スギフローリングの特徴

スギフローリングの一番の特徴は、素材の「やわらかさ」からくる「あたたかみ」です。

よく言われることですが、スギフローリングは、床の上を素足で直接歩いた時の肌触りが柔らかく、包み込まれるような、あたたかみがあります(ほのかにスギ特有の、独特な香りもします)。

木肌は柔らかく、すべすべしており、肌に馴染みやすいのがスギフローリングの大きな特徴です。スギフローリングは、ほどよく柔らかい素材なので、衝撃を吸収し歩行を助けてくれる効果もあります。

また、スギ材は軽いため厚さ30ミリの床にすることも可能です。

スギフローリングは、日本家屋などの、和風の空間はもちろん、幅広くデザインをすることが可能なので、洋風の家にも合います。

ただし、一般的にスギ材は、節が多いので、所々に節の黒い斑点がみられ、そのため床がうるさく感じられることも多い素材です。

節があると、汚れやキズが目立ちづらく、逆に節がないと、汚れやキズが目立ちやすいというデメリットが生じます。

スギ材は、辺材にあたる白い部分と、心材に当たる赤い部分がハッキリと分かれているのが、色としての特徴ですが、使っているうちに次第に落ち着いてきます。

スギフローリングを利用する上での注意点

スギ材は非常にやらかいので、すぐに床に傷がつきます。そのため、小さなお子様やペットなどを飼っている方は、そうしたキズや汚れも、味として楽しめる方ではないと向いておらず、扱いには特に注意が必要です。

スギフローリングにするメリット

1:スギフローリングは調湿性が高い

スギフローリングは、調整性が高く、湿度が高くなると自然に湿気を吸収する作用があります。スギ材を含む針葉樹は、細胞内に空気の層をたくさん含んでいるため、その隙間に、水を吸収することが出来ます。

特に、夏場などのじめじめしている時には効果を発揮し、夏場でも快適に過ごすことが出来ます。

2:スギフローリングは床が暖かい

スギフローリングは、広葉樹の床のように、冬場でも、ひんやりするような冷たさはありません。理由としてはやはり、木の細胞の間に空気の層があることによります。

スギ材は、空気の層をふんだんに含んでいるため、それが断熱効果を発揮し、熱を伝えにくいという素材上の特徴があります。さらに熱を蓄える性質もあるので、常に触れている部分は、自然な暖かみを帯びてきます。

3:スギフローリングは優しい肌触りがする

スギフローリングの大きな特徴ですが、床に触れると優しい肌触りがします。広葉樹のフローリングと比べると一目瞭然で、スギフローリングには、自然な柔らかさがあるため、素足で歩くと特にその肌触りを実感します。

また、素材自体が自然な柔らかさを持っていることもあり、特に硬い広葉樹のフローリングと比べ、長時間立っていても、疲れを感じづらいのが大きな特徴です。

4:スギフローリングは耐久性が高い

スギフローリングは、メンテンナンスをしっかりと行い付き合っていけば、数十年と耐えることが可能です。一般的な複合フローリングの寿命は10年から20年ですから、メンテナンスを続けることで長く付き合っていくことが可能です(使用環境により誤差はあります)。

5:スギフローリングは経年変化で飴色になる

スギフローリングの魅力のひとつは経年変化でしょう。スギフローリングは、使用環境に応じて飴色に変化していきます。径編変化の色合いも、使う人によって個性があらわれるので、自然な経年変化を楽しむことが出来ます。

もっと言えば、床についたキズでさえも思い出や味になるので、それはつまり、歴史にもなり、長い目でみれば、それぞれのご家庭の思いでの詰まった味として楽しむことが出来ます。

スギフローリングのデメリット

1:スギフローリングは傷がつきやすい

傷が付きやすいフローリングは、針葉樹のフローリング全般に言えることで、スギフローリングに限った話ではないのですが、スギ材は柔らかいため特にキズがつきやすい素材です。

どれくらい傷がつきやすいというと、例えば椅子や物をちょっと引きづっただけなど、普段の生活ですぐに傷付きます。

もちろん一括りでスギフローリングと言っても、細かい性質など多種多様で、それぞれ違いますが、一般的に言ってスギフローリングは傷付きやすい素材です。

その理由は、スギフローリングは針葉樹であるため、組織の細胞内に空気をたくさん含んでおり、細胞同士に、整った隙間が多く見られるため、材質的に柔らかい特徴があるからです。

スギフローリングの傷を防ぐ対策としては、床を傷つけないように椅子に柔らかい素材の足を履かせたり、おもちゃなどで床を叩いても凹みが生じないように、マットを敷くなどの方法がありますが、普段の生活で、そこまで気をつけるのは難しいでしょうから、スギフローリングは傷付くものだと割り切って採用することが大事です。

2:スギフローリングはシミや汚れがつきやすい

スギフローリングを含む無垢材の針葉樹は、水分をよく吸収します。特に注意が必要なのはキッチンを含む水まわりです。

油汚れなどの頑固な汚れは、特にシミになりやすい為、キッチン全体をシートで覆うなどの工夫をしなければ、すぐに汚れが目立ってしまいます。

スギフローリングの上から敷物をしくことで、ある程度汚れを防ぐことも可能ですが、完全に防ぎ切ることは難しいため、キッチンや洗面所などの水まわりだけは、床を水をはじくタイルにしたり、クッションフロア(CF)を併用するひとが多い印象があります。

スギフローリングは、そのほどよい柔らかさによって、立ち仕事時などの足の疲れを緩和させますが、タイル等の硬い床を使用してしまうと、例えば、キッチンでの足の疲れを緩和する機能性を発揮することが出来なくなるので注意が必要です。

※ただし同じスギフローリングでも、樹芯に近い場所などの脂分の割合が多い場所など、場所によっては汚れがつきにくい箇所もあります。

3:スギフローリングは乾燥すると隙間ができやすい

スギフローリングは、吸放湿性が高い分、水分を内部に溜め込む性質があります。そのため、伸び縮みが激しく、床に隙間が出来る可能性が高くなります。

特に乾燥しやすい冬場は、暖房を付けると、スギフローリングから水分が放出されるので床が縮み、隙間が出来やすくなります。

直接温風が当たる部分などは特に乾燥による影響が出来やすくなりますので、注意が必要です。

一般的にスギフローリングは、伸縮により5mm以上の隙間ができると考えてください。

※乾燥により縮んだ部分は湿気を含むとある程度は戻ります。

4:スギフローリングは見た目に好き嫌いが分かれる

スギフローリングは、一般的に節の部分が多く、芯に近いアカと、その回りを包む白太(白い部分)の差が激しい無垢材です。そのため、うるさく感じてしまったり、落ち着かなく感じてしまったりする人もいます。

スギフローリングの手入れについて

無垢材についた水滴などの汚れは、硬く絞った雑巾で綺麗に拭いてあげると、大抵の場合は綺麗に取ることが出来ます(もちろん中には綺麗に拭き取れないものもあります)。

ただし水拭きをする際は、必ず硬く絞ったうえで拭くことと、やり過ぎると木材を傷める形になるので、頻繁に水拭きをしないことが大事です。

また、激おち君などのメラミンスポンジでこすると、汚れを取ることが出来ますが、表面を削ってしまう形になるので、ワックスをかけている場合は、ワックスが剥がれてしまい、変色するので使用には注意が必要です。

クイックルワイパーのウェットタイプでも同じように表面のワックスが剥がれてしまうことがあるので避けた方が良いと思います。

スギフローリングの凹みに関しては、圧縮されているだけの場合は、水で濡らせば少しは目立たなくなることもあります。

スギフローリングを使用した部屋の事例

節ありのスギを使ったフローリングの例です。スギ材特有の黒い斑点がほどよいアクセントになり、動的な印象の部屋に仕上がっています。

14:ヒノキ

国産のヒノキは、日本を代表する高級材のひとつです。

ヒノキ特有の独特な香りが人気の理由でもあり、一般的に針葉樹の無垢材は、柔らかく、暖かみがある性質が特徴的ですが、ヒノキは針葉樹の中では、比較的硬さがあり強度や耐久性に優れた無垢材です。

ヒノキは、硬さがあるため、ヒノキフローリングは、スギ材を使用した、スギフローリングよりは少し冷たい肌触りがします。

ヒノキは、耐水性があり、お風呂に使うと、さわやかなヒノキの香りを楽しむことも出来ます。節があるかないかで、コストが大きく変わりますが、ヒノキの無垢材は全体的に価格が高くなります。

ヒノキは、スギよりゆっくりと育ち、スギが栄養分の多い土地で育てるのに適している一方で、ヒノキは、スギよりも痩せた土地で生育した方が適していると言われています。

ヒノキは、ゆっくりと育つため、個々の細胞が密で、スギ材と比べると重くなります。木の中心部分で赤く色がついている心材は、特に虫や水に強い特徴を持っています。

ヒノキフローリングの特徴

ヒノキの無垢材を使った、ヒノキフローリングは、木肌が白いのが特徴で、美しい光沢があり、一般的には、経年変化により鮮やかな飴色に変色していきます(ヒノキのフローリングは、木肌が白いと言っても、完全に白ではなく、どちらかというと赤っぽいピンク色をしています)。

ヒノキ材を床に使うと、全体的に暖かい印象を与えることが出来るので、リラックスできる空間を好まれる方には、最適な床材かと思います。

ヒノキの無垢材は、油脂分が多いため、水や湿気に非常に強く、耐久性も高く、腐りにくい特徴を持っています。伐採後の寿命は2000年とも言われています(もちろん使用状況や手入れの方法にもよります)。

さらに、ヒノキの無垢材は、フローリングとして施工した後も、油脂分が表面に滲み出てくる為、それ自体が天然のワックスとなり、深みのあるツヤになっていきます(ワックスは様々な理由から、本来は木そのものの成分が一番良いとされています)。

ヒノキは、美しいツヤと香りがあるだけでなく、優しい雰囲気を持っています。同じ針葉樹のスギの無垢材と比較されることが多いですが、ヒノキは、スギ材よりも重くて硬い性質を持っています。

ヒノキの無垢材は、粘りもあります。強度にもすぐれており、伸縮による狂いも少ない他、耐久性は、木材の中でもトップクラスだと言われています。

また、ヒノキは、伐採後から200年は強さが増していくと言われる不思議な木材でもあります。伐採されてから1000年後でも、伐採時と同じ強度を保っているとも言われています。

※ただし、天然のヒノキは日本と台湾にしか生息していないと言われています。

ヒノキフローリングを利用する上での注意点

杉材やヒノキ材は、空気や光の影響で、徐々に淡い黄土色に変色していきます。均等に色を落ち着かせる意味では施工してからしばらくは、日が当たる場所には特に、何もおかない方が良いとされています。

家具などをおく場合は、こまめに配置換えするなどして、一定の場所だけ、長期間日差しや光を遮らないように工夫することが必要になります。

万が一、空気や光が原因で、ムラが出来てしまったとしても、ほとんどの場合は、数ヶ月から数年もすれば、全体的に色味は落ち着き、統一感のある色合いになっていきます。

また、ヒノキは湿度を吸収したり衝撃を吸収するのは苦手です。

ヒノキフローリングにするメリット

1:ヒノキフローリングは耐久性に優れている

ヒノキで建てられた世界最古の建築物は、法隆寺と言われていますが、1300年前の建物にもかかわらず、しっかりとその形を維持しています(何度か改築しましたが65%以上が当時のヒノキをそのまま利用していると言われています)。

ヒノキは、伐採後から200年は強さが増していき、200年後にピークを迎え、その後1000年経った後でも、伐採時と同じ強度を保っていると言われています。

それほどヒノキは耐久性が高い木材と言われています。

2:ヒノキフローリングは施工後の狂いが少なく寸法安定性に優れている

一般的に、無垢材を使った無垢フローリングは、施工後に伸縮を繰り返し、反りや狂いが生じることが多いですが、ヒノキのフローリングは、施工後の伸縮が比較的少ない無垢材のため、狂いが生じづらい特徴があります。

そのため条件によっては、床暖房設備にも対応することが出来ます。

3:ヒノキフローリングは食害に強い

ヒノキフローリングは、虫の食害にも強く、一般的な環境で使用する分には、腐ったりしません。もちろん、極端に多湿な状態が長期間続けば次第に傷みは生じます。

4:ヒノキフローリングは木それ自体が天然のワックスを含む

ヒノキの無垢材は、ヒノキ自体が油脂分をふんだんに含んでおり、施工後もそれが無垢材表面に滲み出てきます。

本来、無垢材に使用するワックスなどは、木それ自体から採れたものが良いとされており、ヒノキの無垢材は、素材自体が生み出す天然のワックスとなります。

そうした理由もあり、ヒノキフローリングは、使い続けるほどに、独特の深みのある艶やかな艶が出てきます。

5:ヒノキフローリングは香りが良い

ヒノキの無垢材は、ヒノキ特有の天然の香りを含んでいます。

ヒノキのニオイは、好き嫌いは分かれますが、一般的に、人の気持ちを落ち着かせるなど、リラックス効果を生み出すものとされています。

6:ヒノキのフローリングは湿気に強い

ヒノキ材は、お風呂の浴槽や木の桶としても使われるくらいに、湿気(水)に強い素材です。湿気に強いので、浴室や洗面所台所などの、水まわりなどにも使うことができます。

また湿気に強いだけでなく、腐りにくいのも大きな特徴です。

ヒノキフローリングのデメリット

つづいて、比較されることの多い、スギフローリングと比べた、ヒノキフローリングのデメリットについて記載していきます。

1:ヒノキフローリングは傷がつきやすい

ヒノキフローリングは、スギ材よりは硬い素材には変わりないのですが、針葉樹であるため、やはり柔らかく軽いため、キズや凹みなどがつきやすい素材です。

2:ヒノキフローリングはスギよりも冷たさを感じやすい

ヒノキフローリングは、スギ材よりも個々の細胞が密であるため、冷たさを感じやすい素材です。

3:ヒノキフローリングは衝撃を吸収しづらい

スギ材で出来たスギフローリングと比較すると、ヒノキフローリングは硬いためヒノキフローリングは衝撃を吸収しづらい性質をもっています。

ヒノキフローリングを使った事例

ヒノキをフローリングに使用した例です。全体的に暖かみのある印象の部屋に仕上がっています。

15:マツ(パイン)

元来日本では、マツは縁起がいい木材として珍重されてきました。ちなみに、マツは英名で、パイン「pine」と呼ばれています。

マツ科の分類では、一般的に良く知られるパインをはじめ、アカマツ、クロマツ、カラマツなどの樹種が含まれます。

マツ科は数が多いことから、素材の特徴により名称が異なり「○○パイン」や「○○マツ」という名前がつけられます。また産地の名前をつけ「ボルドーパイン」や「ヨーロッパアカマツ」などと呼ばれることもあります。

マツは、ヒノキよりも痩せた土地で育ちます。マツの仲間は様々とありますが、栄養の少ない痩せた土地で、過酷な環境に耐えて育つ事ができます。

マツは、塩害や風にも強いことから、防風林や防砂林として各地に植えられてきたと言われています。マツは、光の届く森などの明るい場所を好み、種を風に運んでもらうことによって繁殖するタイプの樹種で、開けた痩せた土地でないと育つことは出来ません。

また、マツの面白いところは強風で運んでもらい、充分に乾燥しなければ松ぼっくりから種を出さない仕組みになっているところです。

国産のアカマツや、クロマツのことを「地松(ぢまつ)」とも言い、パイン材などの北米産の松を「米松(べいまつ)」と呼び、区別しています。

マツ材の特徴

マツの木目は、力強い印象を持たせます。

またマツの特徴として、同じ針葉樹のスギやヒノキに比べると油脂分が多く、粘り強く、密度が高いところにあります。また経年変化により、次第に赤みを帯びていき、色つやがハッキリと現れてきます。

マツは節が多いですが、杢目が非常に美しいという特徴があり、杢目にもツヤがあるため、表面が滑らかな表情をしています。無節のマツ材もありますが、一本の丸太から10%程度しか取ることが出来ず、非常に貴重な無垢材となります。

ただし、杢目の美しさが際立つため、節のあるものよりも優美になります。

また、マツは、細胞自体に樹脂道という組織を持っているため、ヤニが出るのが大きな特徴です。

マツ材は、広葉樹ほど硬くなく、針葉樹らしい、やわらかくも暖かい肌触りを兼ね備えているので、歩行の際にクッションの役割を果たし、歩いていて疲れにくい効果をうみます。

パイン材

パイン材は、もしかしたら一番フローリングとして馴染み深いかもしれません。

理由としてはパイン材は価格が安く、無垢材らしさを手軽に味わうことが出来るため、積極的にすすめる住宅会社が多いことによるのだと思いますが、メリットとデメリットをしっかりと理解しないまま使うと、後で、こんなはずじゃなかったと、後悔することになると思います。

パイン材の特徴をひと言で言うと、パイン材は無垢材の中でも柔らかい素材だと言うことです。

そして凹みやすく傷付きやすい。ですから、それを無垢材の味として楽しめる方でないと向いていません。ただし少しくらいの凹みやキズであるのならば、修復することが可能です。※無垢フローリングのキズの修復方法については、下記でお話します。

パイン材とは、北米のマツ科の針葉樹や欧州からとれる建材のことを指します。自然でありながらも美しい木目が特徴的で、はじめは明るく白っぽい薄い黄色をしていますが、経年変化によりツヤのある飴色に変化していきます。

無垢フローリングの色の変化は早い方で、1年でもハッキリと違いが生まれます。またパイン材は日焼けもしやすい無垢材です。

パイン材は、柔らかな材質と木目を兼ね備えており、加工しやすいため、床材以外でも、家具にも広く使われています。

パイン特有の優しい自然な色合いは安心感もあり、暖かい印象にしてくれますが、パイン材はもともと節が多い木材の為、無節は珍しく、価格が高くなります。

パイン材は、柔らかく肌触りは良いですが、汚れやすく、ものを落とすと、すぐに床が凹む他、引っ掻くと、すぐにキズがつきます。

パイン材の中にも、レッドパインやホワイトパイン、イエローパインというように色の名前がつけられたものから、シンガポールパインと呼ばれるように、地名が付けられたパインまで「○○パイン」と呼ばれるたくさんのパイン材があります。

パイン材の中でも、厳しい環境の中で年月をかけて育ったパインは、細胞同士が密で、目詰まりがよく美しい木目になります。

また、パイン材はカントリー調の部屋の床に特に相性が良いと思います。

レッドパイン(欧州赤松)

レッドパインは、多くはマツ科の欧州赤松のことを指します。

レッドパインは、ヨーロッパに広く分布しており、名称からみられるように必ずしも赤いものではありません。むしろ赤くないことの方が多いです(もちろん所どころ、赤身の色合いが強い部分も見られることもあります)。

レッドパインは、床材としてだけではなく、例えば天井板だったり外装材の様々な下地として使用されています。

レッドパイン(欧州赤松)の面白い所は、産地により木材の性質や色合い、木目に大きな差が出るところです。一般的なレッドパイン(欧州赤松)は、節や木目は、ヒノキやスギほどハッキリしていませんが、柔らかい表情があります。

また、レッドパインの大きな特徴のひとつは、節が綺麗なところにあります。節が綺麗に残っていることが多く、死節や抜節などを、パテで補修する必要がない為、綺麗な印象にすることが可能です。

レッドパインも、松特有の脂(ヤニ)の通り道である樹脂道をもっており、なかには脂(ヤニ)が非常に多いレッドパインもあります。

またフローリングとして使用する際、樹脂の部分に埃や汚れなどがついて黒くなることがありますが、それもレッドパインの特徴のひとつとして、とらえなければなりません。

またレッドパインの乾燥は主に、製産国で人工乾燥をされているため、日本の環境下ではすぐに適応できないことがあり、その場合はねじれ、曲がりなど木材が伸縮することで、寸法が変化することがあります。

※レッドパインの中でも、ロシアに近い厳しい環境の中で生育している、ロシア産レッドパインは、樹齢が高いほか、木目が細かく良質な木材がとれます。欧州赤松は湿った酸性土などでは育つことが出来ませんが、荒れた砂地や、ロシアのような極寒の地にも生育できる特殊な木です。

アカマツ(赤松)

アカマツは、日本の代表的な針葉樹木材のひとつです。

アカマツは、韓国などでもみられますが、日本では本州北部から四国、九州まで生育している樹種で、国産のアカマツは雌松(めまつ)とも呼ばれる、マツ科マツ属の葉を落とさない常緑針葉樹です。アカマツは内陸地に多いマツです。

アカマツは、樹皮が赤褐色で、木目がハッキリしており、心材と呼ばれる中心に近い部分は淡褐色で、辺材と呼ばれる樹皮に近い部分は淡い黄白色の色味をしています。

細胞が密のため、比較的硬いですが、加工しやすく、湿潤により多少の狂いはありますが、油脂分が豊富なため、水にも強く、耐久性が高いのがアカマツの特徴です。

木材からでる樹脂分を、脂(ヤニ)と言いますが、脂(ヤニ)を多く含んだ松は肥松(こえまつ)と呼ばれ貴重なものとされています。脂(ヤニ)が天然のワックスとなるので、特別な塗装は必要なく、磨き続けることで、独特の光沢が出てきます。

アカマツは、使うほどに味わい深い色になっていき、磨きながら丁寧に付き合っていくと、飴色の美しい光沢に経年変化していきます。

山陰地方で採れる節の少ない美作赤松は、無垢フローリングとして非常に有名で、経年変化により、赤みがかり、美しいツヤを楽しむことが出来ます。

※落葉樹と常緑樹とは
葉を落とすものを落葉樹と言い、葉を落とさないものを常緑樹と言います。

クロマツ(黒松)

クロマツは、アカマツと同じように、日本の代表的な針葉樹木材のひとつです。

クロマツは、アカマツと同じように、韓国などでも見られ、日本では本州北部から四国、九州に至るまで生育している樹種で、国産のクロマツは赤松の「雌松(めまつ)」に対して「雄松(おまつ)」や「男松(おとこまつ)」と呼ばれる、マツ科マツ属の葉を落とさない常緑針葉樹です。また、クロマツは海岸沿いに生息するマツです。

クロマツは、樹皮が黒褐色であることから黒松とよばれ、樹脂分が多いのが特徴で、枝が多いため、生節が多く見られ、製材後も脂(ヤニ)がたまる脂壷(やにつぼ)から脂が出つづけます。

クロマツは、経年と共に表面に樹脂が滲み出て、マツの樹脂が天然のワックスとなるので、特別な塗装は必要なく、きちんと手入れをすれば、色つやのある重厚感のあるフローリングに育てていくことが出来ます。

クロマツは、心材と呼ばれる中心に近い部分は淡い褐色をしており、辺材と呼ばれる樹皮に近い部分は淡い黄白色の色味をしています。クロマツの材質は、硬く水に強いですが、表面の仕上がりは粗くなる傾向があります。

※アカマツとクロマツが組合わさった「アイグロ末」も存在します。
※優良なアカマツとクロマツは「松食い虫」によってどんどんなくなっていっています。ことクロマツに関しては「松食い虫」による耐性が低く、被害はかなり大きくなっています。

カラマツ(唐松)

カラマツは、日本では本州北部から中部に生育している樹種で、日本のマツ類のなかで、唯一落葉するマツで、唯一紅葉し黄色く色づく、マツ科カラマツ属の落葉針葉樹です。英名ではラーチ(larch)と呼ばれます

カラマツは、世界に10種の仲間があるといわれており、比較的広い地域に存在している樹種です。カラマツは、天然のものと植林のものがありますが、天然のものは辺材が少ないのが特徴で、天然カラマツは年輪が良く詰まっており、力強く緻密なもくめがみられます。

カラマツは、針葉樹の中では重硬なグループに属し、スギ材と硬いヒノキ材の中間くらいの、重く硬い性質を持っており、耐湿性や耐久性に優れますが、割れやすいのが特徴で、仕上げ面が粗くなりますが、適度に肌触りが良く傷もつきにくい無垢材です。

カラマツは、全体的に赤みがかった綺麗な色をしており、心材と呼ばれる中心に近い部分は褐色をしており、辺材と呼ばれる樹皮に近い部分は白色をしています(スギやヒノキのように赤身(芯材)と白太(辺材)の色合いの違いが少ないです)。

加えて、カラマツの木目は美しく、力強く暖かみのある風合いをしています。

また、スギやヒノキが茶色や黄色味を帯びた色合いに変化していくのに対して、カラマツは脂が多いので、経年変化により樹脂が染み出て、次第に木肌に赤みが増し、風格のある落ち着いた風合いに変化していきます。

ただし、樹脂が多いので高樹齢になるほど脂(ヤニ)を溜め込むので、フローリングとして敷いた際に樹脂が表面に滲み出てくる場合があります。

さらに、カラマツの花言葉が「豪放、大胆」であることからも想像できるように、カラマツは癖が出やすい樹種です。カラマツは、ものによっては、かなりねじれることもあります。

そのため、乾燥をしっかりと施し、しっかりと管理し、製材することが必要となるなど、何かと難しい床材でもあります。

マツフローリングを使用した部屋の事例

侍浜松をフローリングに使用した例です。黄の質感を残した、優しい雰囲気の空間に仕上がっています。

無垢フローリングの価格の目安一覧表

無垢材の価格は、単純に樹種だけで決められるわけではありませんが、一般的な目安として、無垢材は硬いほど、価格が高くなります。

下記の表は、前回の「失敗しない無垢フローリングの選び方と16の特徴」でも掲載しましたが、参考指標になる為、改めて転載させて頂きます。

硬さや柔らかさによる、無垢フローリングの価格一覧表です。

無垢材の価格一覧表:出典 横田満康建築研究所

木材は、樹種だけではなく、国産か、外国産かをはじめ、柾目、板目などのカットの方向や、この後お話する木目と杢目、美しさ、節の多さなど、様々な条件が絡み合うことにより、価格が付けられています。

また、単純に材質として優れているから価格が高くなっているわけではありません。

ですが、一般的に木材は、硬質で、重く、色調が濃くなるほど高くなるとされています。また、高価になるほど熱浸透率が高くなり、手足から温度を奪うスピードが早くなります。

※熱浸透率とは、接触している時に熱を奪い取る力のことを指します。

ひと言で無垢フローリングと言っても、木目を含む木材の雰囲気をはじめ、肌触りなどの触り心地や、歩き心地などが、全く違いますので、それらをしっかりと確かめた上で、採用する必要があります。

硬い木と柔らかい木、それぞれにメリットとデメリットがありますので、自分の家族の生活環境に合った木材を取り入れることが、何よりも大事なこととなります。

木目と杢目の違い

木目と杢目は、同じように「もくめ」と読みますが、この2つには大きな違いがあります。

一般的に、木目とは「年輪」の模様のことを指し、杢目とは樹木を製材した際に稀に「杢(もく)」と呼ばれる特殊な杢目があらわれることがあり、1つの模様のように装飾性の高い「模様」のことをさします。

つまり、杢目とは、板目や柾目のように切り出された分類には収まり切らない、「特別な模様のこと」をさします。

杢目は、木の切断面の、春から夏にかけて育った部分と、秋冬に育った濃厚な色の部分により描かれる杢目と言われており、杢目は1本1本全てに異なり、複雑で多様な表情を見せてくれるほか、装飾的に美しく、高級な家具や建具などで用いられてきました。

杢目には、下記の「代表的な杢目の種類」のようなものがありますが、全ての木材に出るわけではありません(全体の数%程度と言われています)。

また樹種によっても出る杢目と出ない杢目があったり、樹種ごとに特徴的で異なる杢目を味わうことが出来ます(貴重な杢目もあります)。

また杢目には、名前がつけられていますが、客観的な基準がなく主観的な基準である為、同じ杢目でも人によっては、違う呼び名になることが多いです。

※樹種により杢目の違いはありますが、樹齢が高いほど出やすいと言われています。

杢目をとることは、例えて言うのならば、料理をすることに似ていて、どんなに素晴らしい素材があっても、木取り次第で模様(杢目)が変わります。

どんなにいい素材であろうと、それを扱う職人の腕により、模様(杢目)は左右され、木取りの仕方が悪ければ杢目は冴えず、野暮ったい印象に仕上がります。

木目(年輪)はどのようにして出来るのか

樹木の樹皮の少し内側には、形成層と呼ばれる層があります。形成層から成長した層が樹心に向かって重なっていき、やがて細胞が木質化していきます。

ケヤキ材の断面

春から夏にかけて出来る層を早材(淡い色)といい、夏から秋にかけて出来る層を晩材(濃い色)といいますが、冬期の活動が止まる時期に、色の段差を生みだし、それがやがて年輪(成長輪)となります。

木目(年輪)がうねるのは、木の自重を支えるために、細胞がバランスをとる為だと言われており、それぞれの、木の生育環境により木目(年輪)の出方は変わってきます。

例えば、長い間の風に耐えた木は年輪がうねり、複雑な木目を描き出します。ただ、樹種によりどのような環境で育つのが好ましいかは違います。

木目や杢目は、自然のあらゆる偶然が重なりあらわれる模様で、全く同じ模様は二つとして存在しません。また、一般的に「杢目」が現れている木材は銘木とよばれています。

代表的な杢目の種類

ここからは、代表的な杢目とその特徴を紹介していきます。

1:虎斑(とらふ)

虎斑(とらふ)は虎の縞(しま)のような模様をいい、ナラ(楢)材やオーク材などのブナ科の柾目面などにみられる斑紋で、射出髄のことをいいます。

斑(ふ)とは、柾目を横切るように帯状の模様のことで、斑(ふ)が大きく、虎の毛のような斑点模様に見えることから虎斑と名付けられています。

※虎斑(とらふ)は銀杢(シルバーグレイン)ともよばれます。

2:虎杢(とらもく)

虎杢(とらもく)とは、一般的には、虎目(とらめ)とよばれるような、虎の縞のような縮み模様の杢目のことを指します。

虎斑(とらふ)と違い、縮み模様が目立つのが虎杢(とらもく)の特徴です。

3:中杢(なかもく)

中杢(なかもく)とは、柾目の中心だけが、板目になっている杢目のことを言い、木の中心部である樹心に近い部分から、とる事ができます(言葉を言い換えれば中央に板目があり、両側に柾目が通った杢のことです)。

中杢(なかもく)は、元(下)から末(上)まで一本数センチほどの板目があるのが、特徴的な杢目です。

整然とした柾目の中に、模様を描くように、スッと板目特有の波形の模様が入り込んでいます。

4:玉杢(たまもく)

玉杢(たまもく)とは、一般的に良く知られた杢目のひとつで、円が何重にも描かれ大柄に広がっていく華やかなものと、小さい玉が点在する上品な模様に分かれています。

玉杢(たまもく)は、樹木の瘤(こぶ)のような所をカットするとあらわれ、特に欅(けやき)や楠(くすのき)に良くあらわれる模様で、珠杢とも呼ばれます。

広い範囲にわたってバランスよく見られるものは希少で、杢の中でも最高とされているようです。

5:筍杢(たけのこもく)

筍杢(たけのこもく)とは、板目の面に見られる模様で、上へ上へと伸びていく筍を縦に割ったような、中央が山形の杢目のことで、杢目がはっきりしていて、バランスがよい美しい物をいいます。

筍杢(たけのこもく)は、主に欅(けやき)や槐(えんじゅ)などで見られ、山杢(やまもく)とも呼ばれます。

6:笹杢(ささもく)

笹杢(ささもく)とは、笹の葉っぱが折り重なったように、先の尖ったギザギザ模様の杢目のことを言います。

スギの老木などの大径木に稀に現れ、全体に杢目が詰み、細かい柄が印象的な杢目です。欅(けやき)の場合は印象が違い、笹の葉模様の先が尖っていなくても笹杢(ささもく)といいます。

7:鳥眼杢(ちょうがんもく)

鳥眼杢(ちょうがんもく)とは、小鳥の目のように、濃い色の中心部を囲い、小さい玉粒状の円形の斑が、板に点在して現れる杢目です。

玉粒が多く、広く均等にはいっているものは、希少価値が高く高価になります(斑点は木の中心に向かうに従い、小さくなる傾向があります)。

別名を鳥目杢とも言い、カエデ類に多くみられます(国産のイタヤカエデや、外国産のメープルも含まれます)。

鳥眼杢(ちょうがんもく)は、数万本に一本しか現れることがないと言われており、希少性の高さから高級品に使用されています。

8:縮み杢(ちぢみもく)

縮み杢(ちぢみもく)とは、杢目が波状に細かく縮んで、皺が寄ったように縞模様がみえる杢目で、見る角度によって光が反射し、めらめらと動くのが特徴の杢目です。縮み杢は繊維方向の杢目と直行するようにあらわれます。

縮み杢は、雨風などの自然の力により樹木が曲がった時や、枝の重みで樹木に荷重がかかることで生まれると言われています。

大径木の柾目面に出やすく、虎杢(とらもく)と呼ばれたりもします。

縮み杢(ちぢみもく)と言えば、トチやカエデ類(カエデやメープルなど)が有名ですが、それぞれに特徴が違い、樹木の柔らかさや硬さをあらわすように、トチは柔らかい杢目になり、カエデは硬い表情の杢目になります。

また、タモやクリの縮み杢(ちぢみもく)の場合は、年輪がはっきりしているため、年輪の杢目にあらわれる表情がまた違い、素材ごとに特徴が良く現れます。

※トチやカエデは年輪がはっきりしていない散孔材で、タモやクリは年輪のはっきりした環孔材という特徴もあります。

導管の配列による特徴

樹木には、水分が上昇する通路となる導管があります。導管は、円筒形をした細胞で、針葉樹は単純な構造をしていますが、広葉樹は複雑に導管が配置されており、配置の仕方によって環孔材、散孔材、放射孔材などと分類されています。

・散孔材

散孔材とは道管の配列が特に決まっておらず、無差別に散らばっており、木目があまり強くなくハッキリせず均質に見られるのが特徴です。

また細い導管が不規則に並ぶため、なめらかな手触りになるのが散孔材の特徴です。ブナ、ホオ、サクラ、カツラ、シナ、カバなどが属しています。

・環孔材

環孔材とは、導管の配列が年輪に添って環状に配列しているもので、力強く木目がハッキリと現れるのが特徴です。

また太い導管が規則的に並ぶため、木らしい手触りがあるのが環孔材の特徴です。欅(ケヤキ)、楢(ナラ)、桐(キリ)、栓(セン)、チークなどが属しています。

・放射孔材

放射孔材とは、導管組織が樹心を中心に放射状に配列している木材をいいます。

放射孔材は少数で、樫(かし)や椎(しい)の木などが属しています。

無垢フローリングの表面加工

無垢材には、表面加工を施すことで意匠性の高いフローリングに仕上げる方法があります。

木材の表面加工をする時に、「ちょうな」や「ツキノミ」などの道具を使いますが、そうした加工を「なぐり加工」といいます。

無垢材の表面加工には、下記のようなものがあります。

※加工を担当する職人によって名称は変わることがあります。

1:ちょうなのハツリ

ちょうなのハツリは、代表的な「なぐり加工」ののひとつです。「ちょうな」で木の表面になぐり加工を施したものをちょうなのハツリと言います。

2:ツキノミなぐり

ツキノミなぐりは、突き鑿(つきのみ)で、木材を横からつくことで、なぐり加工を施したものです。陰影がしっかり現れるなぐり加工のひとつです。

3:うづくり

うづくりは、木の表面を丁寧にこすることで、年輪を立体的に浮きだたせる仕上げ加工のことを言います。

木の年輪それ自体が立体的な模様となるので、見た目に美しく、自然な凹凸が生まれるため、足の裏を優しく刺激してくれます。

その他の加工方法については「新築の注文住宅で失敗しない無垢フローリングの選び方と16の特徴」の「無垢フローリングの選び方のポイント3:風合いや色味などの杢目や木の樹種で選ぶ」を参照してください。

無垢フローリングの並べ方と張り方の種類一覧

無垢フローリングの印象を左右するものは、木目や杢目などの天然模様や、人工的な加工による表面加工などの意匠だけではありません。

無垢フローリングは、並べ方や張り方によっても随分と印象が変わります。

張り方と素材を組み合わせることで、より凝った家づくりをすることが可能で、また張り方によって無垢材の弱点である、キズや汚れを目立たなくする効果もあります。

ここでは、無垢フローリングの代表的な張り方を、いくつか解説していきます。

※無垢フローリングは、無垢フローリングの張り方や並べ方によって、空間に区切りを出すことも可能です。

1:定尺張り

決まった長さ(同じ寸法)のフローリングを、並べて張っていくことで、模様を作る張り方です。定尺張りは、以下の2つの張り方が、代表的な張り方です。

・尺ずらし張り(階段張り)

尺ずらし張りとは、同じ寸法の無垢材を、決められた間隔で交互に少しずらして張っていく方法のことをいいます。

規則性があり、整然としたシンプルな表情の床に仕上げることが可能で、フローリングの繋ぎ目部分が階段に見えることから「階段張り」と呼ばれたりします。

・両個張り(りゃんこ張り)(レンガ張り)

両個張りも定尺張りの一種で、一定の間隔で板を並べて張っていくことで模様をつくる張り方です。

尺ずらし張りや階段張りと呼ばれる定尺張りでは、繋ぎ目部分を少しずらして階段状になるように板を張っていきますが、両個張りでは、繋ぎ目部分を半分ずつ互い違いになるようにずらして繰り返し、はっていく方法をとります。

両個張りは、レンガの模様のように見えることからレンガ張りとも呼ばれます。

2:乱尺張り

定尺張りでは、長さが均一の無垢材(同じ寸法の無垢材)を使いますが、乱尺張りでは長さが一定ではない無垢材を張っていく方法をとり模様を作ります。

長さが一定ではない無垢材を並べて張り付けていく為、繋ぎ目が不揃いで、不規則で動きのある床の模様を作ることが出来ます。

無垢材を整然と規則的に並べると、人工的な印象が強くなりますが、不規則に並べることで、無垢っぽい自然らしさが出たりと、無垢材と相性が良い張り方のひとつです。

また、長さをそろえることがないため、比較的安く仕上げられることが多くあります。

3:斜め張り

斜め張りは、長さが均一の無垢材を壁に対して、斜めに張っていくことで、動きのある模様を作る張り方です。

壁に対して垂直に並べるよりも、動きが生まれ、無垢フローリングの主張も強くなり、デザイン性が高くなります。

デザインの関係で、床が広がっているように見えるので、モダンな印象に仕上げることが可能です。

ただし、デザイン性が高くなるので素材によっては、飽きがきやすくなります。

4:寄木張り

寄木張りフローリングとは、木のピースを様々に組み合わせて、一定のパターンに張り上げたフローリングのことをさします。

寄木張りフローリングは、意匠性も高いですが、比較的小さな木材を寄せ集めて模様を作るため、木目を交差させ、木材の動きを分散させた張り方になる為、寸法安定性が高くなるメリットもあります。

・ヘリンボーン張り

ヘリンボーンとは「herring(ニシン)」と「bone(骨)」を組み合わせたもので、洋服の柄によく見られる模様です。

ヘリンボーン張りは、海外ではフランスのルイ14世が建てたベルサイユ宮殿でも使われていたとして有名な床材の張り方です。

日本では、明治以降の洋館建築で、たびたび採用されており、洗練されたクラシカルな印象をあたえる張り方です。

ヘリンボーン張りと似たようなフローリングの張り方に、次に解説するフレンチヘリンボーン張りという床材の張り方があります。

フレンチヘリンボーン張りはヘリンボーン張りよりもどちらかというとスッキリした印象に仕上げる事が可能です。

・フレンチヘリンボーン張り

フレンチヘリンボーン張りでは、接合面を45度にカットして、繋ぎ目の中心が一定の方向に一直線になるように工夫されて、並べられた張り方を指します。

先ほど解説した、通常のヘリンボーン張りよりも、整った印象を与えることが出来るので、部屋の雰囲気がスッキリした印象に仕上がります。

・市松張り

市松張りとは、市松模様のように、同じ長さの小片を組み合わせたパーツを、フローリング材の向きを交互に変えながら張る寄木張りです。

5:すだれ張り

すだれ張りとは、同じ長さのフローリング材を、幅方向の繋ぎ目でそろえて張り上げた模様です。すだれのようにそろえる非常にシンプルな張り方で、天井に良く使用される方法です。

無垢フローリングの幅による3つの違いと注意点

無垢フローリングは、同じ樹種を使用したとしても、幅によって部屋の印象がガラッと変わります。また部屋の印象だけではなくコストや、フローリングの動きも変わってきます。

1:木目や柄の見え方の違い

無垢フローリングは幅の違いにより、見た目の印象が大きく変わります。木目や色むらなどにもよりますが、一般的には幅の狭い無垢材を使うと動きのある印象に変わり、幅の広い無垢材を使うと、落ち着いた雰囲気に仕上がります。

フローリングの一般的なサイズは75ミリから90ミリだとされていますが、選べる範囲としては57ミリから200ミリまであるので、各木材の特徴や、雰囲気や木目や杢目などで選択することが大事になります。

ただし、次でお話すように、一般的に無垢フローリングは、幅が広くなるにつれてコストはもちろん、湿潤と乾燥などから生じる伸縮による狂いが大きくなるので注意が必要です。

2:フローリングの動きの違い

無垢フローリングは、湿気を吸収し、放湿することで膨張と収縮を繰り返します。膨張と収縮による変化は、縦方向(長手方向)よりも、横方向(幅方向)の方が大きいとされています。

無垢フローリングは、幅が広くなればなるほど「異方性」という特徴により、反りが大きく出てしまいます。

無垢フローリングの膨張と収縮による変化は、幅が広くなるにつれて大きくなり、隙間や不具合が生じやすくなる傾向にあります。

無垢フローリングの幅を選ぶ時は、後々のトラブルを防ぐ意味でも、そうした変化を理解したうえで選ぶことが大事です。

3:コストの違い

無垢フローリングには、57ミリから200ミリまで選べる幅がありますが、幅が広くなるにつれて価格は高くなります。理由としては、生産できる量や、希少性が高まることによります。

もちろん、木材の価格を決定づける要因は、他にも木目や木目などが関係してきたり、産地や樹種によって違ったりと、幅だけではありませんが、一般的に言って、幅が大きいものほど価格は高くなります。

例えば、幅以外に無垢材の価格を決定づける要因としては、以下のような物があります。

3−1:節の有無、木目や杢目などの希少価値の違い

一般的に言って、無垢材は、硬くなるほど価格が高くなります。

また、節が少ない木材ほど高くなり、木目による年輪の模様がある板目(いため)よりも、整然と整っている柾目(まさめ)の方が価格は高くなります。

さらに、希少価値の高い杢目(模様)は、さらに価格が高くなります。

3−2:樹種による違い

無垢材は、樹種によって大きく価格が異なります。一般的に柔らかい針葉樹よりも、硬い広葉樹の方が価格は高くなり、コストがかかります。

希少価値の違いで言えば、広葉樹は成長が遅く、幹は太く曲がっていることが多い他、枝分かれしているため、幅が広く長さがあるものは希少価値が高くなり、それに準じて価格は高くなります。

針葉樹は生長が早く、幹もまっすぐに伸びるので、幅広で長さがあるものがとりやすく、それに準じて価格は安くなります。

無垢フローリングの手入れの方法

無垢フローリングは、全体的に、普段は乾拭きをする程度にして、定期的に湯水をかたく絞った雑巾で拭くようにしてください。

無垢フローリングを拭く際は、木の繊維に汚れを染み込ませない意味でも、綺麗な雑巾を使うようにしてください。

無垢フローリングの凹みやキズの直し方

無垢フローリングは、長く使え、一生物のフローリングになるとよく言われますが、それにはメンテナンスが必要不可欠になります。

また、無垢フローリングは、複合フローリングと違い、板を貼り合わせて厚みを出しているわけではなく、一枚の板で厚みを出しているため、摩耗やキズや汚れなどが生じても、その部分をメンテナンスしてあげることで、素材を蘇らすことが出来ます。

ここでは、無垢フローリングの、一般的な凹みやキズの直し方(修復法)について記していきます。

※ここでは一般的な修復方法を載せています。自己責任の上お願いします。

無垢フローリングのキズの直し方3ステップ

1:無垢材に水分を吸収させる

凹んだ部分に、綺麗に水を塗り、木の繊維に充分に水を吸わせるため、数分間放置してください。

無垢材は、吸放湿性があるので、水分を吸い込むことで繊維が膨張し、凹みが目立たなくなります。このとき、全体的に丁寧に、水を吸収させ膨らませておくと、仕上がりが良くなります。

※ただし、木の繊維自体が破断しているような、大きなキズや凹みの場合は、再生が不可能な場合もあります。
※この時、ワックスなどの撥水性のある塗装を施している場合、凹みの周囲を、粗いサンドペーパーで塗装膜を軽く削り、無垢材が水分を吸収しやすい状態にしてください。

2:無垢材に優しくアイロンをあてる

水が無垢材に充分に吸収されたら、アイロンを優しくあてて水分を蒸発させてください。ただし、あまり熱すぎたり、長期間アイロンをあててしまうと、無垢材が焦げたり変色してしまうこともあるので注意が必要です。

焦げそうな場合は、直接無垢材にあてずに、少し遠くからアイロンをかける方法も有効です。

無垢材に染み込んだ水分が蒸発すると、凹みが浮き上がり目立たなくなります。

3:無垢材についた汚れを拭き取り、サンドペーパーをかける

無垢材についた傷や凹みが目立たなくなったら、今度はお湯で濡らした布をかたく絞り、床の汚れを拭き取ります。

そのあと充分に乾燥させてから、サンドペーパーをかけます。

キズがひどい場合は、粗いサンドペーパーから、細かいサンドペーパーへと順に使い削っていってください(あくまで様子を見ながら、慎重に目の細かいサンドペーパーで削っていきます)。

キズが目立たなくなったら、キズの周囲にもサンドペーパーをかけ、全体を整えていきます。

※このあとワックスをかける場合は、丁寧に削りカスを拭き取ってからかけるようにしてください。

無垢フローリングが変色する主な原因

無垢フローリングが、変色する原因としては紫外線による光と、塗装の影響によるものがあげられます。

木材の中に含まれる、リグニンが最も光に敏感で、紫外線の影響を受けると分解し、性質が変わっていきます。その過程で、木材は同時に変色していきます。

ただし、木材の色が変化するのは表面から約0.3ミリまでの深さと言われており、そのうち、激しく色が変化するのは0.2ミリの深さまでと言われているため、表面を削ると、もともとの色が戻ってきます。

光による色の変化は、色が濃くなったりするものと、色があせていくものなどがあり、樹種によって異なります。

ブラックチェリーの日焼け 左:日焼け後 右:日焼け前

色が濃くなっていく無垢材としては、ヒノキやマツ(パイン)は飴色に変色していき、ウォールナットやアメリカンブラックチェリーなどは、徐々に深みが増していきます。

また色が薄くなっていく無垢材としては、代表的なのはチークで、黒い筋が薄くなり、色の濃淡が少なくなってきます。

アメリカンブラックチェリーは、特に変化するスピードが早いため、しばらくは定位置にモノをおかずに、なるべく満遍なく日焼けをさせるようにしないと、住みはじめて早々に、不自然なムラが出来てしまいます。

ただし、変色部分は杢目の流れに添うように、紙ヤスリなどで削れば、目立たなくすることが可能です(紙ヤスリによる方法は、浸透系のオイルは可能ですが、ウレタン塗装をしているものはできません)

塗装による影響で言えば、例えばオイルフィニッシュをすると、オイル自体が酸化し、アンティーク家具のように濃い色に変色させます。

ウレタン塗装も、ウレタン塗装に含まれる成分が、紫外線の影響で黄色に変色していきます。

その他金属製品を木材の表面に置いておくとタンニンが水分に反応して木材が黒色に変色する場合があります。

金属製のゴミ箱などをおく場合は、直接置くことはせずに、金属が直接触れないようにする工夫が必要になります。タンニンが多い木材としてはスギ材、レッドオーク材、アメリカンブラックチェリー材などがあげられます。

木材の組織と変色について

木材の組織は、鉄筋コンクリートに良く例えられます。

木材は鉄筋コンクリートのよう:数は高温乾燥でセルロースが破壊されヘミセルロースが溶け出している図

木材の組織の95%はセルロース、ヘミセルロース、リグニンの3つの組織によって構成されており、木材を鉄筋コンクリートの構造であらわすと、セルロース(木材の50%)が鉄筋としての役割をにない、ヘミセルロース(木材の20%から30%)が針金の役割をし、リグニン(木材の20%から30%)が、コンクリートの役割をしていると置き換えられます(紫檀、黒檀、鉄刀木は除きます)。

ちなみに、残りの5%は有用な抽出成分と言われています。

そして、細胞壁にリグニンが沈着する事で「木化、木質化」し、木は硬くなります。

木材の色を変えるのは、「褐色腐朽菌」や、「白色腐朽菌」などの菌類も関係していることがあります。

ちなみに、木材を腐らせるのは、菌類の中でも「木材腐朽菌」と呼ばれる菌です。まとまった記事ではなく、記事中に散在している形になりますが、木材腐朽菌については「注文住宅の間取りとマイホームプランで知っておきたい建物の各部名称と役割」をご覧下さい。

無垢フローリングの樹種ごとの色味の変化

無垢フローリングは、樹種ごとに様々な色味に経年変化していきます。

もちろん、使用環境やメンテナンスによるものも大きく、一概に同じ変化をするとは言えませんが、おおよその目安として、樹種ごとに下記のような変化をします。

※繰り返しますが、ここではあくまで一般的な傾向の、無垢フローリングの経年変化の仕方を記載してきますが、使用環境やメンテナンスの仕方によっても味わいは変化するため、全てがこれにあてはまるわけではありません。

無垢フローリングの色味が濃くなる樹種の例

1:オーク材

オーク材の経年変化の特徴としては、少しづつ黄色みを帯びていき、時間が経つごとに褐色から飴色に変化していきます。

2:メープル材

メープル材は、同系統である、白系の無垢フローリングのバーチ材と似たような変化をします。メープル材の経年変化の特徴としては、ゆっくりと時間をかけて、色の深みが増し、黄色みを帯びて、やがて飴色に変化していきます。

3:バーチ材

バーチ材は、ゆっくりと時間をかけて同系統である、メープル材と似たような変化をしていきます。バーチ材は、時間をかけて、黄色みを帯びることで、色の深みが増し、やがて飴色に変化していきます。

4:タモ材

タモは紫外線などによる色調の経年変化が比較的少ない樹種です。タモは経年変化で少しずつ黄褐色に濃くなっていき、杢目がハッキリとしてきます。

5:クリ材

クリ材は、施工直後こそ明るい色をしていますが、経年変化により、落ち着いた栗色(黄褐色)に変化していきます。

6:スギ材

スギ材は、赤みを帯びた赤身と呼ばれる部分と、白い白太と呼ばれる部分で変化の仕方が違います。赤身の部分は赤身が抜けていき、少しずつ色調が濃くなっていき、最終的にはブラウン色に変色していきます。

白太の部分も同じように濃さを増していきますが、赤身のようにブラウンにはならずに優しい色合いに変化していきます。結果濃淡がうまれ味わい深い表情に変化していきます。

7:パイン材

クロマツの経年変化

レッドパイン材の経年変化

パイン材は、経年変化により色が濃くなり少しずつ飴色に変化していきます。

8:ヒノキ

ヒノキ材は、肌色から時間をかけて黄色みを帯びていき、少しずつ飴色に変化していきます。

無垢フローリングの色味が薄くなる樹種の例

9:ウォールナット

ウォールナット材は、施工直後は紫色を感じる事の出来るブラウンといった色味ですが、時間が経つにつれて、紫味や黒味がなくなっていき、明るさを帯びた赤茶色に変化していきます。

10:ローズウッド

ローズウッドは、経年変化により、徐々に赤味が抑えられ、黒みも穏やかになり、全体的に薄くなる事で明るいブラウン色に変化していきます。

無垢フローリングで変わった変色をする樹種の例

11:チーク材

インドネシアチーク材の経年変化

インドネシアチーク材は、経年変化により、濃い部分は薄くなり、薄い場所は濃くなっていきます。また時間が経つほどに色むらなども落ち着き、美しく高級感のある色味に変化していきます。

ミャンマーチーク材の経年変化

ミャンマーチーク材も、インドネシアチーク材と同じように最初は色のコントラストがあるものの、経年変化により、次第に落ち着いていき、最終的には整った美しい色味に変化していきます。

12:ブラックチェリー材

ブラックチェリー材は、経年変化のスピードが速い樹種で、施工直後は淡いピンクですが、たった数週間で色が濃くなっていき、深みのある飴色に変化していきます。

まとめ:15種の無垢フローリングの性質と特徴

今回の記事では、無垢フローリングを採用する上でのメリットとデメリットをはじめ、広くは無垢フローリングとはどんな特徴があり、どんな性質をもっているのかということについて、お話してきました。

新築の注文住宅、またはリフォームで無垢フローリングを検討されている方にとってこれ以上ない、まとまった記事にする事が出来たのではないかと自負しています。

もちろん、木材は、奥が深いですから、今回の記事に書かれてある事だけで判断する事が出来ない場面も多々あるかと思いますが、おおよそのことについては網羅できているのではないかと思います。

注文住宅は建ててから、メンテナンスをし長く付き合っていく住宅ですから、変なところで妥協せずに、最後まで満足のいく、家づくりをされてください。

無垢フローリングを取り入れたいけれども、予算が・・・という方は、「家を安く建てる方法とコストダウンの7つの基本」を参考にすれば、予算をかけるべきところにはしっかりとかけ、違うところではコストをかけない、といったような家づくりをして頂けると思いますので、是非参考にしてしてください。

これから注文住宅で家づくりをされる方へ

これから注文住宅で家づくりをされる方は、一度、注文住宅相談サービスを利用してみてください。

たまにご相談や問い合わせを受けるのですが、何からすすめて行けばよいのかわからない方や、ある程度家づくりの方向性は定まっているものの、予算や間取りなどで悩まれているのなら、注文住宅相談サービスを利用するのは、一つありだと思います。

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利用してみればわかりますが、それぞれの住宅会社によって、力を入れている点は違いますので、こうしたサービスを利用することで各社の特徴を理解し、最終的に自分たちの家づくりのテーマにそった住宅会社を選ぶと良いと思います。

費用が発生するのはお互いが納得し、話が進んだ場合のみとなっていますので、家づくりをはじめようと思い立った時、少しだけ肩の力を抜いて、利用してみると良いと思います。

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