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竹に用いられる“加工技術”に着目した結果生まれたデザイン。スチール製の竹筒のような形状をもつ椅子「bamboo-steel chair」

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佐藤オオキ氏率いるnendoの作品に「bamboo-steel chair」というものがあります。

この作品の面白いところは、竹ではなく竹の伝統的な加工技術に着目し、その加工技術をスチールに応用することにより、スチール製の竹筒のような形状をもつ椅子を完成させたところにあります。

このデザインは、台湾の竹細工や竹製家具のリサーチをつうじてデザインソースを発見するという主旨のもと、竹という素材自体ではなく、竹に用いられる“加工技術”に着目した結果生まれたデザインだそうです。

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固い金属に独特のしなりを持たせることで、スチールで竹筒のような形状を見事に再現しています。「bamboo-steel chair」は、伝統的な技術と現代技術を巧みに交配することによって生まれた新しいデザインと言えます。

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スチール製の筒を竹のようにくり抜くことにより、竹のようにしなやかな印象を持たせています。

実は座面の部分もスチールで出来ており、座面の部分には、筒状の竹を縦にスライスした時に出来る加工技術を用い、その技術によってもたらされたスチールを編み込むことによって形成されています。

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こうしてみてみると、本物の竹に色をつけただけなのではないかと感じるほど、精巧に出来ています。

鉄工所に頻繁に竹職人がたちあい、何度も議論を重ねた上で生まれた作品であることが用意に頷けます。

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加工技術を図式化したものです。ここでは竹職人による5つの加工技術が図式化されています。右下のものが、座面に使用している加工技術です。

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こうして近くでみると、なんとも不思議な感じがしますね。金属のようでありながら竹のようでもある、新しい素材としてリソースされています。

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実に繊細なこの作品は、台湾の伝統工芸技術の活性化と発展を目的として設立されたNational Taiwan Craft Research Instituteが主宰し、ダッチデザインやコンセプチュアルデザインを一般的に広く認知させるきっかけをつくったドローグデザイン(Droog Design)の創業者のひとりであるGijs Bakker / ハイス・バッカー氏がアートディレクターを務めるブランド「Yii」のために、佐藤ナオキ氏率いるnendoによって制作されたものでだそうです。

参考:

nendo: bamboo-steel chair for yii design

nendo | サクヒン:bamboo-steel chair

Bamboo-steel chair by Nendo for Yii – Dezeen

コンセプチュアル・デザイン – Wikipedia